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社員のモチベーションを上げる方法8選!成功事例や便利ツールを紹介

最終更新日:(記事の情報は現在から153日前のものです)
社員のモチベーションがアップすれば、個人はもちろん、組織や企業にも好影響となることが期待できます。今回は、社員のモチベーションを上げる8つの方法を紹介します。企業の成功事例やモチベーションアップに活用できるツールも紹介するので参考にしてください。

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社員のモチベーションが低下する要因

社員のモチベーション低下には、いくつかの要因があります。主な要因は次のとおりです。

  • 給与・評価
  • 職場の人間関係
  • 業務内容
  • 不透明なキャリアパス

給与・評価

給与水準が業界平均や成果に見合っていない場合、社員は会社から大切にされていないと不満を抱きやすくなります。また、残業代が適切に支払われていない場合や、福利厚生が不十分な場合も、モチベーション低下につながりやすいです。

評価においても、上司の主観に偏った恣意的な評価や評価基準が不明確な場合も、社員の不満を招くことにつながりかねません。重要なのは、評価結果と理由を社員に適切にフィードバックすることです。評価面談を通じて、なぜそういった評価になったのかを丁寧に説明し、改善点や今後の期待を伝えることが求められます。

給与や評価によって頑張りが正しく報われる実感が持てなければ、社員の挑戦意欲や成長意欲が低下してしまう要因になりかねません。

職場の人間関係

職場の人間関係も、社員のモチベーション低下に影響を与える要因です。たとえば、上司との関係の悪化は仕事への意欲を著しく低下させるほか、組織への貢献意欲も同時に低下させてしまう恐れがあります。

また、社員同士のコミュニケーションが不足している職場環境では、社員が悩みを相談できる相手を見つけられず、孤立感を覚えやすくなります。社員が孤立して仕事をする環境では、組織の一員としての帰属意識が薄れ、仕事への熱意も失われてしまいやすいからです。

さらに、パワハラやセクハラなどの不適切な行為は、被害者の心理的安全性に大きく影響し、職場全体の雰囲気を悪化させるため、社員の仕事への意欲や組織への信頼が大きく損なわれるでしょう。

業務内容

自身のスキルや経験とかけ離れた業務、本人の適性に合わない業務を任されているといった場合、仕事に対して消極的になるケースがあります。一方で、能力以上のノルマや過度な責任が課されると、社員は強いストレスを感じるため、同じくモチベーションが低下しやすくなるでしょう。

他にも、能力を発揮できない単調な業務や、やりがいを感じられない仕事が続いた場合、社員は自身の成長や貢献を実感できず、仕事への意欲を失っていきます。

業務の目的や意義が不明確な場合も問題です。自分の仕事が組織全体にどう貢献しているか理解できなければ、社員は仕事の重要性を感じられなくなってしまいます。

不透明なキャリアパス

社内でのキャリアパスが不明確な場合、社員は成長や昇進の道筋が見えず、将来に対する不安を抱きやすくなります。不安を抱えた状態は、日々の業務への取り組みにも影響し、長期的な目標をもって仕事に臨めなくなってしまうでしょう。

また、ロールモデルとなる先輩社員がいない場合、社員は自身のキャリアの将来像を描きにくくなるため、モチベーションを維持することが難しくなります。

さらに、経営方針や将来ビジョンが明確ではない場合、社員は組織の一員としての自身の役割や貢献の意義を見出しにくくなります。

モチベーションアップの種類

社員のモチベーションをアップさせる方法は、大きく次の2種類に分類されます。

  • 内発的動機付け
  • 外発的動機付け

それぞれ詳しく解説します。

内発的動機付け

社員のモチベーションアップのためのアプローチの1つが、内発的動機付けです。内発的動機付けとは、仕事自体から得られる満足感や達成感に基づいてモチベーションをアップさせることです。

たとえば、社員に自己決定の機会を与えることで、仕事への責任感を高め、主体的に取り組むようになることが期待できます。

具体的な手法として、次のようなアプローチが考えられます。

  • 業務の進め方を社員自身に決定させる
  • 新しいプロジェクトの立案を任せる
  • スキルアップの機会を提供して、社員の成長欲求を満たす

外発的動機付け

外発的動機付けとは、報酬や評価など外部からの刺激によって、モチベーションを向上させるアプローチです。たとえば、業績に応じた昇給や賞与、表彰制度の導入などは、外発的動機付けに該当します。

