チャットボットの種類や仕組み・AI型とシナリオ型の違い・特徴
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- チャットボットとは
- チャットボットの仕組み
- チャットボットの種類
- AI非搭載タイプ
- AI搭載タイプ
- 用途によるチャットボットの種類
- FAQ型チャットボット
- 雑談型チャットボット
- 配信型チャットボット
- 処理代行型チャットボット
- チャットボットの導入メリット
- オペレーターの負担が軽減される
- 顧客満足度向上につながる
- 問い合わせの敷居を下げられる
- 蓄積したデータを活用できる
- チャットボット導入のデメリット
- 有人対応が必要になることがある
- 1つの質問に対して1つしか回答できない
- 導入や運用に工数がかかる
- チャットボットに求められる機能
- 正確かつスムーズな応答機能
- 有人対応に切り替える機能
- FAQとの連携機能
- 外部システムとの連携機能
- チャットボットの選び方
- 目的や用途を明確にする
- 種類や特徴を比較する
- コストやサポート体制を確認する
- チャットボットの活用シーン
- カスタマーサービス
- マーケティング
- 社内ヘルプデスク
- 導入目的に合うチャットボットを選んで業務効率や顧客満足度の向上を図ろう
チャットボットとは
チャットボットとは、チャットで質問を送り、ロボットが自動応答するシステムです。入力された質問に対する回答を自動生成し、ユーザーの疑問や悩み解決に貢献してくれます。
チャットボットの仕組み
チャットボットは、アプリケーションとボットを連携させることで、ユーザーからの質問に対して、チャット形式で回答します。
チャットボットの仕組みは、大きく分けて次の3つに分けられます。
- ユーザーの入力を受け取り分析する
- ユーザーへの回答内容を検索する
- ユーザーの入力に応じた回答を生成する
チャットボットは、迅速かつ正確に自然な会話ができることが特徴です。また、種類やタイプが複数あり、さまざまな用途や業界で利用でき、業務効率や顧客満足度の向上が期待できます。
チャットボットの種類
チャットボットの種類は、大きく「AI非搭載タイプ」と「AI搭載タイプ」に分類できます。
- AI非搭載タイプ:事前に設定されたルールや辞書を用いて応答を選択するチャットボット
- AI搭載タイプ:人工知能や機械学習などの技術を用いて応答を自動で生成するチャットボット
AI非搭載タイプ
AI非搭載タイプは、文字どおり「AIを使わずに質問への回答ができる」チャットボットです。「シナリオ型」と「辞書型」に分類できます。
シナリオ(ルールベース)型
シナリオ型は、あらかじめ設定したシナリオやルールに基づいて回答するチャットボットです。ユーザーにいくつかの選択肢を与え、選び進めることで最終的な回答へとつなげます。
項目を選び進めるだけで情報を得られるため、ユーザーにとっては便利です。しかし、想定される質問が多いと、それだけ多くのシナリオを作成しなければならないため運営側の負担が大きくなります。
辞書型
辞書型は、ユーザーがフリーワード入力した質問を分析し、あらかじめ用意された「辞書(データベース)」から、最適な回答を導き出すチャットボットです。
たとえば「料金を知りたい」といったフリーワードの場合、「初期費用の支払い方法」や「解約した場合の違約金について」などが関連回答として表示。辞書の引き出しが充実していれば、より多くの関連回答を提示できます。
辞書型では、ユーザーに対して正確で信頼性の高い情報を提示可能です。しかし、辞書に登録されていない回答には答えられないため、柔軟性や創造性にやや欠けてしまうでしょう。
AI搭載タイプ
AI搭載タイプは、AI技術を用いて回答を自動生成するチャットボットです。次の2種類に分類できます。
機械学習型
機械学習や自然言語処理などの技術を用いて回答を生成するチャットボットです。大量のデータや経験から学習し、ユーザーのニーズに沿った最適な応答を提案できます。
