コールセンターシステム導入事例4選 - 課題解決でコスト2割減も!
コスト削減のためアウトソーシングの対象とされることの多かったコールセンターですが、近年の市場経済激変により役割が変化しています。
効率的にコールセンターを運営していくためのコールセンターシステムがあらためて注目されており、ヤマハ発動機や楽天マートのように、クラウドを活用して効果的な運用を行っている企業も少なくありません。
システムの最前線はどのような状況なのか、これから活用が活発になるであろうAI(人工知能)を含め、導入事例から浮き彫りになるコールセンターの課題と、システム導入によって得られる効果を解説していきます。
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コールセンターシステムとは
コールセンターとは、主に電話での顧客の問い合わせ対応やサポートを行う窓口業務のことを意味します。企業内の部署として設置される場合と、アウトソーシングによって外部で行われる場合があります。
一元化されたCRMを元にコールセンターを構築するには、電話とコンピューターを統合したCTI(Computer Telephony Integration)システムを導入し、顧客管理と電話対応を同時に行う方法があります。
この場合、ネットワーク回線を使用したIP電話交換システムの「IP-PBX(IP-Private Branch eXchange)」によって、導入/維持コストを抑えることも同時に行われる場合が多いでしょう。
従来、これらのシステムはオンプレミスで導入されるのが一般的でしたが、近年ではネットワークの高速化や基幹システムのクラウド化が進んでおり、コールセンターシステムをクラウド環境で実現するサービスが増えてきています。
続いて、コストを抑えての目的達成が可能なクラウド型コールセンターシステムはどのような課題を解決し、どのような効果を得られるのか、導入事例から紹介していきます。
また、本記事に掲載しているコールセンターシステムのサービス詳細は次のボタンから無料でダウンロードできます。
コールセンターシステム導入事例:MiiTel
MiiTelの導入事例を2つ紹介します。
MiiTel Phone - 株式会社RevComm
MiiTel Phoneは、通話内容をAIで分析し、採点するコールセンターシステムです。外出先での通話を録音、CRMと連携して顧客情報をポップアップする機能を、スマートフォンでも利用可能。アポインターやオペレーターの能力を、毎日の通話を通して向上させます。
事例1.株式会社TGS
事業内容:店舗向け商材の販売代理
課題:履歴入力が間に合わず引き継ぎがうまくいかなかった
営業担当がクライアントへの訪問前に、詳しい電話対応状況を確認したいという課題が発生していた。
効果:ニーズを事前に確認してから業務にあたるなど、効率化が進んだ
MiiTel導入により、URLを貼るだけで音声や文字起こしを参照できるようになった。確度やニーズを事前に確認して商談に臨めるようになり、業務が効率的に。PDCAを一人で回せるようになった。
事例2.悠悠ホーム株式会社
事業内容:注文住宅販売
課題:展示場来客数が激減し、インサイドセールスの立ち上げが急務となった
Webからの資料請求が激増したものの、対応しきれず、機会損失が多数発生した。中長期的なアプローチを苦手としていたことも要因の一つとなった。
効果:資料請求からの成約数が2.5倍以上に激増
課題や関心事を明確にし、チーム内で共有できるようになった。結果成約に至るまでの平均日数も短縮された。
コールセンターシステム導入事例:BIZTEL コールセンター
BIZTEL コールセンターの導入事例を2つ紹介します。
BIZTEL コールセンター - 株式会社リンク
BIZTEL コールセンターは、国内導入実績ナンバーワンのコールセンターシステムであり、クラウドサービスのため保守管理コストを抑えた運用が可能です。電話対応をコントロールできるコールキューイング機能やデータ表示機能を備えており、リアルタイムでの稼働状況、オペレーターごとのレポート、コールセンターごとの成果など、多くの情報を把握できます。他にも多彩なオプションと連携サービスを備えています。
事例1.ヤマハ発動機
事業内容:二輪車事業、マリン事業、特機事業、産業用機械・ロボット事業
課題:オンプレミスCTIの保守切れによるシステム更新
コールセンターシステムにオンプレミス型を使用していたが、5年ごとの保守切れに伴った高額な更新コストと、CRMを含んだ長期の開発期間、運営上の機能の不足などが課題に。
効果:CRM連携オプションでシステム構築・運用コスト2割削減
BIZTEL コールセンター導入でコストを大幅に抑え、CRM連携オプションでKintoneを活用し、システムを短期間で構築することに成功。運用コストも従来比2割削減できた。
事例2.株式会社アイリスプラザ
事業内容:ECサイトの運営
課題:問い合わせ数が激増し対応しきれない
オンプレミス型のサーバを利用したサービスを利用しており、電話が殺到した際に対応しきれなかった。注文以外の問い合わせが、注文の電話窓口に入ってきてしまい、混乱を招いた。
効果:14%だった応答率が最大91%まで上昇
14%程度だった応答率を、80%まで向上。どのようなことについて問い合わせをしてきているのか稼働状況モニタリングで事前にわかるため、通話時間の短縮にもつながった。
コールセンターシステムにおけるAI活用
オムニチャネル戦略を実行するにあたって、長い時間がかかるオペレーターの育成をサポートするため、システムの整備が進められているほかに、チャットボットの導入やFAQの充実なども行われていますが、インバウンドの現場ではAI(人工知能)の活用が始まっています。
カスタマー・エクスペリエンスのために優秀なオペレーターの確保と育成は必要ですが、複雑化するコールセンター業務を効率的に運営していくためにAIの活用が欠かせないという現実があるのです。
AIはオペレーターの仕事を奪うのか?
