【比較表】健康管理システムおすすめ16選 最新ランキングや導入メリット、選び方
健康管理システムを導入しようと思っても、「健康管理システム・ストレスチェックサービス」「メンタルヘルスケアサービス」「健康増進サービス」のように種類がたくさんあってどうやって選べばいいの?と迷いますよね。そんな声にお応えしてBOXILがおすすめ健康管理システムを厳選。チェックしたいサービスの紹介資料をまとめてダウンロードできます。
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目次を閉じる
- 健康管理システムの機能・料金比較表
- 健康管理システムとは
- 健康管理システムの必要性
- 健康管理システムの機能・できること
- 健康管理システムの費用相場
- 健康管理システムの種類は2タイプ
- 多機能型
- シンプル・用途特化型
- 企業規模、業種別の健康管理システムの選び方
- 中小企業が重視すべきポイントと導入しやすいシステム
- 中堅〜大企業やグループ企業での選定ポイント
- 業界別のおすすめシステム(自治体、物流、製造、建設)
- 健康管理システムの比較ポイント
- 導入目的に適した機能が備わっているか
- 人事労務システムと連携できるか
- セキュリティは十分か
- サポート体制は整っているか
- 健康管理システムのシェア・人気ランキング
- シェア率No.1は「WELSA」(mediment)
- 健康管理システムの資料請求数No.1は「けんさぽ」
- 多機能型の健康管理システムおすすめ7選
- Carely(ケアリィ)
- 健康管理システムHealthCore
- ハピネスパートナーズ
- mediment
- Be Health
- すこやかサポート21
- freee人事労務 健康管理
- シンプル・用途特化型の健康管理システムおすす9選
- けんさぽ
- Universal 勤次郎
- HM-neo
- Growbase
- バリューHR 健診予約システム
- 健診DXサポート
- newbie
- アドバンテッジ スマートケア
- ハピルス健診代行
- 健康管理システムの導入プロセス
- データ整理と社内体制の構築
- 初期設定とデータ移行
- 運用ルール作成と活用サイクルの構築
- 健康管理システムを導入する4つのメリット
- 健康診断管理業務が効率化できる
- 二次検診勧奨、産業医面談などの必要フォローが容易になる
- 従業員・職場の課題が把握しやすくなる
- 健康経営の推進に役立つ
- 健康管理システムの市場規模
- 健康経営優良法人の評価項目とシステム活用
- 健康経営優良法人の主な評価項目と必要データ
- 健康管理システムで自動収集・レポートできる項目
- 健康管理システムの選定についてよくある質問
- 健康管理システムはどの程度の企業規模から導入すべきですか?
- 無料で使える健康管理システムはありますか?
- 産業医や保健師もシステムを使えますか?
- 健康管理システム導入で健康経営の推進を
- BOXILとは
健康管理システムの機能・料金比較表
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|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Carely | 健康管理システムHealthCore | ハピネスパートナーズ | mediment | Be Health | すこやかサポート21 | freee人事労務 健康管理 | けんさぽ | Universal 勤次郎 | HM-neo | Growbase | バリューHR 健診予約システム | 健診DXサポート | newbie | アドバンテッジ スマートケア | ハピルス健診代行 | |
| 料金 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 買い切り302万円〜、サブスク92万円〜 | 1ユーザー月額57円〜 | 1ユーザー月額300円 | 1ユーザー月額100円〜 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 1ユーザー月額1,650円〜 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 1ユーザー月額50円〜 | 1ユーザー月額50円〜 | 要問い合わせ |
| 健診データ管理 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
| ストレスチェック実施 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | サービス連携 | ● |
| 勤怠連携 | ● | ー | CSV | ー | CSV | ● | ● | CSV | ● | ー | ー | ー | ー | ー | ー | ー |
| 面談管理 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ー | ー | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ー |
| 帳票作成 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ー | ● | ● | ● | ● | ● | ー | ● |
| API連携 | ● | ● | ー | ● | ー | ー | ● | ● | ● | ー | ー | ー | ー | ー | ー | ー |
| 連携可能システム | SmartHR、Slack、KING OF TIMEなど | SmartHR | ー | SmartHR | ー | ー | freee人事労務 | ー | ー | ー | ー | ー | ー | ー | ー | ● |
| シングルサインオン | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ー | ー | ー | ● | ー | ー | ー | ー | ー | ー |
