小規模向けおすすめコールセンターシステム比較!導入メリット・選び方
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小規模向けコールセンターシステムとは
コールセンターシステムといえば、大規模なコールセンターを抱えている企業が導入すべきといった印象があるかもしれません。しかし、小規模なコールセンターでも導入可能かつ効果が期待できるシステムも存在します。
本記事では、こういったシステムを小規模向けコールセンターシステムと定義して、小規模コールセンターがシステム導入の際に気をつけることや選び方のポイントについて解説します。
小規模コールセンターの特徴
ここで説明する小規模コールセンターとは、オペレーター数が数人から数十人規模のコールセンターのことを指します。こういった小規模なコールセンターは、オペレーターが少ないゆえにマネジメントが比較的しやすく、ルールを決めなくても臨機応変な対応が可能かもしれません。
ただし、仕組みを作らなくても感覚的に業務を推進できる分だけ、コールセンターが大規模化した途端に破綻する可能性が高くなります。今後、事業やコールセンター部門の拡大を検討している企業は、コールセンターがまだ小規模で、柔軟にシステム導入やルール整備が容易な段階での仕組みづくりが必要です。
小規模コールセンターにシステムが必要な理由
小規模コールセンターも適宜コールセンターシステムを導入するべきです。小規模だからシステムがとくに求められる理由としては、「属人化を排除すること」「仕組みを構築しやすいこと」の2点が挙げられます。
小規模コールセンターの場合は、各担当者がそれぞれに知識を蓄えており、応対がオペレーターによってばらばらになる傾向があります。さらに業務品質が属人化しているので、組織としての対応が不均一で、新人育成に時間がかかるといったケースが数多く存在します。
また業務に関する仕組みが構築されていないので、無自覚に非効率な応対をしたり、顧客との対応履歴が適切に共有されずに引継ぎが困難になったりするケースも存在します。
こうした問題を防ぐためには、規模が小さいうちからコールセンターシステムを導入して、誰もが一定以上の品質でオペレーター業務ができる仕組みを構築しなければなりません。
コールセンターシステムの仕組みと機能
小規模向けコールセンターシステムは、システムによってカバーする機能は異なります。それぞれの仕組みと機能について説明します。
PBX
PBXとは、「Private Branch eXchange」の略称で電話交換機のことを指します。コールセンターに限らず多数の企業で導入されており、内線・外線の制御に使用されています。
レガシータイプと呼ばれる、電話回線を社内に整備して使用するタイプのPBXだけではなく、近年は社内LANを活用したシステムや、クラウドで提供するPBXも人気です。
CTIシステム
CTIシステムとは、「Computer Telephony Integration」の略称で電話やFAXとコンピューターを連動させるシステムです。
電話対応業務を効率化させ、応答品質を向上させる効果を期待できます。大規模なコールセンターだけではなく、中小規模のコールセンターでも部門のインフラとして整備されているケースが多いです。
FAQシステム
FAQシステムとは、よくある質問(FAQ)を管理するためのシステムです。システムを通じてFAQを作成・整理・検索できます。
とくにインバウンド型のコールセンターの場合は、問い合わせに対応するにあたって回答を考えるのに時間を要することが考えられます。FAQシステムが整備されていれば、スムーズな回答が可能で、顧客満足度、業務効率の両方を高める効果が期待できます。
CRM
CRM(顧客管理システム)とは、「Customer Relationship Management」の略称で、顧客情報を一元管理するシステムです。
コールセンターの電話応対の際に、オペレーターが顧客の基本情報や過去の応対履歴をもとに対応できるようにします。CTIシステムでは、CRM機能で顧客情報をポップアップして効率的な顧客対応を可能にしています。
通話録音機能
通話録音機能とは、オペレーターが実施した会話を保存するシステムを指します。近年は音声データを保存するだけではなく、それを自動でテキストデータに変換する機能を持ったツールも存在します。
