グループウェアとは? 機能や種類、メリット、選び方を解説

目次を閉じる
- グループウェアとは
- グループウェアの種類
- オンプレミス型グループウェアとは
- クラウド型グループウェアとは
- グループウェアの機能
- ビジネスチャット
- スケジュール管理
- 設備予約
- 掲示板
- オンラインストレージ
- ワークフロー
- グループウェアのメリット
- 情報共有にかかる時間を削減
- さまざまな働き方を実現
- 稟議や報告のスピードアップ
- グループウェアのデメリット
- 部門を超えたコミュニケーションは運用次第
- コストがかかる
- 活用を促すためのサポートが必要
- グループウェアの選び方
- 導入の目的に合っているか
- 対応している機能を搭載しているか
- コストパフォーマンスのよさ
- システム連携できるか
- 操作性のよさ
- セキュリティ対策がされているか
- グループウェアは用途を見極めて導入
- BOXILとは
本記事の内容は下記の動画でも触れて解説しています。あわせてチェックするとスムーズに理解できるでしょう。
グループウェアとは
グループウェアとは、組織のコミュニケーションと共同作業を活性化し、業務効率化を実現するためのソフトウェアのことです。
グループウェアの機能には、メール配信・スケジュール管理・ビジネスチャット・オンラインストレージなどがあります。近年はオンラインにて利用できるクラウド型グループウェアが主流になり、テレワークに適していると導入する企業が増えてきました。
グループウェアの具体的なシステムには、日本製のものにサイボウズ Officeやdesknet's NEOなどがあります。Microsoft 365(旧:Office 365)や、Google Workspace(旧:G Suite)などの海外製のものも多いです。そのほかのサービスはこちらで比較紹介しています。
グループウェアの種類
グループウェアには、大きく分けてオンプレミス型とクラウド型の2つの種類があります。それぞれどのような違いがあるのか説明します。
オンプレミス型グループウェアとは
オンプレミス型グループウェアは、自社が導入したサーバーにソフトウェアをインストールして利用するグループウェアです。
オンプレミス型グループウェアは、社内のサーバーにデータを保有できるため、セキュリティレベルが高く、情報漏えいリスクの低さが大きなメリットです。目的に応じて機能のカスタマイズがしやすいといったメリットもあります。
ただし、導入にはサーバーを含め初期費用が高額になり、導入までの時間も数か月かかる場合もあります。オンプレミス型グループウェアの運用には専門知識のある人材が必要で、トラブル対応も含めて社内で行わなければならず、運用にかかる負担が大きい点もデメリットと言えるでしょう。
クラウド型グループウェアとは
クラウド型グループウェアは、事業者が提供するグループウェアのソフトウェアを、インターネット経由で利用するタイプのグループウェアです。オンプレミス型のように自社で環境構築を行う必要がないため、導入までの期間が短く、初期費用を抑え低コストで利用できることがメリットになります。
デメリットとしては、オンプレミスとは異なり機能をカスタマイズできない点が挙げられます。クラウドサービスにはセキュリティレベルの高いものが多いものの、オンプレミス型と比べセキュリティのリスクが残る点もデメリットといえるでしょう。
しかし、インターネットに接続できれば利用が可能なクラウド型グループウェア型は、テレワークや出張先などの社外を含め、時間や場所を限定せずに利用できる点がメリットです。また、近年ではクラウドのサービスもセキュリティのレベルを向上させています。
オンプレミス型、クラウド型どちらにもメリット・デメリットはありますが、テレワークの普及といった背景もあり、クラウド型のソフトウェアを利用する企業が増加傾向にあります。
グループウェアの機能
グループウェアにはコミュニケーションや情報共有の機能を中心に、リモートワークで業務を推進するのに役立つ機能が充実しています。
グループウェアに搭載されている主な機能について解説します。
- ビジネスチャット
- スケジュール管理
- 設備予約
- 掲示板
- オンラインストレージ
- ワークフロー
ビジネスチャット
LINEのようなビジネスチャットが行える機能も便利です。チャットであれば、メールよりも迅速かつ手軽にコミュニケーションが取れます。
複数人でのビジネスチャットで情報交換が簡単にできたり、Web会議にスムーズに移行できたりします。
スケジュール管理
スケジュール管理とは、個人・グループメンバーのスケジュールを共有し管理できる機能です。主に社内行事やミーティング、Web会議といった複数人での日程調整を行う際に役立ちます。他のメンバーの外出予定や在席状況などが簡単に把握できるため、電話の取り次ぎが必要なときにも便利でしょう。
テレワーク中の社員がいる場合には、今どのような業務をしているかといった状況が把握しやすくなり、連絡するタイミングを把握しやすくなるメリットもあります。
設備予約
