国内・世界のRPA市場規模を解説 | 業務を自動化する注目ソリューション20選
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RPAとは?
RPA(Robotic Process Automation)とは「ロボットによる業務の自動化」を意味する概念であるとともに、それを実現するソフトウェアのことを指す言葉として用いられています。
これまで人間が対応してきたコンピュータ上の操作をRPAに代行させることにより、単純・単調な作業にかかる時間を削減し、業務の自動化を支援してくれるソフトウェアです。
RPAを導入するメリットとしては、自動化による定型業務の効率化やスタッフのケアレスミスなどの削減が挙げられます。ヒューマンエラーが起きやすい定型業務をRPAに任せることにより、スタッフはよりクリエイティブな仕事に集中できるようになり、結果的に業務効率化が進められます。
AIの発展とともにRPAの性能も向上してきており、近年は企業の働き方改革に影響を与えるまで認知されてきたといえるでしょう。
急成長するRPA市場と市場動向
少子高齢化を背景とした人手不足が懸念されている我が国において、強力な支援ツールとして注目されているRPAですが、導入している企業はどのくらいあるのでしょうか?市場動向や市場規模の推移について詳しく解説していきます。
国内のRPA市場規模
国内のRPA市場規模は2010年ぐらいから金融業を中心に導入されはじめたことをきっかけに、2015年ごろから急速に高まりを見せています。
たとえば2016年度のPRAソフトウェアの総売上金額は8億円と、2015年から2016年までで4倍もの伸びを見せており、2017年も2.5倍増と高い伸び率となっています。
今後もこの傾向は続く見込みで、2018年には44億円、2021年には80億円以上と継続的な伸びが予測されています。
今後も市場シェアの成長が見込めることから、注目を集め続けていくと考えられるでしょう。
海外のRPA市場規模
それでは、海外のRPA市場についてはどうでしょうか?
たとえば大手経営コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーは、2025年までに全世界で1億人以上のホワイトカラー労働者もしくは1/3もの量の仕事がRPAシステムに置き換わってしまうと予測しています。
全体の市場規模は6.5 trillion dollars(日本円で約650兆円)にも上り、世界的に注目される事業分野となっているようです。
今後もRPAの先行導入企業の成果が周知されるようになるにつれて、ますます多くの企業が導入を進めるようになるでしょう。
こうした傾向から見ても、RPAは国内はもちろん、世界的にも導入されるツールといえます。またRPAツールを導入することが、今後の企業の成長の鍵のひとつであるとも言えるかもしれません。
業務を自動化するRPAツール20選
それでは、現在注目されている代表的なRPAツールをいくつか紹介していきます。
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RPA BizRobo! - オープン株式会社
- 1ライセンスで無制限にロボットを作成可能
- ロボットの稼働状況や属性、ユーザー権限などを一元管理
- 開発、運用フェーズに応じたサポートコンテンツを多数提供
RPA BizRobo!は、開発環境と実行環境をオールインワンで提供しているRPAツールです。業界、業種問わずさまざま業務に対応でき、ロボット作成数に制限がないので、大規模運用するほどお得な料金体系です。
ロボットのローコード開発が可能で、機械学習機能を用いた画面解析機能により動作を安定させられます。開発や運用方法に関する無料コンテンツ、実装させたい操作から設定を逆引きできる無料ガイドなど充実のサポートコンテンツが特徴です。
RPA BizRobo!を詳しく紹介している記事はこちらよりチェックできます。
ナビ搭載 業務自動化RPA RKシリーズ - 株式会社キーエンス
- シナリオ作成をサポートするナビ付き
- 異なるフォーマット上のデータを自動成形し統合
- 1ライセンスをユーザーやパソコンを固定せず使用可能
ナビ搭載 業務自動化RPA RKシリーズは、人事や営業、製造など業種を問わずに利用できるRPAツールです。全体フローを決め、ナビに従ってクリックするだけで、シナリオを作成できます。
