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建設業界で電子契約システムは活用できる?法律やシステムを含めて解説

最終更新日時:
記事の情報は2022-07-05時点のものです。
建設業においてもコスト削減、契約業務の効率化のために電子契約システムを導入する事例が増加しています。建設業界のどのような契約に電子契約システムは活用できるのか、具体的にどのようなシステムがあるのか、公官庁の動向を踏まえて紹介します。

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建設業界でも電子契約システムは使える?

建設業界においても電子契約システムは活用できます。以前は書面契約が義務付けられていたものの、2001年の建設業法改正により、電子契約書の使用が可能になりました。

建設業界では、紙の媒体での契約が多かったものの、その業務効率の高さ、コスト削減の観点から徐々に建設業者の間に普及しつつあります。国土交通省も電子契約を推進していることもあり、注目が集まっているといえるでしょう。

建設業法における法解釈

2001年建設業法改正で電子契約が可能に

2000年、IT書面一括法が施行されました。IT書面一括法は、民間の商取引おける書面の交付が義務付けられている関係法律50本について、相手側の了承さえあれば書面に記載すべき事項を電磁的措置によって行うことを可能にする法律です。

これによって、各商取引に関する法律が見直されて2001年4月1日から改正建設業法が施行。それまで書面の交付が必要だとされていた建設請負は、この改正により電子契約で建設請負契約を結ぶことも可能となりました。

ちなみに建設業法とは1949年に制定された法律で、建設工事の適正な施工を確保、発注者に対する保護、建設業界の健全な発達促進を目的にしています。建設業における契約は民法や商法などの一般的な法律が適用されるだけではなく、建設業法の適用も受けます

請負契約が電子契約可能な根拠条文

建設業法19条には、以下のように記載されています。

建設工事の請負契約の当事者は、前条の趣旨に従つて、契約の締結に際して次に掲げる事項を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。

※出典:e-GOV法令検索「建設業法19条」(2022年6月6日閲覧)

よって基本的には請負契約は書面を交付、署名または記名押印しなければならないのですが、同3項には

建設工事の請負契約の当事者は、(中略)当該契約の相手方の承諾を得て、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて、当該各項の規定による措置に準ずるものとして国土交通省令で定めるものを講ずることができる。

と定められています。

この文言により建設業の請負契約の電子契約が可能になりました。「電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術」とは、コンピューターやインターネットなどのことを指します。これらの技術を活用している電子契約システムであれば、建設業法によって規制されている建設工事の請負契約も電子契約可能なのだと理解できます。

建設業における電子契約システム導入のメリット

建設業は下請け・元請け業者との契約や、土地や資材の売買などに関わる契約といった一般的な契約書だけではなく、建築確認をはじめとするさまざまな行政手続きを含めて、書類仕事が発生します。

これらの書面仕事を電子契約システムに置き換えることによって、次の3つメリットが期待できます。

  • 収入印紙のコスト削減
  • 書類の管理コストの削減
  • 手続き時間の短縮

それぞれについて詳しく説明します。

収入印紙のコスト削減

紙の書類であれば収入印紙の貼り付けが必要な契約であっても、電子契約であれば収入印紙は必要ありません。よって、契約を紙から電子契約に変えるだけで収入印紙分のコストカット効果が期待できます。

建設業で収入印紙が必要になる契約としては、不動産譲渡契約、建設工事請負契約などが考えられます。

また、建設業に関係なく事業一般に、金銭消費貸借契約や領収書などにも金額によっては収入印紙を貼り付けなければならないので、積み重ねると意外と大きなコストとなります。電子契約に移行することで、大幅なコスト減が期待できるかもしれません。

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書類の管理コストの削減

電子契約では、書類の管理コスト削減効果が期待できます。書類は契約が対象とする工事が終了した後も証憑として保存しなければならないこともあるため、多数の建設工事に携わっている建設会社の場合、大量の契約関係書類を保存しなければならないケースも考えられます。

