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インバウンドコールセンターとは?アウトバウンドとの違い・業務内容

最終更新日:(記事の情報は現在から438日前のものです)
インバウンドコールセンターではユーザーからの問い合わせ、クレームなどに対応するための部門です。企業側から架電するコールセンターはアウトバウンドと呼ばれます。本記事ではインバウンドコールセンターの業務内容や導入すべきシステムについてアウトバウンドとの違いを踏まえたうえで紹介します。

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インバウンドコールセンターとは?

インバウンドコールセンターとは、電話注文や各種問い合わせ、クレームなどに対応するためのコールセンターのことを指します。収益を確保するためのフロントオフィスであると同時に、電話対応のようなバックオフィス的な機能も求められます。

インバウンドコールセンターとアウトバウンドコールセンターの違い

インバウンドとアウトバウンドのコールセンターの違いは次のとおりです。

種類 詳細
インバウンドコールセンター 顧客からの問い合わせやクレーム対応など受け身型のコールセンター
アウトバウンドコールセンター 営業や商談のアポイント、マーケティング対応など自発型のコールセンター

それぞれについて詳しく解説します。

インバウンドコールセンター

インバウンドコールセンターとは、顧客からの電話に対応する業務のことです。掛かってきた顧客からの電話に対応することがメインの業務です。

インバウンドコール業務の場合は、顧客からの問い合わせや相談内容に合わせて柔軟に対応しなければなりません。よくある問い合わせ内容とその回答例を共有したり、商品やサービスに関してインプットが必要だったりと一定の研修が必要です。

アウトバウンドコールセンター

アウトバウンドコール業務は定型的なトークが多く、スクリプトを用意するため実施しやすい傾向があります。アウトバウンドコールセンターでは、企業から顧客に対して電話をかけて、商談をします。顧客への架電、アポ、注文の獲得などが主な業務です。

そのため、トークスクリプトの整備や成果の高いオペレーターの発見、分析のための仕組みづくりが求められます。

インバウンドコールセンターの業務

インバウンドコールセンターは、顧客からの問い合わせに応じて適切な対応をすることが求められます。これらの対応は問い合わせの内容と求められる役割によって次の3つに分類できます。

  • テレフォンオペレーター
  • カスタマーサポート
  • テクニカルサポート・ヘルプデスク

それぞれの仕事内容と業務の特徴について説明します。

テレフォンオペレーター

テレフォンオペレーターとは、顧客からの商品やサービスの注文に対応するためのインバウンドコールセンターの役割です。「テレオペ」とも呼ばれ、必要な商品・サービスの情報をヒアリングして、CRMのような顧客管理システムに情報を入力します。

極端にイレギュラーな対応が求められる可能性は少ないですが、収益に直結する部門なので、接遇品質や提案力は常に向上を目指す必要があります。

カスタマーサポート

カスタマーサポートとは、商品やサービスを購入した顧客からの問い合わせや相談に対応するコールセンターの役割です。

代表的な問い合わせとしては「商品・サービスの返品・解約などをしたい」「商品・サービスの使い方について教えて欲しい」「商品・サービスについてこういう点が不満だ」といったものが考えられます。

顧客に応じて問い合わせ内容は異なりますが、問い合わせの多い内容についてはマニュアルを配布したり、FAQシステムで共有したりといったことが必要です。

テクニカルサポート・ヘルプデスク

テクニカルサポート・ヘルプデスクはとくに商品の使い方や技術的な話、故障の相談などに対応するコールセンターの役割です。

電話を通じて顧客の悩みを適切に解決に導かなければならないので、商品・サービスの使用・操作方法に一定以上の知識が求められます。また、電話でのコミュニケーションで疑問を解決しなければならないので、商品・サービスがどのような状態なのかを会話だけで特定するヒアリング能力も求められます。

定型的な質問も多いので、顧客からの質問が多い問い合わせについてはトークスクリプトや操作マニュアルを作成することも有効です。ただし、難しい問題については技術・商品部門などと連携しての解決が必要なこともあります。

