SuicaやPASMOで交通費を精算する方法、申請・仕訳を効率化する経費精算システム5選
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SuicaやPASMOで交通費を精算するメリット
SuicaやPASMOで交通費を精算することには、次のようなメリットがあります。
- 金額や経路が自動で記録される
- 精算が楽になり申請を溜め込みにくい
- 経理担当者の負担が軽くなる
金額や経路が自動で記録される
SuicaやPASMOを利用すると、乗車駅や降車駅、利用日時、運賃といった情報が自動的に記録されます。これにより交通費精算時の手入力を省いて、記入ミスや計算間違いを予防可能です。また、経路情報も記録されるため、出張時や外出時の移動経路を正確に把握できます。
精算が楽になり申請を溜め込みにくい
紙の領収書や手書きの申請書による交通費精算は手間がかかり、申請が後回しになる大きな原因でした。その点、SuicaやPASMOを利用すれば、履歴を簡単に出力できるため経費申請がスムーズに進みます。申請をコツコツと進めることで、月末に申請を溜め込むケースも減るでしょう。
経理業務における「旅費交通費」とはどういったものなのか、詳しく知りたい方は次の記事をご覧ください。
経理担当者の負担が軽くなる
SuicaやPASMOの利用履歴を活用すれば、経理担当者の負担も軽減されます。手入力や計算、領収書の確認といった作業がなくなり、スピードと精度が向上します。また、経費精算システムと連携できれば、申請内容の確認や承認、仕訳処理なども効率化されるため、より戦略的な業務へ集中できるでしょう。
SuicaやPASMOで交通費を精算する3つの手段
SuicaやPASMOを交通費精算に活用することで、精算の溜め込みや差し戻しを防止できます。交通費精算の手段は3つあります。
- 利用履歴の印字
- 領収書の発行
- 経費精算システムの活用
利用履歴の印字
駅に設置されている券売機や精算機を利用して、SuicaやPASMOの利用履歴を印字できます。印字された履歴には、乗車駅・降車駅・日時・運賃などの情報が記載されており、これを交通費精算の申請書に添付することで、経費として計上できます。
領収書の発行
SuicaやPASMOで切符を購入した場合、券売機や精算機で領収書を発行可能です。ただし、領収書が発行できるのは切符購入時以外だと、定期券購入時とICカードへのチャージ時のみで、活用できるシーンは限られています。
経費精算システムの活用
近年では、SuicaやPASMOの利用履歴をICカードリーダーで読み取り、交通費精算する経費精算システムが普及しています。経費精算システムなら利用履歴の印字や領収書の発行を省略し、申請から承認、経理処理までをスムーズに行えます。また、交通費の自動計算や経路検索、不正利用のチェックも備えているため、経理担当者の負担軽減につながるでしょう。
ICカードに対応した経費精算システムのおすすめは次の記事で紹介しています。
SuicaやPASMOで交通費を精算する方法
SuicaやPASMOで交通費精算する方法を解説します。
利用履歴の確認・印字方法
Suicaの利用履歴は、駅に設置されている多機能券売機やチャージ機などで確認・印字できます。ICカードリーダーにSuicaをタッチし、履歴照会・印字といったメニューを選択すると、画面に直近20件までの利用履歴が表示されます。印字したい場合は、「印字」ボタンを押すことで、最大100件までの履歴を印字可能です。
領収書の発行方法
SuicaやPASMOで切符を購入したりチャージしたりした際の領収書は、多機能券売機で発行できます。購入時に領収書発行ボタンを押すことで領収書を発行可能です。これらの購入にはレシートが出ないため、領収書を発行し、交通費精算の際に提出します。
SuicaやPASMOで交通費を精算するときの注意点
SuicaやPASMOで交通費を精算する際は、次の点に注意しましょう。
- 最短経路で交通費を算出する
- 定期区間の料金は控除する
- 履歴を印字できる件数・期限は決まっている
最短経路で交通費を算出する
