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eNPSとは?質問項目・計算方法・調査手順│おすすめツール比較

最終更新日:(記事の情報は現在から301日前のものです)
eNPSとは、企業の従業員エンゲージメントを測るための指標です。簡単な質問で正確にエンゲージメントを把握でき、分析を人材戦略につなげやすいメリットがあります。eNPSの意味と計算方法、調査の手順、ツールの選び方、おすすめサービスを紹介します。

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eNPSとは

eNPSとは、「Employee Net Promoter Score」の頭文字を取った略称で、「職場の推奨度」をスコア化して従業員エンゲージメントを測るための指標です。eNPSは、従業員に「親しい知人や友人に自分の職場をどれくらい勧めたいと思っているか」と質問し、回答を数値化して集計します。

eNPSはNPSから派生した概念です。NPSとは、「Net Promoter Score(ネット・プロモーター・スコア)」の略称で、米国コンサルティング会社のベイン・アンド・カンパニーが、顧客ロイヤルティ(顧客のブランドに対する信頼や愛着)を数値化する手法として提唱しました。

eNPSは、顧客向けにNPS調査を実施していたAppleが、従業員エンゲージメントを可視化するための指標として活用したことで、世界中の企業が広く採用するようになりました。

従業員エンゲージメントとは

従業員エンゲージメントとは、従業員が企業のビジョンやバリューに共感し、自発的に会社に貢献したいと思う意欲のことです。従業員エンゲージメントの高さは、従業員が組織と仕事に意義と誇りを感じ、会社と強く結びついていることを表しています。

従業員エンゲージメントに関する調査手法として、パルスサーベイモラールサーベイなどの調査方法があります。なかでもeNPSは他の調査と比べて簡単に調査でき、従業員のセグメントごとに対策を考えられるのが特徴です。

リファラル採用の強化や離職率の低下にも、eNPSを利用することは効果的です。現在ではさまざまな企業がeNPSを活用して、従業員エンゲージメントを高めようと取り組んでいます。

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eNPS調査と従業員満足度(ES)調査の違い

eNPS調査も従業員満足度調査も、どちらも従業員満足度を可視化しようとする点では同じです。ただし、eNPSの方が職場の現状を正確に把握でき、各セグメントに対して最適な対策ができる特徴をもちます。

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eNPS調査と従業員満足度調査の違いについて3つの観点から説明します。

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質問数が最低1〜2問で完了する

eNPS調査における大きな特徴は、単純さと効率性です。

eNPS調査では、従業員に対して「親しい知人や友人に自分の職場をどれくらい勧めたいと思っているか」といった質問のみで調査を完結できます。ただし、これだけでは理由が深掘りできないため、「その理由はなんですか?」のような質問を付け加えるのが一般的です。

従業員満足度(ES)調査と異なり、eNPSは従業員のエンゲージメントレベルを迅速に把握するうえで非常に有効です。

職場の現状を正確に把握できる

eNPSの質問内容は、単純なアンケート調査よりも高得点をつけるハードルが高く設定されています。

従業員満足度調査では、「あなたは職場にどのくらい満足していますか」と質問するのに対して、eNPS調査では「親しい友人や家族にどのくらい勧めますか」のような切り口から質問をします。

一般的に自身が満足していると答えるよりも、他人に勧められると答えるほうが心理的なハードルも高くなるので、リップサービスを抜きにした正確な職場の評価を把握できるでしょう。

具体的に従業員がどのような項目に満足・不満をもっているかについては、従業員満足度調査で個別に調査しなければなりませんが、従業員エンゲージメントを簡単にかつ正確に把握したいのならばeNPS調査で十分です。

各セグメントで最適な対策ができる

eNPS調査では従業員をセグメント分けしているので、問題に対して具体的な対策を考案できます。

従業員満足度調査では、労働条件や人間関係など個別の従業員エンゲージメントに影響する要素については把握できたとしても、各従業員に個別にどのような施策を実施すればいいのか対応するのは困難です。