設備予約とは、会議室やプロジェクターなどの施設や備品を予約できる機能です。施設や備品の利用や空き状況を一覧で簡単に把握できます。ソフトウェアの画面上で予約を行えるため、予約作業を効率化できます。重複予約によるトラブルの防止にもつながるでしょう。
掲示板
掲示板とは、社内通達やお知らせといった連絡事項を入力・発信・共有できる機能です。連絡事項の入力と合わせて公開日時や閲覧権限を設定し、必要な情報を必要なメンバーだけに伝えられます。発信者・閲覧者ともにシンプルな操作で情報伝達や確認が可能になります。
紙やメール送信などの方法で連絡事項を周知するのと比べ、大切な連絡を見逃さなくなるでしょう。離れた場所で仕事をしているテレワーク環境でも、業務に必要な連絡を逃しません。
オンラインストレージ
オンラインストレージは、文書や資料、動画などのファイルを保存して共有できる機能です。メールで送れない大きな容量のファイルも簡単に共有でき、検索機能で目的のファイルを簡単に見つけられます。
ファイルのアクセス制限機能があれば、閲覧できるグループやメンバーを制限でき、セキュリティとコンプライアンスを強化できます。
ワークフロー
ワークフローとは、見積書や稟議など上長への承認が必要な書類の作成や申請・承認といったフローが行える機能です。一連の操作をオンラインで完結でき、作業を効率化できます。スマートフォンのようなモバイル端末にも対応しているため、外出先やテレワークでも申請や承認作業を行えます。
上長が不在で承認が進まないといった、紙の書類を使用する方法で起こりがちな問題点を解消し、迅速・スムーズに稟議や承認作業を進められるでしょう。
各機能の詳細については次の記事で解説しています。

グループウェアのメリット
グループウェアを導入するメリットは次の3つです。
- 情報共有にかかる時間を削減
- さまざまな働き方を実現
- 稟議や報告のスピードアップ
情報共有にかかる時間を削減
グループウェアを利用すると、情報共有にかかる時間を削減できます。メンバーの予定、ちょっとした連絡、会議の資料など多くのものを対象のメンバーにすばやく共有できるのもポイントです。
リアルタイムでスマートフォンやタブレットからでも予定を確認可能な点が、とくに強みといえるでしょう。たとえば、スケジュール管理があれば当事者に確認しなくても、アポイントメントや会議の予定を入れられます。

さまざまな働き方を実現
クラウド型のグループウェアは、自宅のパソコンやスマートフォンからもアクセス可能です。主な情報共有はグループウェア上で行われるので、リモートワークや在宅勤務でも問題ありません。
Web会議で打ち合わせができ、オンラインストレージにてファイルをやりとりできます。他にも、グループウェアでは掲示板やメール機能など、遠隔地で働くチームのコミュニケーションや情報共有をサポートする、さまざまな機能を活用できます。多様なワークスタイルを実現するために、グループウェアは不可欠なシステムだといえるでしょう。
稟議や報告のスピードアップ
グループウェアにはワークフロー管理機能を搭載している場合があり、グループウェアを導入すれば、稟議の申請や業務報告のスピードアップが可能です。
ワークフロー機能を活用すれば、稟議のステータスや進行状況を画面上で簡単に確認可能です。これまで直接渡さないと承認してもらえなかった稟議書や、口頭やメールでの説明が必須だった報告などを、気づいたタイミングで実施できるため、業務の迅速化につながります。コミュニケーションを改善するグループウェアは、業務の生産性に大きく影響する重要なツールと言えます。
グループウェアのデメリット
グループウェアのデメリット、導入を検討する際に注意する点は次の2つです。
- 部門を超えたコミュニケーションには適していない
- コストがかかる
- 活用を促進するためのサポートが必要
部門を超えたコミュニケーションは運用次第
グループウェアのチャット作成には管理者の許可を要することが多く、部門や役職を越えたチャット作成には許可が下りない場合もあります。ビジネスチャット単体でも同様です。運用に注意しなくては各部門での連絡しかできない状態になりえます。
コストがかかる
無料のグループウェアもあるものの、有料のサービスの方が機能は充実している傾向にあるでしょう。有料のグループウェアを導入する場合は、初期費用や月額費用を確認し、コストが見合うか試算しておくのがおすすめです。
活用を促すためのサポートが必要
グループウェアの導入には、活用を促すための教育やサポートが必要です。
実際に使用する社員が機能を十分に活用できなければ、業務の効率化は実現できません。グループウェアを導入しても、社内に定着しなければ意味がないため、グループウェアを使いこなすためのマニュアル整備や勉強会を実施するなどして、活用をサポートすることが大切です。
また、グループウェアを導入する目的やメリットについての理解を得る必要もあります。導入目的を説明し、理解してもらわなければ、「操作を覚えるのが面倒」と思われてしまい浸透しない可能性があるため注意しましょう。
グループウェアの選び方
グループウェアの導入の際には、次のポイントに注意して選ぶのをおすすめします。
- 導入の目的に合っているか
- 対応している機能を搭載しているか
- コストパフォーマンスのよさ
- システム連携できるか
- 操作性のよさ