音声を記録しておけば、やりとりを第三者が客観的に検証でき、クレーム対応や新人オペレーターの業務振り返りに役立ちます。
SMS送信サービス
SMS送信サービスとは、携帯電話やスマートフォンに対してショートメールを送信するサービスを指します。
メールに近いコミュニケーション方式なので、あとから相談内容を確認するのも可能です。一般的にはオペレーターの応対品質のアンケートを送信したり、問い合わせ内容をまとめた文章を送ったり、リマインドメールを送信したりといった際に活用できます。
SMSは、電話番号さえわかれば気軽に送信でき、閲覧率も高いので簡易的なコミュニケーションサービスとして優れています。
その他にも関連する機能として、IVR(自動音声応答システム)があります。
小規模向けコールセンターシステムの選び方
小規模コールセンターはコスト倒れのリスクが高いので、とくに事前にシステムを比較・検討する必要があります。小規模向けコールセンターシステムの選び方として重要なのが、次の3つのポイントです。
- 導入に掛かるコストが安く、機能が多すぎないか
- 現場の従業員にとって使いやすいか
- 事業拡大に合わせてシステム拡張できるか
それぞれのポイントについて紹介します。
導入に掛かるコストが安く、機能が多すぎないか
小規模向けコールセンターシステムは、機能は少なくてもよいので、費用を抑えて導入した方がよいです。たとえば、オンプレミス型システムは柔軟に仕様をカスタマイズできますが、開発費用が高くなります。それよりもクラウド型システムのように導入・運用コストを抑えて、システム導入をすべきです。
小規模コールセンターの場合、コールセンターシステムの機能の中に必要ない機能が含まれていることも多く、使ってみた結果、フィットしなければシステムを変更するといった導入もできるはずです。
こういった、小規模コールセンターだからできる小回りの利くシステム導入を実現するためには、明確な要件が決まっていないのであれば、必要な機能のみのシステムを選んで、導入に費用をかけないことをおすすめします。
現場のオペレーターにとって使いやすいか
とくに小規模コールセンターでは、現場のオペレーターにとって使いやすいツールか否かは、コールセンターシステムの選定において重要な要素です。小規模コールセンターの場合、専用のシステム担当者はおらず、全員で使い方も模索しながら徐々にシステムに全員で慣れていくといった定着の仕方が考えられます。
こういった導入をする際には、現場のオペレーターが直感的に使用できる、機能が豊富過ぎて迷子にならないといった要素は重要です。デモやトライアルができるのであれば、少なくとも責任者は実際にシステムを触ってから導入すべきです。
事業拡大に合わせてシステム拡張できるか
コールセンターが拡大すると、サーバーのような設備が必要になったり、ライセンスを追加したりと、コールセンターシステムの構成や支払うコストも変化します。
また、小規模コールセンターのときは気にならなくても、オペレーターが増えるとオペレーターのマネジメント機能が欲しくなります。さらに、FAQシステムがなければ回答を均質化できなくなるように、規模が大きくなることによって必要な機能が変化することもあります。
こういったことを考慮して、事業拡大を検討している企業はとくに現在のコールセンターが拡大されたことを想定した際に、システムの拡張性があるコールセンターシステムを導入すべきです。
小規模向けコールセンターシステムおすすめ比較9選
小規模コールセンターにおすすめのコールセンターシステムを比較・紹介します
FastHelp5 - テクマトリックス株式会社
- 電話やメール、FAX、Webなどのコンタクト履歴を一元管理
- 業務に合わせて画面を作成
- インバウンド業務、アウトバウンド業務両方に対応
FastHelp5は、テクマトリックス株式会社が提供しているコールセンターCRMです。業種、規模問わず利用でき、チャットや電話など、多様なチャネルからの問い合わせをまとめて管理できます。
業務内容ごとに入力画面のレイアウトや項目名などを変えられるほか、モニタリング機能やメールの誤送信防止機能など、対応品質の低下の防止に役立つ機能も備えています。
List Navigator. - 株式会社Scene Live
- 最小1名から導入可能、無料体験版あり
