転職回数、何回までOK?年代別平均やイメージ - 回数はごまかせるのか
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転職は何回まで大丈夫?年代別平均
転職回数は年代によって異なります。年齢を重ねれば重ねるほど平均転職回数が増えていき、企業から許容される転職回数も増えてきます。
もちろん、受ける企業、業界の慣習および、経験の内容、キャリアの希少性、社格、学歴なども関係あるので一概には言えません。
年代別の平均転職回数と、採用に響かないデッドラインについて、リクナビネクストとミドルの転職の調査データをまとめ、紹介します。
20代
20代の約7割は転職未経験です。会社に入社して間もない20代(第二新卒)で転職を決断する人は多くはありません。
しかし、約3割は転職を経験しており、転職ができないわけではありません。企業から見ても20代前半で次が2社目(転職回数1回)であれば、気にならないという企業もいます。
一方で、20代後半で次が3社目(転職回数2回)以上あると不利に働くケースや採用が厳しくなる傾向があります。なぜなら、20代のうちに2回以上転職しているということは非常に短い期間で転職を繰り返しているということを意味し、「定着率」が心配されるからです。
30代
リクナビネクストの調査によると、30代の平均転職回数は1〜2回となっており、30代に入ると転職を決断する人も増えていることがわかります。
ただし、30代前半で次が4社目(転職回数3回)、30代後半で次が5社目(転職回数4回)以上あると、転職回数の多さが懸念され、選考上不利に働くケースもあります。
日系企業大手は実務経験よりも、転職回数や勤務期間の長さは非常に厳しいため、転職回数が書類選考に影響する可能性が非常に高いです。
30代は未経験職に転職できる?しやすい職種・成功に必要なポイントはこちら
30代というと会社に入社してから、それなりの経験を積みスキルも身についてくる時期になります。30代は即戦力を求めている企業からも人気の年齢層で、転職がしやすい年代です。そのため、30代は転職者が一番多い年代となっています。
40代
日系企業は、転職回数や勤務期間の長さは非常に厳しいため、転職回数が書類選考に影響する可能性が非常に高いです。ただ、直近の勤務期間が長い場合やキャリアの希少性が高い場合は、その限りではありません。
40代に入ると転職回数はさらに増えてきます。30代と比べると転職回数が3回の人の割合が増えており、4回目以上の転職となると採用が厳しくなる傾向にあります。
ただし、40代は転職回数よりも能力を重視して採用を決める企業も多く、高い能力や実績を兼ね備えていれば転職できるチャンスはあります。
一方で「短期間に転職を繰り返している」「異業種に頻繁に転職している」など、経歴からスキルの定着具合が判断しづらい場合は、転職回数が仇になりやすい傾向にあります。
50代
50代の平均転職回数は4〜5回の割合が多く、5回以上となると厳しくなる傾向にあります。ただし、先ほど紹介したように中途採用を行う企業は30代ぐらいの若手を求めている傾向が強く、年齢が上がると転職も狭き門となっていきます。
よほど誇れる経歴がある場合は別ですが、一般的には自分の力だけで転職を成功させるのは厳しくなります。転職エージェントなど転職をサポートしてくれる機関の力も借りながら転職を進めていくことで、内定の確率を高められます。
転職回数が多くても不利にはならない
転職回数が多いと不利になるというイメージを持っている方も多いかもしれませんが、転職回数だけで採用が決まるわけではありません。明確なビジョンを持っていれば、転職回数の多さを補えることもあります。
10回以上の転職のイメージは?
転職回数が多いと企業にマイナスのイメージを与えることは確かです。ただし、転職回数が10回以上など、非常に多くても転職を成功させている方もいます。
転職回数のマイナスを払拭するために大事なのは「アピール力」です。転職に至った理由や転職先で培った能力、今後のビジョンについて誰もが納得できる形で伝えられれば、採用には不利にならないこともあります。
近年は人材不足に悩む企業も多く、転職回数の多さを理由に選考そのものを断られるケースはあまりありません。そのため、選考の場で「自分の力」をしっかりアピールできれば、転職回数の挽回は可能です。
短期間で転職した場合は?
中途採用では「スキル」や「キャリアデザイン」を重視して採用を行う傾向にあります。短期間で転職しすぎると、スキルがしっかりと身についていないと判断されることがあります。スキルの証明には、1年以上は同じ会社で勤務を続けた方が良いでしょう。
また、企業は自社で長く活躍してくれる人材を求めており、「定着率」も企業が重視するポイントです。そのため、短期間で転職をしていると「採用してもすぐに辞めてしまうのではないか」と心配される可能性があります。
面接で聞かれるときの対策は?