- セキュリティ対策がされているか
それぞれのポイントについて説明します。
導入の目的に合っているか
グループウェアを選ぶ前に「グループウェアをなぜ使いたいのか」目的を明確にしておくのが大切です。目的によって必要な機能をピックアップできるようになります。
目的を明確にしないままグループウェアを選んでしまうと、「導入してもニーズが低いため利用されない」「ほかのシステムで代用が可能だった」といった失敗につながる可能性があります。
「勤務場所を問わず、スムーズなコミュニケーションを行いたい」「チームメンバーの進捗管理がひと目でわかるようにしたい」のような目的に役立つグループウェアを選ぶようにしましょう。
対応している機能を搭載しているか
グループウェアの機能は多岐にわたるため、重点的に効率化したい機能があるか、使いやすそうか確認するようにしましょう。
多機能や高度な機能のあるシステムよりも、多くの従業員が簡単に使えるグループウェアを選んだ方が、導入はうまくいくことが多いでしょう。
コストパフォーマンスのよさ
グループウェアのオンラインストレージの容量や標準機能を比較して、コストパフォーマンスの高いサービスを選びましょう。
最低契約期間・人数の条件や、オプション機能やカスタマイズの料金も確認しておくようにしましょう。
システム連携できるか
グループウェアが既存のOfficeソフトや会計ソフト、勤怠管理システムと連携できれば、多くの業務を効率化できます。
SlackやChatwork、Zoomといったツールとグループウェアがスムーズに連携できると、重要な連絡や通知を見逃すことがなくなります。
操作性のよさ
グループウェアを選ぶときは、操作性がよいかどうかをチェックしましょう。
機能が充実していても操作が難しくて使いにくい場合は、情報共有や伝達がスムーズに行えない可能性があります。
パソコンスキルに関係なく、誰でも直感的に操作できるグループウェアを利用するのが重要です。「マウスで簡単に操作できるか」「操作画面はシンプルでわかりやすいか」といった観点からグループウェアを見極めるとよいでしょう。
トライアル期間があれば、試した後に幅広いタイプのスタッフから使用感をヒアリングするようにしましょう。そのため、無料トライアルは積極的に活用し、できれば複数のグループウェアを試してみるのがおすすめです。
セキュリティ対策がされているか
グループウェアのユーザー認証やアクセス制限などセキュリティのための機能も、情報漏えいを防ぐために重要視しましょう。グループウェア内でも個人情報や顧客情報を利用する場合もあるので、強固なセキュリティ対策がされているツールを選ぶのがポイントです。
暗号化やアクセス制限、多要素認証といったセキュリティ対策のほか、プライバシーマークのような認証を取得しているかも確認するとよいでしょう。
グループウェア導入後には、ユーザー認証やアクセス制限を適切に使用して、セキュリティに配慮した運用を行う必要があります。
【関連記事】
・グループウェア比較(無料)
・グループウェア比較(中小企業)
グループウェアは用途を見極めて導入
グループウェアの意味や種類、機能、メリット・デメリットと選び方のポイントについて紹介しました。グループウェアは機能が多く種類も多岐に渡るため、導入に失敗するリスクが少なくありません。システムの特徴や機能をよく調べて慎重に検討しましょう。グループウェアのサービスについて詳しく知りたい方は、次の記事をチェックしてください。

【関連記事】
・グループウェア比較(建設業)
・グループウェア比較(小売業)
・グループウェア比較(製造業)
・グループウェア比較(不動産)
・グループウェア比較(銀行)
・グループウェア比較(保険)
・グループウェア比較(スタートアップ)
BOXILとは
BOXIL(ボクシル)は企業のDXを支援する法人向けプラットフォームです。SaaS比較サイト「BOXIL SaaS」、ビジネスメディア「BOXIL Magazine」、YouTubeチャンネル「BOXIL CHANNEL」、Q&Aサイト「BOXIL SaaS質問箱」を通じて、ビジネスに役立つ情報を発信しています。
BOXIL会員(無料)になると次の特典が受け取れます。
- BOXIL Magazineの会員限定記事が読み放題!
- 「SaaS業界レポート」や「選び方ガイド」がダウンロードできる!
- 約800種類のビジネステンプレートが自由に使える!
BOXIL SaaSでは、SaaSやクラウドサービスの口コミを募集しています。あなたの体験が、サービス品質向上や、これから導入検討する企業の参考情報として役立ちます。
BOXIL SaaS質問箱は、SaaS選定や業務課題に関する質問に、SaaSベンダーやITコンサルタントなどの専門家が回答するQ&Aサイトです。質問はすべて匿名、完全無料で利用いただけます。
BOXIL SaaSへ掲載しませんか?
- リード獲得に強い法人向けSaaS比較・検索サイトNo.1※
- リードの従量課金で、安定的に新規顧客との接点を提供
- 累計800社以上の掲載実績があり、初めての比較サイト掲載でも安心
※ 日本マーケティングリサーチ機構調べ、調査概要:2021年5月期 ブランドのWEB比較印象調査
