メールマーケティングとは?効果や戦略・失敗事例と対策
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メールマーケティングとは
メールマーケティングとは、顧客へメール配信によって、商品購入や集客の促進、ファンの育成などを目的としたデジタルマーケティング手法です。
保有する配信リストに対し、顧客のアクションやステータスにあわせたタイミングで、適切なコンテンツを届け、アプローチをしコンバージョン獲得やナーチャリングを図ります。
近年はSNSの普及により、メールマーケティングは古いといわれることも多々あります。しかし、現在もメールの利用者数は多く、戦略やシナリオ、チャネルの組み合わせで大きなマーケティング効果が見込める領域です。
効果測定が容易で、高いROIが期待できることから、多くの企業で重要なマーケティング手段として活用されています。
メールマーケティングが重要な理由
SNSが普及している現代において、古いと思われがちなメールマーケティングが重要視されている理由には、次の3つが挙げられます。
- メール利用者の増加
- 顧客と継続的なコミュニケーションが取れる
- 高いROI(投資対効果)が期待できる
- パーソナライゼーションの必要性
それぞれの理由について、説明します。
メール利用者の増加
メールマーケティングが重要視されている理由の一つは、メールは利用率が高いことに加え、さらに利用者が増加し続けていることです。
近年SNSが普及する一方で、意外にもメールの利用率が高いといった調査結果が出ています。博報堂生活総研による「生活定点1992-2022」調査によると、メールアドレス所有者の男女差はほとんどなく、2022年は78.7%※となりました。
※出典:博報堂「 「メールアドレスを持っている」:78.7%|博報堂生活総研「生活定点1992-2022」調査」(2024年7月15日閲覧)
また、総務省の「令和4年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」においても、40代から60代では「メール利用」が「ソーシャルメディア利用」を上回るが、差は縮小とのことです。
※出典:総務省「 令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>」(2024年7月15日閲覧)
このように、メールは身近なコミュニケーションツールであり、効果的なマーケティング施策を行うために有効な方法といえます。
顧客と継続的なコミュニケーションが取れる
顧客と継続的なコミュニケーションが取れる点も、メールマーケティングが重要視される理由の一つです。
顧客が購入を検討するには複数の段階があります。とくにBtoBビジネスにおいては、担当者と商談し上層部から承認を得て決裁へと至るため、時間がかかります。
しかし、長期間にわたるプロセスにおいて、顧客とのコミュニケーションが絶えてしまうと、見込み客が他社へ流れてしまうかもしれません。
そのため、購入までのフェーズに応じて、適切なタイミングで情報提供を行うマーケティング施策が重要になってきています。
高いROI(投資対効果)が期待できる
他のデジタルマーケティング手法と比較して、非常に高いROI(投資対効果)が期待できることも、メールマーケティングが重要視される大きな理由の一つです。
メールマーケティングは、基本的にはメール配信システムを利用して行います。メールの配信先となるターゲットはすでにメルマガに登録してもらっている登録会員であるため、コンバージョンに最もつながりやすいユーザー層へのアプローチが可能です。
また、メール配信システムの費用はほかのマーケティングツールに比べると安価で済むため、メール配信の費用に対して高いコンバージョン成果を期待できる施策といえます。
パーソナライゼーションの必要性
メールマーケティングが重要視される理由として、高度なパーソナライゼーションが必要になってきたことも挙げられます。
現代の消費者は、自分に関連性の高い情報を求めており、メールマーケティングはこのニーズに応えるのに最適なツールです。顧客データを活用することで、受信者の名前、過去の購買履歴、閲覧行動、嗜好などにもとづいてコンテンツをカスタマイズできます。
たとえば、誕生日に特別なオファーを送ったり、過去に購入した商品に関連する新製品を紹介したりが可能です。このようなパーソナライズされたアプローチは、顧客エンゲージメントを高め、コンバージョン率を向上させる効果があります。
さらに、AIや機械学習技術の発展により、よりきめ細かいセグメンテーションと予測分析が可能になり、パーソナライゼーションの精度は今後さらに向上すると期待されています。
メールマーケティングのメリット
メールマーケティングを行うことによるメリットは、主に次のとおりです。
- 低コストで運用できる
- 登録会員一人ひとりに最適な情報が配信できる
- 顧客関係の構築に役立つ
- 効果測定が容易
- マルチチャネルで展開しやすい
低コストで運用できる
メールマーケティングの大きな魅力は、他のマーケティング手法と比較して非常に低コストで運用できることです。
メールマーケティングは、すでに情報が登録された見込み客にあわせて内容を最適化し、Webで一連の作業が完結します。そのため、分析が必要なWeb広告や印刷費・郵送費が必要なチラシと比べると、大幅にコストを抑えられます。