インバウンドコールセンターの仕事がきついと言われる理由

インバウンドコールセンターの仕事がきついと言われる理由はいくつか挙げられます。それぞれの理由について説明します。

クレーム対応がつらいと感じる

インバウンドコールセンターの業務には、顧客からのクレーム対応も含まれます。クレーム対応が続くとどうしても精神的につらく感じる方も少なくないでしょう。

しかし、顧客の不満の声を汲み取り、誠意ある対応をすることはどの仕事でも重要なことです。会社側に非があることを謝罪し、顧客の気持ちに寄り添い、適切な問題解決方法をお伝えしましょう。

オペレーターの誠意ある対応によって、顧客の感情も少しずつ和らいでいくはずです。

インセンティブがつかない

アウトバウンドコール業務の場合は、営業やアポイントメントの取得がメインの仕事となるため、契約獲得ごとにインセンティブがつくケースが多いですが、それに比べてインバウンドコール業務では、成果に応じた報酬がありません。

頑張りや成果が反映されるアウトバウンドコール業務に比べ、インバウンドコール業務は頑張りが反映されづらい点できついと感じる方も少なくないようです。

自分のペースで進められない

インバウンドコールの業務は、受け身型のため掛かってくる電話の量やタイミングを決められるわけではありません。

掛かってくる電話が多かったり、トラブルで問い合わせが殺到したりするときは、つらいと感じることもあるかもしれません。

忙しいときでも冷静に対応できることが求められます。

チームワーク重視の環境

インバウンドコールセンターでの業務は職場内のチームワークが大切です。

業務中、不明点や困ったことがあった場合にはすぐに周りに聞いたり、サポートしてもらったりしなくてはなりません。

そのため、コミュニケーションを取ることやチームワークを意識して働くことが苦手な方にとっては、つらいと感じる場合もあるでしょう。

体力を消費する

コールセンターの業務は座った状態で行うため、楽だと思われることもありますが、長時間電話で話しているため、思いのほか体力を使い、疲労感が出てきます。

また、長時間座り姿勢のため血行が悪くなり、肩こりや腰痛などの体の変化に悩まされる場合もあるようです。少しの空き時間で姿勢を正したり、足を動かしたりするなどリフレッシュしながら取り組みましょう。

インバウンドコールセンターに向いている人

インバウンドコールセンターの仕事には向き不向きがあります。向いている人の特徴としては、次のような点が挙げられます。

  • 困っている人の役に立つのが好き
  • 新しいことを覚えるのが得意
  • メンタルが強い人

困っている人の役に立つことが好き

インバウンドコールセンターの業務は、人の役に立つことが好きな方に向いています。

インバウンドの業務は、顧客を問題解決へ導く仕事のため、アウトバウンドとは異なり、アポイントの獲得数のような成果で評価が決まるわけではありません。そのため、困っている人をサポートするのが好きな方や、人に何かを教えるのが好きな方に向いています。インバウンド業務においては、顧客の役に立つ姿勢がもっとも重要と言えるでしょう。

インバウンドの業務は、顧客の要望を正確にヒアリングしながら、スムーズな応対が求められます。ときには、クレームに対応しなければならないケースも出てきます。しかし、人の役に立つことに喜びを感じられる人なら、モチベーションや高い応対品質を維持して働ける可能性が高いでしょう。

新しいことを覚えるのが得意

インバウンドコールセンターでは、顧客に商品やサービスの内容や使い方を説明する場面が多いため、商品・サービスの特徴や機能などへの深い理解が必要です。

しかし、業務にあたっては、サービス内容に加え応対ルールや言葉遣いなど覚えることは非常に多くあり、座学やOJTなど実際の業務につく前の研修だけで数か月にわたる場合もあります。覚えるのが苦手な方にとっては簡単にできる仕事ではありません。

