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2018-12-06

RJP(Realistic Job Preview)とは何か?採用ミスマッチ軽減・社員を定着させる人事用語を解説

企業にとっても求職者にとっても不幸な結果を招くミスマッチは、採用活動で一番避けなければならないことです。これを効果的に軽減するための理論がRJPです。実態を開示することによって離職を減らすそのメカニズムとは?詳細に解説します。 初回公開日:17/11/30
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RJP(Realistic Job Preview)とは

RJPとは、現実的な仕事の事前開示(Realistic Job Preview)を意味する英語の略称となり、企業が採用活動を行う際、良い部分も悪い部分も含め、ありのままの企業実態を求職者に情報提供することです。

このため、「本音採用」(Realistic Recruitment)と呼ばれることもあり、企業と求職者間のミスマッチを防ぎ、定着率を高めることが期待できるため、多くの企業で注目を集めています。

RJPが注目される理由

それではRJPが注目される理由とは何でしょうか。

少し古いデータになりますが、2005年卒の1年目離職率は高校卒で約24%、大学卒で約15%となっており、3年目までに3割が離職してしまうという「3年3割」という言葉があるほど、高い数値で推移しています。

もちろん、その理由はさまざまですが、一番の理由として挙げられることが多いのが「入社前の期待と現実の食い違い」であり、入社時点でのミスマッチがその原因となっていることが明らかです。

つまり、企業と求職者のミスマッチを防ぐことが大きな課題となっており、1975年にジョン・ワナウスが提唱し、アメリカで発展してきたRJP理論を採用に活かしていくという、RJP採用が注目されているのです。

RJP採用とは

企業が採用活動を行う過程で個人である求職者と接する場合、お互いがお互いのために正確な情報を必要としているにもかかわらず、お互いがお互いを売り込もうという意識が働き、お互いがバイアスのかかった良い情報しか提供しない、という傾向があり、これがミスマッチの原因とされています。

RJP採用とは、これを解消するためにリアルな情報提供を行うことによって、求職者側に選択を促すものであるといえます。

RJPと従来の採用方法の違い

従来の採用方法では、企業が求める人材像に見合った能力を持つ人物を、多くの候補者から「選ぶ」必要があり、母集団形成のために企業を「売り込む」アピールが重視されました。

これに対してRJP採用では、すべての情報を開示したうえで、それを理解する良質な候補者と企業とで、お互いに「選び合う」ことを重視しています。

出典:堀田聰子氏 採用時点におけるミスマッチを軽減する採用のあり方

RJP採用が定着につながるメカニズム

RJP理論に基づく採用方法は、それが発展してきたアメリカでは「入社後の定着率の高さ」という効果が確認されています。

では、RJP理論が定着につながるメカニズムとは、どのようなものでしょうか。

以下はそのメカニズムを図で表したものになります。

出典:堀田聰子氏 採用時点におけるミスマッチを軽減する採用のあり方

この中でRJPがもたらす具体的な効果は以下のとおりとなります。

ワクチン効果

過剰な期待を事前に緩和し、入社後の失望感や幻滅感を軽減する効果です。

従来の採用方法では、悪い情報を含めた実態が開示されないことによるミスマッチが、離職につながる大きな原因でした。

スクリーニング効果

充分な情報を得たうえで、求職者自らが選択した、すなわち「スクリーニング」という判断を強化する効果です。

すべてを理解したうえで判断したという面が強化されることにより、入社後の責任感や納得感が大きくなります。

コミットメント効果

企業自らが悪い情報提供も行うことで、求職者が組織の誠実さを感じ、企業への愛着や帰属意識を高める効果です。

これによって、たとえ困難な業務を遂行している企業だとしても、それに挑戦してみたいという欲求を高められます。

役割明確化効果

RJP採用では、求職者に対してすべてをありのままに伝えることが基本となるため、「入社後に何を期待しているのか」「どんな役割を果たしてほしいのか」も明確にします。

これによって、求職者は入社後のイメージがつかみやすくなり、企業への適応と業務への満足度、モチベーションの維持という効果が期待できます。

RJP採用導入のガイドライン

企業と求職者のミスマッチを防ぎ、お互いのためのさまざまな効果が期待できるRJP採用ですが、こういった効果を最大化するには、ガイドラインに沿った採用活動を実施することが重要です。

