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契約書の書き方徹底解説!知らなかったルール - 甲乙ってどう使うの?

最終更新日:(記事の情報は現在から18日前のものです)
契約書は「契約書の題名」「前文」「本文」「後文」「契約日付」「署名押印欄」で構成されます。契約書の意味、書き方を網羅的に解説します。書き方に困っている方やこれからに備えたい方に参考にしてください。

契約書作成の際、ルールを知らないと、大きなトラブルを招くことがあります。未然に防止するために、契約書を作る際の基本的な書き方を解説します。

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1. 契約書作成前の基本知識

契約方法は3種類

契約の仕方は3種類あります。

【口頭での契約】
口頭で売買や業務委託の発注をして、相手が了承すれば契約成立です。

【書面での契約】
通常のビジネスや商取引では契約を書面で確認し、内容を契約書にすることが一般的です。紙で契約書を作成→押印で証明→郵送または持参して契約相手とやり取り→「キャビネット」に保管、といった流れがイメージしやすいかもしれません。

【電子契約】
電子契約は電子文書で契約書を作成します。PDFといった電子文書で契約書作成→電子署名→ネット上にて相手とやり取り→サーバーに保管する、といった流れです。

印紙代や保管場所の確保にかかるコスト、事務的な手間が書面より少なく、採用する企業も増えてきています。ただし、この方法をとるには「IT書面一括法」といった法律に沿ったシステムや体制の導入が必要です。

電子契約についてさらに知りたい方は次の記事を参照ください。

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契約書を作る理由

多くのビジネスや商取引では契約書を作成します。契約書を作る理由は、次の4つです。

トラブル防止
口頭・電話・FAX・Eメールなどでの契約には、次のデメリットがあります。

  • 第三者に契約内容がわからない
  • 契約者同士の認識がずれていないかの確認ができない
  • 契約成立の証拠が残らない

これらを避けるために契約書が必要です。

不当取引の防止

口頭契約だと、後日証拠がないことを利用して不利な取引を強要してくる可能性があります。これを防ぐためにも、契約書作成が大切です。
    
経理、税務業務の立証書類

代金を払う場合には、金額を証明する書類が必要です。請求書でも証明可能ですが、支払い根拠に疑問が発生した場合や、会計監査で正当性を証明する場合には、契約書が立証書類として必要です。

民事裁判で戦う材料

取引先とトラブルになり、民事裁判におよんだ際に正当性を示すために契約書が必要です。書面の契約書は確実な証拠として裁判を有利に進められます。

個人契約書と法人契約書の違い

契約を締結するうえで、原則としては契約者が個人でも法人でも変わりません。一般的な用語で「法人契約」があるものの、個人で申し込んだ場合と契約の内容自体が変わることはあっても、契約書としての項目や効力は同じだからです。

ただし、個人契約者が会社を作り、個人の携帯を法人契約に変更する場合は、新規契約を結ぶことになります。法律上は別人の扱いをうけます。

契約書の法的効力

契約書には原則として法的拘束力があり、トラブル防止を目的に作成されます。

法的には、契約書は必須でないため、当事者同士で合意があれば、契約書がなくても契約自体は成立するケースが多いです。しかし、契約書がないと、トラブルが発生したときに契約内容の証明が難しくなることに注意が必要です。

納品の遅延や納品できない場合の対応など、想定されるトラブルの対応方法を契約書で提示し、相手から合意を得ることで法的効力をもたせられます。

ただし、契約書で定めれば必ずそれが有効になるとは限らず、当事者の一方に対してあまりにも不利になる内容の場合、無効になることもあります。そのため、相手方が過剰に不利な内容とならないよう留意が必要です。