また、異なる形式のデータを自動成形できるため、メール添付データを加工し基幹システムへアップロードするといった業務を自動化できます。専任担当による伴走サポートや、eラーニング受講などを無料で利用できるので、初心者におすすめです。
pengu - オムロン株式会社
- OCR、ETL、RPA、育成プログラムを組み合わせた業務改善サービス
- プログラミング不要、アイコンで操作設定が可能
- いくつかの業務を自動化できるまで専任SEがコーチング
penguは、完全マンツーマンの育成プログラムをセットで提供する業務自動化ツールです。手書き文字をデータ化するOCR、データの集計や加工を行うETL、パソコン作業を自動化するRPA、3つの業務自動化ツールを利用できます。
アイコンによる操作のため専門スキル不要で利用できるうえ、業務自動化できるまで伴走サポートを受けられます。一人ひとりに合わせた独自の育成プログラムや専用教材により、現場当事者による業務改善が可能です。
- プログラミングせずとも自動化
- 使いやすさから継続率は98%※
- 操作勉強会やサポートが充実していて、スキルを定着できる
RPAロボパットDXは、専門知識がなくても導入でき、現場主体で業務自動化を進められるRPAです。入力業務や書類作成、データ加工、集計業務などマウスとキーボードで操作する作業を自動化します。契約は1か月単位のため、利用台数を業務の繁閑に応じて増減可能です。
※出典:FCEプロセス&テクノロジー「RPA - Robo-Pat DX(ロボパットDX) -」(2024年5月8日閲覧)
Autoジョブ名人 - ユーザックシステム株式会社
- あらゆる単調作業を自動化
- 印刷作業もスクリプト化が可能
- Exceといった外部プログラムとの連携も可能
Autoジョブ名人は、ユーザー画面上で行う単調作業を自動化してくれるRPAツールです。ブラウザの操作からサイトへのアクセス、印刷作業などもスクリプト化が可能であり、Excelといった外部プログラムとの連携もできます。これによって日々のパソコン周りの作業の効率を大幅に向上できます。
- パソコンでの作業の手順を視覚的に設定可能
- RPAの基本スキル取得を支援する無料のオンライントレーニング
- Zoomで画面共有しながら相談できる無料サポート
ipaSロボは、ノンコーディングでロボットを作成できる現場向けRPAです。クリックやドラッグ操作などのコマンドを作業手順に沿って入力し、デスクトップ画面の画像を指定することで処理を記述できます。
無料のe-Learningや専任講師による講習により、RPAのスキル向上を支援してくれ、運用後の不明点もオンラインサポートへ何度でも相談可能です。
進化型AI-RPA RoboWorker - レカム株式会社
- RPAにAI機能を組み合わせたIPAモードに対応
- 業務内容に合わせて自動でシナリオ作成
- 動作エラーにも柔軟に自動応答
進化型AI-RPA RoboWorkerは、プログラミング経験不要で業務プロセスを自動化できるRPAです。AI搭載のRPAにより、パソコン上の動作を識別させてのプログラミングや、ドラッグ&ドロップによるシナリオ作成が可能です。
RPA単体では動作停止を起こしていたケースにも、AI機能を組み合わせることで柔軟に対応してくれます。
AutoDate - 株式会社Marsdy
- データ整理、数字管理表の作成、更新を自動化
- RPAだけで完結できないフローは人が処理
- 月額10万円から利用可能
AutoDateは、あえて人の手を介在させることで、RPAやSaaSツールだけで完結できないフローも自動化できるサービスです。日々の売上数値データの更新、経理数値集計や請求書発行など、幅広い業務を自動化できます。
大元のデータベースの調整は不要で、現状の構造のまま導入でき、アウトプットの形式も希望に沿って対応してくれます。
- 既存のExcelファイルはそのまま利用可能
- 集計作業の自動化で集計ミスを防止
- プログラミングやマクロ設定は不要
コピロボは、簡単な操作でExcelの集計業務を自動化し、効率化が図れるRPAです。ExcelファイルをBox上にアップするだけで自動的に集計されるため、人為的なミスもなくなり、データの確実性が高まるでしょう。
また、メール連携ではコピロボに、Excelを添付したメールを送るだけで、自動的にファイルの集計を開始。社外からコピロボにアクセスできなくても、メール送信だけで集計ができるため、さらなる効率アップにつながります。
