コールセンターシステム(インバウンド)の関連情報

コピー完了

記事TOP

顧客満足度向上の事例 (コールセンター)| CS改善のポイント

最終更新日:(記事の情報は現在から231日前のものです)
顧客満足度(CS)向上の具体事例、ポイントを解説します。顧客満足度の向上を心がけることは企業にとって信用を勝ち取るための重要な要素になるでしょう。顧客を感動させるようなシステムづくりの参考にしてください。

近年、コールセンター業務において、単純な顧客サポートから顧客を感動させるような体験を提供することが重視されつつあります。多くの企業は、顧客満足度(CS)向上は長期的な売上への一要素だと認識していますが、コールセンター業務においての実現は聞き慣れていないかもしれません。

そこで、コールセンターシステムによる顧客満足の向上について、実際の企業の事例を挙げつつ解説していきます。

顧客満足度(CS)とは

顧客満足度とは、商品やサービスの購入や利用の際に感じる満足感のことです。顧客満足度を高めることで、リピート率や利用頻度の上昇が期待でき、売り上げや利益拡大につながりやすいとされています。

コールセンター業務は顧客の声を直接聞き取ることもあって、顧客満足度を高めるために重要な業務と見なされています。

顧客体験価値(CX)との違い

顧客体験価値(CX)とは「Customer Experience」を短くしたもので、商品やサービスの購入からアフターフォローまでに得た体験のことを指します。

顧客満足度では満足度を数値化する一方、顧客体験価値では感情的・心理的な体験に関する価値に重きを置きます。顧客満足度を高めるためには、顧客体験価値についても念頭に置いておくべきでしょう。

CSにおける顧客満足へのアプローチの変化

顧客のニーズ変化に合わせるためにコールセンターの顧客対応にも変化がみられるようになってきました。顧客からの問い合わせ対応以外にも、顧客への最適なプランの提案、クロスセルアップセルに積極的に取り組むコールセンターも出てきています。

どのような傾向がみられるのか、具体的に解説します。

顧客の利益を最優先

現在でも、基本的にどのコールセンターも顧客からの問い合わせやクレームに関して電話口で話を聞き、解決法を提案するサポートの役割を担っています。顕著な例として、次が挙げられます。

  • コールセンターのオペレーターが積極的に顧客ロイヤルティに貢献する。
  • 顧客の利益になるように自発的に行動する。

これは限られた業界や事業分野の話ではなく、コールセンター業務を担っている企業全体が注目すべきでしょう。

顧客ロイヤルティについて詳しく知りたい方は次の記事を参考にしてください。

顧客ロイヤルティとは?満足度向上実現のマーケティング戦略を解説
顧客ロイヤルティ(顧客ロイヤリティ)とは、顧客満足(CS)を超えた企業に対する信頼や愛着、高い忠誠心です。顧客ロイ...
詳細を見る

LTVへの意識

LTV(Life Time Value)とは顧客生涯価値と訳され、顧客がサービスを利用している期間内にどれほどの利益をもたらしてくれるかを示すマーケティング指標です。長期間継続して購入あるいは利用してくれる顧客はLTVが高いことになります。

コールセンター業務は単純な「顧客対応」から「顧客感動」を追求するようになりつつあります。コールセンターからのサポートにより顧客が感動、企業のサービスや関連商品に対してのロイヤルティが高まります。

それが企業側にとっては顧客のLTV(Life Time Value)のアップにつながり、そこから顧客自身の紹介や口コミによる新規顧客の獲得につながってくるわけです。

LTVを詳しく知りたい方は次の記事を参考にしてください。

LTV(ライフタイムバリュー)とは?マーケティングにおける意味と重要性・計算方法
LTV(Life Time Value:ライフタイムバリュー)とは、ブランドやサービスの顧客ライフサイクル全体でも...
詳細を見る

コールセンターにおける顧客満足度のポイント

コールセンターにおける顧客満足度向上のためのメソッドを次に紹介します。

待ち時間が短い

コールセンターを利用する顧客にとって、待たされずオペレーターと話せることは大切です。

多くの企業が顧客を待たせないように工夫していますが、それでも企業のなかには「なかなか電話がつながらない」とか「いつも通話中になっている」などのクレームが見受けられるでしょう。