| ダッシュボード・分析 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ー | ● | ● | ● | ● | ー |
| セキュリティ | ISO27001、ISO27017、ISO27018 | Pマーク、ISO20000、ISO27001、ISO9001 | Pマーク、ISO27001 | ー | ー | ー | ー | ー | ー | ー | ー | Pマーク、ISO27001 | Pマーク | ー | ISO27001 | Pマーク |
※ーの機能は要問い合わせ
健康管理システムとは
健康管理システムとは、従業員の健康診断、ストレスチェック、長時間労働者の面談記録、産業医の意見書など、企業が担う健康管理業務を一元的に管理するためのシステムです。
従来は紙の健診結果、各拠点で運用されるExcel、人事システムとは分断されたストレスチェック結果など、情報が複雑に散らばり、「受診漏れ」「フォロー漏れ」「記録欠損」が起こりやすい状態でした。
健康管理システムは、これらのデータを統合し、リスクの早期発見や産業医との連携を支援することで、安全配慮義務の履行と健康経営の推進に寄与します。
健康管理システムの必要性
企業が健康管理システムを導入する必要性は、単なる業務効率化ではなく「法令順守」と「安全配慮義務」の観点から年々高まっています。労働安全衛生法では、年1回の定期健康診断、過重労働者への医師面接指導に加え、2015年以降はストレスチェック制度が義務化※され、実施だけでなく高ストレス者への対応と職場環境改善が企業の責務となりました。
しかし現場では、健診結果は紙やPDF、ストレスチェックは外部システム、面談記録はExcelと情報が分散し、フォロー漏れが起こりやすい状況です。これらを放置すると、未受診、高ストレス者の放置、長時間労働者の面談漏れといった法令違反のリスクが高まります。健康管理システムは、企業が確実に法令順守し、安全配慮義務を果たせる体制を整えるために欠かせない基盤です。
ストレスチェックに特化したサービスは下記でも紹介しています。
※出典:厚生労働省「ストレスチェック制度について」
健康管理システムの機能・できること
健康管理システムの機能は単なる健診結果の保管にとどまらず、下記のような煩雑な業務が効率化されます。
- 健診・ストレスチェックなど健康データの一元管理
- フォローが必要な従業員の抽出と対応状況の管理
- 健康リスクの見える化と改善に向けた分析・レポート作成
多くの健康管理システムには下記機能が標準搭載され、担当者の工数削減につながります。
| 機能 | 詳細 |
|---|---|
| 健康診断結果の管理 | 健康診断結果のデータを管理する機能 |
| ストレスチェック | 従業員のストレスチェックを行える機能 |
| 保健指導 | 健康診断結果に基づき保健指導を行う機能 |
| 報告書作成機能 | 労働基準監督署へ提出する書類を作成する機能 |
| 再検査の推奨通知 | 健康診断で、再検査が必要と判断された従業員に対して、再検査の勧奨通知を送る機能 |
| データ一元管理機能 | 健康診断結果や就業判定、保健師履歴などデータを一元管理できる機能 |
| 診断結果のデータ出力 | 健診結果データや面談結果データを自由なレイアウトで出力できる機能 |
システムによっては、産業医面談の記録、就業判定、意見書管理、休職・復職管理まで備え、産業保健業務全体をカバーできるものもあります。HRシステムや勤怠システムと連携することで、より精度の高い健康リスク予測や施策評価にも活用が可能です。
健康管理システムの費用相場
健康管理システムの費用は、導入規模や機能範囲によって幅があります。BOXILで主要な健康管理システム24サービスの初期費用と月額費用を調査したところ、料金が公開されていないサービスを除くと下記の傾向が見られました。
- 初期費用は要問い合わせのサービスがほとんどだが、最安値は500円/人
- 月額費用は、最低価格が数十円/人〜5万円ほど
- 費用はアカウント数、利用ユーザー数、機能の種類などで変動
料金モデルは定額制、従業員数や対応業務に応じた課金制の2つに分かれます。追加機能に応じてオプション費用がかかる可能性があるため、導入の際には必ず見積もりを取ることをおすすめします。
健康管理システムの種類は2タイプ
健康管理システムは大きく「多機能型」と「シンプル・用途特化型」の2タイプに分かれます。

多機能型は、健診・ストレスチェックに加え、面談管理や帳票作成、外部サービス連携など機能が幅広く、健康管理を仕組みとして整えたい企業に最適です。
一方、シンプル・用途特化型は、健診データ管理や受診管理など必要最低限の機能に絞られており、まず小さく導入したい企業や中小規模の組織に向いています。
| タイプ | 特徴 | 適している企業 |
|---|---|---|
| 多機能型 |
・健診、ストレスチェック、面談管理・帳票作成など、健康管理に必要な機能が広く揃っている ・外部システムとの連携やSSOなど拡張性が高い ・ダッシュボードで健康リスクを可視化し、経営報告に使えるレベルの分析が可能 |
・結果管理だけでなく、面談やフォロー、分析まで一連で管理したい企業 ・健康経営優良法人を視野に入れて、データの見える化を強化したい企業 |
| シンプル・用途特化型 |
・健診結果の管理、ストレスチェックなどコア機能を中心に提供 ・業務フロー全体ではなく、健診業務や予約管理など特化領域に強い ・API連携やSSO、セキュリティ認証は必要最小限 |
・主にデータ管理や受診管理を効率化したい企業 ・担当者が少なく、シンプルな運用が求められる企業 |
多機能型
多機能型の健康管理システムは、健診データ管理やストレスチェックに加え、面談管理、帳票作成、ダッシュボード、他システムとの連携など、健康管理業務をトータルに支援できる点が強みです。
人事・総務だけでなく産業医や保健師も関わる運用を想定しており、従業員数が多い企業や、健康経営優良法人の取得を視野に入れた中堅〜大企業に適しています。