ただし、外発的動機付けに過度に頼ってしまった場合、報酬や見返りを与えなければ社員が行動しなくなる恐れがあるため、注意が必要です。

重要なことは、前述した内発的動機付けと外発的動機付けをバランスよく組み合わせて、社員にアプローチすることです。社員の自主性を尊重しながら、適切な評価や報酬を与えることで、モチベーションを向上させられるほか、維持しやすくなるでしょう。

外発的動機付けで社員のモチベーションを上げる方法4選

外発的動機付けにて社員のモチベーションを挙げる方法は、次の4つです。

  • 報酬体系や評価制度を見直す
  • 役割や目標を明確にする
  • キャリアパスを明示する
  • 行動や成果にインセンティブを設ける

報酬体系や評価制度を見直す

報酬体系や評価制度の見直しは、外発的動機付けによる社員のモチベーションアップに効果的です。

報酬では、昇給・降給の基準を設けて可視化することがポイントです。また、業界水準や職務内容に対して適した報酬体系であるかも客観的にチェックしましょう。

評価制度では、公平性と透明性が鍵となります。評価基準を明確に設定して周知することで、社員の目標達成への意欲を高められます。成果だけでなく、プロセスや努力も評価の対象とすれば、社員の日々の取り組みを認める姿勢を示せるでしょう。

このように、適切な報酬体系と評価制度によって社員の努力を正当に認められる環境が整備されれば、さらなる成長と高いパフォーマンスへの動機付けとなり、組織全体の生産性向上にもつながります。

役割や目標を明確にする

役割や目標の明確化も、外発的動機付けでの社員のモチベーションアップに有効な方法です。社員が責任範囲と期待される成果を理解し、目的意識をもって業務に取り組むためには、それぞれの社員の役割を明確に定義することが重要です。

たとえば、職務記述書を作成して、各ポジションの主要な責任や求められるスキルを明文化すれば、社員は自身の立ち位置と成長の方向性を把握できます。

また、具体的かつ達成可能な目標を設定することも重要です。その際、SMARTの法則に基づいた目標を設定するのがおすすめです。SMARTの法則とは、目標達成のための次の因子の頭文字を取ったフレームワークです。

  • Specific(具体的に)
  • Measurable(測定できる)
  • Achievable(達成可能な)
  • Relevant(経営目標に関連した)
  • Time-bound(時間的制約がある)

たとえば、「今四半期の売上を10%増加させる」といった具体的な数値目標を設定することで、社員は自身の努力の方向性を明確に認識できます。

また、組織全体の目標と個人の目標を連動させることも有効です。会社の方針や部門の目標を踏まえて個人の目標を設定することで、社員は自身の業務が組織全体にどう貢献するかを把握でき、より高い視座で業務に取り組めます。

キャリアパスを明示する

キャリアパスの明示を明示することで社員が自身のキャリアプランを具体的にイメージし、目標達成への意欲が高まることが期待できます。たとえば、特定の役職へ昇進するにはどのような経験や資格が必要か具体的に示すことで、社員はキャリア目標に向けて計画的にスキルアップを図れます。

また、定期的なキャリア面談を実施することも効果的です。上司と部下がキャリアについて話し合える機会を設けることで、社員はキャリアパスについてのフィードバックを受け取り、目標達成に向けた具体的なアクションプランを立てられます。

さらに、社内でのキャリアパスの成功事例を共有したり、キャリアパスに関連する研修やトレーニングプログラムを提供したりすることも効果的です。

キャリアパスの明示は、社員に明確な目標と方向性を提供し、外発的動機付けとして効果的に機能するため、社員のモチベーションアップはもちろん、次世代リーダー・後継者育成につながります。

行動や成果にインセンティブを設ける

行動や成果にインセンティブを設けるのも、外発的動機付けによる社員のモチベーション向上に効果的です。インセンティブには、「金銭的インセンティブ」と「非金銭的インセンティブ」の2種類があります。

金銭的インセンティブとは、業績連動型の賞与や成果報酬などのことです。売上目標の達成度に応じてボーナスを支給したり、新規顧客獲得数に応じて報酬を上乗せしたりすれば、社員の努力が直接報酬に反映されます。

非金銭的インセンティブとは、社員の承認欲求を満たすような表彰制度や称賛などが該当します。各期に象徴的な活躍をした社員をMVPや社長賞として表彰するのが効果的です。