また、多くのメール配信ツールは月額制で利用でき、配信数に応じて料金が設定されているため、企業規模や予算にあわせて柔軟に選択可能です。さらに、一度作成したメールテンプレートや自動配信シナリオは繰り返し使用可能なため、長期的に見ても運用コストを抑えられます。
数千円から始められるサービスもあり、大企業だけでなく中小企業や個人事業主でも気軽にメールマーケティングを運用できます。
登録会員一人ひとりに最適な情報が配信できる
メールマーケティングの強みは、高度なパーソナライゼーションが可能な点です。これまでのメルマガ配信では、登録会員の属性や好み、行動履歴にかかわらず、同内容のメールを送るしかありませんでした。
しかし、メールマーケティングを実施することで、登録会員の属性や行動履歴を把握・分析して、ユーザーの一人ひとりに最適化されたコンテンツ提供が可能になります。
たとえば、過去に購入した商品に関連する新製品情報を送ったり、閲覧したけど購入に至らなかった商品のリマインダーを送ったりが可能です。また、誕生日やアニバーサリーにあわせた特別オファーを送ることで、顧客との絆を強めることにも貢献できます。
このようにパーソナライズされたアプローチは、顧客の興味を引き、開封率やコンバージョン率の向上につながります。
開封率をさらに高めたいのであれば、SMS送信サービスもおすすめです。あわせて検討してみてください。
顧客関係の構築に役立つ
メールマーケティングは、長期的な顧客関係の構築にも効果的です。定期的なメール配信により、ブランドの存在感を維持し、顧客との継続的なコミュニケーションを図れます。
ニュースレターや有益な情報提供を通じて、顧客に価値を提供し続けることで、ブランドへの信頼と愛着を醸成可能です。
また、顧客のライフサイクルにあわせたメール配信(ウェルカムメール、アフターフォローメール、再購入促進メールなど)により、顧客とのより深い関係を築けます。
効果測定が容易
他にもメールマーケティングの大きな利点として挙げられるのは、効果を詳細かつリアルタイムで測定できる点です。
多くのメール配信ツールは、開封率、クリック率、コンバージョン率、購読解除率などの重要な指標を自動的に追跡し、わかりやすいダッシュボードで提供します。これにより、キャンペーンの成功度を即座に評価し、必要に応じて戦略を迅速に調整できます。
また、A/Bテストを容易に実施できるため、件名、送信時間、コンテンツなどの最適化を継続的に改善可能です。この詳細な分析と最適化のサイクルにより、時間の経過とともにキャンペーンの効果を着実に向上できます。
マルチチャネルで展開しやすい
メールマーケティングは、他のマーケティングチャネルとの統合が容易であり、マルチチャネルマーケティング戦略の中心的な役割をはたせます。たとえば、ソーシャルメディアキャンペーンと連動させたり、Webサイトの行動にもとづいてトリガーメールを送信したりが可能です。
また、メールの内容をSNSで共有するボタンを設置することで、メッセージの拡散を促進できます。さらに、メールマーケティングで得られた顧客の行動データを、他チャネルでのマーケティング活動に転用もできます。
このような連携をすることで、顧客とのタッチポイントを増やし、より包括的で効果的なマーケティング戦略が展開可能です。
メールマーケティングのデメリット
メールマーケティングには多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。主なデメリットは次のような内容です。
スパム扱いのリスクがある
メールマーケティングにおける最大のリスクは、送信したメールがスパムとして扱われる可能性があることです。
受信者がメールを迷惑メールとして報告したり、ISP(インターネットサービスプロバイダー)がメールをスパムとして判断したりすると、メールの到達率が大幅に低下し、マーケティング効果が著しく損なわれるかもしれません。
このリスクを回避するためには、適切なオプトイン手続きの実施、品質の高いコンテンツの提供、適切な送信頻度の維持など、細心の注意を払う必要があります。
コンテンツ作成の負担が生じる
メールマーケティングの効果を最大化するためには、定期的に魅力的で価値のあるコンテンツを作成する必要があります。これは時間と労力を要する作業であり、とくに小規模な企業や限られたリソースしかもたない組織にとっては大きな負担となるかもしれません。
また、顧客のニーズや興味が常に変化するなかで、新鮮で関連性の高いコンテンツを提供し続けることは困難を伴います。さらに、パーソナライゼーションの重要性が増してきている以上、異なるセグメントに向けて複数のバージョンのコンテンツを作成する必要も出てきます。
この継続的なコンテンツ作成の負担は、メールマーケティングを続けるための工数に影響を与えるかもしれません。
技術的な課題もある
メールマーケティングを効果的に実施するうえで、技術面でもいくつかの課題が存在します。まず、異なるメールクライアントやデバイスでの表示の一貫性を保つことは難しい場合があります。
視覚的に優れたメールマーケティングを実施するうえで、一般的に使われるのはHTMLメールです。しかし、HTMLメールはすべてのメールクライアントで同じ表示になるとは限りません。そのため、設計や画像の使用において、さまざまな環境での最適化が必要となります。
また、メール配信システムの選択と管理、顧客データベースとの連携、セキュリティの確保など、技術的な専門知識が要求される側面も多くあります。これらの技術的な課題は、とくに小規模な組織や技術的リソースの限られた企業にとって、大きな障壁となるかもしれません。
