メール配信の仕組み | SMTP・POP・IMAP・オススメのサービス10選

ビジネスマンであれば、だれもが毎日使うのが電子メールですよね。
しかし、そんな普段何気なく使っている電子メールの仕組みについて理解していますか。
本記事では、メール配信の仕組みについて、SMTP・POP・IMAPなどのプロトコルの説明を含めて解説し、ビジネスに役立つメール配信サービスを紹介します。
今後メール配信サービスの導入を検討する企業の方は必見です。
目次
- 電子メールの仕組み
- メール配信の全体像
- POPとは
- IMAPとは
- SMTPとは
- メールサーバとは
- メールサーバの役割
- DNSサーバとは
- 電子メール送信の流れ
- メール送信フロー
- メール受信フロー
- メール配信サービスとは
- メール配信サービスの仕組み
- メール配信サービスのメリット
- 一斉に送信できるため効率的な情報伝達が可能
- 事前に決めた日時に配信ができる
- HTMLメールを簡単に作成・送信ができる
- 業務負担を軽減できる
- メール配信サービス9選
- Benchmark Email(ベンチマークイーメール)
- WiLL Mail(ウィルメール)
- b→dash
- Cuenote FC(キューノートエフシー)
- WEB用CRMシステム「クライゼル」
- ワイメール
- blastmail
- 配配メール
- お名前.com メールマーケティング
- アララ メッセージング ソリューション
- 外部システムとの連携に特化したメール配信システム
- Curumeru(クルメル)
- メール配信の仕組みとメリットを理解し、配信サービスを使いこなす
- ボクシルとは
電子メールの仕組み
メール配信の全体像
電子メールが届く仕組み(メール配信の全体像)は、送信者側のメールサーバが、自分の持つメールアドレスのドメイン名を使用し、相手(送信先)のメールサーバを特定してから送ります。
このメールサーバは郵便局のような役割を持つ中継場所であり、送信者からメールの送信依頼を受けると、DNS(ドメイン・ネーム・システム)を使って送信先のメールサーバを特定し、メールを送信するという仕組みになっています。
以下ではメール送信に関連するプロトコル(ネットワーク上の通信について規約を定めたもの)について解説をします。
POPとは
POPとは、「Post Office Protocol」の略称で郵便局の私書箱のようなものです。
後述するSMTPによって送信されたメールは、最終的にPOPで管理されます。このPOPには、メールアドレス一つひとつにメールボックスが用意されており、送られてきたメールの宛先に合わせて、それぞれのメールボックスに自動的に振り分けられていきます。
そうすることで、自分のメールボックスにアクセスして、自分宛に届けられたメールを見れます。
IMAPとは
IMAPとは、「Internet Message Access Protocol」の略称で、郵便局の私書箱に届いたメールをそのまま保管して、そこで利用するというイメージものです。
IMAPを利用することで、メールをサーバ上に保管したまま管理できるため、複数の端末からメールを確認でき、メールの移行作業が不要になります。
最近ではスマホやタブレットが一般化され、メールを確認できる端末が増えたので、私書箱にアクセスするだけでいつでもどこでもメールを確認できるIMAPは、とても便利で今後ますます重要度が高まっていくでしょう。
SMTPとは
SMTPとは、「Simple Mail Transfer Protocol」の略称で、メールを送りたい相手のサーバへ送信するための仕組みです。
SMTPは、メールを受け取り、DNSを使って受け取ったメールのドメインから送信者のメールサーバを特定し、相手にメールを送信するというメールの送信業務を担う役割を持っています。
送信者と受信者のサーバ間を双方ともSMTPを使用してメールを送信することから、SMTPリレーまたはメールリレーと呼ばれることもあります。
メールサーバとは
メールの送受信を行うためには、一つのメールサーバだけでは成り立たず、複数の役割を持つメールサーバが連携することが必要です。
そのため、上記で紹介しているSMTPとPOPの二つを合わせたものがメールサーバと呼ばれています。
メールサーバの役割
メールサーバの役割は、送信者と受信者の間のやり取りを行い、メールの配送を実現するためのものです。
郵便物をポストに投函し、その投函された郵便物を郵便局が回収し、それを宛先の場所まで届けて各私書箱に振り分けるという作業をネットワークで行うのが、メールサーバの主な役割です。
DNSサーバとは