- アウトバウンドコールに特化した機能を搭載
- コールセンターの規模や必要な仕様によって機能を拡張
List Navigator.(リストナビゲーター)は、株式会社Scene Liveが提供しているコールセンターシステムです。アウトバウンドコールに特化した機能を揃えており、業務効率化、営業品質向上の両方に役立つ機能が搭載されています。
また、有料でブース追加、プロジェクト管理機能といったオプションも追加できるので、コールセンターの規模・役割によって柔軟にシステムを拡張できます。別途Call Analytics機能を契約すれば、通話のテキスト化、音声・感情解析、トークチェックも可能で営業の精度を高められます。
楽天コネクト SmaCom - 楽天コミュニケーションズ株式会社
- 1ライセンス、1か月単位での契約が可能
- CRM機能やFAQ機能、ダイヤラー機能などを標準搭載
- ブラウザフォンを中心にフリーアドレスや在宅ワークに対応
楽天コネクト SmaComは、楽天コミュニケーションズ株式会社が提供しているクラウド型コールセンターシステムです。初期費用0円、1,980円(税抜)/席から利用でき、1席から300席程の中小規模運用に対応しています。
自動通話配分やIVR、CRM、FAQ機能などの機能を標準装備しているうえ、オペレーターの対応状況もリアルタイムに把握可能です。インバウンドにもアウトバウンドにも対応でき、運用変化に伴う設定変更も即時反映できるため、柔軟な運用に対応できます。
楽天コネクト Storm - 楽天コミュニケーションズ株式会社
- 電話やメール、チャットなど複数チャネルでの顧客対応を一元管理
- 突発的な人員需要や人員配置の予測が可能
- パフォーマンスや呼量の予実比較にリアルタイム対応
楽天コネクト Stormは、楽天コミュニケーションズ株式会社が提供しているコンタクトセンタープラットフォームです。1席から10,000席を超える大規模まで対応でき、複雑な運用にも対応できる柔軟な拡張性を備えています。
通話内容の録音やテキスト化、感情分析を行えるほか、AIを活用したチャットボットやIVRの実装も可能です。各拠点、受付窓口での稼働状況や、ステータスをリアルタイムにモニタリングできる管理画面を備えています。
- 初期環境構築から初期操作指導まで導入支援サービスが充実
- 完全クラウド型CTIでタブレット、スマートフォンでの操作にも対応
- 通話メモをクラウド上に保存、共有できる
カイクラは、株式会社シンカが提供しているコールセンターシステムです。有料オプションで初期環境構築から機器設置、初期データ導入、端末設定、初期操作指導まですべてサポートしてくれます。
通話録音、自動文字起こし、SMS送信、ビデオ通話といった機能が標準搭載されているので、電話以外のコミュニケーションにも対応可能です。顧客情報管理も簡単で1件あたりの登録時間を電話機への登録と比較すると10分の1程度に圧縮できます。
CallConnect - 株式会社fonfun
- インターネットとパソコン、ヘッドセットでコールセンター業務を開始
- チームやメンバーごとの通話時間や後処理時間などをデータ集計・可視化
- 初期費用無料・1ライセンスあたり月額2,400円から導入可能
CallConnectは、合同会社selfreeが提供しているクラウドコールセンターシステムです。最安のプランで1ライセンスあたり月額2,400円と安価な導入が可能なシステムですが、IVRや通話録音といった小規模コールセンターに必要な機能を搭載しています。
Salesforceやkintoneといった主要な業務システムとも連携可能なので、これらのシステムを使っている企業だと業務全体の効率化につなげられます。
- インバウンド対応に特化したコールセンターシステム
- CRM、SNS、ビジネスチャットなど各種システムと連携可能
- 選べる追加機能オプションが豊富
OSORAは、株式会社Scene Liveが提供しているコールセンターシステムです。同社が提供しているList Navigator.は、アウトバウンドに特化しているサービスに対して、OSORAはインバウンドに特化しています。
顧客とのコミュニケーション履歴を社内で共有しやすいように主要なCRM、ビジネスチャットツールと連携可能です。有料オプションが充実しているので、規模が拡大するのに合わせて必要な機能を拡充していけます。