複雑な質問やテーマにも対応できるうえ、機械学習ベースで回答を生成するため、本物の人とチャットしている感覚でやり取り可能です。
ただし、大量のデータや学習に時間がかかったり、応答の品質や一貫性にムラが生まれたりといったデメリットがあります。
独自AI型
独自AI型は、独自の人工知能やアルゴリズムを用いて応答を生成するチャットボットのことです。AIが回答を自動生成するため、機械学習を行うためのチューニングをする必要がありません。
ユーザーの感情や嗜好に合わせて応答を柔軟に変えて対応できるうえ、途中でFAQを追加する手間がかからないのがメリットです。一方で、高い技術力が必要なこと、開発コストがかかることが難点といえます。
用途によるチャットボットの種類
チャットボットは主に次の4つの用途で用いられることが多く、さまざまな業界で導入可能です。
- FAQ型チャットボット
- 雑談型チャットボット
- 配信型チャットボット
- 処理代行型チャットボット
FAQ型チャットボット
FAQ型チャットボットとは、よくある質問や問い合わせに対応するチャットボットです。ユーザーの質問に対して、事前に登録された回答やリンクを提供します。
ユーザーの疑問や不安を自身で解消し、カスタマーサポートや問い合わせ対応の負担を軽減したい場合におすすめです。
雑談型チャットボット
雑談型チャットボットとは、ユーザーと自由に雑談ができるチャットボットのことです。ユーザーの入力に対して、関連性やユーザーが楽しめる応答を生成します。
雑談をするなかで、顧客の本音が見えたり、商品やサービスへ誘導したりとマーケティング手法としても用いられます。
配信型チャットボット
配信型チャットボットとは、ユーザーに情報やコンテンツを配信するチャットボットのことです。ユーザーの登録や設定に基づいて、定期的またはリアルタイムで、ニュースや天気、キャンペーンなどの情報を提供します。
SNSを用いた運用もでき、ユーザーの好みや関心に合わせたコンテンツを配信できます。
処理代行型チャットボット
処理代行型チャットボットとは、ユーザーの要求や指示に従って、特定の処理やタスクを代行するチャットボットのことです。
ユーザーの入力に対して、予約や注文、決済などの処理を実行し、適切な回答を行います。ユーザーの利便性の向上や業務の効率化を実現できます。
チャットボットの導入メリット
企業がチャットボットを導入するメリットとして次のものがあげられます。
- オペレーターの負担が軽減される
- 顧客満足度向上につながる
- 問い合わせの敷居を下げられる
- 蓄積したデータを活用できる
オペレーターの負担が軽減される
チャットボットを導入すれば、有人オペレーターの負担の大幅削減が期待できます。チャットボットで問い合わせを受け付ければ、有人オペレーターは「チャットボットが答えられなかった質問」に対応するだけです。
オペレーターの負担はもちろん人件費削減にもつながります。チャットボットが人の代わりとなって質問に答えてくれるため、人手不足に悩んでいる企業にもおすすめです。
顧客満足度向上につながる
ユーザーの質問に対して正確かつスピーディーに回答できれば、顧客満足度向上につながります。24時間365日対応できるのもチャットボットの強みです。有人オペレーターで24時間365日対応する場合、莫大な人件費がかかるでしょう。
その点チャットボットの、早朝でも深夜でも「いつ質問しても、すぐに回答が返ってくる」ことは、ユーザーにとってはうれしいポイントです。
問い合わせの敷居を下げられる
チャットボットは、電話やメールなどと比べて、ユーザーも問い合わせがしやすいです。「質問したいけど、電話受付しかできないならやめておこう」と考えるユーザーも少なくありません。
その点チャットボットは、チャット上に質問文を送るだけなので、電話やメールと比べて敷居が低いです。ユーザーが気軽に問い合わせられることは、顧客満足度向上にもつながるでしょう。
蓄積したデータを活用できる
チャットボットサービスの多くは、ユーザーとの会話履歴を保存できます。ユーザーからの問い合わせは、企業にとっては貴重なデータです。ユーザーの質問内容を分析することで、ニーズを深掘りできたり、商品サービスの改善点が見つかったりします。
