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人事評価のコメント例文!職種別のコメントの書き方、ポイントと注意点

最終更新日:(記事の情報は現在から578日前のものです)
人事評価の部下へのコメントで、どのように書けばよいのか悩んでいる上司の方もいるのではないでしょうか。従業員の仕事の成果や意欲、能力を評価する人事評価では、コメントはとても重要。ボクシルでは、職種別にコメントの例文と書き方のポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてください。

人事評価のコメントのポイント

人事評価のコメントの書き方

人事評価のコメントの書く際には、次のポイントを意識しましょう。

  • 部下の成果を具体的に挙げ、そのための活動の経緯にも言及する
  • 評価がプラスだった部分とマイナスだった部分を、バランスよく客観的に伝える

このようにすれば、部下は上司が自分の業績や能力、日ごろの努力を的確に認めてくれていることに満足感を覚えるはずです。また、部下の成績が悪くても、良かった行動や努力に言及することで、モチベーションが低下してしまうことを避けられます。

人事評価の評価方法について詳しく知りたい方は、ぜひ次の記事を参考にしてください。

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人事評価のコメントで避けるべきこと

上司は、部下の人格を否定するようなネガティブなコメントは絶対に避けるべきです。部下の成績が悪かった場合には、逆に次のパフォーマンスにつながるような気付きや改善点をコメントするようにしましょう。

また、コメントで部下を他人と比較することも避けるべきです。

人事評価のコメントは、従業員のメンタルヘルスに与える影響を最大限に考慮してください。評価者である上司は評価される側の気持ちになり、表現に気をつけて評価コメントを記入しましょう。

人事評価のコメントの視点

人事評価のコメントには、人的資本の価値を高める視点が必要です。上司は、部下がさらに成長できるような気付き、モチベーションを上げられるようなきちんとした評価を、コメントで意識することが重要です。

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上司のみが行う人事評価に限界を感じたら、部下や関係者も人事評価を行う「360度評価」を検討してみるのもよいでしょう。「360度評価」について詳しく知りたい方は、ぜひ次の記事を参考にしてください。

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人事評価の項目ごとのコメントのポイント

人事評価人事考課のコメントとはどういうものか明確にしておきましょう。人事評価でコメント対象になる項目は大きく分けて次の3つです。

  • 成果評価
  • 情意評価
  • 能力評価

成果評価

成果評価とは、従業員の目標達成度や実績に対する評価です。企業の業績に貢献した従業員を評価するのはもちろんのこと、課された業務に対して具体的にどの程度の実績を上げられたかを評価します。

成果評価は、他の項目に比べて数値化しやすいため、コメントする際は根拠となる数値をしっかりと示すことが重要です。数字を根拠としてコメントすることで、部下は自分がどれぐらいの実績を上げられたのか、至らなかった部分はどこかが具体的にわかります。

成果評価は、給与や賞与に直接関わってくる人事考課で大きな割合を占めるため、部下が納得のいくコメントをすることが非常に重要です。

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情意評価

情意評価は、従業員の日ごろの勤務態度や仕事への積極性、コミュニケーション力、仕事に対する責任感、目標を達成しようとする姿勢などを評価する項目です。

  • 与えられた仕事をしっかりとやり遂げる責任感
  • 自ら課題を解決しようとする積極性
  • 周囲と上手くコミュニケーションをとって仕事を進める協調性

など、成果に対する評価とは違って評価する側の主観が入りやすい項目のため、上司は部下の日ごろの行動をしっかりとチェックしておき、実際の行動をもとに評価とコメントをしなければなりません。

情意評価で、曖昧な基準で評価してしまうと部下に不満をもたれてしまう可能性があるため、コメントする際はどういう行動を評価したのかを、具体的かつ論理的に説明する必要があります。

能力評価

能力評価は、従業員が与えられた仕事に対して、どの程度パフォーマンスを発揮できたかを評価する項目です。

従業員の実際に仕事をこなす力や、チーム全体の生産性を上げるためにどのような企画・計画を立てたか、問題が発生した際の解決策の立案と実行に関する評価などを行います。部下がチームの抱える問題に対して、どういう改革・改善を試みたかも評価対象となるでしょう。

能力評価では、実行力や企画力などは数値化しづらい項目であるため、どういう基準で評価するのかあらかじめ設定することが重要です。基準が曖昧なままで評価してしまうと不平や不満が出やすいので注意しましょう。公平性に重きを置いた客観的なコメントをすることがポイントです。