メールマーケティングの種類
メールマーケティングには、目的ごとにいくつかの種類があります。目的にあったメールを配信しましょう。
ステップメール
ステップメールは、事前に設定したシナリオにもとづいて、一定の時間間隔で自動的に送信される一連のメールです。主に新規顧客の教育や関係構築に使用されます。
たとえば、サービス登録直後に歓迎メール、3日後に使い方ガイド、1週間後に活用事例など、段階的に情報を提供します。このように、顧客の興味を持続させ、サービスへの理解を深めることにつなげられる手法です。
また、購買までの導線を計画的に設計できるため、コンバージョン率の向上にも効果的です。顧客に対して最適なタイミングでメールを配信できるため、メールマーケティングの手法としてよく利用されます。
セグメントメール
セグメントメールは、顧客を特定の属性や行動パターンにもとづいてグループ分けし、それぞれのセグメントに最適化されたコンテンツを送信する手法です。
たとえば、年齢、性別、購買履歴、サイト上での行動などの基準でセグメントを作成し、各グループのニーズや興味にあわせたメッセージを配信します。これにより、より関連性の高い情報を提供でき、開封率やクリック率の向上が期待できます。
また、セグメント別の反応を分析することで、顧客理解を深め、マーケティング戦略の改善も可能です。セグメント分けされているため、一斉に配信するメールよりもリーチしやすくなり、開封率やコンバージョン率の増加が見込めます。
案内・通知メール
案内・通知メールは、顧客に重要な情報を伝えるために使用されるメールです。一般的には、新製品やサービスの発表、イベントの告知、セールの案内、重要な更新情報などを指します。
これらのメールは、顧客との関係維持や新たな機会の創出に重要な役割をはたしています。セグメントメールと組み合わせることによって、職種ごとに出し分けすると、より高い効果を得やすくなるのが特徴です。
顧客にとって価値ある情報を提供することで、ブランドへの信頼と関心を高めることに貢献できます。
休眠顧客の掘り起こしメール
休眠顧客の掘り起こしメールは、一定期間アクティビティのない顧客を再度エンゲージさせることが目的のメールです。これらのメールは、特別オファー、製品の新機能紹介などを通じて、顧客の興味を再び喚起し、ブランドへの再認識を促します。
掘り起こしメールで効果を出したい場合は、顧客が離れた理由を考慮し、彼らのニーズに応える価値提案を含むのがおすすめです。また、「お久しぶりです」といった親しみやすい文言や、過去の購買履歴にもとづいた推奨商品の提案なども効果的です。
適切なタイミングと頻度で送信することで、すでに目的を達成してしまったり、興味を失ってしまったりした顧客との関係性が再度構築され、再び活発な顧客に変わるかもしれません。
自動返信メール(トランザクションメール)
自動返信メールは、特定のトリガーイベントに応じて自動的に送信されるメールです。主な例としては、フォーム送信の確認、注文受付確認、パスワードリセットなどがあります。
これらのメールは、顧客とのコミュニケーションを即時に行い、重要な情報を提供する役割があります。自動返信メールはターゲット側からアクションをしているものなので、開封率が高くなり、読まれる可能性も高くなるのが特徴です。
この特性を利用して、自動返信メールをメールマーケティングに利用することもよくあります。追加情報へのリンクや次のステップの案内を含めることで、顧客体験を向上させたり、集客につなげたりする方法が考えられます。
リターゲティングメール
リターゲティングメールは、商品の閲覧、カートへの追加といったWebサイトでの特定の行動を行ったにもかかわらず、購入に至らなかった顧客に向けて送信されるメールです。
これらのメールは、顧客の興味を再び喚起し、購買決定を促すことが目的です。典型的なリターゲティングメールとして、閲覧した商品の再紹介、関連商品の提案、時間限定のオファーなどが挙げられます。
メールマーケティングの方法
基本的には一連の流れを何度も繰り返し、PDCAサイクルを回すことが重要です。メールマーケティングに取り掛かる場合の方法について、6つのステップに分けて解説します。
1. 目的と戦略の設定
メールマーケティングを成功させるためには、明確な目的と包括的な戦略を設定することが欠かせません。
まずはビジネス全体の目標に沿って、メールマーケティングがはたすべき役割を明確にしましょう。たとえば、新規顧客の獲得、既存顧客の維持、ブランド認知度の向上、売り上げの増加などが考えられます。
目的が決まったら、それを達成するための具体的な戦略を立てましょう。ターゲット層の特定やメッセージの主要ポイント、配信頻度、統合するマーケティングチャネルなど、さまざまな角度から考えるのがおすすめです。
また、競合分析や市場トレンドの調査も行い、差別化ポイントを明確にすると、より良い戦略設定ができます。
KGIとKPIの決定
目標と戦略を設定したら、具体的なKGIとKPIを決めましょう。KGI・KPIとは、簡単にいえば最終的な目標数値と、それを達成する過程の目標数値です。
メールマーケティングにおけるKGIとKPIの例は、次のようなものが挙げられます。
- KGIの例:メール経由の問い合わせ件数、メール経由での成約数、メール経由での申し込み数
- KPIの例:開封率、配信数、バウンスメールの減少、メール内のリンクのクリック率
KGIは最終的な目標数値のため、メールマーケティングによって得られる効果にもとづいて設定します。それに伴い、開封率や配信数といった、KGIを達成するための目標をKPIに決めましょう。