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|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Carely | 健康管理システムHealthCore | ハピネスパートナーズ | mediment | Be Health | すこやかサポート21 | freee人事労務 健康管理 | |
| 料金 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 買い切り302万円〜、サブスク92万円〜 | 1ユーザー月額57円〜 | 1ユーザー月額300円 |
| 健診データ管理 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
| ストレスチェック実施 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
| 勤怠連携 | ● | ー | CSV | ー | CSV | ● | ● |
| 面談管理 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
| 帳票作成 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
| API連携 | ● | ● | ー | ● | ー | ー | ● |
| 連携可能システム | SmartHR、Slack、KING OF TIMEなど | SmartHR | ー | SmartHR | ー | ー | freee人事労務 |
| シングルサインオン | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ー |
| ダッシュボード・分析 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
| セキュリティ | ISO27001、ISO27017、ISO27018 | Pマーク、ISO20000、ISO27001、ISO9001 | Pマーク、ISO27001 | ー | ー | ー | ー |
※「ー」は要問い合わせ
それぞれの製品の特徴について、詳しくは下記をご覧ください。記事下部の見出しに遷移します。
▼多機能型の健康管理システムを詳しく見る
シンプル・用途特化型
シンプル・用途特化型の健康管理システムは、健診結果の一元管理や受診状況の把握、ストレスチェックの実施など、まず押さえておきたい機能に絞って導入できる点が特徴です。画面や設定が比較的シンプルで、専任担当が少ない企業でも運用しやすく、コストも抑えやすい傾向があります。
初めて健康管理システムを導入する中小企業や、特定の業務だけ効率化したい企業に向いています。
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|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| けんさぽ | Universal 勤次郎 | HM-neo | Growbase | バリューHR 健診予約システム | 健診DXサポート | newbie | アドバンテッジ スマートケア | ハピルス健診代行 | |
| 料金 | 1ユーザー月額100円〜 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 1ユーザー月額1,650円〜 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 1ユーザー月額50円〜 | 1ユーザー月額50円〜 | 要問い合わせ |
| 健診データ管理 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
| ストレスチェック実施 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | サービス連携 | ● |
| 勤怠連携 | CSV | ● | ー | ー | ー | ー | ー | ー | ー |
| 面談管理 | ー | ー | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ー |
| 帳票作成 | ● | ー | ● | ● | ● | ● | ● | ー | ● |
| API連携 | ● | ● | ー | ー | ー | ー | ー | ー | ー |
| 連携可能システム | ー | ー | ー | ー | ー | ー | ー | ー | ● |
| シングルサインオン | ー | ー | ● | ー | ー | ー | ー | ー | ー |
| ダッシュボード・分析 | ● | ● | ー | ● | ● | ● | ● | ● | ー |
| セキュリティ | ー | ー | Pマーク | ー | Pマーク、ISO27001 | Pマーク | ー | ISO27001 | Pマーク |
※「ー」は要問い合わせ
それぞれの製品の特徴について、詳しくは下記をご覧ください。記事下部の見出しに遷移します。
▼シンプル・用途特化型の健康管理システムを詳しく見る
企業規模、業種別の健康管理システムの選び方
中小企業が重視すべきポイントと導入しやすいシステム
中小企業では、人事担当者が1〜2名で健康管理業務を兼務するケースが多く、まずは健診結果の一元管理、未受診者の把握、ストレスチェック実施など、日常業務のミスや抜け漏れを防ぐ仕組みが重要です。
さまざまな機能が搭載される多機能型よりも、シンプル・用途特化型の方が導入ハードルが低く、すぐ運用に乗せやすいでしょう。まずは基本的な健診管理やストレスチェックを効率化し、必要に応じて徐々に機能を拡張したい企業に適しています。
コストを抑えて健康管理の第一歩を踏み出したい場合は、けんさぽやnewbie、また多機能型ではあるもののコストが抑えられるfreee人事労務 健康管理などが選択肢になります。
中堅〜大企業やグループ企業での選定ポイント
中堅〜大企業やグループ企業では、従業員数が多く拠点構成も複雑なため、健康管理システムには多拠点対応、権限設定、セキュリティ水準、外部システムとの連携といった機能が重要です。また、健診データの一元管理だけでなく、長時間労働者・高ストレス者の抽出、産業医面談の記録、就業判定や帳票作成など、産業保健領域まで含めた運用が発生します。