また、蓄積されたデータはナレッジマネジメントにも活用可能です。データを社内やチームで共有することで、業務の属人化防止にもつながります。
チャットボット導入のデメリット
チャットボット導入にはメリットがある反面、デメリットもあります。とくに次の点には注意しましょう。
- 有人対応が必要になることがある
- 1つの質問に対して1つしか回答できない
有人対応が必要になることがある
シナリオや辞書に用意していない質問や、AIでも適切な回答を出せない複雑な質問は、チャットボットでも答えられません。その場合、有人オペレーターの対応が必要です。有人対応に引き継ぐパターンとしては次のものがあげられます。
- チャット上で有人対応に切り替える
- チャットに電話番号を掲載して電話を促す
- 導入や運用に工数がかかる
ユーザーの中には、最初から電話対応を望む人もいます。そういった方向けに、企業や商品サービスに関する問い合わせ先の電話番号をわかりやすい場所に掲載しておきましょう。
1つの質問に対して1つしか回答できない
電話やメールでは1回のやり取りで聞きたいことのすべてを伝えられますが、チャットボットでは、1つの質問に対して1つしか回答できません。
最終的にユーザーが求める回答にたどり着くまでには、チャットを何度かやり取りする必要があります。なかには、チャットを何度も繰り返さなければいけないことに煩わしさを感じるユーザーもいるでしょう。結果、顧客満足度も下がりかねません。
そのため、複数の質問があるユーザーは、早い段階で有人対応に切り替えたり、電話での問い合わせに誘導したりすることが大切です。
導入や運用に工数がかかる
ユーザーからの質問に備えるためには、シナリオや辞書の内容を充実させる必要があり、それには時間がかかります。また、運用中にチャットボットの利用状況をチェックしたり、FAQの追加や編集を行ったりしなければならず、そのような運用にリソースを割ける従業員が必要です。
チャットボットに求められる機能
チャットボットに求められる機能として次のものがあげられます。
- 正確かつスムーズな応答機能
- 有人対応に切り替える機能
- FAQとの連携機能
- 外部システムとの連携機能
正確かつスムーズな応答機能
型式を問わず、ユーザーの質問に対して自動応答するのがチャットボット共通の特徴です。応答の方法はシナリオ型や辞書型、機械学習型、独自AI型など形式によって異なります。
ユーザーに選択肢を与えて回答にたどり着くものもあれば、AIによって回答テキストを生成するものも。共通して、ユーザーの問いに正確かつスムーズに答えられるかが重要です。
チャットボットの対応がスピーディーで精度が高ければ、ユーザーの満足度向上やオペレーターの負担軽減につながります。
また、24時間365日稼働できるのもチャットボットの強みです。
有人対応に切り替える機能
チャットボットは、どのような質問にも答えられるわけではありません。シナリオや辞書にない質問、AIでも想定しにくい難しい質問をされた場合は、適切に回答できません。
チャットボットだけでは対応できない場合に備えて、有人対応への切り替え機能が備わっているものも。たとえロボットが即座に答えられなくても、スムーズに引き継ぎができれば、サービス全体の高評価につながります。
FAQとの連携機能
FAQとは、企業やサービスの公式ページにある「よくある質問」のこと。チャットボットとFAQが連携できると、企業にとっても、ユーザーにとっても便利です。 FAQでは1つの質問に対してページを広く使って回答できるため、チャットボットと比べて回答の精度が高いです。
たとえば、チャットボットをユーザーの最初の窓口にし、チャットをやり取りしながら、FAQで詳しい解決方法を提示する、といった方法が考えられます。チャットボットとFAQのシームレスな連携によって、オペレーターの負担軽減や問い合わせ件数の削減につながります。
外部システムとの連携機能
SNSやビジネスツールなど外部システムを連携できるチャットボットもあります。