長期的なビジョンの構築
メールマーケティングは短期的な施策ではないため、長期的なビジョンを構築することも欠かせません。このビジョンは、全体的な企業成長戦略と密接に連携し、顧客との長期的な関係構築を目指すものにしましょう。
たとえば、「3年以内に顧客生涯価値を20%向上させる」といった具体的な長期目標を設定するのがおすすめです。また、技術の進化や消費者行動の変化を見据え、将来的なトレンドへの対応も考慮に入れられるとなお良いです。
このビジョンにもとづいて、段階的な目標と施策を設定し、定期的に進捗を評価・調整することで、一貫性のある効果的なメールマーケティング戦略を維持できます。
2. ターゲットの特定と分析
KGIやKPIを設定したら、目標を達成するために最適なメール配信ターゲットを決定しましょう。そもそもターゲットがいないのであれば、メールマーケティング以前に配信数を増やすための会員獲得施策を行わなければなりません。
メール配信システムであるBenchmark Emailを提供する株式会社ベンチマークジャパンのメルマガ平均開封率レポートによると、メルマガ開封率は平均23%※程度です。そこからさらにクリックやコンバージョンに至る件数を考えると、ある程度の配信数を担保する必要があります。
セグメント分けによるメール配信でクリック率を高める方法もあるため、ターゲットの選定は欠かせません。
※出典:Benchmark「 メルマガ平均開封率レポート【2024年版】 - Benchmark Email」(2024年7月15日閲覧)
ペルソナの作成
ペルソナの作成は、効果的なメールマーケティングを行ううえで非常に重要なステップです。
ペルソナとは、理想的な顧客像を具体的に描いたものであり、年齢、性別、職業、興味関心、行動パターンなどの詳細な特徴を含んでいます。ペルソナを作成することで、メッセージやコンテンツをより的確にターゲティングできます。
ペルソナ作成には、既存の顧客データ、市場調査、顧客インタビューなどを活用するのがおすすめです。たとえば「30代後半の共働き主婦で、健康志向が強く、時短料理に興味がある」といったペルソナを設定し、ニーズや課題に焦点が当てられたメール内容を作成するといったフローです。
セグメンテーション戦略
効果的なセグメンテーション戦略は、メールマーケティングを成功させるためにも欠かせません。具体的なセグメンテーション基準として、人口統計学的特性(年齢、性別、収入など)、地理的位置、行動履歴(過去の購買、サイト上の行動など)、心理的特性(価値観、ライフスタイルなど)があります。
たとえば「過去3か月以内に購入した顧客」「Webサイトで特定の商品カテゴリーを閲覧した顧客」などのセグメントを作成し、それぞれに最適化されたメッセージを送るのが効果的です。
3. コンテンツの企画と作成
メールマーケティングでは、読者に役立つ情報を掲載したコンテンツが重要です。
- わかりやすくクリックしたくなるようなタイトル(件名)
- 送り主がわかるような工夫
- 訴求ポイントが伝わりやすい内容
- 遷移先を複数箇所用意する
上記のように「誰から届いたメールで、読んだ際にどのようなメリットがあるのか」が伝わるような内容のメールが、より良いメールだといえます。また、読んだだけで終わらずに、行動できるポイント(遷移先)を忘れずに作りましょう。
効果的なタイトル(件名)の作り方
ユーザーがメールを受信した際、最初に見るのはタイトル(件名)です。そのため、タイトルはメールの開封率を大きく左右する重要な要素であり、簡潔で魅力的かつメールの内容を正確に反映しているべきです。
効果的なタイトル作成のポイントには、次のようなものがあります。
- 簡潔さ:40〜50文字以内に抑える
- パーソナライズ:受信者の名前や過去の行動を反映させる
- 緊急性や希少性の強調:「限定」「今日限り」などの言葉を適切に使用
- 好奇心を刺激する:質問形式や意外性のある表現を用いる
- 数字の使用:具体的な数値を示すことで信頼性を高める
- 絵文字の適切な使用:視覚的なアクセントを加える
また、実際にどのようなタイトルで効果が出るのかはターゲットによってさまざまです。そのためA/Bテストを行い、どの種類の件名が最も効果的かを継続的に検証することもおすすめです。
本文の構成とデザイン
実際にタイトルを見て開封してもらったとしても、内容がイマイチだと興味をもってもらえず、すぐに離脱されてしまいます。そのため、メールの軸となる構成とデザインも手を抜いてはいけません。
重要な情報を上部に配置し、見出しやサブ見出しを使用して読みやすくする明確な階層構造を採用したり、関連性の高い画像やグラフィックを適切に配置したりすることで、読者の興味を引き、行動を促すようにしましょう。
また、メールマーケティングはブランディング活動の一つでもあります。ロゴや配色を一貫させ、ブランドアイデンティティを強化することも忘れずにしましょう。
4. 配信ツールの選定と設定
目標、ターゲット、コンテンツを決めるのと並行して、メール配信するツールも選定しておきましょう。
メール配信システムには、大量に配信してもプロバイダにスパム認定されないような仕組みがあり、配信時間の詳細設定やクリックをはじめとする数値分析レポート機能がついていることも多いです。
5. テスト配信と最適化
テスト配信と最適化は、メールマーケティングの効果を最大化するためにも実施するべきステップです。