そのため、シンプル・用途特化型では機能が不足しやすく、多機能型が適合するでしょう。労務や勤怠システムとのAPI連携、シングルサインオン対応、ISO/Pマークなどの情報セキュリティ基盤があるかも重要です。
Carely、健康管理システムHealthCore、mediment、すこやかサポート21などは、大規模企業の複雑な健康管理フローにも対応しやすい点が強みです。
業界別のおすすめシステム(自治体、物流、製造、建設)
健康管理システムは、業界によっても適した製品が少しずつ異なります。業界ごとのおすすめシステムは下記で紹介しているのでぜひご参考ください。
| 業界 | 必要な機能・課題 | 関連記事 |
|---|---|---|
| 自治体 | ・多職種の健康情報を統一ルールで管理する必要がある ・ストレスチェック後の部署単位の分析や、メンタル不調の早期発見が求められる |
【自治体】選び方・比較を見る |
| 物流 | ・長時間労働者・深夜勤務者の健康リスクを可視化し、産業医面談へ確実につなげる仕組みが必要 ・拠点が広く分散していても、受診状況をリアルタイムに追える受診管理機能が求められる |
【物流】選び方・比較を見る |
| 製造業 | ・特殊健康診断、作業区分別の健診管理が必要 ・作業制限・就業可否の判定や産業医指示を現場へ確実に共有する仕組みが求められる |
【製造】選び方・比較を見る |
| 建設業 | ・協力会社や一人親方を含めた受診管理の効率化が必要 ・長時間労働、高ストレス者の抽出とフォローを自動化する仕組みが求められる |
【建設】選び方・比較を見る |
健康管理システムの比較ポイント
健康管理システムをある程度絞り込んだら、下記の比較ポイントをチェックして最終的なシステム選定に進みましょう。
- 導入目的に適した機能が備わっているか
- 人事労務システムと連携できるか
- セキュリティは十分か
- サポート体制は整っているか
導入目的に適した機能が備わっているか
健康管理システムはサービスごとに得意領域が異なるため、課題に合った機能が備わっているかを最初に確認することが重要です。
たとえば、未受診者・高ストレス者のフォロー漏れを防ぎたい企業は、対象者の自動抽出や面談管理機能が必須です。一方、健診情報のバラつきを解消したい企業は、データ取り込み形式や帳票作成の柔軟さが重要となります。
導入目的が曖昧だと機能過多で使いこなせないこともあるため、「どの業務を減らしたいか」を軸に優先順位を明確にすることが大切です。
人事労務システムと連携できるか
勤怠管理システムなど既存の人事労務領域との連携性は、健康管理システムの使いやすさを大きく左右します。特に長時間労働者や高ストレス者の抽出には勤怠データとの連携が欠かせません。
API連携やCSV連携に対応していれば、手作業によるデータ転記が不要になり、フォロー対象者の抽出や面談準備が自動化されます。また、API連携により従業員の所属情報の自動同期ができると、異動時の権限設定やデータ更新の手間も減り、運用の継続性が高まります。
たとえば健康管理システムHealthCoreやmedimentは、SmartHRとのAPI連携が可能です。またCarelyはSmartHRや、勤怠管理システムのKING OF TIME、チャットツールのSlackとの連携も可能。将来の拡張性も踏まえ、連携性にも着目するとよいでしょう。
セキュリティは十分か
健康診断結果やストレスチェックなど、健康情報は要配慮個人情報にあたるため、システムのセキュリティ水準は最重要ポイントです。ISO27001やPマークの取得状況、データ暗号化、アクセス権限の細かさ、ログ管理などを確認することで、情報漏えいリスクを大幅に低減できます。
また、シングルサインオンに対応していれば、アカウント管理が簡単になり、従業員側の利用ハードルも下がります。特に大企業や自治体などは、導入審査で求められる要件が多いため、事前確認が必須です。
健康管理システムHealthCore、ハピネスパートナーズ、バリューHR 健診予約システムは、Pマーク・ISO27001ともに認証を取得しています。
サポート体制は整っているか
健康管理システムは、導入後の運用サポートの質によって使い勝手が大きく変わります。初期設定やデータ移行を専門スタッフがどの程度支援してくれるか、質問への回答が迅速かは重要な比較ポイントです。
また、産業医や保健師向けの利用マニュアル、管理職向けの説明資料など、社内浸透を支援するコンテンツがあると定着しやすくなります。導入実績がどれほどあるかも、安心して利用できる目安になります。
健康管理システムのシェア・人気ランキング
BOXILが独自に調査した、健康管理システムのシェア率や人気ランキングを紹介します。
シェア率No.1は「WELSA」(mediment)

健康管理システムの導入に携わった1,595人を対象にBOXILが独自アンケート※を実施し、導入した健康管理システムを調査しました。
シェアがもっとも多かったのは、WELSAで15.00%。その後に健康管理システムHealthCoreが11.80%、Growbaseが11.50%、medimentが10.60%、Carely(ケアリィ)が8.70%と続きます。これら5社で全体の半数以上を占める結果となりました。
なお、WELSAは2025年7月1日にmedimentへ事業を譲渡しており、現在の新規契約はmedimentへ一本化されています。
※調査概要:インターネット調査にて健康管理システムの導入に携わった全国20〜60代の1,595人へ実施。本調査の期間は2025年5月14日〜18日。本アンケート結果は小数点以下任意の桁を四捨五入しており、合計が100%にならない場合がある
健康管理システムの資料請求数No.1は「けんさぽ」
2025年10月の1か月間にBOXILユーザーから資料請求されたサービスのランキング※を紹介します。
| 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 |
|---|---|---|---|---|
