メールマーケティングとは?メルマガとの違い・事例と効果

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メールマーケティングとは
メールマーケティングとは、顧客へメール配信によって、商品購入や集客の促進、ファンの育成などを目的としたデジタルマーケティング手法です。保有する配信リストに対し、顧客のアクションやステータスに合わせたタイミングで、適切なコンテンツを届け、アプローチをしコンバージョン獲得やナーチャリングを図ります。
近年はSNSの普及により、メールマーケティングは古いと言われることもありますが、現在もメールの利用者数は多く、戦略やシナリオ、チャネルの組み合わせで大きなマーケティング効果が見込める領域です。
配信のタイミングやコンテンツ内容の工夫、効果測定〜改善をすることで効果的に実施できます。
メルマガ配信の違い
メルマガ配信とは、登録会員に一斉に同じメールを送ることで情報を届けるアプローチです。決められた曜日や時間に、登録会員全員に同じ内容のメールを送ることが一般的です。
メルマガ配信では、メール内容は画一的になりますが、顧客に広く情報を伝えるには有効な方法といえます。
それに対しメールマーケティングは、「登録会員一人ひとりに最適化された内容のメールを、最適化されたタイミングで送ることにより情報を届ける」アプローチです。具体的には、登録会員の属性や会員登録日に応じて、それぞれ内容の異なるメールを別々のタイミングで配信します。
メールマーケティングでは配信内容が最適化されているため、顧客の購入意欲を高めたり、より関心をもってもらえたりするようになります。
メールマーケティングが重要な理由
SNSが普及している現代において、古いと思われがちなメールマーケティングが重要視されている理由には、次の2つが挙げられます。
- メール利用者の増加
- 顧客と継続的なコミュニケーションが取れる
メール利用者の増加
メールマーケティングが重要視されている理由の一つは、メールは利用率が高いことに加え、さらに利用者が増加し続けていることです。
近年SNSが普及する一方で、意外にもメールの利用率が高いという調査結果が出ています。博報堂生活総研による「生活定点1992-2022」調査によると、メールアドレスの所有者は男女差はほとんどなく、2022年は78.7%※となりました。
※出典:博報堂「 「メールアドレスを持っている」:78.7%|博報堂生活総研「生活定点1992-2022」調査」(2023年8月21日閲覧)
また、総務省の「令和4年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」においても、40代から60代では、「メール利用」が「ソーシャルメディア利用」を上回るがその差は縮小との結果も出ています。
※出典:総務省「 令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>」(2023年8月21日閲覧)
このように、メールは身近なコミュニケーションツールであり、効果的なマーケティング施策を行うために有効な方法と言えるでしょう。
顧客と継続的なコミュニケーションが取れる
顧客と継続的なコミュニケーションが取れる点も、メールマーケティングが重要視される理由の一つです。
顧客が購入を検討するには複数の段階があります。とくにBtoBビジネスにおいては、担当者と商談し上層部から承認を得て決裁へと至るため、時間がかかります。長期間にわたるプロセスにおいて、顧客とのコミュニケーションが絶えてしまうと、見込み客が他社へ流れてしまう可能性もあるでしょう。そのため、購入までのフェーズに応じて、適切なタイミングで情報提供を行うマーケティング施策が重要です。
上記の背景から、訪問なしに定期的に顧客と接点が持てるメールマーケティングが、重要視されています。
メールマーケティングのメリット
メールマーケティングを行うことで次のようなメリットが期待できます。
- 高いROI(投資対効果)が期待できる
- 低コストで運用できる
- 登録会員一人ひとりに最適な情報が配信できる
- 顧客関係の構築に役立つ
高いROI(投資対効果)が期待できる
メールマーケティングは、基本的にはメール配信システムを利用して行います。メールの配信先となるターゲットはすでにメルマガに登録してもらっている登録会員であるため、コンバージョンにもっともつながりやすいユーザー層へのアプローチが可能です。
また、メール配信システムの費用はほかのマーケティングツールに比べると安価で済むため、メール配信の費用に対して高いコンバージョン成果を期待できる施策でしょう。