本配信の前にテスト配信を行うことで、リンクの不具合、画像の表示エラーなどの問題が発見できるかもしれません。また、少数のユーザーグループに対して先行配信を行い、反応を見ることで、本配信前に内容やタイミングの調整をするといった使い方もあります。
最適化のプロセスでは、A/Bテストが非常に有効です。タイトル、コンテンツ、送信時間、デザインなどの要素を変えて比較テストを行い、最も効果的なバージョンを特定しましょう。
また、異なるセグメントに対して異なるアプローチをテストし、各グループに最適な戦略を見つけ出すことも重要です。
6. 本配信の実行と効果測定・改善
メールマーケティングで重要なのが、メール配信後に効果測定をすることです。1回あたりの配信効率を高めるために、タイトルやコンテンツ内容を見直さなければ、ただ無計画にメールを送信しているだけになります。
テスト配信や最適化を行っていたとしても、実際のユーザー行動は未知数であり、時と場合によって大きく変わることもあります。
メール配信システムには、分析機能も付随していることがほとんどです。配信したメールの開封率やクリック率を見て、改善のためのPDCAサイクルを回しましょう。
メールマーケティングの戦略
メールマーケティングを効果的に行うためにも、基本的な戦略について知っておきましょう。
中長期的なシナリオ設計を行う
効果的なメールマーケティングには、中長期的な視点でのシナリオ設計が欠かせません。これは、単発のキャンペーンではなく、顧客のライフサイクル全体を通じた一貫性のあるコミュニケーション戦略を構築することです。
たとえば、新規顧客獲得からリピート購入、そしてロイヤルカスタマーへの育成まで、各段階に応じたメールシリーズを計画しましょう。このアプローチにより、顧客との関係性を徐々に深め、ブランドへの信頼を構築できます。
また、季節やイベントにあわせたキャンペーンも事前に計画し、年間を通じて一貫性のあるメッセージを発信することも効果的です。中長期的なシナリオ設計により、一時的な成果だけでなく、持続的な顧客価値の創出が可能になります。
ターゲット属性にあわせて開封しやすい時間に配信する
メールの開封率を最大化するには、ターゲットの属性にあわせた最適な配信時間を選択することが必要です。一般的に、平日の朝9時頃や昼休み時間、夕方の通勤時間帯が効果的とされていますが、これは業界や顧客層によって大きく異なります。
たとえば、BtoB向けのメールは平日の業務時間内が適しているのに対し、BtoC向けのメールは夜間や週末の配信が効果的です。また、同じ時間帯のなかでもさらに最適な時間が異なるだけでなく、地域やタイムゾーンの違いも考慮する必要があります。
最適な配信時間を見つけるには、過去のデータ分析やA/Bテストを活用し、継続的に検証と最適化を行うことが大切です。さらに、過去のメール開封履歴にもとづいて、顧客ごとに配信時間を設定することで、さらなる効果向上が期待できます。
A/Bテストと効果測定で改善サイクルを回す
A/Bテストと効果測定は、メールマーケティングの継続的な改善に欠かせません。
A/Bテストでは、件名、コンテンツ、デザイン、送信時間などの要素を変えて2つのバージョンを作成し、どちらがより効果的かを検証しましょう。たとえば、異なる件名を使用して開封率の違いを比較したり、異なるCTAボタンの色や文言でクリック率の違いを測定したりします。
効果測定では、開封率、クリック率、コンバージョン率などの主要指標を定期的に分析し、キャンペーンの成功度を評価します。
これらのデータにもとづいて、次回キャンペーンで改善点を実装し、再度テストと測定を行うといったサイクルを継続的に回すことで、時間とともにパフォーマンスの向上が可能です。
モバイルファーストの設計
スマートフォンの普及に伴い、メールの閲覧環境も大きく変化しています。多くのユーザーがメールを確認するのはモバイルデバイスといった現状を踏まえ、モバイルファーストの設計を採用することも重要な戦略です。
レスポンシブデザインの採用といった技術的な側面から、簡潔で読みやすいコンテンツの作成、タッチしやすい大きさのボタンの使用といったUI/UX面での最適化が考えられます。
さらに、タップして電話をかける、地図アプリと連携するといったモバイル特有の機能を活用することで、より効果的なコンバージョンが可能です。
メールマーケティングで効果を出すためのKPI
次に、メール配信からコンバージョン達成に至るまでに重要なKPIを紹介します。メールマーケティング戦略における目標達成を検証したい場合には、次のKPIを確認しましょう。
KPIと計算式 | 概要 |
---|---|
到達率 (配信成功数 ÷ 総配信数) × 100 |
メールが受信者に正常に届いた割合を示す指標です。 高い到達率は、メールリストの品質とメール配信システムの効率性を反映しています。 |
不達率 (配信失敗数 ÷ 総配信数) × 100 |
送信したメールが受信者に届かなかった割合を表す指標です。 不達率が高い場合は、メールリストが正常でないか、技術的な問題が発生しているかもしれません。 受信者に届かずに返送されてしまったメールを、バウンスメールといいます。 |
開封率 (開封数 ÷ 配信成功数) × 100 |
配信されたメールが受信者によって開封された割合を示します。 この指標は、タイトルの効果性やブランドの認知度を反映する重要な指標です。 メールの開封率が低い場合は、メールのタイトルに問題のある場合が多いので、見直してみましょう。 |
クリック率 (クリック数 ÷ 配信成功数) × 100 |