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| けんさぽ | HRBrain(ストレスチェック) | ハピネスパートナーズ | Carely(ケアリィ) | 健康管理システムHealthCore |
| 3件の口コミを見る | 120件の口コミを見る | ー | 10件の口コミを見る | 1件の口コミを見る |
下記からは、ランキング上位のシステムを含んだ人気の健康管理システムのサービス資料をまとめてダウンロードできます。料金・機能の比較表もついてくるので、気になる製品の比較や稟議申請にもご活用ください。
多機能型の健康管理システムおすすめ7選
Carely(ケアリィ) - 株式会社iCARE
- 健康管理システムだけでなく、健康経営の推進も伴走サポート
- 健康診断の予約代行や産業医紹介などに対応
- 健康課題解決を伴走支援するコンサルティングも可能
Carely(ケアリィ)は、健康診断結果やストレスチェック結果、面談記録などを一元管理できる健康管理システムです。健康経営に必要な情報を管理できるほか、健康経営推進に向けた企画から実行までを一貫支援する伴走型コンサルティングも依頼できます。
産業医や保健師といった専門人材の紹介にも対応し、健康経営のための体制づくりから、改善までトータルサポートを受けられます。
Carely(ケアリィ)の料金プラン・費用
要問い合わせ
健康管理システムHealthCore - 株式会社ヒューマネージ
- 組織と個人のフィジカル・メンタル・エンゲージメントの状態を見える化
- 条件をかけ合わせ不調者を抽出する多重リスク管理機能を搭載
- 異なる医療機関の健康診断データの共通フォーマットへの変換が可能
健康管理システムHealthCoreは、ストレスチェックとエンゲージメントサーベイを標準搭載した健康管理システムです。健康診断やストレスチェックなど、産業保健活動に必要な情報を一元管理でき、紐づくタスクの実施状況も管理できます。
異なる医療機関の健康診断データを共通フォーマットに変換できるため、異なる項目名や値も統一してインポート可能です。ストレスチェックや健康診断結果をかけ合わせて不調者を抽出できるので、いち早いフォローアップにつなげられます。
健康管理システムHealthCoreの料金プラン・費用
- 初期費用:要問い合わせ
- 年間費用:要問い合わせ
ハピネスパートナーズ - エムスリーヘルスデザイン株式会社
- 産業保健に専門特化
- 特殊業務歴をもとに必要な健診コースを表示
- 健康課題分析機能を標準搭載
ハピネスパートナーズは、健康情報の統一管理から組織間連携、分析まで対応した健康管理クラウドサービスです。健康診断結果や特殊健診、面談記録、ストレスチェックなどの健康情報をデータベース化し、蓄積データにもとづく健康管理が可能です。
検診結果の判定統一や受診状況に応じたリマインド連絡などが可能で、保健指導に関わる内容は個人カルテで管理できます。改善施策の提案、施策の効果評価といった分析機能も備えており、現状把握から分析、課題改善まで一元的に管理したい企業に適しています。
ハピネスパートナーズの料金プラン・費用
- 初期費用:要問い合わせ
- システム利用料金:要問い合わせ
- 健康データの管理から受診推奨、産業医連携まで一元化
- 産業医とのオンライン面談、診療で感染症対策に対応
- 多言語表示に対応し、診察の医療通訳まで対応できるプランあり
medimentは、健康データを一括管理しつつ、健康診断の業務効率化をサポートするシステムです。ストレスチェックや健診業務を管理でき、部署別や年度別、個人単位での分析が可能です。
一括メール配信が可能で、健診受診のお知らせのほかにも、未受験者や要精密検査などの対象者を抽出し、メールを送信できます。プランを個別に設定できるため、外国人スタッフ限定で多言語支援に対応するプランでの契約も可能です。
medimentの料金プラン・費用
要問い合わせ
medimentの評判・口コミ
Be Health - 株式会社エヌ・エイ・シー
- 操作画面は必要な機能を厳選したシンプルな構成
- 管理項目をカスタマイズ可能
- 経年データを一覧にて確認
Be Healthは、健診データの収集から管理、活用までを一元管理できる健康管理システムです。フォーマットや判定基準が異なる健診データを統一したフォーマットにまとめられるため、入力や集計にかかる時間を削減できます。
健診データのほか、ストレスチェックや残業時間など、健康に関するデータをまとめ、サポートが必要な社員を効率よく割り出せます。また、簡単に操作できる構成やデザインのため、初めて導入する担当者でも、スムーズに利用を開始できます。
Be Healthの料金プラン・費用
| 料金プラン | 初期費用 | 年間保守費用 |
|---|---|---|
| サブスク型 | 92万円 | 120万円 |
| 買い切り型 | 302万円 | 37.5万円 |
※従業員1,000名の場合の費用例
すこやかサポート21 - 株式会社インテージテクノスフィア
- 健診、残業、ストレスチェックなど健康管理データを一元化
- 一般健診や疾病管理など必要な機能を組み合わせて利用可能
- 健診業務や就業判定などの進捗管理に対応
すこやかサポート21は、複数拠点の健康管理データと人事、労務データを集約し、傾向把握や組織別比較ができる健康管理システムです。
健診の二次検査未受診や長時間残業などの条件で対象者を抽出でき、面談指導から労働時間の短縮といった事後措置の実施まで管理できます。よく利用する作業を、利用グループや担当ごとにブックマークし管理可能です。
すこやかサポート21の料金プラン・費用
| 料金プラン | 初期費用 | 月額費用 |
|---|---|---|
| デフォルトプラン | 200万円〜 | 57円/ユーザー |
| オーダープラン | 430万円〜 | 100円/ユーザー |
※月額費用は利用範囲と管理人数によって変動
すこやかサポート21の評判・口コミ
freee人事労務 健康管理 - フリー株式会社
- freee人事労務の利用企業向けの統合人事労務システム
- 健診診断・ストレスチェック・面談管理を一元管理
