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ハロー効果とは?人事用語の意味と事例、面接・人事評価に使える心理学

最終更新日時:
記事の情報は2022-06-28時点のものです。
ハロー効果とは、目立った特徴に引きずられることでその他の評価にバイアスがかかってしまう心理的現象であり、後光効果とも呼ばれます。人事用語としても使用されるハロー効果の意味とビジネスに与える影響について解説します。

以下の記事では、ハロー効果の意味・種類・具体例などにくわえ、人事評価にどのように役立つのか詳しく解説していきます。人事担当者の方は、ぜひチェックしてみてください。

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ハロー効果とは

ハロー効果とは、人物や物などの対象物を評価する時に、それが持つ際立った特徴によって、他の特徴についての評価にバイアス(歪み)がかかってしまう社会心理学の現象のことを言います。

際立った特徴の評価とその他の評価に乖離がないものを「真のハロー」、乖離があるものを「ハローエラー」といい、心理学では認知バイアスの一つとして知られています。

近年はビジネス、とくに人事評価で用いられるようになってきました人事用語としてもよく使われています。

ハロー効果の語源

ハローとは、キリスト教の聖人の絵などに描かれる頭上の光輪のことを指します。ここから光があたっているように見えると、善良で尊敬に値する人物だと思えることから、ハロー効果は「後光効果」「光背効果」とも呼ばれています。

このハロー効果という言葉は、心理学者であるエドワード・ソーンダイクが1920年に自著「A Constant Error in Psychological Ratings」で初めて使用しました。

その中で彼は「人は他者を評価するように依頼された場合、あるひとつの特性に対する否定的な認識によって、他のすべての特性に対しても評価を下げる」ことを発見したと述べています。

ハロー効果の種類と具体例

ハロー効果は主に上記で説明した「ハローエラー」のことを意味しますが、ハローエラーも肯定的に動く場合否定的に動く場合で2種類に分けることができます。

ポジティブ・ハロー効果

ハローエラーが肯定的に動いた場合は「ポジティブ・ハロー効果」と呼ばれ、なにかひとつの側面がよく見えると、それに関するすべてがよく見えてくる、という現象です。

人が出会ったときの第一印象は、後々にも大きな影響を与える場合が多く、この時点でポジティブ・ハロー効果を起こすことができれば、その後も多少の欠点には気付かずに、いい付き合いが継続できる確率が高いといえます。

このポジティブ・ハロー効果はマーケティングにも応用されているほか、恋愛に関するテクニックとしてマスコミに取り上げられることも多いようです。

ポジティブ・ハロー効果の具体例

それでは、そんなポジティブ・ハロー効果にはどのようなものがあるのか説明していきます。

恋は盲目

あばたもえくぼということわざにもあるように、恋をしてしまうと相手のすべてがよく見えてしまい、まるで欠点など全くないように思える経験をした方も多いでしょう。

一流大学卒業

一般的に学歴が高いとその他の能力も高いと思われることは多く、採用する人材を学歴によって判断する企業もあるようです。

しかし、実際には学校の勉強だけが得意で実務は得意ではないという人物も少なくないでしょう。

好感度の高い芸能人のCM

マーケティングでよく使われる手法ですが、好感度の高い芸能人をCMに起用することで商品をよく見せるというテクニックがあります。

逆に、芸能人の不祥事などでCMの放送をやめたり変更したりするのは、次に紹介するネガティブハロー効果につながるからと言えます。

ネガティブ・ハロー効果

ハローエラーが否定的に動いた場合は「ネガティブ・ハロー効果」と呼ばれ、なにかひとつの側面が悪く思えるとそれに関するすべてが悪く見えるようになってくる、という現象です。

ポジティブ・ハロー効果と対照的に、人が出会ったときの第一印象でネガティブ・ハロー効果が起こってしまうと、欠点ばかりが目につくようになり、後々まで引きずってしまうことが多くなるでしょう。

ネガティブ・ハロー効果の具体例

チェーン店で不愉快な経験

全国展開するチェーン店のわずか一店舗で不愉快な思いをすると、そのチェーン店自体が悪く思えて二度と行かなくなるという方も少なくないのではないでしょうか。

日常生活と学校での成績

学校などで成績の悪い生徒に対して、素行も悪いのだろうなと考えたことはないでしょうか。
実際には成績の善し悪しと日常生活に関連があるとは限りませんが、人の一面だけでその人全体を判断してしまうネガティブ・ハロー効果の例といえます。

体型と自己管理

「太っていることは自己管理ができない証拠であり、仕事も必然的にできないだろう」と考えるビジネスマンは少なくないですが、これらは全く関連性がないのでネガティブ・ハロー効果といえるでしょう。

ピグマリオン効果

ハロー効果は、上記で説明したように、対象となる相手の特徴を知ることによって、自身の相手に対する評価が変化するものですが、対象となる相手に期待することによって、相手が変化する「ピグマリオン効果」というものもあります。

ピグマリオン効果は、ギリシャ神話に登場するピグマリオン王に恋いこがれた女性の彫像が、願いに応じたアプロディテ神の力で人間になったという伝説に由来し、教師の期待によって学習者の成績が向上するという教育心理学用語として知られています。

ハロー効果とは違った効果を発するものではありますが、ピグマリオン効果もハロー効果と同様にビジネスの現場で使えるのではないでしょうか。

面接時のハロー効果の影響

では、実際にビジネスシーンでのハロー効果を考えてみましょう。

ハロー効果が人事用語として使われることはすでに解説しました。ここまで見てきたように、あるひとつの特徴に他のすべての評価が引きずられてしまうその現象は、人事評価や面接時に大きく影響し、評価誤差が生じる要因となってしまいます。