交通費を精算する際は、実際に利用した経路ではなく、出発地と目的地間の最短経路で運賃を計算するのが一般的です。SuicaやPASMOの利用履歴には乗車駅と降車駅の情報が記録されているものの、必ずしも最短経路で移動したとは限りません。そのため、経路検索サービスを利用して最短経路を調べ、その運賃で計算する必要があります。
定期区間の料金は控除する
定期券を利用している場合は、定期区間の運賃を差し引いて交通費を精算します。SuicaやPASMOの利用履歴には、定期券の区間内でも記録されますが、定期券でカバーされている区間の運賃は経費として認められません。そのため、定期券区間と定期券区間外の運賃を分けて計算し、定期券区間外の運賃のみを申請する必要があります。
履歴を印字できる件数・期限は決まっている
SuicaやPASMOの利用履歴を印字できる件数は100件以内、印字可能な期限は利用日から26週間以内です。100件または26週間を超えそうなら、こまめに履歴を印字しておきましょう。
経費精算システムで交通費精算するメリット
交通費精算に経費精算システムを活用して得られるメリットは次のとおりです。
- ICカードの履歴を読み取れる
- 金額算出や経路の検索が自動化される
- 移動中に交通費精算を済ませられる
ICカードの履歴を読み取れる
経費精算システムには、ICカードリーダーやスマートフォンを活用し、SuicaやPASMOの履歴を直接読み取るサービスがあります。これにより利用履歴を印字せずに済むため、履歴の印字忘れや紛失といったリスクを回避可能です。
金額算出や経路の検索が自動化される
経費精算システムは、ICカードの履歴から乗車駅と降車駅を抽出し、運賃や最短経路を自動で計算します。定期券の区間も考慮されるため、計算の手間を省けるでしょう。また、経路検索機能を使えば、経路の妥当性をチェックする際にも役立ちます。
移動中に交通費精算を済ませられる
多くの経費精算システムは、スマーフとフォンのアプリを提供しています。アプリを使えば、外出先や移動中でも交通費精算を申請可能です。領収書をカメラで撮影して添付したり、ICカードの履歴を読み取って申請したりできます。申請をその場で済ませることで、申請忘れや月末の溜め込みを防ぎ、スムーズな精算プロセスを実現可能です。
仕訳が自動化される
経費精算システムには、交通費精算の申請内容にもとづいて自動で仕訳するサービスがあります。勘定科目や補助科目を設定しておけば、申請が承認され次第、仕訳へ反映し会計システムに連携されます。これにより、経理担当者は仕訳の手間を省けて、業務効率が向上するでしょう。
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SuicaやPASMOの精算におすすめの経費精算システム5選
続いて、SuicaやPASMOの精算におすすめの経費精算システムを紹介します。
マネーフォワード クラウド経費 - 株式会社マネーフォワード
- 交通費の計算から請求書、領収書の管理まで行える
- SuicaやPASMOといった交通系ICカードやクレジットカードと連携が可能
- 一連のワークフローもスマートフォンで操作・確認できる
マネーフォワード クラウド経費は、会計や人事労務といったバックオフィス業務を効率化できるクラウドサービス「マネーフォワード」の経費精算版です。交通費や旅費の計算から請求書、領収書の管理などを行えます。同サービスでは、SuicaやPASMOといった交通系ICカードやクレジットカードと連携することで明細データの自動取得が可能です。
ワークフロー機能によって、自動入力された明細データを担当者や上司、経理に申請、承認まで行えます。振込システムとのAPI連携を活用すれば、従業員への支払い業務まで実行可能です。アプリも提供しており、申請から承認にいたるまで一連のワークフローもスマートフォンで操作・確認できます。内蔵されたチャット機能によって、申請者と承認者のやり取りも可能です。
- 一般的な経費から交通費や出張費などの仕訳処理から振込データの作成までを行える
- 従業員と管理者の両方にとって使いやすいインターフェースが特徴
- スマートフォンのカメラで領収書をスキャンできる「OCR機能」も搭載
ジンジャー経費は、一般的な経費をはじめSuicaやPASMOを使った交通費、出張費、交際費などの仕訳処理から振込データの作成までを行えるクラウド型の経費精算システムです。従業員と管理者の両方にとって使いやすいインターフェースが特徴で、経費の申請から承認までをスマートフォンアプリで行えます。差し戻し時間を削減できるため、従業員はもちろん管理者の負担も軽減可能です。