- 対象者の自動判定から報告書作成、電子申請までサポート
freee人事労務 健康管理は、健康診断とストレスチェックを同一プラットフォーム上で一元管理できる統合人事労務システムです。従業員マスタとの自動連携により対象者の判定から受診・受検案内メールの一斉送信、ステータス管理まで行えます。
労働基準監督署への報告書も自動作成でき、電子申請までワンストップで完結可能です。freee人事労務の利用者向けサービスのため、ユーザーはなじみのあるインターフェースでストレスチェックを受検でき、高ストレス者の面談管理機能、集団分析機能も備えています。
freee人事労務 健康管理の料金プラン・費用
- 初期費用:0円
- 月額費用:300円/ユーザー
シンプル・用途特化型の健康管理システムおすす9選
- 健康管理システムと健康診断業務代行をセットで提供
- 従業員向け健康管理アプリで健康維持をサポート
- 健康診断に日程調整やデータ入力などを代行
けんさぽは、健康管理システムと健康管理業務の代行サポートを利用できる健康管理サービスです。健康診断結果やストレスチェック結果、就業判定結果を一元管理でき、集団分析やクロス分析などが可能です。
多言語対応の健康管理アプリを従業員向けに提供しており、ストレスチェック受検やチャット健康相談などが可能で、健康経営優良認定の加点要件もクリアしています。健康診断の電話による受診推奨、予約代行といった健診業務を丸ごとアウトソーシングできます。
けんさぽの料金プラン・費用
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額費用:100円(税抜)~/ユーザー
Universal 勤次郎
- 勤怠管理と健康管理のトータルソリューション
- 柔軟なカスタマイズと多様な働き方への対応
- AIを活用した健康リスクの可視化とサポート
Universal 勤次郎は、「勤怠管理」と「健康管理」を統合したトータルソリューションを提供するシステムです。業種や業態に合わせた柔軟な勤怠管理機能により、多様な働き方や独自ルールに対応し、一人ひとりの勤怠状況をしっかり把握できます。
さらに、日ごろの健康、体調、心の状態を可視化し、組織全体の効率化と適切な対策実施をサポート。定期健康診断やストレスチェックの結果など、複数の健康データを統合し、AI予測分析を活用することで、従業員の健康リスクを数値化・可視化し、早期対策を支援します。また、トップページを利用目的別にカスタマイズ可能で、他社サービスとの連携により機能拡充も実現します。
Universal 勤次郎の料金プラン・費用
要問い合わせ
HM-neo
- 健診結果、ストレスチェック、有害業務歴、残業情報の一元管理が可能
- クラウド型とオンプレミス型に対応
- 健康管理ソリューション市場における大手企業向けシェアNo.1※
HM-neoはNTTテクノクロスが提供する健康管理システムです。健診結果、ストレスチェック、残業情報といった健康情報を一元管理し、業務効率化を支援します。システム構成はクラウド型とオンプレミス型から選択可能で、国際標準規格に基づいたセキュリティ対策を実施しています。
※出典:NTTテクノクロス「健康管理システムHM-neo」(2025年12月5日閲覧)
HM-neoの料金プラン・費用
要問い合わせ
Growbase - ウェルネス・コミュニケーションズ株式会社
- 就労データ、健診データ、ストレスチェックデータを一元化
- 健康診断結果に統一基準値を適用し、事後措置が可能
- 健診結果や面談結果、問診結果などを多様な切り口でデータ集計
Growbaseは、健診結果やストレスチェック、面談記録など健康データを一元管理できるサービスです。医師監修または会社独自の基準値を適用できるため、多種多様な健診データを統一の判定基準によって判定し、事後措置を行えます。
ストレスチェックや長時間労働の面談履歴を登録でき、オンライン面談にも対応しています。厚生労働省の仕様に基づいたストレス判定図や、蓄積データに任意の切り口での集計により、属性や事業場など多様な切り口で分析が可能です。
Growbaseの料金プラン・費用
要問い合わせ
バリューHR 健診予約システム - 株式会社バリューHR
- 健康診断の準備からアフターフォローまで
- 従業員の診断結果を一元管理
- 必要サービスを選べるカフェテリアプランも
バリューHR 健診予約システムは、健康診断、健康管理業務のアウトソーシングサービスです。健康診断の予約から、実施後の事務代行、受診者のアフターフォローまでワンストップでサポート。従業員の診断結果を電子データ化し、クラウド上で一元管理できます。
ストレスチェックシステムによって、身体だけでなく心のケアにも対応可能。ポイント制で好きなメニューを選択できるカフェテリアプランもあります。
バリューHR 健診予約システムの料金プラン・費用
要問い合わせ
バリューHR 健診予約システムの評判・口コミ
健診DXサポート - 株式会社エス・エム・エス
- 健康診断結果のデータ管理、結果に応じた事後措置までサポート
- 検診結果をもとに現状把握と課題分析を実施
- 結果に応じた産業看護職のサポートを提供
健診DXサポートは、紙やExcelでの健康診断結果をデータ化し、受診の歓奨や事後フォローのサポートを行う健康診断クラウド管理システムです。
異なるフォーマットの健康診断結果を一元管理でき、現状の把握と課題分析が可能です。有所見者に対する受診推奨や定期フォロー、契約中の産業医連携など、産業看護職によるサポートを提供しています。
健診DXサポートの料金プラン・費用
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額費用:30,000円〜
newbie - 株式会社マイクロウェーブ
- 健診やメンタルチェックで健康状態を可視化
- ストレスチェックは何度やっても追加料金なし
- 健康情報のペーパーレス化により働き方改革を支援
newbieは、社員の健康管理とITを組み合わせ、企業の健康状態を見える化する健康管理・ストレスチェックシステムです。