2. 契約書の「書き方」

次に具体的な契約書の書き方を解説します。誤った書き方だとトラブルを招く恐れがあり、正しい書き方を知っておく必要があります。

契約書の全体構成

一般的な契約書の構成は同じです。「契約書のタイトル」「前文」「本文」「後文」「契約日付」「署名捺印、記名捺印」です。これを踏襲すれば構成は問題ありません。

タイトルの付け方

契約書のタイトルは内容把握のしやすさが重要です。相手側が契約書を読み返す際、探す手間が省け時間短縮につながります。「契約書」ではなく、「覚書」「合意書」と書く場合もありますが、法的効果は同じです。

例:〇〇業務委託契約書、〇〇売買契約書

前文の書き方

前文に記載すべき事項は次の4点です。契約の当事者、要旨を明確にするために必要となります。

  • 契約当事者
  • 契約の概要
  • 契約がおよぶ範囲
  • 契約に締結に至った経緯

前文は次の2点を意識しましょう。

  • 簡潔である
  • 全体像がわかる

例文
「株式会社〇〇(以下「甲」という)と株式会社〇〇(以下「乙」という)の間で業務〇〇の委託に関して、次のとおり契約を締結する」

甲乙の決め方と書き方

契約書では甲乙の仮称をつけることが一般的です。氏名や企業名を何度も書くと読みにくいため、このような仮称が採用されます。

また、三者以上が絡む場合、「丙」→「丁」→「戊」の順に使用します。

本文の書き方

本文は契約書でもっとも重要な部分だといえます。本文で意識すべきなのは次の2点です。

  • 契約書の中でもっとも重要な箇所である
  • 条→項→号の順に階層構造を作る
例)第1条(〇〇) 1 第1項 (1)第1条第1号 (2)第1条第2号 ア 第1条第1項第2号ア イ 第1条第1項第2号イ 2 第2項 (1)第2項第1号 ア 第2項第1号ア イ 第2条第1号イ (2)第2項第2号

このような形が本文のテンプレートといえます。

後文の書き方

後文に記載すべき事項は次の4点です。

  • 契約書の作成数
  • 各契約当事者の契約書の所持数
  • 各契約当事者の所持する契約書が原本or写しかの記載
  • 署名者に契約締結権がある旨の宣誓

契約書が、契約が成立したことの証である規定をするためにこれら4つが必要です。

例文1
本契約の成立を証するため、この〇〇契約書の原本2通を作成し、本委託者及び本受託者は、それぞれ署名又は記名押印のうえ各自その1通を保有する。

例文2
本契約の成立を証するため、この〇〇契約書の原本1通を作成し、貸付人及び借入人がそれぞれ署名又は記名押印のうえ、貸付人がこれを保有する。借入人は、貸付人からその写しを受領する。

契約日付の書き方

契約日付は次のような決め方があります。

  • 自社が押印する日
  • 後で押印する当事者(相手方)が押印しそうな日付
  • 事前に相手方と取り決めた日付

どの方法をとるべきか正確には定まっていません。そこで、先に押印する側が後に押印する側の押印日がいつになりそうか先に聞いておくことで、契約書の日付と契約締結日のズレを最小限にできます。

署名捺印と記名捺印

契約書作成には署名捺印か記名捺印が必須です。署名と記名の違いは次のとおりです。

  • 署名:手書きした名前
  • 記名:署名以外の手段 例)ゴム印、パソコン

署名でも記名でも、捺印をするのが通例です。日本では捺印を重要視する傾向があるからです。署名した後に捺印することを「署名捺印」、記名した後に捺印することを「記名捺印」といいます。

3. 契約書作成にあたってのルールやマナー

契約書を作成する際には、次のポイントに注意しましょう。

  • 第三者にもわかりやすい内容にする
  • 解釈が曖昧な表現は避ける
  • 数値を使って具体的に記載する
  • 法律にもとづいて記載する
  • 当事者双方で契約内容を確認する