転職回数の必然性を証明するためには、明確なキャリアデザインやライフプランニングを行うことが大切です。自分の興味や保持しているスキル、適性を考えて、しっかりとキャリアデザインを組み立ててください。
そして、キャリアデザインを実現するためには、転職する必要があったとうまく紐づけて話しましょう。キャリアデザインを描くときには重視することは3つあります。
- 何をやりたいか
- 何ができるか
- 何が向いているのか
今では「転職回数は少ないほうが良い」という従来の考え方は自体が変化しつつあり、理想のキャリアを叶えるために積極的に転職を行う人も少なくありません。
転職回数はごまかせるのか
転職回数はごまかせません。転職回数が知られる原因は数多くあり、一時的にはごまかせたとしても長期的に嘘をつき続けるのは不可能です。
また、嘘が判明した際は「解雇」や「損害賠償請求」につながることもあります。
転職回数のごまかしがバレる原因
転職回数のごまかしがバレる原因は1つや2つではありません。どのようなことが原因で嘘がバレてしまうのか確認しておきましょう。
- 源泉徴収表
- 年金加入記録
- 雇用保険被保険者証
- 前職調査
転職を行った際は年末調整を行う際に、前職の源泉徴収票も提出しなければいけませんが、源泉徴収票を見れば一目で職歴がわかります。
また、年金や雇用保険の加入履歴からも職歴は判明します。企業によっては、経歴詐称が行われていないのか調査を実施している場合もあります。
転職回数を隠すリスク
転職回数をごまかし、嘘が発覚した場合は「解雇」になる確率が高いということは留意しておかなければいけません。さらに、「損害賠償請求」に発展してしまう場合もあるので、絶対に転職回数をごまかすのはやめましょう。
先ほども紹介したように、転職回数の多さが必ずしも不利になるとは限りません。キャリアデザインやライフプランをしっかりと立て、転職回数が多いことに正当な理由があると証明できれば、転職を成功させることは可能です。
転職回数の数え方
転職回数を数える時は、1番初めに在籍した会社はカウントされません。数え方としては「今まで在籍した会社-1」となります。たとえば、5社に在籍したことがある場合は、5ー1=4で転職回数は4回となります。
また、雇用形態によっても数え方は異なり、アルバイトやパートでの勤務は転職回数には含めません。派遣社員として勤務していた場合は、派遣元の企業が変わった場合は1回としてカウントされます。
転職回数が多い人のための職務経歴書の書き方
転職回数が多い場合は「仕事の軸」「転職を通して身につけたスキル」「今後のビジョン」の3点をしっかりアピールしてください。アピールの仕方で採用担当者に与える印象は大きく変わります。転職回数が多い人向けの職務経歴書の書き方を紹介するので、参考にしてください。
職務経歴書の書き方の3ポイント
職務経歴書を書く際は、アピールポイントがしっかりと伝わるようにポイントを押さえて作成しなければいけません。
ただ経歴を記すのではなく、キャリアの方向性が伝わるように一貫性を持たせる必要があります。今まで同じ業種にしか転職していない場合は工夫を凝らす必要はありませんが、異業種への転職が多い場合は紹介する方法を参考に経歴の書き方を工夫してださい。
また、企業に「採用したい」「選考したい」と思ってもらえるように、仕事を通して培ってきたスキルや経験をアピールすることも大切です。アピールする点は転職先でも生かせるものにし、アピールポイントを生かしてどのように企業に貢献していくのかしっかり伝えましょう。
スキルや得意分野をしっかり書く
仕事をしている中で身についたスキルは必ずあるはずです。コミュニケーション能力、PCスキルなどなんでも良いので、アピールポイントをしっかりと記しましょう。
転職により多くのことを学びスキルも身についていることがしっかりと伝われば、今まで転職を重ねてきたことをプラスのイメージに変えられます。
企業に貢献できることを書く
今まで培ったスキルや経験を、どのように生かして働くのか記してください。あなたが経験を生かして自社でどのような働きを見せてくれるのか、企業は職務経歴書を通して知りたいと考えています。
採用担当者にあなたが自社で働いているイメージを持ってもらえるよう、経験やスキルをもとに入社後のビジョンをしっかりと伝えてください。
キャリアの一貫性を伝える
キャリアの方向性にばらつきがないことを示すのは非常に重要です。ただし、キャリアの一貫性は業種が同じでなければ伝えられないわけではありません。
たとえば、飲食業とアパレル業は全く異なる仕事に見えますが、「接客業」という共通点があります。このように、今まで経験してきた仕事の共通点を見つけ、軸を持って仕事を選んできたことを伝えましょう。
職務経歴書と履歴書の違い
職務経歴書と履歴書には大きな違いがあります。簡単に説明すると職務経歴書は「選考に使用するもの」で、履歴書は「本人確認のための書類」です。
履歴書は採用後も保管される書類で、基本情報の確認目的のために使用されるので、選考には関係ありません。ただし、履歴書の書き方や証明写真によって印象が左右されることもあるので、適当に作成するのはやめましょう。
職務経歴書は応募者の能力を判断するために用いられるものであり、選考において重視される書類となります。スキルや意欲・転職目的の正当性・記載内容の信憑性・自己分析能力などを多角的に判断されます。