メール内のリンクが受信者によってクリックされた割合を表します。 これはメールのコンテンツの関連性や魅力度を測る重要な指標です。 クリック率が低い場合は、ユーザーに興味をもってもらえるようなコンテンツになるよう、本文の構成や内容の改善が必要です。 |
反応率 (クリック数 ÷ 開封数) × 100 |
開封されたメールのなかで、リンクがクリックされた割合を示します。 これはメールの内容がどれだけ効果的に行動を促したかを測る指標です。 クリック率と似ていますが、クリック率は「配信したメールに対してリンクがクリックされた割合」を測ることに対し、反応率は「開封されたメールに対するURLのクリック数の割合」を表します。 |
購読解除率 (購読解除数 ÷ 配信成功数) × 100 |
メールの受信を解除した人の割合を表す指標です。 購読解除率の数値が高い場合には、ユーザーにとって頻度が適切ではないか、有益な情報がメールに記載されていないといった原因が考えられます。 |
コンバージョン率(成約率) (コンバージョン数 ÷ クリック数) × 100 |
メールを通じて目的の行動(購入、登録など)が達成された割合を示します。 これはメールマーケティングの最終的な成功を測る重要な指標です。 |
ROI (投資対効果) (メールによる収益 - メールマーケティングコスト) ÷ メールマーケティングコスト × 100 |
メールマーケティングによって得られた利益の投資に対する比率を表します。 これは、キャンペーンの財務的成功を評価する重要な指標です。 |
リスト成長率 (新規登録者数 - 購読解除者数) ÷ 総購読者数 × 100 |
メーリングリストの成長速度を示す指標です。 これは新規登録者と購読解除者のバランスを反映し、リストの健全性を評価します。 |
メール転送率(共有率・フォワード率) (転送数 ÷ 配信成功数) × 100 |
メールが受信者から他の人に転送された割合です。 転送率が高い場合は、コンテンツの価値と共有性が高いといえます。 |
スパム報告率 (スパム報告数 ÷ 配信成功数) × 100 |
メールがスパムとして報告された割合を表します。 この率が高いと、メールの信頼性や配信可能性に悪影響を及ぼすかもしれません。 |
上記以外にもメールマーケティングにおけるステップにはそれぞれ効果測定指標があり、専用のツールでチェックできます。メールマーケティングの効果測定をする際には、ぜひこれらの指標もあわせて分析しましょう。
メールマーケティングの失敗事例と対策
メールマーケティングは効果的なマーケティング手法ですが、適切に実施しないと失敗につながるかもしれません。次に、よくある失敗事例と対策について解説します。
これらの事例を学ぶことで、自社のメールマーケティング戦略を改善し、より効果的なキャンペーンを展開しましょう。
スパム扱いされるケース
せっかく作ったメールがスパム扱いされることは、メールマーケティングにおいて最も深刻な問題です。主な原因としては、送信頻度が不適切だったり、内容が過度にセールス寄りになっていたり、送信元が不明確なままだったりが挙げられます。
対策としては、まず適切なオプトイン(あらかじめ同意したユーザーにのみメールを送ること)を確立し、受信者の明示的な同意を得ることが重要です。また、送信頻度を適切に管理し、受信者側で頻度が選択できるオプションを提供するのも効果的です。
さらに、メールの内容を価値のある情報中心にし、過度なセールスメッセージを避けることで、スパムと認識されるリスクを軽減できます。技術的には、SPF、DKIM、DMARCといった認証技術を適切に設定し、メールの信頼性を高めることも重要です。
開封率が低迷するケース
開封率が低迷してしまうと、メールマーケティングの効果を大きく損なうかもしれません。魅力に欠けるタイトルをしていたり、ターゲティングの設定が甘かったりが考えられます。
このようなケースでは、まずA/Bテストを活用しながら最も効果的なタイトルを見つけ、タイトルを改善することから始めましょう。簡潔で魅力的、かつ内容を適切に反映したタイトルにするのがおすすめです。
送信タイミングについては、過去のデータ分析や業界のベストプラクティスを参考に、最適な時間帯を見つけ出しましょう。もちろん、明確なターゲット設定も欠かせません。
コンバージョンにつながらないケース
メールの開封率やクリック率が高くても、購入や申し込みといった最終的なコンバージョンに結びつかないケースがあります。この問題の主な原因としては、明確なCTAの欠如や、ランディングページとの不一致、価値提案の弱さなどが挙げられます。
対策として、まずメール内に明確で魅力的なCTA(行動喚起)を設置することが重要です。ボタンの色やテキストを工夫し、クリックされるよう適切な配置を心がけましょう。
また、メールの内容とランディングページの一貫性を確保し、スムーズな遷移を実現することでコンバージョン率を向上させられます。さらに、受信者にとって明確な価値提案を行い、なぜ行動を起こすべきかを説得力あるコンテンツで示すことも欠かせません。
メールマーケティングを行うためのツール
メールの作成や配信効果を測定するには、ツールの活用が有効です。メールマーケティングを行うためのツールには、次のようなツールがあります。
- メール配信ツール
- MAツール
- CRMツール
メール配信ツール
メール配信ツールは、メールマーケティングの基本となるツールです。大量のメールを効率的に配信し、開封率やクリック率などの基本的な指標が追跡できる機能をもっています。