顧客をいかに待たせないかが、顧客満足度を左右します。

説明がわかりやすい

顧客満足度を上げるために、顧客の聞きたいことや知りたいことに的確に回答することが重要です。言葉遣いに加え、必要な情報を理解する力も必要となります。

問題をすぐに解決してくれる

顧客の抱える問題を迅速に解決することが顧客満足につながります。

頻繁に問い合わせがある案件は対応マニュアルを作成しておき、担当するオペレーター全員が解決できるような体制にすることが理想です。

柔軟な対応をしてくれる

一人ひとりの顧客の事情をよく聞き、できる限り柔軟な対応をすることが顧客満足度向上のポイントです。

融通の利かない対応はクレームのもととなります。

親身に相談に乗ってくれる

いわゆる「お役所仕事」のような事務的な対応を止め、顧客の相談に親身になることを心がける必要があります。

相手の話をよく聞くことをオペレーターに徹底させなければいけません。

同じオペレーターが対応してくれる

対応するオペレーターがころころ代わると顧客はたらい回しにされていると感じてしまうものです。

オペレーターひとりひとりが自発的に顧客の問題を解決できれば、顧客満足度は向上します。

顧客満足向上へ向けた環境整備方法

コールセンター業務における顧客満足向上のための環境整備方法を紹介します。

情報の分類・整理

顧客に提示する情報の分類や整理を徹底し、いざ顧客から尋ねられた際にすぐ解決手段を提案、求められた情報を提供できる体制にしておく必要があります。

大手企業になるほど、専門部署に任せてしまいがちですが、なるべくコールセンター側で対応することが顧客満足の向上につながります。

### 情報にアクセスできる環境

オペレーター全員が顧客に関する共通の情報にアクセスできる体制構築が重要です。

近年はコールセンターのオムニチャネル化が進んでおり、各店舗の在庫情報や一人ひとりの顧客の行動履歴を参照しながら商品提案できるコールセンターが増えています。

オムニシステム、オムニチャネルについて詳しく知りたい方は次の記事をご覧ください。

オムニチャネルとは?事例・戦略導入のポイント・メリット・課題・失敗する理由
オムニチャネルとは、消費者があらゆるチャネルから購入活動を行えるように、流通経路をつなげる販売戦略のことです。企業...
詳細を見る

コールセンターのオペレーターだけでなく、実店舗やサイト担当者も同じ情報にアクセスできるようにしておければ、連携しやすく柔軟に対応可能です。

顧客自身での解決手段の提示

何らかの問題が生じるとまずネットで検索して解決策を探ろうとする顧客もいるでしょう。したがってFAQなど、顧客が問題を自身で解決できる情報の提供が、顧客満足度を向上させるためには必要となります。

オペレーターの教育

顧客対応の最前線となるオペレーターの教育、支援を徹底することも重要です。特に次のポイントを重視するとよいでしょう。

言葉遣いの徹底

顧客に対する言葉遣いを徹底させる必要があります。コールセンター業務においては基本事項ですが、顧客とのトラブルを避けるには重要です。

商品・サービスに関する知識

オペレーターに商品・サービスの知識をもたせることも必要です。問い合わせを頻繁に受ける内容については、どのオペレーターも即座に答えられる状態にしておくべきです。

トークスクリプトの作成

オペレーターの対応を底上げするために、トークスクリプトを作成しておくのが有効です。トークスクリプトとは顧客からの電話を受けた際に話すべきことや、顧客に電話した際に話すべき内容についてシナリオ形式で記載したものです。