スマートフォンのカメラで領収書をスキャンできる「OCR機能」も搭載されています。交通費では、SuicaやPASMOといったICカードの利用履歴から申請可能です。交通費の申請画面から「ICカード」をクリックし、経費処理したい履歴内容と交通機関をチェックするだけで申請が完了します。
TOKIUM経費精算 - 株式会社TOKIUM
- 領収書の撮影から経費申請、会計・振込処理、データ保管までワンストップで行える
- カードリーダーなしでスマートフォンから交通費データを読み取れる
- 目視チェックによって99.9%※のデータ化精度を実現
TOKIUM経費精算は、スマートフォンによる領収書の撮影から経費申請、会計・振込処理、データ保管までワンストップで行える経費精算システムです。SuicaやPASMOといったICカードにも対応しており、カードリーダーなしでスマートフォンから交通費データを読み取り、申請できます。モバイルICカードのデータも取得可能です。
また、スキャンだけでなく同社在籍スタッフによる目視でのチェックを実施しているため、99.9%※のデータ化精度を実現可能です。異なる税率や手書きテキストにも対応しています。使い方の相談窓口をはじめ、マスタ設定や会計フォーマット作成の代行など、導入時のサポートも豊富です。相談窓口は経理だけでなく全従業員が利用できます。
※出典:TOKIUM「スマホで完結できる経費精算システム」2024年11月22日閲覧
- 経費の承認から申請、保存までをワンストップで行える経費精算システム
- 内蔵された乗換案内ソフトによってスムーズな申請が可能
- 利用経路を検索、選択するだけで区間料金や経路が表示される
楽楽精算は、経費の承認から申請、保存までをワンストップで行える経費精算システムです。15,000社※を超える導入実績があり、企業規模や業種を問わず幅広く利用されています。交通費精算では、SuicaやPASMOといったICカードの取り込みはもちろん、内蔵された乗換案内ソフトによってスムーズな申請が可能です。
専用のカードリーダーがなくても、スマートフォンからカードの情報を取り込めます。承認者はボタン1つで申請の承認が可能です。また、「定期区間の自動控除機能」を使えば、利用経路を検索、選択するだけで区間料金や経路が表示されます。経理担当のチェック業務もスムーズになるでしょう。
※出典:ラクス「楽楽精算【公式】累計導入社数No.1の経費精算システム|経費精算の課題解決に」(2024年11月22日閲覧)
- AIが領収書をまとめて処理してくれる経費精算システム
- 溜まった領収書は最大100枚※まで一気にアップロード可能
- SuicaやPASMOなどICカードの履歴取り込み機能も搭載
バクラク経費精算は、AIが領収書をまとめて処理してくれるクラウド型の経費精算システムです。高精度AIによって領収書を瞬時にデータ化できるうえ、内訳の入力も自動化されます。溜まった領収書は最大100枚※まで一気にアップロード可能です。
SuicaやPASMOなどICカードの履歴取り込み機能も搭載されています。バクラク経費精算のシステム内で経路を検索し、そのまま交通費の申請が可能です。外部サービスで交通経路を調べずに済むため、従業員や経理担当者の負担が大幅に軽減されます。
※出典:LayerX「クラウド型経費精算システム【バクラク経費精算】」(2024年11月22日閲覧)
SuicaやPASMOの交通費精算は経費精算システムがおすすめ
SuicaやPASMOを利用した交通費精算は、利用履歴の印字や領収書の発行など、従来の方法でも行えます。しかし、経費精算システムを活用することで、効率的で正確に交通費を精算可能です。
ICカードの履歴の自動読み取り、金額計算や経路検索の自動化、移動中の申請、仕訳の自動化など、経費精算システムには多くのメリットがあります。これらの機能を活用することで、申請者と経理担当者の双方で工数を減らせるでしょう。交通費精算の効率化を検討している企業は、ぜひ経費精算システムの導入を検討してみてください。
ICカードに対応した経費精算システムのおすすめは次の記事で紹介しているので、比較検討したい方はご覧ください。