そのため、新しいことを覚えるのが好きな方や、わからないことでも調べて理解するのが好きな方など好奇心や向上心のある人は、インバウンド業務に向いています。

とくに、商品やサービスに強い関心を持っている人なら、仕事に充実感ややりがいを感じられるでしょう。

強いメンタルを持っている

メンタル面での強さを持っている方も、インバウンドコールセンターに向いています。

コールセンターでは、さまざまな顧客からの電話に対応します。なかには理不尽な要望を受けたり、大声で怒鳴られながらクレーム対応をしたりしなければいけないケースもあるでしょう。しかし、どのような問い合わせでも、オペレーターには一貫した丁寧な対応が求められます。

さらに、コールセンターには1日を通して多くの電話が入ってくるため、1件のクレーム対応で落ち込んだり神経をすり減らしたりしてはいられません。クレーム対応の後も、気持ちを切り替えて次の電話に対応する必要があります。

そのため、インバウンド業務を行うには、ストレスを引きずらないメンタルの強さがある人や、顧客のムリな要求にも毅然とした対応ができる強さのある人が向いています。

コールセンターのインバウンド業務を上手く進めるコツ

インバウンド業務を進める際のコツについて紹介します。

商品やサービスについての知識を身につける

コールセンターのインバウンド業務では、商品やサービスの知識が不可欠です。

顧客からの問い合わせ内容を的確に解決するために、取り扱っている商品やサービスについての情報をしっかりとインプットしておきましょう。

発言を否定しない

顧客からの問い合わせやクレームに対して、どのような場合であっても否定は避けましょう。

否定をすることで顧客の気分を害してしまうだけでなく、いただいた質問の解決提案がスムーズに進まなくなってしまいます。

要求への対応が難しいと感じる場合でも、前向きに向き合う姿勢を見せることで誠意が伝わります。

クレーム対応を気にしすぎない

インバウンドコールセンターの業務では、顧客からのクレームや厳しい声をいただくこともあります。しかし、商品やサービスに対する貴重な意見でもあり、改善には必要なものです。

クレーム対応を気にしすぎることは自身にとってよくありません。指摘された点は、改善点を見つけるきっかけだと前向きに捉えるといいでしょう。

【企業向け】インバウンドコールセンターから売上を生み出すコツ

アウトバウンドコールセンターの場合は、架電先が不在だったり、話をゆっくり聞いてもらえなかったりすることも多く、インバウンドコールのほうが売り上げにつながりやすいケースが多く見受けられます。

インバウンドコールセンターの場合、顧客は悩みや問題を解消したくてコールセンターに電話をします。そのため、問題を解決することで、企業へのイメージアップに貢献し、結果的に売上につながることもあるでしょう。

また、顧客との会話から潜在ニーズや他に興味のある商品やサービスがないかどうかを探り、他の興味のある商品やサービスを紹介することでも、機会損失を減らし売上につなげられる可能性が高くなります。

顧客の課題を解決しイメージアップにつなげるには、オペレーターに豊富な知識やスキルが必要です。そのためには、顧客対応に活用できるマニュアルの作成やトークスキルの研修に加え、これまでの対応内容を組織内で共有することが大切です。

インバウンドコールセンターで使用されるシステム

インバウンドコーセルセンター向けのシステムといっても多様なシステムが存在します。通信を支えるインフラから、オペレーターに代替して回答を行うロボット、オペレーターのコミュニケーションをサポートするツールなど、さまざまなです。

インバウンドコールセンターにおすすめのツールは次のとおりです。

PBX

PBXとは「Private branch exchange」の略称で、構内交換機とも呼ばれます。PBXを導入することにより、会社に来た電話(外線)を社内の複数の電話機・デバイスで共有できたり、社内の電話機同士で通話ができたりします。