AIの進化と活用は人間の仕事を奪うのではと懸念が広がっており、中でも代替されるであろう仕事の筆頭にコールセンターのオペレーターが挙げられることが多いです。
実際のところ、オペレーターの離職率が9割を超えることもあり、どのコールセンターも人材の確保に頭を悩ませている状況です。
しかし、現時点ではAIがオペレーターの仕事を奪うよりも、自動応答による問い合わせの削減や入力補助、CRMと連動した学習で最適な回答候補を示すなどの支援を行い、充分な人材が確保できていないオペレーターをサポートしている状況です。
コールセンターにおける今後の課題
コールセンターにおいて効率化が重視されており、以前より高度な運営がますます進行している状況です。今後は顧客がどのチャネルから企業にコンタクトしても、同一のサービスとコミュニケーションが得られる状況が求められ、そのためには各チャネルでの情報共有を行うことが必要です。
コールセンター業界で、どのような変化が起きているのか解説します。
コールセンターの要素が変化
オムニチャネルという戦略はコールセンターに求められる要素に変化をもたらします。
たとえば、購入前の問い合わせをする顧客はすでにWebで十分な知識を得ているかもしれませんし、サポートの問い合わせをする顧客はすでにメールでなんらかの回答を得ているかもしれません。
こうした状況に対処するためには、オペレーターに高い知識とスキルが求められます。しかし、人材の育成には時間がかかり、顧客はそれを待ってはくれません。結果、オペレーターの育成を行いつつ、効果的にサポートをしていく仕組みが必要になるのです。
コールセンターの構築とKPI
オムニチャネル戦略に限らず、企業全体の効率化を実現するために、すべての情報を一元管理する考えが主流になりつつあります。
コールセンターに関しても例外ではなく、顧客管理システム(CRM)を各チャネルと共有できるようなシステムを構築する必要があるでしょう。
システムを構築する場合は、どれだけ売上に貢献できているかのKPI(重要業績評価指標)を設定し、オペレーターの評価明確化とモチベーションアップにつなげていく必要もあります。
CRMで重要になるリテンション
営業支援システム(SFA)や顧客管理システム(CRM)が一般的になり、成約までのプロセスが注目されていますが、CRMで重要になるのは見込み顧客の誘導となるリードと、顧客を維持していくリテンションです。
同コストを費やした場合、利益につながる割合がリード1に対してリテンション5になる「1:5の法則」があり、企業に利益をもたらす可能性が大きいリテンションがより重要視されてきているのです。
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顧客満足度についての理解も重要
コールセンターシステム導入により、電話状況の確認やフィードバックで発生する課題、またコスト削減や顧客満足の向上につながります。コールセンター運営においては効率化が進行しており、システムの能力を最大限に活用し、潜在的な問題を抱えるコールセンターをいかに上手く運営していけるかが、顧客獲得につながる鍵といえるでしょう。
また、顧客獲得のためには、顧客満足向上においてどんなポイントをおさえればいいのかを理解しておく必要があり、柔軟さ、親身さなどおさえておくべき点は多岐にわたります。
次の記事ではコールセンターにおける顧客満足を実現する方法について詳しく解説しているので、参考にしてください。
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