※コピロボを利用するためには、オンラインストレージ「Box」が必要です。参考価格:Box Business Licenses 1,980円/人月~(価格はボクシル掲載資料参照)
※メール連携はオプション、プラン料金の30%
Yoom - Yoom株式会社
- AI、API、RPA、OCRなどを組み合わせた作業を自動化
- ノーコードで一連の業務フローの自動化が可能
- SlackやZoomなど国内外の多くのサービスと連携
Yoomは、GUI操作かつノーコードで使える自動化ツールです。分岐やループ処理など、複雑なビジネスフローを自由に設計できるため、ユーザーの多くが非エンジニアユーザーです。
APIやRPAなどの技術を組み合わせられ、受信メールから情報を抽出し、その他システムに情報を入力するといった、一連の業務フローを自動化できます。
- Web上の情報収集や反社チェックなどクラウド上の単純作業を自動化
- 自動化に必要な多様なアクションを実装済み
- 対応スピードが高評価のチャットサポートを標準提供
AUTOROは、ブラウザ上で行う業務を中心に自動化できるクラウド型RPAです。自動化したいアクションを選びサービスのURLを指定するといった、画面上での視覚的な指示で動作するので、プログラミング知識がなくとも操作できます。
スクレイピングといった複雑なデータ取得もノーコードで行えます。APIやデスクトップなど連携し、Web上の業務の完全自動化が可能です。また、Webページ上での一連操作を自動化できるChrome拡張機能を無料で提供しています。
- 導入実績7,000社以上※の国産RPA
- データの入力や分析、照合、情報検索などに対応可能
- ダウンロード数に制限がないため1社で何台使っても無料
マクロマンは、期限や人数の制限なく、無料で利用できるRPAツールです。ツールを公式サイトから無料でダウンロードでき、データ入力やメール送受信、情報検索などをスクリプトにより自動化できます。
困ったときは、コミュニティサイトや1時間単位で利用できる有償サポートなどが役に立ちます。スクリプト構築や運用代行、内製化に役立つ研修プログラムなども提供しており、必要なときだけ有償サポートを利用することでコストを削減可能です。
※出典:コクー「完全無料RPAツール『マクロマン(MACROMAN)』 - コクー株式会社」(2024年5月8日閲覧)
- 初期費用0円、作成可能なロボットの台数に上限なし
- モニタ上の操作箇所を選択し、手順を設定するだけでロボットを作成可能
- スケジュール実行機能や仮想環境動作を標準搭載
JobAutoは、長時間の連続稼働が可能な国産RPAです。専門知識不要で、単純作業に対応するロボットを作成でき、サイトやExcel、データベースなどツールをまたいだ社内業務の自動化が可能です。
ロボットのスケジュール管理機能やモニタが接続されていない環境での動作機能を標準搭載しています。システム開発者による、導入から運用までの直接サポートが特徴です。
RoboTANGO - スターティアレイズ株式会社
- 録画した画面操作をもとにロボットを作成
- 利用期間は最低1か月※から
- 業務診断やロボット設計からサポート
RoboTANGOは、1つのライセンスを複数のPCから利用できるデスクトップ型の国産RPAです。画面操作を録画記録することでロボットの処理内容を登録でき、繰り返しルールの挿入や条件分岐、待機も設定可能です。
入出金データを抽出し会計システムへインポートしたり、各拠点からの売上データを集計したりでき、業種、業態を問わず、中小企業を中心に導入実績があります。
※出典:スターティアレイズ「RPAツールなら低価格で簡単に作れるRoboTANGO(ロボタンゴ)【公式】」(2024年5月8日閲覧)
WinActor - エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
- NTT研究所による純国産RPAツール
- ドラッグ&ドロップやクリックで編集
- シナリオ・ライブラリを無料提供
WinActorは、多くの企業に導入されているNTTグループのRPAツールです。ライブラリと呼ばれるパーツをドラッグ&ドロップにて組み合わせることで、プログラミングをせずとも自動化を実現できます。販売代理店の認証制度もあり、好みの企業からサポートやアドバイスを受けられます。
HRRobo For SAP HCM - 株式会社オデッセイ
- 最新のRPAテクノロジーとSAP HCMに関するノウハウの融合
- 人事業務をソフトウェアロボット「ILias」に代行
- オリジナルテンプレートも利用可能