DNSサーバとは、「Domain Name System」の略称で、送信先メールサーバを調べて、ドメインをもとに送信元を特定し、メー ルのデータを送信するための仕組みです。
DNSサーバがあることによって、ドメインとIPアドレスを関連づけでき、確実なメールの配送が行えます。
詳しいDNSサーバの説明は以下の記事に記載しています。理解度を深めるためにも合わせて読んでおきましょう。
電子メール送信の流れ
電子メールが送信されるまでの一連の流れを順を追って解説します。
メール送信フロー
電子メールを利用する私たちは、メールは送信ボタンを押すだけで簡単に相手に届くものと認識をしていますが、前述どおりその裏側には精密なメール送信のフローがあるのです。
ブラウザからメールサーバにログイン
メールサービスを利用するためには、インターネットエクスプローラーやSafariなどのブラウザを開き、ウェブメールへアクセスをします。そして、メールアドレスのIDとパスワードを入力し、管理画面にログインしましょう。
メールサーバから認証サーバに問い合わせを行う
メールのログイン画面はウェブメールを利用する際の唯一のセキュリティです。
そのため、認証サーバを通して、入力したIDとパスワードが正しいものかどうかを確認します。ここで入力した情報が正しければログインでき、メールの管理画面に移れます。
ブラウザからメール新規作成
ログインできたら、各ウェブメールサービスのメール新規作成画面を開き、メールの作成を行います。
ここでメールの宛先と本文を入力し、送信ボタンを押すことで相手にメールが届きます。
メールサーバからSMTP中継サーバへメール送信
送信ボタンを押すことによって、自分のメールサーバからメールが送信され、SMTP中継サーバにメールが届きます。
SMTPサーバから宛先アドレスのメールサーバへ送信
SMTP中継サーバでメールが受信されることで、DNSによって送信先のメールアドレスの情報から相手のメールサーバを確認し、SMTPでメールを相手に配送します。
メール受信フロー
ウェブメールサービスにログインするまでの流れは、メールの送信フローと同じなので割愛します。
以下ではウェブメールにログインをした後から解説します。
メールサーバからIMAPサーバへメールデータの取得
ウェブメールにログインができたら、IMAPからメールの情報を受信します。POPの場合には、メールボックスに蓄積されたメールデータ自体を取得します。
ブラウザによるメールデータの確認
次にウェブ画面を通じてメールの情報を確認し、内容を確認する必要があるメールがあった場合にはそれをクリックすることでメールのデータを受け取れ(内容を確認する)ます。
メール配信サービスとは
メール配信サービスとは、数千単位以上のメールを正確に相手に届けるためのサービスです。
個人に対して送られてきたメールを返信するだけであれば、正確に返信することは難しいことではありませんが、一度に数千〜数万のメールを手作業で一斉送信する場合には、ミスが出る可能性があります。
そこで、メール配信サービスを利用することで、多くのユーザーに対してミスなく正確に一度でメールを配信できます。
メール配信サービスの仕組み
メール配信サービスは、大きく分けて「ASP型」と「サーバ導入型」の2つに分けられます。
以下では、それぞれについて解説します。
・ASP型
ASP型とは、ウェブを通じて業務用アプリケーションの貸出を行っている事業者です。
このメール配信サービスでは、事業者のサーバ内にあるアプリを利用してメールの配信を行います。
ASP型のメリットは、専門の会社が用意したアプリをレンタルできるので、安全なセキュリティのもと初期投資を抑えて、最新バージョンのアプリを利用ができます。
一方で、サービス提供側の持っている機能しか使えないというデメリットがありますが、前述のようなメリットがあるので、システムの導入に際してできるだけコストを抑えたい企業向けです。
以下の記事では、ASPについてより詳しく解説しています。
・サーバ導入型
サーバ導入型は、自社でサーバを用意してメール配信を行うというものです。
この場合には、自社でサーバの用意をしてシステムを組む必要があるので、ASP型に比べ、初期投資はかなり高くなってしまいます。
しかし、その分自社に必要な機能やユーザビリティを実現できるため、自社にとって使いやすいメール配信サービスを作れます。
メール配信サービスのメリット
メール配信サービスを利用する際に得ることのできる4つのメリットについて解説します。
一斉に送信できるため効率的な情報伝達が可能
大量の顧客リストに対して、すべて手作業でメールの作成や送信を行っていては、効率よくメールを配信できません。
