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タレントマネジメントシステムとは?目的や機能・メリット・デメリット

記事の情報は2021-08-02時点のものです。
タレントマネジメントシステムとは、従業員のタレント(能力、資格、スキル、経験など)を見える化し、能力開発、経営への採用、人材配置に関する意思決定をサポートするツールです。タレントマネジメントシステムが持つ機能や導入の目的、メリット・デメリットを解説します。

タレントマネジメントシステムとは?

タレントマネジメントシステムとは、従業員のタレント(資格・スキル・経験など)を見える化して管理するシステムのことを指します。タレントマネジメントシステムは重要な経営資源である人材の状況を可視化して、人材育成・能力開発計画に役立てたり、人材配置の最適化のための根拠材料にしたりと、さまざまな場面での活用が期待されるツールです。

タレントマネジメントシステム導入の目的

タレントマネジメントの目的は従業員のタレントの管理です。従業員のタレントを把握、管理して意図的に能力開発を行い、従業員育成に力をいれている企業ほど、タレントマネジメントシステムが重要になります。

高度経済成長が終わり、日本企業の経営においても人材の量よりも質が求められる時代に突入しました。こうした時代においては画一的な能力を持った人材が定型的に仕事をこなすよりも、さまざまな能力や経験を持った社員によるコラボレーションが会社の業績を向上させます。

コラボレーションの効果を最大化するのがタレントマネジメントです。

タレントマネジメントシステムと人事システムの違い

タレントマネジメントシステムと混同されやすいのが人事システムです。タレントマネジメントシステムは従業員のタレント管理のためのツールです。一方で、人事システムは労務管理や人事管理業務を効率化させるためのツールです。

よって、人事システムには給与計算や勤怠管理などの実務的な機能が搭載されているのに対して、タレントマネジメントシステムには従業員のスキル管理や人材配置の意思決定をサポートするような経営サイドよりの機能が備わっています。

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タレントマネジメントシステムの歴史

高度経済成長時代、各企業は生産力を高めてシェアを拡大するために大量採用を行っていました。この時代において、人材とは「企業が生産を強化するためのコスト」とみなされてきました。

1980年代に入り、各企業は人材を単なるコストではなく「企業の競争力や創造性を生み出す資産」だと考えはじめ、「ヒューマンキャピタル」という人間の能力を資本とする考え方に注目します。

この概念がさらに発達して人材の量ではなく質を企業が求めるようになり、人材のスキルや経験などのタレントを適切に管理するタレントマネジメントの考え方に進化。タレントマネジメントはその後のHR Techの進化とともに発展し、さまざまなシステムが開発されて現在に至ります。

タレントマネジメントシステムの機能

タレントマネジメントシステムはさまざまな機能が搭載されています。代表的な機能は次の6つの機能です。

  • プロフィール管理・検索機能
  • データレポート・分析機能
  • コンピテンシー管理機能
  • 後継者管理機能
  • 育成計画機能
  • 目標管理機能

プロフィール管理・検索機能

タレントマネジメントシステムの中核となる機能で、社員のプロフィールやスキルをデータベース化して管理、検索できる機能が搭載されています。

登録できる情報はシステムによっても異なりますが、一般的に登録可能なのは次のようなデータです。

行動特性、職歴、経験、知識、資格、保有能力、資質、適性など

データレポート・分析機能

登録されている社員プロフィールをもとに部門・部署ごとの最適な人材配置や異動を提案したり、将来の人材・スキルの過不足の予測などをサポートしたりする機能も、タレントマネジメントシステムには搭載されています。

データレポート・分析をシステムを活用して行うことにより、紙の管理よりもすぐに情報が抽出できますし、経営会議、人材採用、社員の能力開発など、さまざまな経営上の意思決定をスムーズにしてくれるでしょう。

コンピテンシー管理機能

「コンピテンシー」とはパフォーマンスの高い従業員の行動特性のことを指します。このコンピテンシーを管理する機能により、期待する人材像と社員のギャップを明確にし、コンピテンシーの近づける施策を行うことによって組織全体のレベルが高まります。

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後継者管理機能

後継者管理機能は、マネジメント層の育成状況を管理するための機能です。

タレントマネジメントシステムでは、どの部署にリーダー育成が必要かを予測し、人材配置のバランスを確認することで、後継者の育成のためにどの人材が候補者として適しているか、どのような能力開発が必要なのかを管理できます。