健診やストレスチェックなど、すべての健康情報をダッシュボードで管理や確認できるので、人事労務の業務を効率化できます。健康課題を適切に見える化することで、健康サイクルの促進や生産性の最大化につながります。
newbieの料金プラン・費用
| 料金プラン | 初期費用 | 月額費用(税抜) |
|---|---|---|
| ストレスチェックのみ | 500円 | 50円/ユーザー |
| 健康診断のみ | 500円 | 150円/ユーザー |
| 健診+ストレスチェック | 1,000円 | 200円/ユーザー |
| 健診業務代行セット | 2,000円 | 375円/ユーザー |
アドバンテッジ スマートケア - 株式会社アドバンテッジリスクマネジメント
- 医療機関ごとに異なる健診結果データを統一フォーマット化
- 1人あたり月額50円から利用可能
- 産業医の意見書をはじめ産業保健業務の記録も紐づけて管理
アドバンテッジ スマートケアは、ニーズに応じカスタマイズできる健康管理システムです。シンプルな健診結果管理であれば、月額50円~/人で利用でき、ニーズに応じた機能追加やカスタマイズ、定期サポートにも対応したプランも提供されています。
項目や並び順がバラバラの健診データを統一フォーマット化し、一元管理できます。過重労働管理や面談記録に対応しているほか、産業意見書の作成といった産業医向け機能も備えています。
アドバンテッジ スマートケアの料金プラン・費用
要問い合わせ
- 提携検診機関数およそ3,000※、巡回検診は約10,000回※の実績
- 診断結果の"見える化"で健康リテラシー向上
- 健診以外にも充実したサポート
ハピルス健診代行は、健康診断の予約から精算までワンストップで代行し、事務負担軽減や健康リテラシー向上を支援する健診代行サービスです。
就業時間や休日でも、多様な予約受付方法で受診者の利便性を確保。健診結果はスマートフォンやパソコンからいつでも確認でき、自身の健康状態を把握することで疾患予防につながります。ストレスチェックに対応しており、心身ともにサポートするメニューを用意しています。
※出典:ベネフィット・ワン「健診代行サービス ハピルス健診 | 株式会社ベネフィット・ワン」(2025年12月5日閲覧)
ハピルス健診代行の料金プラン・費用
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ハピルス健診代行の評判・口コミ
健康管理システムの導入プロセス
健康管理システムは、契約後すぐに使い始められるわけではありません。データ整理、初期設定、運用ルールづくりといった段階を踏むことで、その後の運用がスムーズになります。とくに健診データやストレスチェック結果は形式がバラバラになりやすいため、導入前の準備が重要です。
データ整理と社内体制の構築
健康管理システムの導入では、まず健診結果、ストレスチェック、勤怠情報など、運用に使うデータの形式や所在を整理し、どのデータをどのタイミングでインポートするかを決めることが重要です。
同時に、産業医、人事、情報システム部、拠点担当など、運用に関係するメンバーの役割分担を明確にし、問い合わせ窓口や入力担当を決めておくことで、導入後の混乱を防げます。準備段階の精度が、運用のスムーズさを大きく左右します。
初期設定とデータ移行
システム導入では、最初に健診データの取り込み設定、ユーザー権限、帳票のテンプレート設定など、実務に必要な初期設定を行います。勤怠管理システムなど外部システムとのAPI連携・CSV連携を利用する場合は、このタイミングで動作テストを実施します。
また、過年度分の健診結果を移行する場合は、フォーマットの違いを解消する作業が必要になることもあります。初期設定の正確さが、日々の運用の効率性に直結します。
運用ルール作成と活用サイクルの構築
システムが稼働した後は、面談記録の入力方法や未受診者へのフォロー期限など、運用ルールを明文化し、担当者や拠点に共有することが不可欠です。また、ダッシュボードで有所見率やストレス傾向を定期的に確認し、健康経営KPIとしてモニタリングすることで、改善サイクルを定着させられます。
産業医や現場管理職にもシステム操作を周知し、全員が同じフローで運用できる状態をつくることが、導入成功の鍵となります。
健康管理システムを導入する4つのメリット
健康管理システムの導入により、業務効率化や企業価値の向上につながります。
- 健康診断管理業務が効率化できる
- 二次検診勧奨、産業医面談などの必要フォローが容易になる
- 従業員・職場の課題が把握しやすくなる
- 健康経営の推進に役立つ
健康診断管理業務が効率化できる
健康管理システムの大きなメリットが、健康診断に関する管理業務を効率化できることです。
健康診断のデータを紙やExcelで管理している場合、集計を手動で行うことが多いでしょう。事業所ごとに健康診断を実施する医療機関が異なれば、より煩雑な事務作業が発生します。手動で行う健康診断の予約業務も作業負担が大きくなります。
これらの業務をシステム上で効率的に実施できるのが健康管理システムです。
また、健康管理システムには労働基準監督署に提出する報告書の作成機能があることが多く、書類作成コストの削減につながります。報告書の提出状況も確認できるので、提出漏れを防止できます。
二次検診勧奨、産業医面談などの必要フォローが容易になる
健康管理システムには健康診断データやストレスチェックデータから再検査対象や高リスク判定の従業員を通知する機能もあります。
そのため、二次健診勧奨や産業医面談を漏れなく実施できます。システムのなかには産業医面談の日程調整や、面談結果の管理ができる機能もあり、一貫したサポートが可能です。
従業員・職場の課題が把握しやすくなる
従業員のコンディションにおける課題が把握しやすくなることも健康管理システムのメリットです。
健康診断やストレスチェックのデータに加えて、残業時間の管理機能や、労務管理システム・勤怠管理システムの連携によって、従業員の勤務状況から健康状態を分析できるシステムもあります。
従業員の健康状況と働き方の両方を一元管理できるため、職場の課題を発見しやすくなり効果的な改善活動に貢献できます。
健康経営の推進に役立つ
健康管理システムによる従業員の管理は、健康経営にもつながります。