まずは、面接時におけるハロー効果の影響を見てみましょう。

経歴をもとにした判断

履歴書などに記載された学歴、職歴などをもとに判断してしまうことにより、面接前からポジティブ・ハロー効果、もしくはネガティブ・ハロー効果が起こってしまい、バイアスのかかった評価をしてしまう恐れがあります。

スキルの拡大解釈

グローバル展開を考えている企業に、英語のスキルを持った人材が面接に現れたらどうでしょうか。

日常英会話とビジネス英会話ではスキルレベルが違いますし、英語ができるということはビジネススキルがあることを意味しないことは明白です。

しかし、ポジティブ・ハロー効果が起こってしまえば「とにかく英語のできる人材が採用できる」と、思ってしまうかもしれません。

見た目で判断

ポジティブ・ハロー効果は、見た目の第一印象で起こる場合がほとんどです。
同程度の経歴であれば、見た目で評価してしまう場合もありえますが、これは正しい評価法とは言えず、多角的に人物を見極める必要があるでしょう。

面接時の評価誤差を防ぐ方法

ハロー効果によって評価誤差が生じたまま採用が決定してしまうとミスマッチの要因となり、企業にとっても人材にとっても不幸な結果に終わります。

このような事態を避けるには、どのような対策を行えばよいでしょうか。

求める人物像と評価基準の明確化

「人手不足だから」とか、「毎年のことだから」といって、自社が求める人物像や評価基準を明確にしていないとハロー効果に陥りやすくなります。

何のために採用活動を行うのか、そのためにはどのような人材が必要なのかを明確にし、判断するための基準を設けることが必要です。

応募者の客観的な行動や事実に着目

面接を行うということは書類審査は通過しているということですから、履歴書に注目するよりも応募者の客観的な行動や事実に目を向け、判断をしていくことが重要になります。

また、それを応募者から引き出すための具体的な質問を行うことも大切でしょう。

人事評価時の影響

ハロー効果は面接時だけでなく、普段からともに業務を行っている従業員間でも起こります。つまり、人事評価を受ける側の従業員と、評価する側の上司や人事担当者の間でもハロー効果は起こり得るのです。

ハロー効果が人事用語として使われているのはこのためであり、他にもそれと関連した人事評価時の誤差要因が複数存在します。以下ではハロー効果と、「その他の誤差要因にどのようなものがあるのか、それぞれの対策はどのように行うべきかご紹介していきます。

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ハロー効果

ここまでご紹介してきたように、ハロー効果とはある特性の優劣によって他のすべてを同じように評価してしまう傾向です。

過去の業績が良かったから今もいいはずとか、字がきれいだから優秀などのほか、単に好き嫌いで優劣を評価してしまうケースすら見られます。

対策

  • 「一人ずつ順番に」ではなく「各項目ごとに全員を同時に」評価
  • 評価を順不同にする
  • 客観的に冷静な視点で評価する

寛大化傾向

実際よりも評価が甘くなる場合が多いことを寛大化傾向といいます。
部下をひいき目に見たり、頼りにしている部下を実際以上に評価したりするなどのケースが多く、事なかれ主義や倫理意識の欠如が要因になっています。

対策

  • 客観性を持った評価を心がける
  • 公私混同を避ける
  • 文章記述制度にして信頼度を高める

中心化傾向

たとえば5段階の3など、中央値に評価が偏ることを中心化傾向といいます。「部下をよく理解していない」「自分の評価に自信が持てない」などの要因で、「できるだけ当たり障りのないように」という心理が働くことによって起こります。

対策

  • 6段階など偶数評価にする
  • 十分な情報収集を行ったうえで評価する

対比誤差

評価する側が自分を基準にして、部下などの他者を評価することによって生じる誤差です。
このため、評価者の専門にかかわる分野では評価基準が高くなり、そうでない分野では低くなる傾向が見られます。

対策

  • 評価基準を明確にする
  • 評価者に客観性を意識させる
  • 評価者に評価の根拠を確認

論理誤差

よく似た抽象的な評価用語を区別できないため、評価者が自身の論理的先入観に基づいて勝手な評価をしてしまうことで生じる誤差です。
視点や着眼点などの項目で起こりやすくなっています。

対策

  • 似た評価言語は隣接させない
  • 混同しやすそうな評価言語には例をつけて説明

その他の誤差要因

この他にも、寛大化傾向に対する「厳格化傾向」、直近の行動や業績などに左右されやすい「近接誤差」、結果から逆算して評価を行う傾向のある「逆算化傾向」などがあり、公正な人事評価を行っていくうえで周知と対策が講じられています。

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ハロー効果のマーケティング応用例

ハロー効果とビジネスの関連を解説したところで、マーケティングで応用されている例をいくつかご紹介します。

  • 通常1年間の製品保証が5年間になっている家電製品
  • 地域限定、店舗限定製品
  • 制作費の莫大さをアピールする映画

このような表現で、「品質に自信があるんだな」「ここでしか買えないなら買おうかな」「それだけお金をかけた映画なら面白いに違いない」と消費者に思わせることによって、「製品やサービス自体のクオリティもいいだろう」と感じさせようとしているのです。

ハロー効果を理解して正しい評価基準を

ハロー効果は、昔から人間が生活していくうえで欠かせない要素のひとつだったという説まであり、それほど実生活に根付いた現象だといえます。

これを応用してマーケティングが行われたり、恋愛で活用されたりしていますが、ビジネス面では人事評価や社内での人間関係に大きな影響があり、円滑な企業活動を行っていくためには、これらの心理的現象は排除しなければなりません。

ハロー効果がどのような形で私たちの心理面に影響するのか、理解して頭の片隅においておくことが重要となってくるでしょう。

以下の記事ではそのような影響を極力減らすことのできる人事評価システムについて紹介しています。
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