スクリプトの質がよければ、各オペレーターのスキルにかかわらず顧客満足度を上げられることに加え、商品の成約率も向上する可能性があります。

実際の顧客満足向上の活動事例

コールセンター業務における顧客満足の向上の成功例について紹介します。

AV機器メーカーの事例

課題:高齢者への理解が足りず対応もバラバラに

  • 高齢者の顧客への対応の不備。
  • 各オペレーターのスキルの差が対応力の差となって現れ、一つひとつの対応にバラつきが生じていた。

効果:高齢者の平均通話時間の減少に

  • 高齢者応対に特化した研修により、高齢者にも伝わりやすい話し方の徹底が実現。60代以上の顧客に対する平均通話時間を大幅に短縮
  • 顧客全体の問い合わせの早期解決も実現

大手システムベンダーの事例

課題:海外進出に伴う拡大に対応できていなかった

  • 海外への事業展開をするうえで、外国人ユーザーへの電話対応や海外進出に伴う業務拡大に対応できていなかった。
  • 問い合わせの増加により時間帯によってサービスの質に大きな差が生じてしまっていた。

効果:問い合わせ数が減少し丁寧な対応も可能に

  • FAQへの対応をするシステムを導入し、頻繁な問い合わせの内容を分析して対応マニュアルを作成.
  • コールセンターで対応した問題の解決法をFAQとして公開した。

これらにより問い合わせ数を抑制し、一人ひとりの顧客に丁寧な対応が可能に。

通信会社の事例

課題:顧客へ誤った情報を提供していた

  • 各代理店のスタッフの知識に幅があったため、新しいサービス展開の際に顧客に対して誤った案内や提案をしていた。

効果:FAQ回答用のデータベースを構築

  • 問い合わせのトレンドを分式し、結果を整理して各代理店に配布することにした。
  • 各店舗のスタッフが即座に顧客からの質問に回答できるようになるとともに、新しい販売機会の獲得が可能に。

FAQシステムを検討の方は次の記事を参考にしてください。

【比較表あり】FAQシステムおすすめ比較!機能・選び方
FAQシステムの代表的なサービスを徹底比較!FAQシステムのタイプや対応している機能、料金プラン、口コミ評価などを...
詳細を見る

ガス会社の事例

課題:対応の半端さが顧客の流出につながっていた

  • 都市ガスの自由化により競争が激しくなり、既存客が競合に流出する状況が続いていた。
  • スタッフが営業活動と顧客のフォローアップを兼務していたため、それぞれの対応が中途半端になっていた。

効果:顧客対応の質を向上させた

  • スタッフの電話対応や事務作業を一体化し、専門スタッフに任せることで各々の顧客への応対品質を底上げした。
  • 既存スタッフを営業活動に専念させることによって、新規顧客の獲得増加と顧客満足度の向上につながった。

コールセンターの顧客満足度を高めよう

コールセンター業務に限らず、最近は顧客満足向上やサービスの質向上に苦戦している企業が多いようです。自社の状況を客観視し、コールセンター業務の強みを活かしながら顧客満足度の向上に成功している企業は数多くあります。

ぜひ参考にして、自社のコールセンター業務を改革してみましょう。コールセンター業務の外部委託をお考えの方は、ぜひ次の記事を参考に代行先を検討してみてください。

コールセンターアウトソーシング比較19選!委託メリット・サービスの料金と特徴
コールセンターアウトソーシングサービスの代表的な委託会社を徹底比較!おすすめサービスの特徴や料金も紹介します。また...
詳細を見る

インバウンドコールセンターの導入

顧客満足度は売上に大きな影響を及ぼします。コールセンターに使えるクラウドを活用したツールを導入するのも戦略の1つです。

インバウンドコールセンターとは、問い合わせやクレーム対応などかかってくる電話に対応するコールセンターです。インバウンドコールセンターの効率化を通して、業務の効率化や売上アップも期待できます。

次の比較表で、導入を検討してみませんか?