健康経営とは、企業が積極的に従業員の健康課題の改善を行う経営スタイルのことを指します。従業員の健康を維持・促進することは、企業の課題と捉えて自発的に取り組む企業が増えています。
健康管理システムによるデータベース化は、健康経営を実現するうえで大きな柱となり得ます。
また、経済産業省による「健康経営優良法人」に認定されれば、ブランドイメージや信頼度が向上するほか、助成金の利用や融資の優遇においてメリットを享受できます。
従業員の健康や働き方に配慮している企業は求職者からも人気が高く、人材確保の点でも有利にはたらくでしょう。
健康管理システムの市場規模
グローバルインフォメーションの「人口健康管理の世界市場レポート 2025年」によると、人口健康管理市場規模は、今後数年で飛躍的な成長が見込まれ、2029年には1,579億5,000万米ドルに成長すると予測されています。
これは企業が健康管理を注視していることの表れであり、今後も市場は大きくなると考えられます。
健康管理システムの市場規模拡大には、メンタルヘルスの不調による休業や退職を防ぐために、2015年12月から、従業員50人以上の会社に年1回のストレスチェックの実施が義務化されたことが大きく影響しています。
厚生労働省の精神疾患データによると、ストレス社会を反映するように国内の「精神疾患による患者数」は増加傾向にあり、2020年には約614.8万人※を超える患者が医療機関で受診する状況です。この要因には、長時間労働やハラスメントにより、メンタルヘルスの問題を抱える従業員が増加していることが挙げられ、企業活動に及ぼす影響や損失が懸念されています。
従業員一人ひとりにストレスチェックを行い、メンタルヘルス不調者を把握することが義務化され、不調者には産業医との面談や、職場環境の改善が努力義務となりました。
※出典:厚生労働省「精神疾患を有する総患者数の推移」(2025年12月5日閲覧)
健康経営優良法人の評価項目とシステム活用
健康経営優良法人とは、従業員の健康保持・増進を経営課題として積極的に取り組む企業を、経済産業省と日本健康会議が認定する制度です。
健診受診率の向上やストレスチェックの活用、長時間労働者への対応など、企業がどれだけ健康管理を適切に運用しているかを、多数の評価項目で審査します。しかし、これらのデータは通常、健診、勤怠、ストレスチェックなど複数のシステムに分散しており、手作業で集計するのは大きな負担です。
健康経営優良法人の主な評価項目と必要データ
健康経営優良法人の評価では、定期健康診断の受診率、有所見者のフォロー状況、ストレスチェック結果の活用、長時間労働者への医師面接指導、メンタルヘルス対策の実施状況など、法令遵守項目と改善の取り組みの双方が重視されます。加えて、職場環境改善や生活習慣改善の取り組みについても、エビデンスに基づいた数値の提出が必要です。
しかし、これらのデータは部門ごとに分散しがちで、毎年の申請時に集計作業が大きな負担になります。そこで、健康管理システムによるデータ一元管理が評価項目の達成と申請作業を大きく後押しします。
※参考:経済産業省「健康経営優良法人認定制度」(2025年12月2日)
健康管理システムで自動収集・レポートできる項目
健康管理システムを導入することで健康経営優良法人の申請に必要な多くのデータを自動で収集・可視化できます。たとえば、健診受診率、有所見率、再検査の実施状況、高ストレス者数、産業医面談の実施率、長時間労働者への面談対応状況などがリアルタイムで把握でき、年度ごとのレポート作成もワンクリックで完了します。
さらに、部署別・年代別の傾向分析により、改善すべき課題が明確になり、PDCAを回しやすくなります。申請準備の工数を削減し、継続的な健康経営の実践につながる点が大きなメリットです。
健康管理システムの選定についてよくある質問
最後に、健康管理システムの選定についてよくある質問を取り上げます。
健康管理システムはどの程度の企業規模から導入すべきですか?
社員数が100名を超えると、健診結果やストレスチェック、長時間労働者のフォローなど、人手だけでは管理しきれない領域が増え始めます。特に複数拠点やシフト勤務がある企業では、未受診者やフォロー漏れが起きやすく、Excel運用の限界を感じる場面が多くなります。社員数が少なくても、健康管理が属人化している場合や健康経営を進めたい企業は、早めの導入が効果的です。
無料で使える健康管理システムはありますか?
一部のシステムでは無料プランが提供されており、健診情報の基本的な管理やストレスチェックの実施など、最低限の機能を試せます。ただし、無料プランでは面談管理や帳票作成、外部システム連携などが制限されることが多く、本格運用には有料プランが必要です。「まずは使い勝手を確かめたい」「小規模で導入したい」といった企業に適しています。
産業医や保健師もシステムを使えますか?
多くの健康管理システムでは、産業医や保健師がログインし、面談記録の入力や意見書の閲覧、対象者のフォロー状況確認ができる仕組みが用意されています。これにより、産業医面談の準備や就業判定、フォローアップが円滑になり、人事との情報共有もスムーズです。ただし、対応範囲はサービスによって異なるため、どこまで産業医連携を想定しているか事前確認が欠かせません。
健康管理システム導入で健康経営の推進を
近年、従業員の健康管理がいっそう求められるようになりました。健康管理には、定期健診の実施と再検査対象者のフォロー、定期健診の報告書作成のほか、ストレスチェックや労働時間のチェックなど、特に人事・労務担当者の負担が増えるばかりです。
ただ、健康管理システムを導入することで従業員がWeb上で健康診断データやストレスチェックデータを簡単に集計・管理でき、担当者の負担を削減できます。
また、健康管理システムを活用して従業員の健康状態や職場環境を改善することは、健康経営の実現に大きく貢献します。
SNSの発達も相まって企業の労働環境が可視化されるようになり、従業員の健康課題を企業が積極的に改善していく姿がますます求められています。
健康経営の一歩に、健康管理システムの導入を検討してみましょう。
BOXILとは
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