低コストで運用できる
メールマーケティングは、すでに情報が登録された見込み客に合わせて内容を最適化し、Webで一連の作業が完結します。そのため、分析が必要なWeb広告や印刷費・郵送費が必要なチラシと比べると、大幅にコストを抑えられることもメリットのひとつです。
数千円から始められるサービスもあり、大企業だけでなく中小企業や個人事業主でも気軽にメールマーケティングを運用できます。
登録会員一人ひとりに最適な情報が配信できる
これまでのメルマガ配信では、登録会員の属性や好み、行動履歴にかかわらず、同内容のメールを送るしかありませんでした。しかし、メールマーケティングを実施することで、登録会員の属性や行動履歴を把握・分析して、ユーザーの一人ひとりに最適化されたコンテンツ提供が可能になります。
そのため一通のメールでも、従来のメルマガ配信よりも効果的にユーザー心理に働きかけられ、高いコンバージョン率が期待できます。
顧客関係の構築に役立つ
メールマーケティングで、ステップメールやセグメントメールを活用することで、顧客関係の構築に役立ちます。
最適なタイミングでリマインドのようにメールが届くことで、顧客側も好印象を受け、自然に顧客との良好な関係を築けます。また、個人に合った内容のメールで「役立つ情報を届けてくれる」といった印象を与えられれば、開封率の向上も見込めるはずです。
開封率をさらに高めたいのであれば、SMS送信サービスもおすすめです。あわせて検討してみてください。

メールマーケティングのデメリット
メールマーケティングは、顧客との継続的なコミュニケーションが重要です。そのため、顧客の動向をつかみ、有用なコンテンツを制作する必要があります。
顧客の人数や事業規模によってはかなりの時間を要するため、どの程度人員を当てられるかよく確認しておきましょう。
メールマーケティングの種類
メールマーケティングには、目的ごとにいくつかの種類があります。目的に合ったメールを配信しましょう。
ステップメール
ステップメールとは、資料請求日・申し込み日などを起点として、あらかじめ準備していた決められた内容の複数のメールを、スケジュールに沿って順次配信するものです。
顧客に対して最適なタイミングでメールを配信できるため、メールマーケティングの手法としてよく利用されます。

セグメントメール
セグメントメールとは、見込み客や会員を年代や職業・職種・役職などで分け、それぞれに最適な内容を配信するメールのことです。
セグメント分けされているため、一斉に配信するメールよりもリーチしやすくなり、開封率やコンバージョン率の増加が見込めます。
案内・通知メール
案内・通知メールとは、セミナーや展示会といったイベントの案内や通知をするメールのことです。セグメントメールによって、職種ごとに出し分けすると効果はより高まるでしょう。
また、イベントの開催後にイベント内容やコンテンツを配信することで、参加できなかった人や参加しなかった人へのアプローチを行い、次回のイベントへの参加を促せます。
休眠顧客の掘り起こしメール
休眠顧客の掘り起こしメールとは、過去の顧客や、会員登録をしたものの直近でアクションがない、休眠顧客に対して送るメールのことです。
ユーザーが目的を達成してメールを見ていない、迷惑メールに振り分けられてしまっているといった問題から、開封されていない場合に送ると効果的です。
自動返信メール
自動返信メールとは、問い合わせフォームを含むWebサイトから、顧客に対して自動で返信するメールのことです。自動返信メールをメールマーケティングに利用することもよくあります。
自動返信メールは、ターゲット側からアクションをしているものなので、開封率が高くなり、読まれる可能性が高くなります。それを利用してメールの末尾にプラスアルファの情報を追記して、集客につなげる方法が取れるでしょう。