一方でeNPS調査は、スコアによって従業員を批判者、中立者、推奨者のシンプルな3つのグループに分類しているので、それぞれのセグメントに対して最適な施策を考えられます。

具体的なエンゲージメント向上対策を検討するのならば、従業員のセグメントと施策を一致させやすいeNPSの方が優れているでしょう。

eNPSを導入し分析することで得られるメリット

eNPSを導入・分析することによって、次の4つのメリットが得られます。

  • リファラル採用に役立つ
  • 離職率の低下につながる
  • 顧客満足度の向上につながる
  • 企業全体の生産性が上がる

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リファラル採用に役立つ

リファラル採用とは、社員に人材を紹介してもらう採用手法です。求人媒体やエージェントを活用しないので採用コストを削減でき、紹介する従業員が候補者のスキルを把握しているので、会社にマッチした一定レベル以上の人材であることが期待できます。

リファラル採用にはさまざまなメリットがあります。しかし、従業員のエンゲージメントが高くなければ、リファラル採用は発生しません。eNPS調査で高いスコアをつけた従業員ほど、積極的にリファラル採用に協力してくれる傾向があります。

離職率の低下につながる

一般的に離職する可能性が高いのは、eNPS調査で低い得点をつけた従業員だと考えられます。しかし、低い点数をつけた従業員でも会社に大きく貢献している人材はいるでしょう。

このような人材を喪失することは会社にとっても痛手となるので、ハイパフォーマーかつ低い点数をつけた従業員が存在する場合は、エンゲージメントが向上する対策を個別で実施した方がよいでしょう。

もちろん、個別の従業員だけに注目するのではなく、eNPSのスコア自体を改善することによって、従業員全体のエンゲージメントが向上しトータルの離職率低下につながります。

顧客満足度の向上につながる

eNPSとNPS(顧客ロイヤルティのスコア)は相関関係にあることが判明しています。

eNPSの高い従業員は、顧客に対してよりよいサービスを提供したいといった気持ちが強いため、顧客満足度の向上につながるよう熱意をもって仕事に取り組みます。結果として長期的にサービスを利用し、周りにも勧めてくれるロイヤルカスタマーが育成され、企業の持続的な成長に寄与するでしょう。

企業全体の生産性が上がる

従業員エンゲージメントが高い社員ほど仕事へのモチベーションは高く、主体性をもって作業に取り組んでくれます。よって、eNPSのスコアを向上させることは、チームや企業のモチベーションアップ、ひいては全体の生産性向上にもつながると言えます。

一般的にチームや企業のモチベーションといった心理的な要素を定量的に把握するのは困難ですが、eNPSを活用することによって可視化し、業績のためのKPIとして扱えるようになります。

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eNPSの質問項目・計算方法

eNPS調査では、従業員に「あなたはこの企業で働くことをどのくらい、親しい友人や家族に勧めたいと思いますか」といった質問をし、0点から10点の11段階で評価してもらいます。

0〜6点の回答者は「批判者」、7、8点は「中立者」、9、10点は「推奨者」と3グループに分類して、それぞれの割合を算出します。推奨者の割合から批判者の割合を差し引いたのがeNPSのスコアです。

たとえば、0点から6点の人が20%、9点から10点の人が30%なら、推奨者30から批判者20を差し引いてeNPSは10となります。

日本でeNPS調査をする上での注意点

eNPSはアメリカで開発された手法なので、国民性の違いからeNPSのスコアは国によっても大きく変動します。

日本でもeNPSによる従業員エンゲージメントの向上に取り組む企業が増えつつありますが、日本でeNPSの調査を実施すると、国内企業のeNPSはマイナスのスコアになりがちです。