注目のインバウンドコールセンター、サービス資料まとめ

【厳選】おすすめインバウンドコールセンターをまとめてチェック!
コールセンターシステムの比較表(インバウンド)

インバウンドコールセンターの各サービス資料を厳選。無料でダウンロード可能です。電話注文、修理依頼、クレーム対応などさまざまな目的で導入されるインバウンドコールセンターの比較にお役立てください。サービス一覧はこちら

関連記事

【比較表あり】CTIシステム比較39選!おすすめサービス・失敗しない選び方
おすすめのCTIシステムを、インバウンド向け・アウトバウンド向けのタイプ別に比較紹介します。比較表にて各サービスの...
詳細を見る
フロントオフィスとは?バックオフィスとの違い | それぞれの役割と特徴
フロントオフィスはバックオフィスと役割や特徴が異なり、うまく組み合わせることが企業の成長や事業拡大につながります。...
詳細を見る
コールセンター×AI | 事例や活用場面・おすすめのシステム
コールセンターにAIを導入した事例や活用する場面を解説します!扱いにくいと思われがちなAIですが、適切に使えば業務...
詳細を見る
CTIとは?機能や導入するメリット・種類|おすすめシステム6選
CTIとは、「Computer Telephony Integration」の略で、電話やFAXをコンピューターと...
詳細を見る
コンタクトセンターの市場規模動向 | クラウド化が進行するソリューション最前線
従来コールセンターと呼ばれた顧客窓口業務はアウトソーシングされることが多かったといえますが、CRMを活用したクラウ...
詳細を見る
顧客満足度向上の事例 (コールセンター)| CS改善のポイント
顧客満足度(CS)向上の具体事例、ポイントを解説します。顧客満足度の向上を心がけることは企業にとって信用を勝ち取る...
詳細を見る

BOXILとは

BOXIL(ボクシル)は企業のDXを支援する法人向けプラットフォームです。SaaS比較サイト「BOXIL SaaS」、ビジネスメディア「BOXIL Magazine」、YouTubeチャンネル「BOXIL CHANNEL」、Q&Aサイト「BOXIL SaaS質問箱」を通じて、ビジネスに役立つ情報を発信しています。

BOXIL会員(無料)になると次の特典が受け取れます。

  • BOXIL Magazineの会員限定記事が読み放題!
  • 「SaaS業界レポート」や「選び方ガイド」がダウンロードできる!
  • 約800種類のビジネステンプレートが自由に使える!

BOXIL SaaSでは、SaaSやクラウドサービスの口コミを募集しています。あなたの体験が、サービス品質向上や、これから導入検討する企業の参考情報として役立ちます。

BOXIL SaaS質問箱は、SaaS選定や業務課題に関する質問に、SaaSベンダーやITコンサルタントなどの専門家が回答するQ&Aサイトです。質問はすべて匿名、完全無料で利用いただけます。

BOXIL SaaSへ掲載しませんか?

  • リード獲得に強い法人向けSaaS比較・検索サイトNo.1
  • リードの従量課金で、安定的に新規顧客との接点を提供
  • 累計800社以上の掲載実績があり、初めての比較サイト掲載でも安心

※ 日本マーケティングリサーチ機構調べ、調査概要:2021年5月期 ブランドのWEB比較印象調査

新選び方ガイド:コールセンターシステム(インバウンド)選び方ガイド_20240208.pptx.pdf
コールセンターシステム(インバウンド)
選び方ガイド
この記事が良かったら、いいね!をしてください!最新情報をお届けします!
御社のサービスを
ボクシルに掲載しませんか?
累計掲載実績700社超
BOXIL会員数130,000人超
編集部のおすすめ記事
コールセンターシステム(インバウンド)の最近更新された記事
コールセンターシステムのシェア・市場規模を解説!一番選ばれている人気サービスは?
カスタマーサポートツール比較11選【無料あり】 メリット・選び方
コールセンターシステムおすすめ比較26選!価格・機能・クラウド対応
オンプレミスのおすすめコールセンターシステム8選!クラウドとの違いは?
顧客接点の強化事例を解説!知っておきたいコールセンターシステム活用のポイント
コールセンターシステムとは?機能や選び方・CTIとの違い
小規模向けおすすめコールセンターシステム比較!導入メリット・選び方
無料で使えるおすすめのコールセンターシステム比較6選!ツールの特徴と選ぶ際のポイントを解説!
コールセンターシステムの費用相場と料金比較・おすすめソフト
グッドマンの法則とは?クレーム苦情処理で顧客満足(CS)向上へ