メールマーケティングの方法
メールマーケティングに取り掛かる場合の方法について、5つのステップに分けて解説します。基本的には一連の流れを何度も繰り返し、PDCAサイクルを回すことが重要です。
1. KGI・KPIを決める
メールマーケティングを行うのであれば、まずはKGI・KPIを決めましょう。KGI・KPIとは、簡単に言えば最終的な目標数値と、それを達成する過程の目標数値です。
メールマーケティングにおけるKGI・KPIの例
メールマーケティングにおけるKGI・KPIの例は、次のようなものが挙げられます。
- KGIの例:メール経由の問い合わせ件数、メール経由での成約数、メール経由での申し込み数
- KPIの例:開封率、配信数、バウンスメールの減少、メール内のリンクのクリック率
KGIは最終的な目標数値のため、メールマーケティングによって得られる効果に基づいて設定します。それに伴い、開封率や配信数といった、KGIを達成するための目標を決めましょう。
2. ターゲットを決める
KGIやKPIを設定したら、目標を達成するために最適なメール配信ターゲットを決定しましょう。
そもそもターゲットがいないのであれば、配信数を増やすための会員獲得施策を行わなければなりません。
Benchmark Emailを提供する、株式会社ベンチマークジャパンのメルマガ平均開封率レポートによると、平均のメルマガ開封率は23%※程度です。そこからさらにクリックやCVに至る件数を考えると、ある程度の配信数を担保しておく必要があります。
※出典:Benchmark「 メルマガ平均開封率レポート【2022年版】 - Benchmark Email 」(2023年8月21日閲覧)
セグメント分けしてメール配信することで、CVRを高める方法もあるため、ターゲットの選定が重要です。
3. コンテンツを作成する
メールマーケティングでは、読者に役立つ情報を掲載したコンテンツが重要です。
- 目を引くわかりやすい、クリックしたくなるようなタイトル
- 送り主がわかるような工夫
- わかりやすく、訴求ポイントが伝わりやすい内容
- 遷移先を複数箇所用意する
など、「誰から届いたメールで、読んだ際にどのようなメリットがあるのか」が伝わるような内容だといいでしょう。また、読んだだけではなく行動できるポイント(遷移先)を忘れずに作っておきましょう。
4. 配信するツールを選定する
目標、ターゲット、コンテンツを決めるのと並行して、メール配信するツールも選定しておきましょう。
メール配信システムには、大量に配信してもプロバイダにスパム認定されないような仕組みがあり、配信時間の詳細設定やクリックをはじめとする数値分析レポート機能がついていることがほとんどです。
5. 効果測定をする
メールマーケティングで重要なのが、メール配信後に効果測定をすることです。1回あたりの配信効率を高めるために、件名(タイトル)やコンテンツ内容を見直さなければ、ただ無計画にメールを送信しているだけになります。
メール配信システムには、分析機能が付随していることがほとんどであるため、配信したメールの開封率やクリック率を見て、改善のためのPDCAサイクルを回しましょう。
メールマーケティングの戦略
メールマーケティングを効果的に行うために、基本的な戦略について知っておきましょう。
中長期的なシナリオ設計を行う
メールマーケティングは、短期的なものではなく中長期的に行うことで効果が見えてくる施策です。ユーザーの購買意欲の向上や育成のためには、定期的な配信のほか、あらかじめシナリオを設定してから開始することが必要です。
メールマガジンやステップメールで顧客との関わりを積極的につくることで興味関心や購買意欲が高まり、CVへとつなげられます。
一斉ではなくセグメント配信を行う
なかには一斉メールに向いた内容もありますが、できるだけ効果的にメール配信をするのであれば、ある程度配信先を絞って送るほうが開封率やクリック数など、ユーザーのアクションにつながりやすいといえます。
メール配信の内容や目的に合わせて、配信する対象を限定する必要があります。
ターゲットに合わせた内容を作成する
せっかくメールを配信しても、「興味がない」「自分には必要ない」とユーザーが感じると、受信拒否されてしまうケースも考えられます。また、受信しても興味がないと思われては内容までは読んでもらえません。
配信するターゲットに合わせて、メールの件名や内容を工夫しましょう。ターゲットが知りたい情報、自分に向けた内容だと思ってもらえるコンテンツが理想です。
属性に合わせて開封しやすい時間に配信する
配信する属性に合わせて、開封してもらえる可能性が高い時間帯に送れるように設定しましょう。属性の特徴やライフスタイルなどからどの時間帯なら読んでもらいやすいか仮説を立てて配信し、効果検証を繰り返します。検証を重ねることで、より効果的なタイミングでの配信が可能になります。
A/Bテストと効果測定で改善サイクルを回す
メールの件名や差出人名、本文の内容や画像の位置、配信のタイミングなどメール一通を作成するだけでも、検証したいポイントは複数出てくるでしょう。そのような場合に2つの異なるパータンを配信し、どちらが効果的かを検証するのがA/Bテストです。
配信結果の効果検証から仮説が複数立てられる場合はA/Bテストを活用して、より効果的なメールが作れるよう改善に取り組みましょう。
メールマーケティングで効果を出すためのKPI
メール配信からコンバージョン達成に至るまでに重要なKPIを紹介します。メールマーケティング戦略における目標達成を検証したい場合には、次のKPIを確認しましょう。
- 到達率
- 開封率不達率
- クリック率
- 反応率
- 購読解除率
- コンバージョン率
メールマーケティングにおけるステップにはそれぞれ効果測定指標があり、専用のツールでチェックできます。メールマーケティングの効果測定をする際には、ぜひ次の指標も合わせて分析しましょう。きちんと一つずつ壁を乗り越えて、目標達成にこぎ着けたいところです。
【到達率】ユーザーにメールが届いているか
ユーザーへのメール到達率は、送信数×受信率で決まります。闇雲に送信するメール数を増やしていても、エラーやブロックによってメールが届かない、スパムフォルダに分類されてしまっていては意味がありません。