特に都心など家賃が高い所にオフィスを構えている場合は、坪数あたりの家賃で契約書などの保管スペースのコストを算出すると、意外に保管にコストがかかっていることがわかります。

また、特定の契約書を数多くの書類の中から探してくるのには手間がかかりますし、物理的に書類を紛失してしまうリスクも発生します。電子契約システムを使っていれば、日付・担当者・キーワードなどで検索をかけられるので、管理負担が減らせます。

手続き時間の短縮

紙の書類に押印する形で契約手続きを進める場合は、郵送ならば往復で最低2〜3営業日は必要ですし、どちらかのオフィスに訪問して契約書類を完成させるためにはスケジュールを合わせなければなりません。このような理由から、紙の契約書を締結するのには手続きに時間が必要となります。

一方で電子契約の場合、契約書面さえ完成すれば、すぐに相手と契約が締結できますし、時間も場所も制限されません。電子契約システムを導入することにより手続き時間を短縮し、スムーズな契約締結が可能となります。

電子契約のメリットや概要をさらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

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電子契約システムが利用可能な建設業関係の契約

電子契約システムは定期借家契約など一部の例外を除けばほとんどすべての建設業で締結しうる契約に適用できます。

代表的な契約としては、業務委託契約を含む次のものが挙げられます。それぞれの電子契約化について詳しく解説します。

  • 請負契約
  • 売買契約
  • 賃貸借契約
  • 保証契約
  • 発注書、発注請書

請負契約

冒頭で説明したとおり、2001年の建設業法改正において建設工事の請負契約の電子契約が可能となりました。ちなみに、請負契約には収入印紙も必要なので、電子契約化でコスト削減効果も期待できます。

特に下請け・元請けなど、複数の工事業者が絡む工事に携わることの多い建設業者は、電子契約システムを導入することによって請負契約をスピーディーにかつコストを削減して締結できるようになります。

売買契約

建設資材の発注では売買契約を締結する場合がありますが、この売買契約も電子契約化可能です。

ちなみに、建設業に絡む売買としては不動産売買も想定されますが、この場合は宅建業法35条で規定されている重要事項説明が電子契約で可能なのかがネックとなります。これに関して国土交通省が運用実験を進めているので後述します。

賃貸借契約

賃貸借契約とは、モノの貸し借りにまつわる契約のことを指します。建設業においては重機の貸し借りの際に用いられるかもしれませんし、広い意味では土地や賃貸物件の契約も関係する可能性もあります。

基本的には電子契約で締結可能かつ、国土交通省も不動産の賃貸借契約の電子化を推進しようとしていますが、定期借地契約や定期建物賃貸借契約のように電子化できない賃貸借契約の類型も存在します。

保証契約

物件や土地の賃貸借、あるいは銀行融資などに際して保証人を設定する場合は保証契約を締結しなければなりません。

保証契約については民法446条に規定されており、第3項では「保証契約がその内容を記録した電磁的記録によってされたときは、その保証契約は、書面によってされたものとみなして、前項の規定を適用する。」としているので電子契約化可能です。

発注書、発注請書

発注書、発注請書も電子契約化できます。ちなみに、発注書も契約書として課税文書の対象となるので収入印紙が必要なケースも存在します。なお、発注書だけではなく発注請書も発行する場合は、発注書ではなく発注請書の方に収入印紙を貼らなければなりません。

いずれにしても発注書、発注請書の契約書類については金額に応じて収入印紙を貼らなければならない可能性が考えられるので必要に応じて電子契約システムを導入してコストカットを図るべきです。

電子契約とグレーゾーン解消制度

基本的には有効だと考えられる電子契約ですが、裁判になったときに有効な契約として認められるのか、どのような要件を満たせば真正性が高いとみなされるのかなど未確定の論点はいくつかあります。

そのため、自社の電子契約システムが建設請負契約において有効なのかを、グレーゾーン解消制度を活用していくつかの会社が確認しています。

グレーゾーン解消制度とは?