評価科目のコメント例

人事評価の評価科目のコメント例文を具体的に紹介します。あくまでも例なので、参考にしつつ各々の職場の状況やフォーマットにしたがってアレンジしてください。

成果評価のコメント例文

部の達成目標に対して120%の成績を達成したことを評価したい。

さらに平均契約数も前年度と比較して10%以上向上しており、営業チーム全体の業績にも大きく貢献してくれている。顧客との関係構築も上手く、周囲の手本となれる人物だと認識している。

さらに精進して部全体のパフォーマンスの向上に寄与してもらいたい。

こちらは営業部門の人事評価のコメント例文です。目標に対する達成数値の割合や前年比を記載することで、具体的なコメントができています。

書き方のポイントと注意点

人事評価のコメントでは具体的な数字を用いつつ、どういう点を評価しているのか、逆にどの点は至らないと考えているのかを明確に示すことが重要です。

目標達成ができなかった場合は、未達になった考えられる要因を伝えるとともに、自分なりに改善点を洗い出し、実行するように部下に促しましょう。厳しいコメントばかりではなく、どういう点を改善すれば成長できるのかを示すことが重要なポイントです。

情意評価のコメント例文

日ごろの勤務態度は問題なく、難しい業務に対しても効率的な仕事の仕方を模索している点が評価できる。

ただ、必死に問題解決に取り組もうとするあまり、一人で抱え込んでしまうところも目立っていたので、周囲に相談したり、苦手な部分は他者に協力を願い出たりする姿勢も重要。

今後も周囲と協力しつつ意欲的に業務に取り組んでほしい。

こちらは特定の職種ではなく、全従業員に共通して利用できるコメントの例です。改善すべき点を、良かった点と絡めて伝えることでポジティブな印象を与えつつ、従業員の成長につながるコメントになっています。

書き方のポイントと注意点

情意評価では評価の数値化が難しく定性評価が主となるため、どういう点を評価しているのかを具体的かつ論理的に説明する必要があります。日ごろから部下の行動に関心をもってチェックしていなければ、的外れな評価になってしまう可能性があり、部下の納得感を得られなくなります。

改善点を指摘する際には表現に気をつけ、どういう点に注意すれば成長できるのかをアドバイスするようにしましょう。コメントでは曖昧な表現を避けつつも、部下のモチベーションに配慮した表現を心がけてください。

能力評価のコメント例文

現在、弊社がもっとも力を入れているA商品のプロモーション企画会議にて皆が納得する有力な企画を3回立案し、実行に移した。

これによって売り上げの向上に貢献し、部全体の評価も上がった。特に1,000万程度の予算のなかで、8,000万円以上のリターンを得られた企画Bは大成功に終わったといってよい。

卓越した企画力をもっていると高く評価する。今後もどんどん挑戦的な企画を立案し、チームを引っ張ってもらいたい。

上記のコメント例は、企画力と実行力を評価しつつ、実際に起こしたアクションを絡めて評価したポイントを説明しているサンプルです。どの業務のどの部分を評価したのかをわかりやすく伝えてあげましょう。

書き方のポイントと注意点

部下の実際の活躍に関しては、具体例を挙げながらしっかりと評価することが重要です。できるだけ数字を出して、部署全体や企業全体にどういうプラスの効果があったのかを書くといいでしょう。

活躍した場面がなかったときのコメントは、どうすれば部下の強みや特性を伸ばせるのかを、上司の立場からアドバイスすると効果的です。

能力評価も、評価者の主観によるところが大きくなりがちなので、さまざまな観点から多角的に評価できる360度評価システムや人事評価システムを利用して、不公平感が出ないように気をつける必要があります。

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人事評価のコメント例文(職種別)

職種別に人事評価のコメント例文を紹介します。どの職種においても事実に基づいて客観的に記載することが重要です。厳しい指摘が必要になる場合もありますが、表現には注意を払いましょう。

営業職のコメント例文

個人の営業目標を110%達成し、営業部全体の目標達成に寄与した点を評価したい。他社員との連携も上手く、チーム全体の士気向上にも貢献している。

ただ、案件によっては個人のやり方や考え方に固執してしまう傾向も見受けられるので、周囲に相談することでより広い視野をもって業務に臨んで欲しい。来期はさらに記録を更新できるように取り組んでもらいたい。

マイナス評価のポイントを伝えつつ、最後に期待をかけている言葉で結ぶことで、モチベーションを保ってもらえるような工夫をしているコメントです。

書き方のポイントと注意点

営業職は、他の職種に比べて成績が具体的な数字として出やすい職種であるため、達成目標と実際の達成度を数字として示しつつ、評価する点と改善すべき点を記載しましょう。

営業職で目標が未達だった場合、なぜ達成できなかったかを分析してコメントをするとともに、部下自身も自ら考えて改善策を実行するように促しましょう。適切なアドバイスをするために、部下の日ごろの様子をしっかりとチェックすることが重要です。