たとえばSNSの場合、メッセージ機能とチャットボットを連携させて、ユーザーからの質問を自動化する。CRM(顧客管理システム)の場合、チャットボットの履歴をCRM上に同期してリピート戦略に役立てる、といった連携方法が考えられます。
チャットボットと外部システムの連携は、企業におけるマーケティング戦略にも役立つでしょう。
チャットボットの選び方
チャットボットは、目的やニーズに合わせて必要なものを選ぶことが大切です。チャットボットを選ぶ際は、次のポイントに注意しましょう。
- 目的や用途を明確にする
- 種類や特徴を比較する
- コストやサポート体制を確認する
目的や用途を明確にする
チャットボットを導入する際は、目的や用途を明確にしましょう。チャットボットによって特徴が違うため、目的や用途しだいで必要な機能も異なります。そのため、何の機能が必要なのか洗い出してからチャットボット選びましょう。
たとえば、チャット対応だけでなく、有人切替ができるチャットボットを考えている場合は、有人対応機能があるものを。外国人からの問い合わせも想定している場合には多言語対応機能があるものを選ぶなど、必要な機能が備わっているかを確認してください。
種類や特徴を比較する
チャットボットの種類や特徴を押さえたうえでツールを選ぶことが大切です。
たとえば、問い合わせ対応のためにチャットボット導入を考えている場合は、FAQ型のチャットボットを、情報発信や告知をメインに行いたい場合には配信型のチャットボットを選ぶなど、目的に合うタイプを選びましょう。
AI機能の有無も重要なポイントです。問い合わせ対応が目的の場合、問い合わせの内容がある程度決まっている場合はシナリオ型でも対応できますす。しかし、問い合わせの種類が多岐に渡る場合には、AI機能が搭載された機械学習型のチャットボットがおすすめです。
コストやサポート体制を確認する
チャットボットは種類やAI機能の有無によって構築かかるコスト、導入後の運用コストが異なります。予算の範囲内であることや、費用対効果などを考えて選びましょう。
さらに、導入後の不明点やトラブルが発生した場合のサポート体制についても事前に確認しておきましょう。なかには、運用のアドバイスや研修を行ってくれるサービスもあるため、手厚いものを選ぶと安心です。
チャットボットの活用シーン
チャットボットの主な活用シーンとして次のものがあげられます。
- カスタマーサービス
- マーケティング
- 社内ヘルプデスク
カスタマーサービス
カスタマーサービスにチャットボットを導入すれば、ユーザーの問い合わせやサポートへの対応を自動化できます。有人対応であれば稼働時間が限られますが、チャットボットなら24時間365日対応が可能です。
カスタマーサービスとして導入することで、ユーザーの満足度やエンゲージメントを高めるとともに、カスタマーサービスのコストや工数削減にもつながります。
マーケティング
チャットボットを用いることで、ユーザーの関心やニーズを引き出したり、商品やサービスを適切なタイミングで案内したりと、マーケティング支援の一環として活用できます。
また、チャットボットを通じて顧客からのリアルな声を集め、分析することで今後の施策にも活かせます。
社内ヘルプデスク
社内のヘルプデスクとして導入することで、社内からの問い合わせが多い人事業務の負担軽減にもつながります。必要なときに個々で必要な答えに辿り着けるため、情報の属人化解消にも効果的です。
導入目的に合うチャットボットを選んで業務効率や顧客満足度の向上を図ろう
チャットボットの種類や活用シーン、選び方について解説しました。チャットボットは、さまざまな用途で導入でき、ユーザーにとって適切なタイミングで有益なサービスや情報を提供できます。
チャットボットを導入する際には、目的やニーズに合わせて必要な機能を洗い出し、最適な種類やタイプを選びましょう。
チャットボットサービスは多数あるため、資料でまとめて比較できるとスムーズです。導入目的に合うチャットボットを選んで、業務効率化や顧客満足度の向上、売上やCV率向上につなげましょう。