グレーゾーン解消制度とは、産業競争力強化法に基づき事業者が現行の規制範囲が不明確な場合、具体的な事業計画に即して、あらかじめ規制適用の有無を官庁に確認できる制度のことを指します。

官庁の見解が裁判になったときにそのまま認められるわけではありませんが、グレーゾーン解消制度を活用して適用の有無に関する官庁の見解がわかれば、ひとまず安心して事業を行えます。

建設業の電子契約のグレーゾーン

建設業において電子契約が認められうるのは、建設業法19条3項のとおりです。また、3項で記載されている基準はさらに詳しく建設業法施行規則第13条の4で示されていますが、具体的にどのシステムがこの基準に適合しているかは明確ではありませんでした。

建設業請負契約に有効な電子契約システム

実際に自社の電子契約サービスは建設業法施行規則第13条の4に適合しているのかを、グレーゾーン解消制度を活用して確認したのがクラウドサインWAN-Signです。

それぞれ2018年、2019年に制度を活用して、両サービスとも建設業法施行規則13条の4に技術的に適合することを確認しています。

国土交通省による電子契約システムの普及推進

電子契約システムに関しては国土交通省も普及を推進しようとしています。国土交通省の電子契約推進の取り組みについては、賃貸契約の完全電子契約化、電子契約システムを活用した公共工事の契約が挙げられます。それぞれについて説明します。

賃貸契約の完全電子契約化

賃貸借契約や土地・建物の売買契約は重要事項説明書等があるので完全電子化は規制により難しいとされてきましたが、国土交通省が2020年から賃貸取引における重要事項説明書等の書面の電子化についての社会実験、2021年からは売買取引における重要事項説明書等の書面の電子化に関する社会実験を実施しています。

どちらの取り組みもまだ実験段階で、完全電子化できるように法改正をされるめども立っていませんが、国土交通省が重要事項説明書等の完全電子化に意欲的なことが読み取れます。

電子契約システムを活用した公共工事の契約

公共工事の入札や契約においては、すでに電子契約システムが実用化されています。国土交通省は2018年8月から電子契約システム GECSの試行運用を開始し、電子入札システムで公共工事・コンサルタント業務を落札した事業者がそのまま電子契約で契約から支払いまでの一連の手続きを行えるような仕組みを構築しました。

ちなみに政府だけではなく、地方自治体でも相次いで公共調達のために電子契約システムを導入しています。

建設業で活用できる電子契約システム

建設業で活用できる電子契約は数多ありますが、グレーゾーン解消制度により建設業法に適合していると認められた電子契約システム「クラウドサイン」を紹介します。

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クラウドサインは弁護士監修のクラウド型電子契約サービスで電子署名法に準拠、グレーゾーン解消制度により建設請負契約にも使用可能なことが示されています。ISMS、SOC2を含めて50以上のセキュリティ基準を設定しており、厳重なセキュリティが期待できるでしょう。また、kintone、Slack、Sansan、LINE WORKSなどさまざまな外部サービスとも連携可能なこともあり、ベンチャー企業から大手企業まで130万社以上が使用しています。

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上記で紹介したサービス以外のおすすめ電子契約システムが知りたい方は、次の記事をご覧ください。

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建設業のように一つの工事でも多くの協力事業者やサプライヤーが関わりうる事業の場合、それに伴う契約書の枚数も膨大になります。契約書の数が増えると収入印紙代や保管のためのコストなども発生しますし、契約に時間がかかったり、書類の紛失リスクがあったりと事業の安定した遂行を妨げる可能性があります。

電子契約システムを使用することにより収入印紙代や保管、契約書郵送などのコストを削減しながら、書類紛失リスクを軽減し、契約書の検索作業も速やかに行えるようになります。業務効率化、生産性向上に取り組もうとしている建設事業者はぜひ電子契約システムの導入を検討しましょう。

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