日本におけるeNPS調査の実施では、次の点に注意しておきましょう。

日本は従業員のエンゲージメントが低い傾向にある

日本の企業環境では、従業員が自社に対して高いエンゲージメントを示すことが少ないとされています。これは、長時間労働や上司との距離感、保守的な組織文化などが原因で、従業員が会社への愛着をもちにくい環境にあるためです。

eNPSを日本で導入する際には、文化的背景を理解し、単純なスコア比較ではなく、従業員の声を理解し改善につなげる手段として活用することが重要です。

中央値である5点前後で評価をする従業員が多い

日本人の国民性として、評価を極端に高くも低くもつけることを避ける傾向があります。そのため、eNPSの調査では中央値である5点前後の評価が多くなりがちです。

この結果は真の感情や意見を正確に反映していない可能性があるため、スコアだけでなく自由記述の意見といった情報もあわせて収集し、より深い分析を行うことが推奨されます。

日本特有の社会・文化的背景がある

日本には独自の社会・文化的背景があり、これが従業員の感じ方や評価の仕方に大きく影響するでしょう。たとえば、日本の労働者は義務感や責任感が強く、自社への肯定的な意見を控えめに表現することがあります。

このような国民性を理解し、eNPSの解釈を行う際には、日本特有の文化的要因を考慮に入れることが必要です。

eNPS調査を有効活用するポイント

eNPSを有効に活用するためには、国民性を踏まえて次のポイントを押さえておきましょう。これらのポイントを念頭に置いておくことで、より現実的かつ実践的なデータを得られます。

追加質問を加える

eNPS調査の「職場の推奨度」の質問のみでは、従業員が点数をつけた背景や要因がわかりません。

そこでeNPS調査では、いくつかの追加質問を加えることで、従業員が職場や労働環境のどの部分に対してどのように感じているかを探るよう設定するのがおすすめです。

eNPSの追加質問としては、次のような項目が挙げられます。

  • 労働環境
  • 上司との関係性
  • 職場の雰囲気
  • 報酬や人事評価
  • 顧客への貢献度
  • 会社のビジョンへの共感

eNPSの追加質問項目は、人事戦略や労務管理の課題に応じて設定するとよいでしょう。

点数の低さは気にしない

日本では、文化的背景からeNPSのスコアは低く出ることが一般的です。しかし、点数の低さは問題ではなく、改善のための手がかりとして捉えることが大切です。

現状の点数を起点とし、どれだけ高められるかがeNPSの本質なので、改善計画の出発点として活用しましょう。

点数の分布を重要視する

単一のスコアよりも、点数の分布に注目することが重要です。分布を分析することで、意見がどのように分散しているかがわかり、具体的な改善ポイントを見つけやすくなります。

中立者の割合が多い場合は、彼らを推奨者に変えるための施策を考えることが重要です。

高得点・低得点をつけた人の要因を特定する

高得点や低得点をつけた従業員の特性や背景を分析することで、彼らの満足度や不満度に影響を与えている要因の理解に役立ちます。

この情報は、社内の異なる部門やチームでの改善施策を策定する際の重要な指標にもなり得ます。

従業員の声を反映したアクションプランニング

eNPSの結果を受けて、具体的なアクションプランを作成することが重要です。従業員の声を活かし、彼らのニーズや期待に応える形で改善策を策定しましょう。

立案プロセスでは、従業員を巻き込んで意見を集めることも大切です。これにより、従業員のエンゲージメント向上だけでなく、組織全体としての改善にもつながります。

eNPS調査を実施する流れ

eNPS調査を正しく実施するために、次のステップを確認しておきましょう。

ステップ1:調査の目的と目標を明確にする

eNPS調査を行う前に、調査の目的と目標を明確に設定します。従業員のエンゲージメントを測定する理由や、調査結果をどのように使用するか、どのような改善を目指すかといった内容が含まれています。このステップは、調査の方向性と重点を決定するのに役立ちます。

ステップ2:調査対象者を決定する

全従業員を対象にするか、特定の部署やチームに限定するかを決定しましょう。また、パートタイムやリモートワークなど、異なる働き方をしている従業員も考慮に入れる必要があります。

ステップ3:調査の設計を行う

eNPS調査は、先述のとおりシンプルな質問一つですが、追加の質問を設けてより詳細な回答を得ることも可能です。質問内容や回答形式を決め、調査の設計を行いましょう。

ステップ4:調査を実施する

調査設計が終わったら、調査の実施方法を決定しましょう。一般的にはオンライン調査を用います。GoogleフォームやMicrosoftFormsなどの無料ツールやアンケートツールの中から選択するとよいでしょう。