【開封率】メールが開封され読まれているか
「配信したメールのうち、どのくらいが開封されたか」を表す指標です。HTMLメールであればメールの開封率を測定できます。メールの開封率が低い場合は、メールのタイトルに問題のある場合が多いので、見直してみましょう。
【クリック率】メール内のリンクURLがクリックされているか。
メールが読まれてからコンバージョン達成までに、必ずリンクURLをクリックしてサイトに遷移するため、このリンクURLのクリック率も重要な指標になります。もしクリック率が低い場合には、ユーザーに興味を持ってもらえるコンテンツを届けられるよう、本文の構成や内容の改善が必要です。
【反応率】開封されたメールのリンクがクリックされているか
反応率とは、メールの開封数に対してURLがクリックされた割合を表す指標です。クリック率と似ていますが、クリック率は「配信したメールに対してリンクがクリックされた割合」を測ることに対し、反応率は「開封されたメールに対するURLのクリック数の割合」を表します。
反応率は、開封率に左右されないため、メール本文がユーザーに興味・関心のあるものであるかを測る指標になります。
【購読解除率】登録解除をしたユーザーがどのくらいいるか
購読解除率は、メール配信の登録をしたユーザーが「配信メールから登録の解除手続きをした」割合を表す指標です。
購読解除率の数値が高い場合には、ユーザーにとって有益な情報がメールに記載されていないといった原因が考えられます。適切な配信内容を届けられるよう、内容を見直すことが必要です。
【コンバージョン(成約)率】メールマーケティングの目的が達成されているか
コンバージョン率はメール送る目的が達成された割合で、ECサイトであれば「メールを送ったことで商品が売れた」割合です。最終的にこのコンバージョン率を上げることがメールマーケティングの目標となります。
メールマーケティングの成功事例
メールマーケティングツールを導入して効果が上がった企業の成功事例について紹介します。
株式会社ハウスオブローゼ
自然派化粧品の販売、リフレクソロジーサロンの運営をメインに展開する株式会社ハウスオブローゼでは、以前から顧客へのサンクスメールや季節の挨拶を送っていましたが、費用面や工数が懸念となり、メールマーケティングツールを導入。
メルマガ限定のキャンペーンや新商品の案内を配信し、オフラインの店舗に足を運んでもらえるような工夫を施したところ、顧客やリピーターの数が増加。メールマーケティングツールの管理によって、費用対効果が高く、全国にある30店舗分のメルマガの運用を効率よく行えるようになりました。
参照:株式会社ハウスオブローゼ|メールマーケティング導入事例|ブラストメール
ピクスタ株式会社
写真やイラスト、動画などのデジタル素材の販売マーケットプレイスPIXTA(ピクスタ)をはじめ、出張撮影サービス、SNSになじむ写真投稿・販売・撮影サービスを展開するピクスタ株式会社では、購入者に対しては定期的にメルマガ発行をしていたものの、見込み客への情報提供やフォローはできていませんでした。しかし、活用できていなかった休眠リストは2,000〜3,000人と非常に多く、メールマーケティングツールを導入し、アプローチを開始。
メールの文言を工夫することでメールの開封率は導入前の15%から30%に増加。さらに、メール開封した顧客やメールからサイト訪問した顧客は見込み客としてインサイドセールスとの連携も行い、売り上げにも成果が出ています。
参照:ピクスタ株式会社|メールマーケティング導入事例|配配メール
アソビュー株式会社
休日の便利でお得な遊びの予約サイトや体験ギフト販売サイトの運営をはじめ、BtoC、BtoB向けサービスやソリューションを展開するアソビュー株式会社では、かねてから多くの会員に向けてメルマガを配信していましたが、どれもHTMLソースを直接書いて作成していました。
メルマガ作成の属人化と工数削減に課題を持ち、メールマーケティングツールを導入。
ツールを利用することでメール作成のHTML化にかかる負担が大幅に削減でき、コンテンツ企画に注力できるようになりました。その結果、メルマガ経由の購入件数が昨年対比1,000%を達成しました。
メールマーケティングを行うためのツール
メールの作成や配信効果を測定するには、ツールの活用が有効です。メールマーケティングを行うためのツールには、次のようなツールがあります。
- メール配信ツール
- MAツール
メール配信ツール
メール送信に特化した「メール配信ツール」を活用すると、あらかじめ登録した内容のメールを顧客へ一斉配信できます。
メール配信ツールでは、セグメント配信や配信先リストの管理、またメールの予約配信・HTMLメールの作成・ステップメールの配信などが可能です。他にも、配信エラーの解析といった便利な機能も搭載されている場合があります。