また、特定の資格を取得した社員に手当を支給したり、スキル向上に応じて昇給や昇格の機会を提供したりすることで、社員の成長意欲を刺激できます。

その他、部門やプロジェクトチームの目標達成に対して報酬や特別休暇を付与するなど、チーム単位でのインセンティブによって、チームワークや個人の貢献意欲の向上が可能です。

内発的動機付けで社員のモチベーションを上げる方法4選

内発的動機付けによって社員のモチベーションをアップさせる方法を4つ紹介します。具体的な方法は次のとおりです。

  • 社員の挑戦を後押し・支援する
  • スキルアップの機会を提供する
  • 社員の意見を尊重する
  • 賞賛や感謝のコミュニケーションを促す

社員の挑戦を後押し・支援する

内発的動機付けを高める効果的な方法の1つが、社員の挑戦を後押し・支援することです。そのためには、社員が新しい課題や責任に挑戦する機会を提供することが重要です。

たとえば、通常の業務範囲を超えたプロジェクトへの参加や、新規事業の立ち上げ参加などの機会を設けることで、社員の成長意欲と自己実現欲求を刺激できます。

挑戦に対する適切なサポート体制を整えることも大切です。メンタリングプログラムの導入や、必要なリソースの提供、スキルアップのための研修機会の確保などによって、社員は安心してチャレンジでき、失敗を恐れずに新しいことに取り組む姿勢が育まれます。

また、チャレンジのプロセスや努力を認めたうえで、具体的な改善点や成長の機会を提示できる適切なフィードバックや、失敗を許容する組織文化を醸成することも大切です。

挑戦に伴う失敗のリスクを学びの機会として捉え、失敗から得た教訓を共有する場を設ければ、組織全体の成長につながるでしょう。

スキルアップの機会を提供する

スキルアップの機会を提供することは、内発的動機付けによる社員のモチベーションを向上できる方法です。まずは、社員の興味や関心に合わせた学習機会を提供しましょう。

業界の最新トレンドに関するセミナーや、専門的なスキルを習得するためのワークショップなどを定期的に開催すれば、社員の知的好奇心を刺激したり、自己成長への意欲を高めたりできます。

また、社内外の研修プログラムへの参加を奨励し、費用を会社が負担することも効果的です。社員は経済的な負担なく自己研鑽ができ、会社が成長をサポートしてくれる実感を得られるでしょう。

他にも、ナレッジシェアセッションのように、社内でスキルを共有できる場を定期的に設けたりすることで、社員のスキルアップとコミュニケーションの促進が同時に期待できます。

社員の意見を尊重する

社員の意見を尊重することで、組織への帰属意識を強化できます。

定期的な1on1ミーティングや部門会議、全社的なフィードバックなどを通じて、社員が自由に意見を表明できる場を作れば、社員は自分の考えが組織に価値を与えると感じやすくなり、仕事への主体性が高まります。

また、業務プロセスの改善案や新しい製品アイデアを社員から募集して、社員の提案を反映させることで、創造性と主体性がさらに促進されるでしょう。

重要な決定を下す際には、関連部署の社員から意見を募ったり、プロジェクトチームを結成したりすることで、社員は組織の一員としての責任感と当事者意識が芽生えることが期待できます。

賞賛や感謝のコミュニケーションを促す

賞賛や感謝のコミュニケーションを促進することも、内発的動機付けを高める効果的な方法です。

プロジェクトの成功や難しい課題の解決、日々の業務での創意工夫などに対して、タイムリーに賞賛や感謝の言葉を伝えれば、社員は努力が認められていると感じ、モチベーションが高まります。

また、チーム会議や全体ミーティングなどの公の場で、個人やチームの功績を紹介することで、認められる喜びとともに、他の社員に刺激を与えられます。

上司だけでなく、同僚間での感謝や賞賛の文化を醸成することも大切です。たとえば、サンクスカードのような仕組みを導入して、社員同士が互いの貢献を認め合う機会を作れば、チーム全体の士気が高まるでしょう。

サンクスカードは手書きでも問題ありませんが、管理・運用に手間がかかるため専用ツールの利用がおすすめです。

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社員のモチベーションアップに成功した企業事例

社員のモチベーションアップに成功した企業の事例を紹介します。

オープンなキャリア開発

紳士服や婦人服、雑貨などの企画、仕入れ、販売を手がけるユナイテッドアローズでは、社員のモチベーション向上と自己実現をサポートするため、オープンなキャリア開発制度を導入しています。