  • RJP採用の目的を求職者に説明する
  • 誠実に情報提供を行い充分な検討と自己決定を促す
  • 信用できる情報を開示
  • 客観的な情報のみならず現役社員が自身の言葉で仕事や組織について考えを語る感情的側面を含める
  • 実態にあわせて良い情報と悪い情報のバランスを考慮
  • 採用プロセスの早い段階で実施する

また、RJP採用には新入社員の定着率が「高過ぎる」企業と「低過ぎる」企業には向いていないとされているほか、不況で雇用機会が少ない状況では機能しない、組織内での配置変更や異動よりも、外部からの新卒・中途採用で効果を発揮する、などが指摘されています。

日本におけるRJP採用

アメリカで発展してきたRJP採用が紹介されて間もないこともあり、日本では明確にその効果が確認されているとはいえず、どのように実施したら良いかわからないという企業も多いようです。

しかし、企業や仕事の短所をさらけ出す「本音セミナー」をとおして、入社意志の強い学生を採用したリクルートワークス研究所が、新人離職率を30〜40%から10数%へと激減させた例もあり、定着促進への効果が期待されています。

RJP採用に適した方法

ガイドラインでも解説したように、RJP採用はすべての場面で有効であるとは限りませんし、従来の採用方法との違いから、大量の母集団形成をしてから絞り込んでいく方法でもありません。

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おのずとRJP採用に適した方法が絞り込まれてきますが、そのいくつかを紹介しましょう。

インターンシップ

新卒採用の際に効果を発揮するのが、学生のうちに企業の業務を体験できるインターンシップです。

この方法は、学生側が企業の業務内容だけでなく、企業文化などを感じ取れるという利点があるほか、企業側でも学生の持つ能力や適応力、人柄を判断できるというメリットがあります。

実務を通じて良い点悪い点を把握し、自身の業務適正も見極められれば、ミスマッチの可能性は低くなります。

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入社前職場体験

実際の入社前に、自社の業務を求職者に体験してもらうプログラムであり、1日〜3日程度で実施している企業が多くなっています。

行うタイミングとして、採用決定後の場合も面接後で採用決定前という場合もありますが、重要なことは良い面も悪い面も含めて体験してもらい、求職者の意思決定を促すことにあります。

リファラル採用

従業員が知人などを紹介するリファラル採用もRJP採用に適した方法といえるかもしれません。

リファラル採用の強みは、知人が勤務している企業という前提から、候補者が企業情報を得やすいことにあり、定着率の高い採用方法です。

これをさらに確実なものとするためにも、実際の面接などでRJP理論を取り入れてみるのが有効だと思われます。

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体感転職プログラムの事例

RJP採用に適した方法を解説したところで、エン・ジャパンが活用する、RJP理論実践例を紹介しましょう。

同社ではRJP理論を活用した採用手法として、体感転職プログラムを実施しています。

実施のタイミングと目的

体感転職プログラムとは、基本的には入社前職場体験です。

実施されるタイミングは面接のあとになり、この時点で採用は決定していません。
目的はもちろん「職場のリアルを体験してもらう」ということであり、入社促進ではありません。

そのため、営業職のプログラムではいきなり新規開拓のテレアポ業務が組み込まれています。

営業職の具体的なプログラムは、

  • 09:00〜 朝礼
  • 09:15〜 会社・仕事説明
  • 10:30〜 新規開拓の電話練習
  • 11:30〜 部門メンバーとランチ
  • 13:00〜 顧客先訪問
  • 16:00〜 社内打ち合わせ
  • 17:00〜 振返り面談

となっており、企画職の場合は業務内容が異なるなど、職種ごとにプログラムが用意されています。

事例:入社後の定着に不安

プログラムを実施していく中で着実に成果を上げてきたエン・ジャパンですが、営業職を志望する転職者の事例を紹介します。

候補者は、適性テストや面接を行っていく過程で、理想と現実のギャップに弱そうだという印象を担当者に与えていたそうです。

課題:適性テスト・面接の結果から、入社後の定着に不安がある
体験内容:新規開拓のテレアポ・商談同席など、ギャップの起きやすい仕事を中心にしたプログラムを実施
結果:体験後も志望度が変わりなし。安心して採用