また、本記事ではeNPSの測定がデフォルトで使用できるツールを紹介しています。後述のeNPSツールの紹介を参考にしてください。

紙ベースで行う場合は配布方法や回収方法も検討します。また、あわせて調査の開始日と終了日も設定し、従業員に通知しましょう。

ステップ5:調査結果を分析する

調査が終了したら、得られたデータを分析しましょう。eNPSスコアの計算方法に従ってスコアを算出し、得られた結果から従業員のエンゲージメントレベルを評価します。

ステップ6:結果の共有とフィードバックを行う

調査結果を従業員に共有し、オープンな議論の場を設けることが重要です。これにより、調査結果にもとづいて改善策を検討しましょう。

ステップ7:改善策の実施とフォローアップを行う

調査結果をもとに具体的な改善策を検討できたら、さっそく実施します。一定期間後に再度eNPS調査を行い、改善策の効果を評価し、必要に応じて追加の改善策を検討することも重要です。

eNPS測定ツールの選び方

eNPS調査は簡単に行えますが、結果の分析や施策プランの策定までリソースがまわらないこともあるでしょう。人力でアンケート作成・回収・集計・分析を行うにはそれなりのリソースが必要です。そのため、調査実施にはeNPS測定ツールの利用がおすすめです。

ツールによっては、eNPS以外にも従業員満足度やモチベーション、メンタルコンディションなど多角的に従業員のエンゲージメントを測定できます。

eNPS測定ツールを選ぶ際には、次の項目をチェックしましょう。

eNPS測定ツールの機能を確認する

eNPS測定ツールは、オンライン上でアンケート作成から分析まで完結できるほか、次のような機能を搭載しています。

機能 詳細
自動アンケート配信 定期的かつ自動的にeNPSアンケートを配信し、集計を行える
リアルタイム分析 収集したデータをリアルタイムで分析し、迅速なフィードバックを提供できる
多角的レポーティング 集計結果をさまざまな視点で分析し、詳細なレポートを作成できる
カスタマイズ可能なアンケート 組織の特性にあわせてアンケートの質問をカスタマイズできる
データの蓄積 長期的なeNPSのデータを蓄積し、組織の変化を把握できる
匿名性の保護 回答者の匿名性を保護し、正直な意見を収集できる
モバイル対応 スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスに対応している

これらの機能が効率的な調査を可能にし、人力で行う際にかかる労力を大きく削減できます。

eNPS測定ツールの比較ポイント

eNPSツールを選ぶ際には、次のポイントをチェックするようにしましょう。

ポイント 詳細
ユーザビリティ 操作が簡単で、直感的に回答できるかどうか
柔軟なカスタマイズ性 組織のニーズにあわせてアンケートの設計が可能か
データセキュリティ 収集したデータのセキュリティとプライバシー保護の体制は十分か
サポート体制 利用方法や機能に関する十分なサポート体制が提供されているか
サービス連携 すでに人事管理システムやビジネスチャットなどを導入していれば、それらのツールと連携が可能か
スケーラビリティ 組織の成長にあわせてスケールアップできるか

eNPS測定ツールの価格を確認する

eNPS測定ツールは、エンゲージメントサーベイツール従業員満足度調査ツールの機能として組み込まれていることが多いです。

従業員数(アカウント数)に応じた従量課金制を採用していることが多く、1アカウントあたり月額300円~800円程度が相場です。

月額費用以外にも初期費用がかかったり、追加する機能の数に応じて追加費用が発生したりすることもあるため、料金は要お問い合わせ・要お見積りとしているサービスが多数です。

無料プランや無料トライアルを実施しているツールもあるので、詳細が気になる方は各ツールのサービス資料より比較してみてください。

eNPS測定ツールおすすめ比較3選

eNPS測定に活用できるおすすめのツールを紹介します。

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タレントパレット - 株式会社プラスアルファ・コンサルティング