MAツール
「MA(マーケティングオートメーション)ツール」は、顧客情報の管理や見込み客の育成などを含めた、マーケティング業務から営業活動を自動化・効率化するためのツールです。MAツールには、メール配信機能が搭載されている場合が多いため、メールマーケティングに活用できます。
MAツールでは、HTMLメールの作成・属性情報・行動履歴に応じたセグメントメールの配信などが可能です。行動履歴には、メールの開封履歴やWebサイトの行動履歴が含まれているため、リードの興味関心が視覚化でき、精度の高いメール配信が可能になります。

メールマーケティングツールの機能
メールマーケティングはリサーチとコンテンツ作成に時間がかかります。しかし、ツールを使うことで、ある程度負担を軽減可能です。次に、メールマーケティングツールの機能について紹介します。
簡単にHTMLメールを作成可能
昨今では、プログラミングの知識がなくても簡単にHTMLメールを作成できるツールが数多くあります。ツールを使えば、ユーザーごとに最適なコンテンツを分析して自動でHTMLメールを生成してくれるので、件数が多くても効率的なメールマーケティングが実現できます。

最適なタイミングで情報を伝達
ステップメールを利用すれば、ユーザーに対して最適なタイミングで情報を届けられます。
ステップメールとは、メルマガの登録者の会員登録日を起点とした、ユーザーのステップや行動歴に合わせたメール配信の手法です。最近ではマーケティングオートメーション(MA)でもよく耳にします。
ユーザーへの段階的なコンテンツを提供することで、会員登録者の購買意欲を喚起し、アクティブ化する前の離脱や他の機会損失を防止できるため、より高いROIが実現可能です。
ステップメールの具体例として、ある商品を購入した会員登録者へのアプローチを表にして紹介します。
ステップ | 送るメールの内容 |
---|---|
商品購入直後 | 購入のお礼 |
3日後 | 商品到着の確認 |
1週間後 | 商品のレビュー依頼 |
1か月後 | 関連商品の案内 |
2か月後 | リピート購入の案内 |
このように、登録会員の段階や行動シナリオに合わせたメールを送る手法がステップメールです。
メール開封率に合わせたアプローチ
メールマーケティングでは、配信メールの開封率からユーザーの興味を探る方法があります。
具体的には、興味を喚起するタイトルや購買行動につながるレコメンドなどを提供するコンテンツを、メールの開封率や開封の行動履歴に合わせ、分けて配信していきます。その他、開封率以外にも次のような行動履歴をヒントとして活用可能です。
- メールを開封した時間帯
- メール内のリンク(URL)のクリック状況
- メールからの購入状況
こうしたさまざまな情報を複合的に考えていくことで、ユーザーに提供するコンテンツを最適化できるようになります。
メールマーケティングツールの選び方
メールマーケティングツールを選定する際に注目したい3つのポイントを紹介します。
多様な配信設定ができるか
上記でも述べたとおり、メールマーケティングで扱う方法はさまざまです。多様な配信設定ができるかは、重要な選定ポイントになります。とくに自社で取り組む予定のある方法に強みのあるツールを選ぶとよいでしょう。
メールの配信上限
メールマーケティングツールでは、料金プランによってメール配信数の上限が設けられています。自社ではどの程度メールを配信するのか、コスパは見合っているのかよく確認しておきましょう。
セキュリティ対策
メールマーケティングツールでは顧客の個人情報を扱うため、セキュリティ対策は重要なポイントです。暗号化や二段階認証など、どのようなセキュリティ対策を導入しているか確認しておきましょう。
メールマーケティングに活用できるメール配信ツール比較
次に、メールマーケティングに活用できる、おすすめのメール配信ツールを比較紹介します。
サービス名 | 配配メールBridge | WiLL Mail | Cuenote FC |
ユーザーレビュー | 4.09 | 4.14 | 4.0 |
初期費用 | 0円(税抜)〜 | ||
月額費用 | 4,000円(税抜)〜 | ||
無料プラン | |||
無料トライアル | |||
対応言語 |
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OS |
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導入形態 |
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スマートフォンのブラウザ対応 | |||
連携サービス |
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API連携 | |||
送信ドメイン認証 |
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暗号化対応 |
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ステップメール | |||
シナリオメール | |||
セグメント別配信 | |||
リマインドメール | |||
パーソナライズメール | |||
誕生日・記念日メール | |||
予約配信 | |||
テスト配信 | |||
自動返信メールの設定 | |||
マルチパート配信 | |||
デバイス別配信 | |||
配信時間・速度制御 | |||
フリークエンシー機能 | |||
多言語配信 | |||
配信の一時停止 | |||
配信状況・履歴の確認 | |||
配信ログCSVダウンロード | |||
配信承認 | |||
配信レポート | |||
対応する配信方法 |
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HTMLメールテンプレート | |||
HTMLメールエディタ | |||
メールテンプレート | |||
差出人設定 | |||
差し込み(文言置き換え) | |||
プレビュー | |||
絵文字対応 | |||
過去配信メールから複製して作成 | |||
ABテスト | |||
短縮URL | |||
オプトイン | |||
ダブルオプトイン | |||
オプトアウト | |||
顧客情報の一括登録 | |||
空メールでの登録 | |||
エラーアドレスの自動配信停止 | |||
ブラックリスト設定 | |||
重複アドレス自動処理 | |||
フォーム作成機能 | |||
QRコード生成 | |||
カゴ落ち対策 | |||
権限設定 | |||
操作ログ取得 | |||
多店舗対応 | |||
バックナンバー機能 | |||
ポイント付与機能 | |||
分析 |
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独自ドメイン対応 |
- ドラッグ&ドロップで誰でも簡単に短時間でHTMLメールが作成可能
- ヒートマップ分析やファーストタッチ分析をはじめ12種類の多角的な分析ができる
- 業界初!自動でレスポンシブデザイン完全対応!
ASPICクラウドアワード2015で先進技術賞を受賞した「WiLL Mail」。
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※出典:ユミルリンク「メール配信システム・メルマガ配信サービスなら高速・多機能のCuenote FC (キューノートエフシー) 」(2023年8月21日閲覧)
また、メールマーケティングに必要となるメール配信システムや、メール配信システムの比較のポイントに関する情報は、次の記事でまとめています。ぜひ参考にしてください。