事務職のコメント例文

ルーティン業務をいかに効率的にこなすか、日々工夫しながら業務に臨んでいることがわかる。何か問題が起こった際に素早く周囲に知らせ、相談する点も部署全体の事務過誤防止に貢献している。

一方、業務によってはミスが目立つときもあるので、原因を具体的に特定して再発防止に努めてもらいたい。日々の業務の生産性を上げるための提案と行動は高く評価したい。

書き方のポイントと注意点

事務職は、日常業務を淡々とこなすことが求められる仕事であるため、いかにミスをなくし一つひとつの仕事の完成度を高めているかが評価のポイントになるでしょう。

目立たないところで工夫を重ねている人もいるため、日ごろから部下がどういう仕事の進め方をしているのかをチェックし、評価すべき点や改善点をコメントできるようにすることが重要です。問題が起こった際の対処の仕方も評価ポイントとなります。

公務員のコメント例文

今期〇〇市で発生した災害の影響で急遽変更になった業務にも柔軟に取り組み、部署の皆と効率的な業務遂行のための指針の策定と、マニュアルの作成を迅速に行った点は高く評価できる。

日常業務も高い集中力を発揮していてミスがなく、定期的に生産性を高めるための提案なども積極的に行っている。来期もこの調子で部署全体の作業効率の向上に貢献してもらいたい。

書き方のポイントと注意点

公務員は業務分野が広いため、細かい部分の書き方は分野によって異なります。他の職業と同じように数字で評価できる部分は評価しつつ、改善点はアドバイスとともに具体的にコメントで指摘することが重要です。

また、公務員として求められる勤務態度や、効率的でミスのない業務遂行なども評価の対象となるでしょう。

保育士のコメント例文

子どもの自由時間にしっかりと一人ひとりに目を向けており、危険な遊びやケガが起こらないように配慮しているのが見受けられる。送り迎えの際にも忘れ物がないか声をかけており、保護者とのコミュニケーションも良好。

一日の出来事を報告して保護者の皆さんが心配しないように配慮している点を評価したい。何か問題が起こった際にも周囲に相談しつつ、臨機応変に対応できる柔軟性もある。

書き方のポイントと注意点

保育士は、子供の世話をする職業であるため、子供たちが快適に過ごせる環境を作り上げ、安全な環境の維持をしている点が評価の対象となるでしょう。

保育士の場合、数値目標の達成度といった、目に見えるかたちでの評価が難しい分、日ごろの子供たちや保護者との関わり方に注目し、細かい行動も評価してコメントで伝えてあげることが仕事のモチベーション維持につながります。

加えて、一般的な事務作業も行っている保育士の場合は、ミスなく効率的に仕事をこなせているかも評価する必要があるでしょう。

看護師・介護士のコメント例文

日常業務はミスなく丁寧にこなしており、周囲との密なコミュニケーションによって突発的な事態にも臆することなく対応している。

患者さんからの評価も上々で、気難しい人からも声を掛けられるなど、信頼されているのがうかがえる。ただ、自分の意見よりも周囲を優先しすぎる傾向があるようなので、もう少し自己主張して新人を引っ張っていく気概をもってほしい。

書き方のポイントと注意点

看護師や介護士は、ルーティン業務が多い職業ではありますが、突発的な事態が発生しやすいことも多く、場合によっては人の命に関わることもあります。ミスなく日常業務をこなせているかも評価対象ですが、イレギュラーな事態にも冷静かつ臨機応変に対応できるかチェックする必要があります。

また、看護師や介護士は、患者や高齢者と日常的に関わるので、しっかりとコミュニケーションがとれているか、接し方に問題はないかも評価対象となるでしょう。

人事評価は客観的にコメントを

人事評価の対象項目と、実際のコメント例文を職種別に紹介しました。客観的で公平なコメントは社員のモチベーションを維持して成長を促すために必要であり、上司としての評価にも関わってきます。

評価すべき点はしっかりと評価し、改善を促すべき点は表現に配慮しつつ、部下が納得しやすいように指摘しましょう。

日ごろから人事評価システムや人事評価シート目標管理シートのテンプレートを利用すると、従業員の行動や成果をわかりやすく可視化できるので、コメントの記入もしやすくなります。また、360度評価や定期的な1on1の実施も効果的です。

本記事を参考に、書き方のポイントを押さえつつ、納得感を得られる人事評価のコメントを心がけてください。

人事評価のフィードバック面談についてはこちらの記事でも解説しているため、ただ評価するだけになっている企業の方は必ず実施するようにしましょう。

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