育成計画機能

育成管理機能はプロフィール管理、検索機能と並んでタレントマネジメントシステムの中核を成す機能です。個人やグループの育成計画を提案し、施策の実施状況や結果の確認ができます。

育成状況が可視化できることによってPDCAが回しやすくなりますし、研修への投資、新規人材の採用などの意思決定も行いやすくなります。

目標管理機能

目標管理機能とは、職務やキャリアステップに沿って目標を立て、目標に向かって人材教育の実施状況を見える化、サポートする機能のことを指します。

エクセルで管理しているとそのファイルを保有している人間しか進行状況をチェックできませんし、きちんと管理が行われず一貫した人材開発が行われないケースが多いですが、タレントマネジメントシステムを活用すればこのような失敗も防止できるでしょう。

タレントマネジメントシステムのメリット・デメリット

タレントマネジメントシステムは使いこなせると組織力向上に大きく役立つツールですが、その反面コストもかかり中途半端に活用していても効果を実感しにくいツールです。導入を検討している場合はメリット・デメリットを整理したうえで、本格的なシステムの検討に入りましょう。

タレントマネジメントシステムのメリット

タレントマネジメントシステムによって従業員の個の能力を明確にすることで、事業の安定的・継続的な成長を実現できます。導入することで得られるメリットをより詳しく説明します。

各従業員の能力やスキルを可視化できる

従業員の能力やスキルを可視化できるのが、タレントマネジメントシステムを導入するメリットです。タレントと一口にいっても、行動特性・職歴・経験・知識・資格など多岐にわたります。

これらのデータは注意して記録していないと失われてしまいますし、エクセルで管理するのも煩雑です。

人材管理に関するコストを削減できる

人材管理に関するコストを削減できるのも、タレントマネジメントシステムのメリットです。

新規事業や欠員が発生した部署の人員を埋める場合でも、それに適した人材発掘を紙ベースで行うと時間がかかりますし、新たに人材を採用しようにもコストがかかります。このようなコストを解消できるのは、大きなメリットと言えるでしょう。

計画的な人材育成・人材発掘ができる

計画的な人材育成・人材発掘ができるようになるのも、タレントマネジメントシステムのメリットの一つです。

突然の退職や病気による長期療養など、予期せぬトラブルがつきものです。よって、計画的に人材育成を行い、ポテンシャルを持った人材にあらかじめ目星をつけておく必要があるでしょう。


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タレントマネジメントシステムのデメリット

タレントマネジメントシステムには次のようなデメリットがあります。導入で失敗しないためにも、事前に内容を確認しておきましょう。

使いこなせないとコストパフォーマンスが悪い

一般的にタレントマネジメントシステムは導入・運用費用どちらも高めです。加えて、導入するだけで業務効率がアップして劇的なコスト削減ができるツールではありません。

あくまでも従業員のタレントを管理、経営上の意思決定を行う際に活用してこそ効力を発揮するツールなので、使いこなせない企業にとってはコストパフォーマンスの悪いソフトになります。

社内ルール・制度を見直さなければならない

従業員のタレント情報をきちんとシステムに入力する必要がありますし、能力開発を行っている場合はその進捗をシステムに反映させなければならないので、意外と日々の業務で使いこなすには手間がかかるかもしれません。

きちんとシステムの情報が更新されるように社内ルールや制度を見直して、システムの活用を何らかの手段で担保しておくべきです。

社員に浸透させなければ効果が出ない

タレントマネジメントシステムは社内に浸透させてこそ効果を発揮するツールです。データ入力が中途半端だと、システムの情報を元にした人材配置、採用、能力開発の意思決定ができません。

また、タレントマネジメントシステムには従業員の能力開発を促す効果もあります。システムにより自己の特性や能力、不足している能力が明確になり、それを解決するためのスケジュールや対策が可視化されているので、従業員は計画的に自身の能力開発に取り組めるようになります。

こうした効果を出すためには、従業員がタレントマネジメントシステムを活用できるようなサポートが必要です。

タレントマネジメントの導入事例

タレントマネジメントシステムはすでに人事に関して先進的な日本企業の一部にも採用されており、成功事例も誕生しています。タレントマネジメントシステムを導入した企業の事例として「日清食品ホールディングス」「日産自動車」「サイバーエージェント」の3社を紹介します。

