顧客単価アップでLTV最大化!アップセルやクロスセルは?具体策・算出方法を解説
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顧客単価とは
顧客単価とは一人の顧客が1度に購入した商品やサービスの総額であり、客単価ともいわれます。
eコマースの拡大などで国内市場の競争が激化する一方、少子高齢化による人口減少傾向が加速しており、新規顧客の獲得が困難になりつつあるのが現状です。
こうした状況で企業が継続した成長を遂げるには、顧客単価を上げて売上総額を増やすことが重要であり、多くの企業で主流の考え方になっています。
それでは、顧客単価を上げるにはどのような具体策があるのか、LTVとの関係性や算出方法を含めて解説します。
顧客単価の計算方法
顧客単価が重要なのは、以下の計算式で示すように売上を構成する要素のひとつだからです。
この計算式での顧客数は購買に至った顧客の数を意味します。この計算式を元にすれば、顧客単価を導く計算式が以下のようになるのがわかります。
注意すべきは、顧客数に複数商品・サービスを購入した顧客が含まれることです。つまり、顧客単価を算出するには、購入が重複しないユニークユーザー数を把握しておかなければいけません。
たとえば、一人で2つの商品を購入した顧客を「2人」として計算してしまうと、顧客単価ではなく、販売された商品の平均単価をが算出されてしまいます。
LTVとして重視される顧客単価
ある時点、ある一定期間における、顧客の平均購買金額となる顧客単価を、長期にわたってパーソナライズした指標がLife Time Value=LTV(生涯顧客価値)です。
LTVは、「取引開始から終了までに、ある顧客がどの程度の利益を企業にもたらしたか」という指標であり、一人の顧客の生涯顧客単価ともいえるでしょう。
健康食品など、リピート購入が期待される業種では特に重要な指標であり、企業に対する「顧客のロイヤリティ=忠誠心」が高いほど、LTVは大きくなります。
ロイヤリティが高いほど顧客の他社への流出が少なくなるため、個別の顧客へ最適な施策を行い、LTVを高めていこうとする企業も増えているのです。
顧客単価アップに有効なアップセル・クロスセル
上述した計算式からわかるように、売上を増やすためには顧客数を増やすか顧客単価を上げるしかありません。新規顧客獲得が難しくなっている現在、より効果的なのが顧客単価アップなのは明白です。
それでは、顧客単価アップを実現するには、どのような手法があるのでしょうか。
より高額な商品を購入してもらい購入単価をアップさせることと、関連商品などを追加で購入してもらい購入数量をアップさせることが基本であり、その組み合わせが実現すればより効果的です。
アップセルで購入単価アップ
購入単価アップを目指して、より高額な商品・サービスを顧客に購入してもらうアプローチがアップセルです。
たとえば、13インチのノートPCの購入を検討している顧客に対し、画面に見やすさなどをアピールし、15インチのノートPCをおすすめする、などです。
たあ気を付けなければいけない点は、無理なアップセルは顧客に押し売りととられてしまうことです。顧客の立場に立って、顧客のメリットとなる点をアピールしていく必要があるでしょう。
クロスセルで購入数量アップ
購入数量アップを目指して、購入商品・サービスとは別に、関連商品などを同時に購入してもらうアプローチがクロスセルです。
たとえば、ノートPCを購入した顧客に対し、利便性をアピールしつつ、USBメモリやケーブル、キャリーバックをおすすめするなどです。
アップセル同様、クロスセルもアプローチの仕方によっては、顧客に押し売りであると判断されてしまいます。クロスセルでも顧客の立場に立ったアピールが必須です。
顧客単価アップの具体策3選
アップセル・クロスセルは、顧客単価アップに非常に有効な手法です。しかし、アプローチ、hhgcjmmffffbhん、hhgcjmmffffbhんは接客スタッフのスキルによって、結果が大きく異なってしまいます。
こうした要因に左右されにくい、アップセル・クロスセルの具体策をいくつか紹介しましょう。
一定金額以上で送料無料
ECサイトなどでよく見られる手法に、一定金額以上購入の場合送料無料というものがあります。これは、アップセル・クロスセルどちらにも有効だといえます。
購入するつもりの商品が送料無料にわずかに足りなければ、上位商品に変更する、追加の商品を購入するなどが期待できるからです。
自社商品の平均価格帯がどの程度なのか、売れ筋商品の価格はどの程度なのかを分析し、あと少しのポイントを探り出すのが重要でしょう。
セット販売などでのまとめ買い
売れ筋の商品をコアにして、お得感のあるセット販売を行うのも有効です。この場合はセット販売された時点で、クロスセルが成立したといえるでしょう。
顧客が気付かないような、人気商品をさらに魅力的にするような商品を含んだセットにすると、押し売り感も少なくなり、企業に対するイメージも良くなるのではないでしょうか。
複数価格帯の商品を用意
同じ系統の商品で、価格帯の違うものを複数並べると、顧客は「真ん中のランクの商品」を選ぶ傾向があるようです。これを利用し、売れ筋商品と同系統で価格の高い商品を複数用意、顧客が選べるようにしておくのです。
顧客の心理をうまく利用できれば、これはアップセルにつながります。
この場合、あまりにも価格がかけ離れた商品を並べても効果が薄いでしょう。また、多くの種類を並べすぎても顧客が迷ってしまいます。
価格差がそれほど離れないよう、3商品程度を比較できるようにしておくのがいいようです。
顧客単価を販売チャネルに最適化
顧客単価アップは売上拡大のカギになります。しかし、実店舗とECサイトなどで、同じアプローチを行っても効果が同じとは限らないでしょう。
それぞれの特性にあわせ、どこに重点を置くか施策を最適化していく必要があります。
実店舗では顧客単価重視
売上アップの要素は「顧客数」「顧客単価」であることは解説しました。これを実店舗に当てはめてみると、必然的に顧客単価を重視した施策を行うべきだとわかります。
実店舗ではスペース、客席数が限られており、最大限の収容人数が決まっているからです。
もちろん、時間帯によって来店者が少ないなどがあれば対策は必要です。しかし、基本的には顧客単価アップのため、スタッフのスキルアップを含めたアップセル・クロスセルの施策を行うのが最適でしょう。
ECサイトは顧客数・単価ともにアップが狙える
実店舗とは違い、ECサイトでは収容人員などの制限はありません。つまり、顧客単価アップのほかに、顧客数アップも狙えるのです。
顧客単価アップに関しては、アップセル・クロスセルともに、実はECとの相性がいい施策だともいえます。上述した具体策も、ECサイトであれば自然に実行しつつ、データを見ながらPDCAで改善していくのも可能でしょう。
一方の顧客数アップに関しては、数多いECサイトのなかから自社を選んでもらうため、ユニークユーザー数を拡大していく必要があります。
SEO対策やWeb広告などから、MAツールの活用まで、手をつけるべきところが多岐にわたるかもしれません。
ノウハウやリソースに不安がある場合は、経験豊富なコンサルティングサービスの利用を視野に入れて検討するのもいいかもしれません。
顧客単価アップでLTV最大化
顧客単価アップは売上拡大に直結し、激しい今日を生き残っていく手段となり得ます。
しかし、重要なのは顧客単価アップ自体を目的にするのではなく、顧客ロイヤリティを向上させ、LTVを最大化することではないでしょうか。
なぜなら、ロイヤリティの高まった顧客は、自社商品やサービスを使い続けてくれるだけでなく、口コミなどによって企業のエバンジェリストとなってくれる可能性があるからです。
小手先のテクニックを重視するのではなく、顧客の立場に立って、満足してもらうことが大切なのです。
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