この制度の中心となるのが、同社が実施する社内公募制度です。入社から2年以上経過した社員を対象に、自身が希望する部署への異動の機会を提供しているのが特徴です。社員はみずから志望する部署に応募し、書類審査や面接を経て異動が決定されます。2018年度には260名もの社員がこの制度に応募した実績があり、社員の高い関心を集める制度です。

また、同社ではキャリア自己申告制度が設けられています。これは、社員が希望するキャリアパスを申告し、会社側は欠員が生じた際に、希望を考慮して異動を検討する仕組みです。

これらのキャリア開発制度により、同社は社員の成長意欲や自己実現欲求を刺激し、モチベーションの向上を図っています。

※出典:ユナイテッドアローズ「Our Benefits 制度について」(2024年7月22日閲覧)

ツールを使ってモチベーションを管理・向上

アプリ開発や受託開発を手がける株式会社VERVEでは、ツールを使った社員のモチベーションの管理・向上を行っています。もともと社員同士の仲が良く、社内エンゲージメントが高い組織であったものの、さらに楽しく仕事ができて、高いモチベーションを継続できる環境にしたいと考えていたとのこと。

そこで、無機質ではない情報共有ツールを探していたところ「THANKS GIFT」に出会い、導入を決めたそうです。

THANKS GIFT内の掲示板内でさまざまな社内ニュースや報告を投稿することで、社員が反応しやすい社内コミュニケーションツールとして活用しています。

また、エンゲージメントアンケート機能によって、社内のエンゲージメントスコアやモチベーションを定期的に測り、これまで数値として見えなかった社内の個人の状態を把握できるようになったそうです。

※出典:Take Action「エンジニア中心のIT企業こそ、 会社と社員のビジョンを連動させるエンゲージメント経営が必要」(2024年7月22日閲覧)

モチベーションアップに役立つコミュニケーションツール4選

社員のモチベーションアップは、ツールを使えば効果的な施策を実施できるうえ、効果の測定も可能です。社員のモチベーションアップに活用できるコミュニケーションツールを4つ紹介します。

RECOG - 株式会社シンクスマイル

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RECOGは、称賛の仕組みで組織内のコミュニケーションを活性化できるアプリです。メンバー同士で感謝や称賛を伝えられる仕組みで、社員のやる気やモチベーションのアップ、チームの積極性が高められます。

感謝や称賛を伝えるレター機能やクローズドなコミュニケーションツールとして利用できるトーク機能、社内掲示板や脳波能共有ができる投稿機能で組織を活性化できるほか、社員やチーム、部署の強みや状況を可視化できるデータ機能などが搭載されています。

Teampot - 株式会社エージェント

Teampotは、風通しのいい職場を作り、組織の壁をなくせるエンプロイーサクセスツールです。アプリ内で共有・感想・実績・感謝・相談のテーマの内から1日1回だけ好きなテーマで投稿できる機能が搭載されており、ユーザーは投稿に対していいね・シェア・コメントなどのリアクションを取れます。

内容がいい投稿は、人気投稿としてサマリーに貯まるため、社内メディアとして利用可能。また、応援したい人や感謝したい人に匿名でサンクスボーナスを贈れる機能も搭載。ユーザーはログイン数や投稿数、リアクション数に応じて送付できるポイントが増え、貯まったボーナスはAmazonギフトと交換できます。

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掲示板機能や社内報機能も搭載されており、組織内での「知らないこと」をなくせるのも特徴。経営理念やビジョンの理解浸透に加えて、社員教育の促進にも活用でき、企業文化の醸成も期待できます。企業理念に応じた行動を取った社員に対してオリジナルコインを贈呈したり、ランキング機能や表彰機能で社員の自己肯定感を高められたりするなど、社員のモチベーションアップに寄与できます。

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サンクスカードや表彰など、企業ごとに設定した制度で社内ポイントを付与でき、社員の行動を評価できる機能もあります。

社員のモチベーションをアップして組織改善を!

社員のモチベーションは、個人だけではなく、組織や企業全体にも影響する重要な要素です。モチベーションを維持できたり、向上できたりすれば、社員のスキルアップやキャリアアップはもちろん、組織の生産性向上、企業の業績向上につながります。

本記事を参考に社員のモチベーションをアップさせるための施策を検討してみてください。

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