HRRobo For SAP HCMは、人材コンサルティング会社であるオデッセイが提供しているRPAツールです。最新のRPAテクノロジーと同社が培ってきたSAP HCMに関するノウハウを融合させ、人事業務をソフトウェアロボット「ILias」に代行させるRPAソリューションとして提供されています。人間の処理能力の24倍もの能力をもつともいわれており、人材不足に悩む企業にとって大きな力となるでしょう。
UiPath StudioX - Ui path株式会社
- シリーズとの連携が強み
- オリジナルのRPAツールの作成ができる
- UiPath Studio Community Editionといった無償版も利用可能
UiPath StudioXは、UiPathシリーズのなかでも初心者におすすめしたいRPAツールです。UiPathは2005年に創業されたRPAにおける世界的リーディングカンパニーであり、UiPath Studioは企業向けのソフトウェアロボットを簡単に作成できる開発プラットフォームです。UiPath Studio Community Editionといった無償版も用意されているので、だれでもRPAの本格的な勉強ができます。
NaU DSP®
- 国産ルールエンジンの第1号
- 複雑な条件分岐の処理が可能
- 「前進判断」「後進判断」「提案型判断」の3つの判断機能
NaU DSP®は、国産ルールエンジン(ビジネス上の条件分岐を処理するための専用エンジン)の第1号を誇るソフトウェアです。人間の処理能力の及ばない領域にわたる情報処理をコンピュータに代行させることで、業務の効率化を図れるだけでなく、単純なIF-THEN(前進判断)だけでなく、条件そのものを推論する「後進判断」と、あらゆる選択の可能性を検証する「提案型判断」機能を備えています。
bindit - 株式会社ユニリタ
- 複数アプリをまたぐ作業をノーコードで自動化
- 作業フローのテンプレートレシピを搭載
- コラボレーションツールやSFA、CRMアプリを連携可能
binditは、専門知識不要で複数のアプリケーションを連携できる作業フロー自動化ツールです。GmailやSlack、Google ドライブなどを連携し、単純作業やルーティン業務を自動化できます。
メール添付の契約書をクラウドサインへ登録するといった、よくある作業フローはテンプレートレシピを利用でき、テンプレートにない独自の連携フローも作成可能です。作業フロー設定時は、サンプルデータを参照できるため、設定ミス防止に役立ちます。
業務自動化RPA robop - BizteX株式会社
- IT部門に頼らず運用できる操作性
- 企業独自のシステムにも対応可能
- BizteX Connectとの組み合わせでコストを抑えた導入が目指せる
業務自動化RPA robopは直感的に設定できる操作性にこだわったサービスです。クリックとキーボード入力のみで自動化が行えることもあって、導入しているユーザーの約7割※を業務部門が占めています。デスクトップ上のすべての操作が自動化可能なので、自社開発ツールや企業独自の管理画面も対応できる点もポイントです。
同社サービスのBizteX Connectと連携すればクラウド上の操作も自動化でき、より効率化をすすめられるでしょう。
※出典:BizteX「デスクトップ型RPA「robop」|ロボットが業務・作業を自動化」(2024年5月8日閲覧)
RPAツール導入のポイント
RPAの導入に失敗しないためには、次の3つのポイントに注意する必要があります。
- 自動化する業務の見極め
- エラー時の対応を事前に決める
- 既存組織に依存しない導入・運用体制の構築
詳しくは、次の記事で解説しています。
RPAの導入事例も紹介しているので、導入を検討している方は参考にしてみてください。
急成長するRPA市場に乗り遅れるな!
世界的に市場規模が急激に拡大しているRPAについて、基本的な説明と代表的なRPAツールの紹介をしてきました。日本でも人材不足が進むにつれて、さまざまな分野で高性能なRPAツールへのニーズが高まっていくでしょう。
ただし導入の際には、自動化する業務を見極めたり、エラー対応を事前にシミュレーションしたり、さまざまな対応が必要になります。RPAツールのメリットを享受するためには、十分なシミュレーションと準備が必要不可欠です。導入を焦る前に、メリットとデメリット、そして導入する場合のプランをよく検討しましょう。
ぜひ、この機会にRPAのメリットを理解し、導入を検討してみてください。