しかし、メール配信サービスを利用することによって、数万規模のメールを一斉に送信できるため、効率的な情報伝達が可能になります。
事前に決めた日時に配信ができる
メール配信サービスを利用すれば、メールの開封率が高い時間帯や、特定の日にメールを送信したいという場合にも、事前に設定をすることで決めた日時に配信ができます。
そのため、事前にメールの配信の準備を行えるため、運用の幅が一気に広がります。
HTMLメールを簡単に作成・送信ができる
サービスによっては、無料HTMLテンプレートの提供や、だれでも簡単にコーディングを必要とせずにHTMLメールを作成できるツールを提供しています。そのため、専門の知識のない方でもHTMLメールを簡単に作成・送信ができます。
HTMLメールに関しては以下の記事で詳しく解説しています。記事を読んでHTMLメールのメリットを知ることで、マーケティングをより有利に進めましょう。
業務負担を軽減できる
メールの配信作業は、手作業で行うととても手間がかかる作業です。
しかし、メール配信システムでは同じ相手に同じメールを送らないようにする機能や、配信者リストの作成などがデフォルトの機能として搭載されているので、業務負担を軽減できます。
メール配信サービス9選
Benchmark Email(ベンチマークイーメール)
- HTMLメールエディターで初心者でもかんたんにメール作成が可能
- リアルタイムの配信レポートで一歩進んだメールマーケティングを実現
- 世界50万社に利用されているグローバルなシステムで9言語に対応
初期費用が無料で、毎月250通までなら無料で利用できるBenchmark Email。有料プランは月額1,800円からで、ドラッグ&ドロップでかんたんに美しいデザインのHTMLメールが作れ、レスポンシブにも対応しています。HTMLエディター内に画像編集機能もあり、デザインテンプレートも500種類以上と数多く用意されています。
クリックマップまで標準搭載したメール配信レポートでパフォーマンスの改善を行うことができ、ステップメールやABテスト機能など高度な機能も利用できます。更に、APIを用いてCRMなど自社データベースとの連携も可能です。
WiLL Mail(ウィルメール)
- 継続利用率99%の使いやすさ
- ドラッグ&ドロップでHTMLメールが作れるエディター
- 配信結果はグラフやヒートマップで比較
WiLL Mailは、さまざまな利用シーンをバックアップし、安心して使えるメール配信システムです。
業界唯一の実際の配信量に応じて毎月最適なプランを選べる料金体系となっており、毎月送った分だけ支払うというコストパフォーマンスの高さが売りです。メール配信システムを利用したことがなく、まずは一度サービス自体を知りたいという企業にオススメです。
b→dash
- メール配信を備えたマーケティングツール
- 直感的な操作と専任のサポーターによる支援
- 一元管理されたデータにいつでもアクセス
b→dashは、メール配信・データ分析機能などを備えたマーケティングツールです。データは一元管理されるので、どこからでもスムーズにアクセスできます。また、多機能のため、他のツールと並行して利用する煩わしさもありません。
直感的なUI/UXに加え、専任のサポーターが助けてくれるので、ゆくゆくはメールマーケティング以外の施策も行っていきたい方におすすめのツールです。
Cuenote FC(キューノートエフシー)
- 月間配信数36億通
- 導入企業1,100社以上の実績
- 高速・確実に送る技術とノウハウ
Cuenote FCは、あらゆる規模やシーンで活用できるメール配信システムで、数千万規模の一斉メール配信も実現可能です。
メール配信に必要な機能はすべて搭載されており、だれでも簡単に一斉メールが配信できる仕組みになっています。セキュリティ対策として、ワンタイムパスワードを採用していることもあり、安心して利用できます。
WEB用CRMシステム「クライゼル」
- アカウント数の制限なし
- ISMS・Pマークの認証などの高いセキュリティ
- 1,000社以上の導入実績
クライゼルは、メール配信とフォーム作成に強みをもったCRMシステムです。
メール配信とフォーム作成機能に加えて、データベース機能、問い合わせ管理機能などが搭載されており、マーケティングやウェブの担当者に重宝されます。
アカウント数やフォームの作成数などが無制限なので、ストレスなく操作できます。
また、ISMS・Pマークの認証などの高いセキュリティが担保されており、1,000社以上の導入実績もあるため、安心して利用できます。
ワイメール
- ユーザごとに完全に独立した配信環境
- 配信数・読者登録数・ストーリー作成数無制限
- 極限の低価格と多彩な決済方法