みんなにでんわ転送
- 050電話への着信を登録した携帯電話に転送
- 複数の回線を同時に使用可能
- 機器設定や設備導入を必要とせずにすぐに使用可能
みんなにでんわ転送は株式会社ブルーポンドが提供しているクラウド転送電話サービスです。システムに紐づいた050電話への着信を登録した複数台のスマートフォン、ガラケー、固定電話などに飛ばして誰かが通話に応答すれば呼び出しは終了します。
機能はシンプルですが初期費用無料、月額1,980円で転送先が何台でも転送可能で、契約期間の定めもないので簡単に導入できます。
PrimeTiaas
- テレワークで利用できるクラウドコールセンターシステム
- 短期間・低コストで導入可能
- オムニチャネル対応
PrimeTiaas(プライムティアーズ)は、SCSK株式会社が提供するクラウドコールセンターシステムです。短期間・低コストで導入でき、音声だけでなく、ソーシャルメディア、SMS、メールなど、複数のチャネルに対応したオムニチャネル対応機能を搭載しています。
必要な機能やサービスをカスタマイズ可能なPrimeTiaas Suiteと、コンタクトセンターに必要な標準的な機能をパッケージ化したPrimeTiaas SharePackの2つのタイプから選べます。SCSK株式会社では、コンタクトセンター業務のBPOサービスも提供しています。
小規模コールセンターがシステムを導入するメリット
小規模コールセンターがシステムを導入すべきメリットは大別すると次の4つに分類できます。
- リソースの有効活用
- 応対品質の向上
- 事業拡大への先行投資
- 顧客の声のキャッチアップ
それぞれのメリットについて説明します。
リソースの有効活用
小規模コールセンターの場合はリソースに余裕がない場合が多く、オペレーターの一人二人が欠席しただけで業務に支障をきたすといったケースも考えられます。
このようにリソースが不足しがちなコールセンターにおいては、限られた人員で効率的に業務を推進するために無駄を省くことが必要です。CTIをはじめとする各種業務効率化ツールを使うことにより、一人あたりの対応数を高められます。
応対品質の向上
コールセンターシステムの導入には、応対品質向上効果も期待できます。
FAQシステムを活用して回答内容を均質化したり、録音機能で成果をあげるオペレーターのトーク内容を共有したりと、品質向上のために役立つコールセンターシステムもあります。
小規模なコールセンターであったとしても、応対には一定以上の品質が求められるので、応対品質向上といった観点から規模の大小に関係なくシステム導入を検討すべきです。
事業拡大への先行投資
いずれ大規模なコールセンターを構築する可能性がある企業は、小規模コールセンターのうちからシステム化を推進すべきです。
小規模な方が柔軟に仕組みを構築でき、ルールも柔軟に変更できます。逆に規模が大きくなってからシステム化を推進しようとすると、すでに業務が属人化しすぎてシステムが浸透しなかったり、定着に失敗したときの損失も大きくなったりします。
顧客の声のキャッチアップ
顧客の声を商品づくり・経営に活かすためにも、コールセンターシステムは必要です。とくにインバウンド型のコールセンターにはさまざまな質問・相談・クレームの電話が来るため、こういった声は商品の改善や経営の見直しに役立つこともあります。
コールセンターシステムで、顧客の声を記録、顧客情報に紐づけて管理することで、企業のブランドとしての価値や商品・経営の品質を高められます。
小規模向けコールセンターシステム導入で事業を拡大する
小規模向けコールセンターシステムを導入すると、少ない人数で効率的に電話対応ができる、電話対応の属人化を防ぐといったメリットがあります。とくに今後事業を拡大、コールセンターを拡張する可能性がある企業におすすめのサービスです。選定の際は次のように目的を決めてからツールを選ぶのをおすすめします。
- 導入に掛かるコストが安く、機能が多すぎないか
- 現場のオペレーターにとって使いやすいか
- 事業拡大に合わせてシステム拡張できるか
コールセンター向けシステムについてより深く検討したい方は、サービス資料を請求し比較するとよいでしょう。
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