メール配信ツールでは、セグメント配信や配信先リストの管理、またメールの予約配信・HTMLメールの作成・ステップメール配信などが可能です。他にも、配信エラーの解析といった便利な機能も搭載されている場合があります。
多くのツールはドラッグ&ドロップ式のエディターを備え、HTMLの知識がなくてもプロフェッショナルなメールを作成可能です。
MAツール
MAツール(マーケティングオートメーションツール)は、顧客情報の管理や見込み客の育成などを含めた、マーケティング業務から営業活動を自動化・効率化するためのツールです。
メール配信に加えて、より高度な自動化と顧客行動の追跡機能をもっており、MAツールを使用することで、顧客のライフサイクル全体を通じた包括的なマーケティング戦略が実施できます。
主な機能として、リードスコアリング、行動トリガーによる自動メール配信、ランディングページ作成、Webサイト行動トラッキング、ソーシャルメディア統合などがあります。また、メール配信機能が搭載されている場合も多く、メールマーケティングに活用可能です。
CRMツール
CRM(顧客関係管理)ツールは、顧客データを一元管理し、メールマーケティングと顧客サービスを統合するのに役立ちます。CRMツールを使用することで、顧客とのすべてのやり取りを追跡し、より深い顧客理解にもとづいてパーソナライズされたコミュニケーションを実現可能です。
CRMツールの主な機能には、顧客プロフィール管理、行動履歴の追跡、商談管理、タスク管理などがあります。
多くのCRMツールはメール配信機能やMAツールと統合でき、シームレスなワークフローを構築できるのが特徴です。
メールマーケティングツールの機能
メールマーケティングはリサーチとコンテンツ作成に時間がかかります。しかし、ツールを使うことで、ある程度負担を軽減可能です。
次に、メールマーケティングツールの機能について紹介します。
簡単にHTMLメールを作成できる
従来、HTMLメールの作成には多くの専門知識が必要でした。しかし昨今のメールマーケティングツールには、プログラミングの知識がなくても簡単にHTMLメールを作成できるツールが数多くあります。
ツールを使えば、ユーザーごとに最適なコンテンツを分析し、自動でHTMLメールを生成してくれます。そのため、件数が多くても効率的なメールマーケティングが実現可能です。
最適なタイミングで情報を伝達できる
メールマーケティングツールの重要な機能の一つが、最適なタイミングでの情報伝達を可能にすることです。これらのツールは、過去のデータ分析や機械学習を活用して、各受信者やセグメントごとに最も効果的な送信時間を予測します。
たとえば、特定の顧客が通常メールをチェックする時間帯や、過去に高いエンゲージメントを示した曜日や時間帯を自動的に識別し、適したタイミングでメールを配信します。
また、ステップメールやトリガーベースのメール配信機能を利用すれば、ユーザーに対して最適なタイミングで情報を配信可能です。
メール開封率にあわせてアプローチを変えられる
メールマーケティングツールは、メールの開封率にもとづいて自動的にアプローチを調整する機能が提供されています。この機能により、受信者の行動に応じて柔軟かつ効果的なフォローアップが可能になります。
たとえば、メールを開封しなかった受信者に対しては、異なる件名や内容で再送信を行ったり、別のチャネル(SMSやプッシュ通知など)でアプローチを試みたりが可能です。
一方、メールを開封したがリンクをクリックしなかった受信者には、より詳細な情報や特別オファーを含む追加のメールを送信できます。また、高い開封率を示す受信者に対しては、より頻繁なコミュニケーションや、より深い関係構築を目的としたコンテンツを提供できます。
このような複数のアプローチによって、各受信者のエンゲージメントレベルにあわせた最適なコミュニケーション戦略を実現可能です。
分析ダッシュボードで意思決定を支援できる
メールマーケティングツールのレポーティング機能は、キャンペーンのパフォーマンスを包括的に分析し、データドリブンな意思決定を支援します。
これらのツールは開封率、クリック率、コンバージョン率などの主要指標をリアルタイムで追跡できます。また、高度なセグメント分析、A/Bテスト結果の詳細な比較、長期的なトレンド分析なども可能です。
さらに、他のマーケティングチャネルやCRMシステムと連携ができれば、カスタマージャーニー全体を通じた包括的な分析も可能になります。
これらの機能を活用することで、マーケターはキャンペーンの効果を継続的に改善し、より高いROIが実現可能です。
メールマーケティングに活用できるメール配信ツール比較
メールマーケティングに活用できる、おすすめのメール配信ツールを比較紹介します。
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一覧で料金・機能を比較したい方にはBOXILが作成した比較表がおすすめです。各社サービスを一覧で比較したい方は、下のリンクよりダウンロードしてください。
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※ダウンロード可能な資料数は、BOXILでの掲載状況によって増減する場合があります。
- ドラッグ&ドロップで誰でも簡単に短時間でHTMLメールが作成可能
- ヒートマップ分析やファーストタッチ分析をはじめ12種類の多角的な分析ができる
- 業界初!自動でレスポンシブデザイン完全対応!