日清食品ホールディングス

日清食品ホールディンスでは、2020年まで時価総額1兆円を達成するためにグローバル経営人材を倍増させる人事戦略を発表。そのための施策の一つとして、タレントマネジメントシステムの導入を実施しました。

導入段階では100人程度であった経営人材プールを、2020年までには200人まで増員する目標を掲げました。タレントマネジメントを活用して次の内容に取り組み、その影響もあってか2020年6月には時価総額1兆円を達成しています。

  • どのような人材が社内に存在するのかの整理
  • どの人材を経営人材候補として育成すべきかの確認
  • 人材育成の進捗管理

出典:カオナビ「グローバル経営人材を一瞬で可視化!?時価総額1兆円を目指す日清食品HDが実践する『カオナビ活用術』一挙公開!!!

日産自動車

日産自動車も積極的なタレントマネジメントに取り組んでいる企業の1つです。日産自動車では「グローバルタレントマネジメント部」と呼ばれるリーダー層の発掘・育成を目的にしたプロジェクトを発足しました。

同プロジェクトではキャリアコーチと呼ばれるメンバーが各部署と連携して従業員の中からハイポテンシャルパーソンを発掘。その人材にさまざまな職務・ポジションを経験させることによって、幹部人材の早期育成に取り組んでいます。

当初は40代が中心でしたが、近年は20代や30代まで対象を拡大しており、若い頃から企業のトップ層を担える人材の発掘・育成に取り組んでいます。

出典:日産自動車「日本タレントマネジメントの取組

サイバーエージェント

サイバーエージェントでは「人材は最大の経営資源」ととらえており、創業以来、採用・育成・活性化・適材適所・企業文化の浸透に力を注いでいます。

タレントマネジメントに取り組みだしたのは2013年のことで、社員が1,000人を超えて一人ひとりの顔が見えにくくなった背景がありました。社員の才能を開花させ、適材適所を実現させるため「GEPPO」というアンケートシステムの運用と、社内ヘッドハンティング制度「キャリアエージェント」をスタートさせました。

その後、人材科学センターという部署を立ち上げてタレントマネジメントや人材の適材適所の配置に関する研究、施策を実施したり、「CA24」「YM18」といった次世代経営者の育成プログラムを作るなど人材育成に力を入れています。

出典:HR Trend Lab「「才能開花」と「適材適所」を実現するサイバーエージェントのタレントマネジメント

タレントマネジメントシステム運用のポイント

タレントマネジメントシステムを活用して成果をあげるためには、次の運用に関する2つのポイントを踏まえたうえでの運用が必要です。

  • 人事施策に一貫性を持たせる
  • 情報の更新・管理を厳密に行う

それぞれの項目について詳しく説明します。

人事施策に一貫性を持たせる

経営陣がタレントマネジメントシステムに蓄積している情報を活用するためには、そもそも人事施策の中でタレントマネジメントシステムをどのように位置づけるか、どの意思決定に活用するのかを明確にしなければなりません。

タレントマネジメントシステムは単に特定の業務を効率化するものではなく、経営上の意思決定に活用するツールです。そのため、タレント情報を経営陣がどう活かすを考えて人事施策を考えましょう。

情報の更新・管理を厳密に行う

タレントマネジメントシステムには、従業員のタレントに関するさまざまな情報が蓄積されます。そして、この情報の鮮度や精度は高いほど意思決定のための良質な判断材料となりえます。

タレントマネジメントシステムの運用を成功させるためには情報の更新、管理を従業員が業務の中で自然に行えるように、システムに情報を入力するタイミングを作り、研修やマニュアルなどで情報をきちんと入力できるようなサポートが必要です。

タレントマネジメントシステムで「タレント」という資源を管理しよう

タレントマネジメントシステムとは従業員の資格やスキル、経験などのデータを蓄積するシステムのことを指します。人事システムと違い、経営陣が人事戦略の立案、実行のために活用するツールなので、活用目的や手法を明確にしなければコストパフォーマンスの悪いシステムになりがちです。

しかし、うまく活用すれば組織の安定・継続的な成長をサポートしてくれる強力な味方になるでしょう。

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