メールマーケティングにも使えるおすすめサービス
メールマーケティングでは、顧客一人ひとりに最適化された内容のメールを届けることで、高い成果が期待できます。
また、ユーザーのWeb上の行動に合わせて内容や配信時間を変えるといった、複数のマーケティング活動から得られる顧客情報をメール配信に利用することで、より高い効果を期待できるでしょう。
メールマーケティングだけでなく、Webマーケティングに必要な機能を多数搭載したツールを紹介します。
サイボウズ メールワイズ - サイボウズ株式会社
メールワイズは、問い合わせや採用業務などに使用する共通メールアドレス宛のメールを複数人で共有できるツールです。
1通ごとに担当者や処理状況、コメントを表示できるので、二重対応や対応漏れといったトラブルを防止できます。電話履歴や訪問履歴、顧客情報などの情報をメールとひも付けることで顧客情報を漏れなく把握可能です。もちろん、登録されている顧客に一斉にメールを配信できます。
また、メールのテンプレートを登録できるので、メンバーの対応品質を均一化できるだけでなく、処理速度向上も可能です。
メールや電話履歴などのデータをワンクリックで集計し、グラフ表示できるので、対応傾向の把握を行うことにも役立ちます。もちろん、メールの一斉配信機能も搭載しています。宛先はCSVで流し込み、アドレス帳を活用して項目ごとに顧客を絞り込んで配信するのも可能です。

また、メールマーケティングで活用できるおすすめのマーケティングオートメーション(MA)ツールや、MAツールの比較のポイントに関する情報は、次の記事でまとめています。ぜひ参考にしてください。

メールマーケティングを学ぶならセミナーや本もおすすめ
メールマーケティングを自社内でノウハウを蓄積してうまく活用できれば、BtoBマーケティングではもっとも高い効果が期待できると言っても過言ではないでしょう。
メールマーケティングを学ぶのであれば、定期的に開催されているセミナーや書籍を見るのもおすすめです。
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