1か月あたり4,980円〜という完全定額でありながら、配信数・読者登録数・ストーリー作成数無制限なのがワイメール。ステップメール、セグメント配信、開封数・URLのクリック率測定機能など、マーケティングに必要な定番機能も備えています。
一般的なメール配信サービスで起こる、サーバやIPアドレス・ドメインなどが他の利用者と共用されてしまうことで迷惑メールフォルダに振り分けられてしまう現象を防ぎます。
業界最安値水準、かつ配信者に確実に届くことで、高いROIが期待できるのではないでしょうか。
blastmail
- 契約数は業界No.1。企業だけでなく官公庁でも導入
- 独自の高速配信システムで確実にメール配信
- 月額2,000円から始められる手頃な価格体系
blastmailは、契約数8,100社以上の実績を上げるメール配信システムです。10年間サービス提供をして培った技術力やノウハウを活かして、配信の際には独自開発の高速配信エンジンを用いるため、高い到達率が期待できます。
登録するメールアドレス数に応じて月額費用がかかり、メールアドレスの数が3,000までであれば月額2,000円〜導入でき、配信上限数は無制限で利用できます。
配配メール
- 何通メール配信しても定額で利用可能
- ミスのないメール配信を実現
- メールのエラー解析や開封率などの効果測定
配配メールは登録メールアドレス数に応じた料金体系なので、何度メール配信をしても定額で利用できます。簡単な操作でメルマガ配信ができ、テンプレートの登録もできるので、メール作成の手間も軽減できます。
メールのエラー解析やHTMLメールの開封率、URLのクリック率などの効果測定もできるので、高度なメールマーケティングも可能です。迷惑メールとしてブロックされる可能性を最大限排除するだけでなく、テスト配信や予約配信などの機能を搭載しているのでミスのないメール配信を実現できます。
お名前.com メールマーケティング
- 大量のメールアドレスの運用に対応
- 大量配信でも配信速度の維持が可能
- 多数の機能を追加料金なしで利用可能
お名前.com メールマーケティングは、顧客の運用状況に合わせたプランを相談、要望確認、見積もり、納品の流れで提供する、顧客の幅広く自由な要望に対応したメール配信システムです。
50,000件以上のメールアドレスの大量配信を可能とし、運用状況にあわせて、配信速度に関しての細かな希望にも対応しています。
また、配信数無制限のため、配信数による追加料金がなく、月額費用のみですべての機能を利用でき、オプションなどの追加料金もないため、大幅なコスト削減も期待できます。
アララ メッセージング ソリューション
アララ メッセージング ソリューションは、金融、IT、通信、サービス業をはじめとするさまざまな業界・企業で利用されているメール配信サービスです。
このサービスの強みは10年以上のサービス開発と運用を行い、すべてのプロダクトを自社開発している点です。そのため、顧客に合わせたフレキシブルなシステム構成にできます。
外部システムとの連携に特化したメール配信システム
Curumeru(クルメル)
- 顧客管理システムや社内DBツールとのシステム連携に特化したメール配信システム
- メールリレー(SMTP連携)により100万通/時の大量メール配信が可能
- 受信ブロック回避機能により高い到達率を実現
Curumeruは、顧客管理システムや社内DBツールなどの外部システムとのシステム連携に特化したメール配信システムです。外部システムからの操作でCurumeruを利用できるAPIを多数公開しており、既存システムに高度なメール配信機能を付加できます。
低価格ながら、高い到着率、高速配信、HTMLメール配信、効果測定機能など、メールマーケティングのあらゆるニーズに対応した機能が揃っています。
すでに導入実績4,500社を突破しており、万全のサポート体制と安心のセキュリティ体制が施されています。問い合わせに対して平均3時間以内に対応してくれるため、初めての導入で不安がある企業にオススメです。
メール配信の仕組みとメリットを理解し、配信サービスを使いこなす
以上がメール配信の仕組みとオススメのメール配信サービスについてでした。
実際にウェブメールの仕組みを理解しないまま利用していたという方も多いのではないでしょうか。
ウェブメールの仕組みを把握することで、いかにメール配信サービスが便利なものであるかを、システム的に理解できます。
今後効率的にメール配信を行っていくことを考えている企業の方は、ぜひこれを機会にメール配信サービスを導入してみてはいかがでしょうか。
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