電話回線を使うレガシーPBX、インターネット回線を使うIP-PBX、クラウド上のシステムを使うクラウドPBXの3種類の形式があり、目的に応じての導入が必要です。

類似のサービスとしてはビジネスフォンがあります。ただし、ビジネスフォンは安価な代わりに接続可能な電話機器は50台程度までで、複数拠点やスマートフォンの内線化はできません。

大規模なコールセンター、複数の拠点がある会社や在宅でのスマートフォンを活用して、オペレーター業務を推進している場合はPBXの方が便利です。

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CTI

CTIとは「Computer Telephony Integration」の略称で電話・コンピューター・FAXなどを連携させるシステムのことです。CTIを活用することにより、コールセンター業務の効率化、応対品質の向上といった効果が期待できます。

大企業や大規模コールセンターだけではなく、コールセンター業務を可視化したり、新人オペレーターのサポート・育成したりするために、中小企業や個人経営のコールセンターでも導入されているケースもあります。

形態としてはクラウド型なのかオンプレミス型なのか、インバウンド型なのかアウトバウンド型なのかでシステムの分類が可能です。

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IVR

IVRとは「Interactive Voice Response」の略で自動音声応答システムのことです。ユーザーはあらかじめ入力された音声案内に従って、ダイヤルをプッシュしながら自身が求める着信先に到達します。

IVRを導入することにより、取次業務の効率化、間違い、営業電話への対応をしなくて良くなるメリットがあります。

とくに顧客からの問い合わせ内容が多岐にわたり、問い合わせに応じて専門の部署に振り分けて対応しなければならない、大規模コールセンターにおいては効果を発揮しやすいツールです。

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チャットボット

チャットボットとは自動会話プログラムのことです。Webサイトに埋め込んだチャット窓口やSNSのチャット機能で、問い合わせに対してオペレーターに代わってロボットが一次対応をします。

ユーザーが選択肢を選んでいくシナリオ型と、人間のオペレーターのように顧客と会話形式のコミュニケーションができるAI型の2種類が存在します。

また、チャットボットで解決できない問題については人間のオペレーターに取り次ぎが可能です。ロボットの対応結果をチェックしながら人間が適宜ロボットをチューニングするといったように、ロボットと人間が協働できます。

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FAQ管理システム

FAQ管理システムとは、ユーザーからのよくある質問について管理するためのツールです。
システムを通じてナレッジをコールセンターやヘルプデスク内で共有して、ユーザーからの問い合わせ対応を効率化、接遇品質の向上が可能です。

コールセンターで使うのはコールセンター向けのFAQ管理システムだと想定されますが、他にも社内向け、顧客向けのFAQシステムも存在します。顧客向けのFAQシステムを導入すると、顧客がFAQをもとに事故解決できる可能性が高まるので、問い合わせ数減少効果が期待できます。

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CRM

CRMとは「Customer Relationship Management」の略で顧客管理システムのことを指します。

コールセンターで受け取った注文や顧客からの相談を履歴として保存、他部署と共有するために使用するツールです。コールセンターが存在するか否かにかかわらず、多くのビジネスにとって顧客管理は重要なので、業種・業界・事業規模問わずにさまざまな企業が導入しています。

とくにコールセンター向けの機能が充実しているCRMの場合はCTIとの連携機能、ユーザーからの問い合わせ対応を管理するためのチケット管理機能といった機能が搭載されています。

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インバウンド向けおすすめコールセンターシステム

顧客からの問い合わせやクレーム対応の効率化には、インバウンド向けコールセンターシステムの導入がおすすめです。

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インバウンドコールセンターはユーザーからの問い合わせ対応をする部門

インバウンドコールセンターとはユーザーからの質問、相談に対応するためのコールセンターです。企業側からユーザーに架電するアウトバウンドコールセンターとは求められる仕事内容が異なります。

また、インバウンドコールセンターの業務効率化、応対品質の向上のためにはシステム導入が必要です。PBX・CTI・IVRといったインバウンドコールセンター向けのシステムがあるので、課題に適応できるツールを導入して、業務の効率化を目指しましょう。

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