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キャッシュレス決済の経費精算、10月から紙領収書不要に - 2020年度税制改正

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クレジットカードやICカードなどを用いたキャッシュレス決済について、紙の領収書を扱わず経費精算できるようになります。令和2年(2020年)度税制改正により電子帳簿保存法が見直され、日時や金額といった取引データを領収書データとして直接使えるようになるためです。これにより、ペーパーレス化が進むと期待されています。

キャッシュレスの経費精算で領収書不要に

2020年6月、経済産業省の「キャッシュレス・ポイント還元事業(キャッシュレス・消費者還元事業)」が終了しました。これは、買い物する際の代金をQRコードや電子マネー、クレジットカード、デビットカードといったキャッシュレス決済で支払うと、ポイント還元などで実質的に2%または5%の割引が受けられる事業でした。

事業の目的は、キャッシュレス決済サービスの利用を促進すると同時に、社会のキャッシュレス化を推進させることです。終了によりキャッシュレス決済を選ぶうま味は減るものの、現金を扱わないことの利便性や、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の衛生面でメリットに気づいた人も多く、確実に定着していくでしょう。

キャッシュレス決済は、消費者だけのものではありません。これからは、企業も利用者として活用していくことになります。

交通費や出張時の宿泊費、さまざまな物品の購入費をキャッシュレスで決済した場合、会計処理時に紙の領収書を扱う必要がなくなるのです。もちろん、そうした電子データを領収書とみなす条件は定められていますが、2020年10月1日に条件が緩和され、キャッシュレス決済利用が後押しされます。

電子帳簿の保存法が見直される

キャッシュレス決済の利用データを領収書として使える制度は、電子帳簿保存法の令和2年度改正にともなって始まるものです。

企業は証憑書類などを原則7年間保存する義務があり、紙原本の保管が必須でした。IT化が進むにつれ電子データへの対応が必要となり、制定されたのが電子帳簿保存法です。幾度かの改正で、スキャンやスマートフォン撮影でデータ化した電子ファイルの保存が認められるようになり、利便性が向上しました。

スキャナ保存ソフト法的要件認証サービス

一方で、電子化していても紙原本を保存している企業が多く、紙の管理が行われています。またクレジットカードやICカード、QRコード決済など現金を扱わない取引でも、企業で経費精算処理するには領収書を発行しデータ化しなければなりません。

この改正では電子帳簿保存法の制度が見直され、キャッシュレスでの取引について、日付、金額などの取引内容をそのまま経費処理に使えるようになります。

やっかいな「タイムスタンプ」

現行法では、データ化された書類の不正な改竄(かいざん)を防ぐため「タイムスタンプ」の付与が定められています。

まず決済サービス事業者などが利用データへタイムスタンプを付与。そのうえで、領収書を受け取る利用者は、書類受領後に遅滞なくタイプスタンプを付与しなければなりません。

つまり、受け取った領収書を経費処理する際にタイプスタンプを付与するシステムが追加で必要になります。これに対応するクラウド経費精算システムの普及も進んでいるものの、社内規定の変更や厳しい運用が欠かせず、対応は簡単ではありません。

このような理由から、クレジットカードなどのキャッシュレス決済利用分でも一度印刷し、紙の領収書と同じ申請処理をしていた企業も多かったはずです。

利用者のタイムスタンプ付与が不要に

10月1日以降は、電子的に受け取った請求書などをデータのまま保存する場合の要件が緩和され、電子データを領収書として直接使うことが容易になります。要件を満たせば、利用者側でタイムスタンプの付与が必要なくなるからです。追加される要件は次の2つ。

  1. ユーザー(受領者)が自由にデータを改変できないシステム(サービス)等を利用
  2. 発行者側でタイムスタンプを付与

キャッシュレス決済の精算イメージ 出典:財務省 / 納税環境整備

たとえば、利用者が自由にデータを改変できないクラウド会計・経費精算システムを使い、決済サービス事業者のシステムから決済データを取り込むと、そのデータが領収書として認められます。タイムスタンプを付与したり、改ざん防止規程を運用したりする場合に比べ、コストや手間がかかりません。

その結果、キャッシュレス決済にともなう経費精算などが省力化され、ペーペーレス化が進むと考えられます。

改ざん防止を保証するシステムが必要

容易になるとはいえ、決済サービス利用データが改ざんされないことを保証しなければなりません。そのためには、決済サービス事業者からの利用データを取り込める会計・経費精算システムが必要です。システムの形態としては、利用者側のサーバーやPCで動かすソフトウェアでも、インターネット経由でアクセスするクラウドサービスでも構いません。

ただし、システムが電子帳簿保存法の定める要件を満たしていることを確認する必要があります。

JIIMA認証ソフトの活用を

会計・経費精算システムが電子帳簿保存法の基準に合致していることを簡単に確認する方法として、日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)の運営している「電子帳簿ソフト法的要件認証制度」があります。

この制度で認証されたソフトウェアやサービス「JIIMA認証ソフト」は、電子帳簿保存法の要件を満たしていることが認められています。そのため、税務署などによる確認が不要となり、導入時の処理をスムーズに進められます。

具体的なJIIMA認証ソフトは、JIIMAの「電子帳簿ソフト法的要件認証製品一覧」で確認してください。

JIIMA認証ソフト クラウド製品一覧

ボクシルに掲載しているクラウド経費精算システムのうち、スキャナ保存に対応するJIIMA認証を取得しているサービスを一覧にしました。(取得順、バージョンは省略)

サービス名 提供社名 サービス資料
マネーフォワード クラウド経費 株式会社マネーフォワード
Dr.経費精算 株式会社BearTail
ConcurExpense 株式会社コンカー
楽楽精算 株式会社ラクス
MAJOR FLOW Z KEIHI
MAJOR FLOW Z CLOUD 経費精算
パナソニック ネットソリューションズ株式会社

キャッシュレス決済でペーパーレス化の第一歩を

紙の領収書を扱うとなると、オフィスでの手作業が発生します。電子帳簿保存法に従ってキャッシュレス決済の経費精算をペーパーレス化できれば、書類処理のために出社したり、経費申請書へハンコを押すために押印出社したりする必要がありません。

COVID-19対策の一環として広く実施された在宅勤務の期間中も、業務の各段階で紙の書類を使っていたため出社を強いられた、という話をいくつも耳にしました。経理部門の在宅化が難しい点も指摘されています。すべての業務を一気に電子化することは無理でも、キャッシュレス決済にともなう経費処理のペーパーレス化から着手してはどうでしょうか。

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