転職を成功させる面接への対策方法
面接を突破するためには事前準備をしっかりと行い、万全の体制で面接に望むことが重要です。転職回数が多い方が面接を成功させるコツを紹介するので、参考にしてください。
面接前日までの準備
転職した理由について、明確に答えられるように準備しておきましょう。ただし、「人間関係の悩み」や「残業の多さ」などネガティブな理由で退職したとしても、率直に伝えるのはよくありません。「自己成長のため」などポジティブな言葉を使って、転職理由を答えられるようにしましょう。
また前の仕事を通して培ってきたスキルを、今後会社でどのように生かして活躍するのかという点も、しっかりと答えられるように準備しておきましょう。
また、面接マナーをしっかり押さえておくことで、面接官からの印象も良くなります。
面接当日までの対策
面接でしっかりと自分をアピールできるよう、面接当日までに準備を整えておく必要があります。中途採用の面接において転職理由は高確率で聞かれるので、回答の方向性は考えておきましょう。
面接官の場で嘘をつくのはよくないですが、表現の仕方を工夫することで印象は変えられます。転職について答える時は、ポジティブな転職であるということがしっかりと伝わるようにしましょう。
また、ただの気まぐれでなく信念を持って転職してきたことが伝わるように、キャリアの一貫性を示すことも大事です。企業に採用したいと思ってもらえるような「自分の強み」も把握しておきましょう。
転職の際の前向きな目的を考えておく
転職の目的は必ず前向きな理由を答えられるようにしておきましょう。ネガティブな理由を答えてしまうと、「自社でも同じような不満を持ちすぐに辞めてしまうのではないか」と採用担当者にマイナスな印象を与える恐れがあります。
「キャリアアップのため」や「〇〇領域の仕事により深く関わりたい」などといった答えを用意しましょう。
転職活動に一貫性があることを説明できるようにする
転職活動の一貫性を示し、しっかりと軸を持って転職活動を行っていたことをアピールしましょう。
一貫性を持たせるためには、今まで経験してきた仕事の共通点を見つけることが効果的です。異業種であっても「創造力を必要とする仕事」など何かしらの共通点は必ずあるはずです。
「転職するのには一貫した理由がある」と採用担当者に納得してもらえるように一貫性を伝えましょう。
自分の強みを洗い出す
誰にでも強みは必ずありますし、仕事の中で身につけてきたスキルや能力も必ずあるはずです。自己分析をしっかりと行い、アピールできる自分の強みを把握しましょう。
ただし、会社によって求められる能力やスキルはそれぞれ異なります。企業研究も入念に行い、応募企業にマッチした強みを見つけてアピールすることが大切です。
質問の答え方のポイント
転職回数が多い人がよく聞かれる質問を例に挙げ、面接時の受け答えのポイントを紹介します。自分の状況と照らし合わせながら、自分はどう答えるのが最適なのか考えてみましょう。
なぜ転職回数が多いのですか
転職回数が多いのは単なるわがままではなく、「明確な理由を持って転職を重ねてきた」ということを具体的な理由を用いて伝えましょう。
確かに転職回数は多いですが、私は常に成長を求めて転職をしてきました。これまで努力が認められ、大きなプロジェクトを任された経験もあります。今後は前職で培った〇〇のスキルを生かし、御社に貢献したいと考えています。御社では最終的に△△になることが目標であり、なおいっそうの努力を重ねていきたいと思っています。
なぜ転職しようと思われたのですか
転職理由を答える時はネガティブな理由であっても、ポジティブな印象を与えられるよう表現を工夫することが大切です。たとえば、希望の仕事を行えず転職する場合は、下記のように表現できます。
仕事を通して身につけた〇〇のスキルをより生かせる職場で働きたいと思いました。御社が募集されている△△の職種では今まで培ってきた〇〇のスキルを生かせるため、自分のスキルを生かして会社に貢献したいと考え、転職を決意しました。
回数にとらわれず転職を成功させよう
転職回数が多くても転職を成功させることは可能です。ただし、闇雲に転職活動を行っていては、内定は獲得できません。
「転職回数が多いのには必然的な理由がある」と採用担当者に納得してもらえるよう、転職理由を明確にする必要があります。また、転職を通して培ってきたスキルや強みを把握し、企業が「採用したい」と思えるようアピールすること大切です。
転職回数が多い場合は転職回数を補うために、通常よりも「アピールの仕方」が大事になります。自分だけでは上手くアピール方法を見つけられない場合は、転職サポートのプロである転職サイトやエージェントの力も借りながら、転職成功を目指しましょう。
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転職活動への準備も万全にしておこう
転職活動では、転職サイトを選ぶだけでなく入念な事前準備をしておくことがおすすめです
まずは転職に最適な時期を把握し、自身の年齢や職業に合わせたサイトに登録、履歴書や職務経歴書の準備をして、面接マナーなどを知っておきましょう。
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