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タレントパレット(Talent Palette)は、多彩なタレントマネジメント機能を搭載しているクラウド型タレントマネジメントシステムです。

人材に関する多くのデータを一元化・蓄積することで、配置から育成、採用、社員満足度向上など、分析にもとづいた科学的人事戦略を豊富な機能によって実現しています。

搭載されたアンケート機能により、簡単にeNPS調査が可能です。さらに、eNPSスコアの時系列変化やエンゲージメントが高い社員の把握、他の設問とあわせた分析を可能とし、スコアが低い社員の特徴を見える化します。

※出典:プラスアルファ・コンサルティング「タレントパレット | 科学的人事を実現するタレントマネジメントシステム」(2024年1月25日閲覧)

ラフールサーベイ - 株式会社ラフール

ラフールサーベイ
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  • サーベイ運用のプロフェッショナルが徹底的に支援
  • 充実の機能で従業員のセルフマネジメントを推進

ラフールサーベイは、人的資本とウェルビーイング経営を実現するサーベイです。1億2,000万のデータが蓄積され、エンゲージメントやメンタル・フィジカルデータはもちろん、eNPSや企業リスクなど、組織の状態を可視化するうえで必要な設問を網羅しています。

独自に算出した従業員の健康度合いを示す「ラフールネス指数」を用い、eNPSとの相関性を分析できます。さらに、カスタマーサクセスによる徹底的なサポートも特徴です。サーベイの実施だけで終わらず、組織改善につなげるための豊富なコンテンツと対策アクションを提案してくれます。

※出典:ラフール「ラフールサーベイの特徴|ラフールサーベイ」(2024年1月25日閲覧)

eNPS with NPX PRO

  • クラウドでさまざまな調査を一元管理
  • 回答結果をリアルタイムで確認・分析
  • アンケートの回数には制限がない

eNPS with NPX PROは、独自手法の測定軸をもったeNPSアンケートの実施と分析が可能なツールです。

1,000名以上規模の従業員数にも対応しており、膨大なデータや回答結果をリアルタイムで確認・分析できます。さらに、設問はコンサルタントが設計してくれるため、独自の設問を入れたい場合にも適応可能です。

回答数やID数に応じてライセンス費用が変わるため、アンケートの回数には制限がありません。ワークスタイルや労働環境、自社施策などの変化のタイミングに応じて、複数回にわたる調査を効率的に実施できるため、施策に効果があったかどうかの検証にも使用できます。

eNPS・エンゲージメントを高めるポイント

高いeNPS・エンゲージメントは、職場のポジティブな雰囲気、高い生産性、そして長期的なビジネス成果に直結します。eNPS・エンゲージメントを高めるために、次のポイントを押さえておきましょう。

風通しをよくし、コミュニケーションの強化を図る

組織内の透明性を高めることは、信頼とエンゲージメントの向上に直結します。経営陣が意思決定のプロセスを明確にし、従業員とのコミュニケーションを強化することが重要です。

定期的な全社ミーティングやオープンな議論の場を提供したり、従業員からのフィードバックを積極的に受け入れたりしていきましょう。

人事評価制度を改善する

人事評価制度に課題があると、従業員の不公平感や不満がたまる原因となります。公正な人事評価制度の導入や運用、上司の評価方法やフィードバックを改善し、個々の目標と会社の目標がどのように連動しているかを示すことで、従業員エンゲージメントの向上につながるでしょう。

また、継続的なフィードバックとキャリア開発の機会を提供することも、エンゲージメントを高めるためには欠かせません。

360度評価(多面評価)は従業員の納得感が得られやすいため、導入を検討してみてもよいでしょう。

待遇を改善する

競争力のある給与体系はもちろん、福利厚生の充実も満足度を高める要素です。健康保険や退職金制度、フレックスタイム、リモートワークなど、生活の質が高まる福利厚生を提供することが大切です。