WiLL Mailは、ASPICクラウドアワード2015で先進技術賞を受賞したメール配信ツールです。上記で挙げた特徴に加えて、ステップメール機能やレコメンドメール機能など読者のアクションに応じたアプローチが可能です。
初期費用は無料で、1か月単位で契約できることから、導入に踏み切りやすいのもメリットといえます。無料トライアルもあるので、ぜひ一度体験してみてください。
※出典:ASPIC(一般社団法人日本クラウド産業協会)「ASPICクラウドアワード2015 | ASPIC(一般社団法人日本クラウド産業協会)」(2024年7月17日閲覧)
- メール配信とマーケティングオートメーション(MA)を連動
- シナリオの設定やホットリードの抽出が可能
- 何通メールを配信しても費用は定額
配配メールBridgeは、メール配信システムとマーケティングオートメーション(MA)の機能を連動させた配配メールのサービスです。メールの開封率やクリック率にて効果を測定し、見込み客をリスト化します。
顧客一人ひとりにあったメルマガやステップメールの個別配信で、集客につながるメール作成や配信をサポートします。メール配信システムをマーケティング目的で利用する企業におすすめのサービスです。
Cuenote FC - ユミルリンク株式会社
- 高い操作性のHTMLエディターを標準搭載
- 優れたデザインのレスポンシブメールが直感操作で誰でも簡単に作成可能
- APIで会員データベースやECサイトと連携
Cuenote FC(キューノートエフシー)は、月間76億通※ものメールを配信しているメール配信システムです。操作性が高いHTMLエディターを標準搭載しており、レスポンシブメールも直感操作で作成できるので、初めて使う人でも簡単に利用できます。
また、配信数無制限で月額5,000円から利用できるため、幅広い規模の企業が気軽に使える条件が揃っているのも特徴です。
※出典:ユミルリンク「メール配信システム・メルマガ配信サービスなら高速・多機能のCuenote FC (キューノートエフシー) 」(2024年7月15日閲覧)
また、メールマーケティングに必要となるメール配信システムや、メール配信システムの比較のポイントに関する情報は、次の記事でまとめています。ぜひ参考にしてください。
メールマーケティングにも使えるおすすめサービス
メールマーケティングでは、顧客一人ひとりに最適化された内容のメールを届けることで、高い成果が期待できます。
また、ユーザーのWeb上の行動にあわせて内容や配信時間を変えるといった、複数のマーケティング活動から得られる顧客情報をメール配信に利用することで、より高い効果を期待できるでしょう。
メールマーケティングだけでなく、Webマーケティングに必要な機能が多数搭載されたツールを紹介します。
サイボウズ メールワイズ - サイボウズ株式会社
- チームでのメール対応を一元管理
- メール対応業務を簡略化する機能が豊富
- kintone連携でCRMとしても活用可能
メールワイズは、問い合わせや採用業務などに使用する共通メールアドレス宛のメールを、複数人で共有できるツールです。
1通ごとに担当者や処理状況、コメントを表示できるので、二重対応や対応漏れといったトラブルを防止できます。電話履歴や訪問履歴、顧客情報などの情報をメールとひも付けることで、顧客情報を漏れなく把握可能です。もちろん、登録されている顧客に一斉にメールを配信できます。
また、メールのテンプレートを登録できるので、メンバーの対応品質を均一化できるだけでなく、処理速度向上も可能です。
メールや電話履歴などのデータをワンクリックで集計し、グラフ表示できるので、対応傾向の把握を行うことにも役立ちます。もちろん、メールの一斉配信機能も搭載しています。宛先はCSVで流し込み、アドレス帳を活用して項目ごとに顧客を絞り込んで配信するのも可能です。
メールマーケティングで活用できるおすすめのマーケティングオートメーション(MA)ツールや、MAツールの比較のポイントに関する情報は、次の記事でまとめています。ぜひ参考にしてください。
メールマーケティングで効果的なデジタルマーケティング戦略を実現しよう
メールマーケティングは、デジタルマーケティングのなかでも費用対効果の高い手法の一つです。
自社内でノウハウを蓄積してメールマーケティングをうまく活用できれば、BtoBマーケティングでは高い効果が期待できるといっても過言ではありません。
効果的なメールマーケティングの実施には、明確な目標設定、適切なセグメンテーション、パーソナライズされたコンテンツの作成、そして継続的な分析と最適化が不可欠です。
業界によって最適な戦略は異なりますが、共通して重要なのは、顧客中心のアプローチを取ることです。顧客のニーズや行動を深く理解し、価値ある情報やオファーを適切なタイミングで提供することで、メールマーケティングを成功に導けます。
基本的な原則を守りながら、より強力なメールマーケティング戦略を構築しましょう。
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