こうした取り組みを継続して行ったことにより、従来37%であった中途入社の離職率が大幅に減少しました。

プログラム実施者に関しては、離職率0%という成果を挙げています

おすすめの採用管理システム6選

RJP理論を活用した採用活動を行うにあたって、どの方法を選ぶにしても採用プロセスを最適化する必要があるでしょう。

おすすめの採用管理システムを厳選して紹介します。

また、今回紹介する採用管理システムや紹介しきれなかった採用管理システムのさらなる詳細はこちらからご覧になれます。

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ジョブカン採用管理

ジョブカン採用管理は、わかりやすいインターフェースとスムーズなオペレーションで、戦略的な人材採用を実現するクラウド型採用管理システムです。
候補者に対して次に行うべきアクションを提示する業務フローにより、コミュニケーション不足や対応漏れを防ぎ、一元管理されたデータとの整合性を保ちます。
新卒・中途・パートタイムを問わない使い勝手のよさは、あらゆる企業のニーズに対応し、利用状況に応じた最低限のコストでの運用も可能にします。

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HRMOS[ハーモス]採用管理

HARMOS採用管理は、採用活動のデータを可視化・分析し、戦略的な人材獲得を実現する採用管理システムです。
求人作成、応募者管理、コミュニケーション、進捗確認、アナリティクスといった業務を一元管理し、人材紹介会社とのやりとりや面接の評価などとともに、一体化した採用活動を実現します。
母集団形成に有効な魅力ある求人票の作成から、ソーシャルリクルーティングリファラル採用などの採用方法にも対応しています。

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Refcome(リフカム)

Refcomeは、質の高い候補者獲得、定着率のアップ、採用コストの削減を目的に、社員や知人からの人材紹介による採用手法、リファラル採用に着目した採用管理システムです。

リファラル採用を成功させるためには社員の協力が欠かせませんが、複数手段での紹介依頼周知が簡単に行えるほか、候補者には「特別な招待ページ」を送るだけになっているため、社員の手間も最小限となる工夫がされています。
もちろん、活動結果の分析も可能であり、改善による効果アップも見込めます。

ジョブスイート

ジョブスイートは、中途採用に最適な採用管理システムのロングセラーです。
簡単に最新の募集状況を自社ホームページや募集媒体を通して公開でき、個々の選考履歴、全体の進捗状況などをすばやく把握し、タイムリーな対応を可能にすることで選考プロセスを大幅に加速し、選考途中の辞退者減少に貢献します。
また、応募受付後の取りまとめ業務を自動化し、担当者が「人を選ぶ」業務に集中することを可能とし、集計機能によるデータ分析で今後の採用戦略の改善を実現します。

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Zohoリクルート

Zoho リクルートは、手軽に導入可能なクラウド型の採用管理サービスです。「自社採用」および「人材紹介・派遣事業」のどちらでも活用できます。
候補者と採用者(クライアント/部門)のデータややりとりを関連付けて管理でき、データへのアクセス権限も設定できるので、採用データを整理でき共有がしやすくなります。
紙やエクセルによる情報の分散を回避し、求職者やクライアントへの対応に注力できます。ほかにもG SuiteやZapierなどのシステムと連携することで、採用活動状況を通知させたりすることもできます。

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Catch bowl


Catch bowlは、LINEを活用して求職者とつながり、採用力を高める応募者管理システムです。学生の生活になじんだ「LINE」でやり取りすることで、連絡不通などによる辞退防止が期待できます。また、応募を辞退した学生に辞退理由のアンケートを取ることで採用活動の課題を明確化し、改善計画の立案を可能にします。

説明会告知・合否結果などの自動配信機能や、複数媒体からのエントリーを自動で取り込む一元管理機能などによって採用担当者の作業負担を削減し、採用成功確率の向上にもつなげられます。

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その他の採用管理システムについては以下からご覧になれます。

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RJPのメカニズムで企業体質改善

企業にとっても求職者にとっても、ミスマッチによる離職は不幸なことであり、お互いに一番避けなければならないことだといえます。

これを回避するためのインターンシップやリファラル採用など、さまざまな施策が講じられ、それなりの効果が確認できたかもしれません。

そういった試みをさらに押し進め、RJP理論を採用プロセスに活用してみてはいかがでしょうか。

お互いのコミットメントが高まり、より良い方向へ企業体質を改善することにもつながるかもしれません。

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