それらが機能しているかを定期的にジャッジできるような体制づくりも求められます。

会社の掲げるビジョンやバリューを共有する

従業員が企業の目指すビジョンや大切にするバリューに共感し、それに貢献していると感じられれば、エンゲージメントの向上が期待できます。会社の目標や価値観を定期的に共有し、従業員の活動がどのように貢献しているかを示すことが重要です。

ビジョンやバリューをビジネス環境や市場ニーズの変化にあわせて、従業員とディスカッションしながら改定することで、より共感が得られることでしょう。

従業員の個性を活かせる環境をつくる

多様性を尊重し、個々の従業員の強みや才能が活かせる環境を作ることは、eNPSを高める効果的な方法の一つです。従業員一人ひとりの能力を認識し、それに合った仕事を割り当てることで、職場の満足度と生産性の向上につながります。

顧客への貢献度を実感させる

仕事が顧客や社会にどのような影響を与えているかを従業員が理解し、それに対する実感が芽生えれば、従業員のエンゲージメントは高まります。顧客の声や成功事例を共有し、仕事が直接的な価値創造につながっていることを示すことが重要です。

eNPS・エンゲージメント向上の施策

eNPSを高めるためのポイントを押さえたところで、実際に従業員エンゲージメントを向上させるための代表的な施策を紹介します。

  • テレワーク・ハイブリッドワーク
  • 人材教育
  • 1on1・コーチング
  • DXの推進
  • ユニークな福利厚生
  • メンタルヘルスサポート

それぞれについて簡単に説明します。

テレワーク・ハイブリッドワーク

テレワークやハイブリッドワークなど、ワークライフバランスを考えた柔軟な働き方は、従業員エンゲージメントを高めることにつながります。

人材育成

能力やスキルを高めるための人材育成を積極的に行うことは、従業員エンゲージメントを高め、人的資本による企業の競争力が強化されます。

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1on1・コーチング

上司が1on1ミーティングやコーチングで定期的に部下をサポートするのも、パフォーマンスとエンゲージメントによい効果をもたらします。

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DXの推進

業務の自動化や効率化を進めることで、従業員は煩雑な定型業務から解放され、価値を感じられるコア業務に集中できます。その結果、仕事へのやりがいとエンゲージメント向上が期待できます。

ユニークな福利厚生

他社にはないユニークな福利厚生を提供することも、eNPSのスコアアップにつながります。ヘルシーな社員食堂、自然豊かなワーケーション施設、ITカンファレンスへの派遣参加など、会社独自の特典を利用できることは、第三者に会社を勧めたくなる要因となるでしょう。

メンタルヘルスサポート

メンタルヘルスを重視してサポートしている企業は、人材を使い捨てない、従業員を大切にしている姿勢が内部から評価されるでしょう。幸せを重視するウェルビーイング経営の実践は、eNPSとエンゲージメントを着実にアップさせます。

キャリア開発制度の導入

キャリアパスを示し、達成に向けて必要なスキルやステップを具体的に説明することは、モチベーションの向上につながります。従業員が自身の将来像を描き、それに向けて努力できる環境を提供することが重要です。

また、多様なキャリア形成支援として、担当部署以外の業務体験ができる社内異動公募制度の導入もおすすめです。

社内コンテスト

従業員が提案した新しいアイデアやプロジェクトに対して、実現する機会が提供されるようなコンテストを開催するのも一つの方法です。社内の創造性とイノベーションが促進されるとともに、エンゲージメント向上も期待できます。

ワークショップの実施

定期的なワークショップやスキルの共有会を開催し、従業員がお互いから学び合う機会を提供することで、知識の共有とチームワークが促進されるでしょう。チームワークの向上やコミュニケーションの促進によって組織が活性化すれば、会社への愛着度が増していくでしょう。

eNPSから従業員エンゲージメント向上を目指そう

eNPSを分析・改善することによって、従業員エンゲージメントの向上を図ることにつながります。eNPSはシンプルな調査なので、定期的に実施しても従業員の負担にはなりません。

eNPSを向上させることによって、リファラル採用の強化や離職率の低下、生産性の向上など、さまざまな効果とメリットが期待できます。

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