第三者にもわかりやすい内容にする

契約書は、裁判になった場合に重要な証拠として作成するものです。そのため、第三者(裁判官)が見ても理解できるようわかりやすい内容にする必要があります。

契約書を作成していても、トラブルに発展して裁判になった際に機能しなければ意味がないため、誰にでもわかるように契約書に用いる言葉や表現を記載します。

たとえ、相手方が認識できる言葉でも、当事者間でしかわからない用語や業界用語を使用するのは避けましょう。裁判で契約書の意図が正しく伝わらない可能性もあるため、誰もが理解できるよう、一般的な言葉や表現で記載するようにしましょう。

解釈が曖昧な表現は避ける

契約書は裁判において証拠として用いられることを想定して作成するものです。そのため、読む人によって複数の解釈ができてしまう曖昧な言葉や表現を用いないようにしましょう。

たとえ契約締結時に相手方と共通の理解があったとしても、訴訟となった際に、相手方が「このような解釈をしていなかった」と主張すれば、契約書が証拠としての役割を果たさなくなります。

そのため、「主語を明記する」「読点を使用する」などして、正しく意図が伝わり、明確な解釈が可能な表現になるようにしましょう。

数値を使って具体的に記載する

納品や報酬に関する契約書のように、数値を使って表現する箇所がある場合は「いつまでに・いくつ・いくら」など、具体的な書き方をするようにしましょう。

たとえば、代金の支払い日について「納入後、すぐに支払う」といった記載では相手方との認識にズレが生じかねません。「すぐに支払う」では具体的にどのくらいか期間が決まっておらず曖昧な表現となるため、「3日以内」「10日以内」のように具体的な記載が必要です。報酬についても同様に、「どの仕事内容に対して、いつまでにいくら支払う」といったように、明確に記載するようにしましょう。

法律にもとづいて記載する

法律はすべての契約において適用されるため、法律の定めに反しないように記載が必要です。

契約内容については当事者間で自由に取り決められ、当事者間の合意により有効になります。ただし、法律上の制限で、公序良俗に反する内容や強行法規に反する内容は定められません。「最低賃金を下回る雇用契約」「高額すぎる料金の請求」など、契約内容が公序良俗や強行法規に反する場合は無効になる可能性があります。

契約書を作成する場合には、弁護士や司法書士などの専門家によるリーガルチェックを行ってもらうと安心です。

当事者双方で契約内容を確認する

契約書は当事者双方の合意したことをまとめる文書のため、契約を締結する前には、必ず当事者間で契約内容の確認が必要です。

契約内容を書面に記して署名捺印すると契約が締結してしまい、後で異議を唱えられなくなります。そのため、契約書作成後、当事者間で齟齬がないよう内容の確認を徹底しましょう。

契約相手の目線から契約書を確認し納得できない箇所がないかをチェックし、トラブルになりそうな箇所があれば相手方に確認をとるといったように、必ず契約書は双方で確認し解釈にズレがないようにしましょう。

4. テンプレートの活用

テンプレートの活用により時間短縮、表現の適正化が見込まれます。ネット上で司法書士や企業提供による契約書のテンプレートが手に入ります。無料テンプレートはWordでダウンロード可能なため自社に合わせて修正しやすいです。

5. ポイントをおさえ自社で対応しよう

契約書の書き方のポイントは「契約書のタイトル」「前文」「本文」「後文」「契約日付」「署名捺印・記名捺印」をしっかりと記入することです。印紙が必要かの確認も必要です。また、重要な契約書の作成は相手側に任せるのではなく、自社でなるべく対応するのが望ましいでしょう。

「契約書作成」に役立つサービス

「契約書」の作成や契約関連の各種手続きに役立つサービスを紹介します。

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契約締結のスピード化
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不要なコストを削減
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原本保全の確実性向上
契約書をクラウドで一元管理することは、コンプライアンスの強化につながります。これまでの紙では紛失のリスクや詳細更新事項の目視を必要とした原本確認が容易になるとともに、バックアップデータが原本となるため、データとしての検索性や確認の精度向上に最適です。

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