問い合わせ対応を効率化する方法とは?課題や解決策・おすすめシステム


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問い合わせ対応の課題
問い合わせ対応には効率化しなければならない課題が存在します。中でも代表的なのは次の3つの課題です。
- 問い合わせの数が多すぎる
- 1件当たりの対応に時間がかかり平均処理時間(AHT)が長い
- 対応が属人化して均質な対応ができない
それぞれの課題について説明します。
問い合わせの数が多すぎる
コールセンターの規模に対して問い合わせの数が大きくなりがちといった課題が上げられます。もちろん、問い合わせの数が多すぎると対応が後手に回ってオペレーターが疲弊する、顧客満足度が低下するといったリスクが考えられます。
ただし、問い合わせは一定のタイミングで来るものでもないので、一番問い合わせが多いタイミングに合わせてコールセンターの規模を決めると、コスト倒れになる可能性があります。
1件当たりの対応に時間がかかり平均処理時間(AHT)が長い
仕組みが整っていないコールセンターの場合、1件あたりの平均処理時間(AHT)が長くなりがちです。AHTが長くなることはオペレーター1人あたりが処理できる問い合わせの数が少なくなる、1件あたりの対応コストが高くなるといったデメリットにつながります。
たとえば、その長い問い合わせ対応が新たな売上創出につながるのならばAHTが長いのも仕方ないかもしれません。ただし、大抵の場合はオペレーションの不備によりAHTが長いので、コスト削減、顧客満足度向上のためにAHT適正化に取り組む必要があります。
対応が属人化して均質な対応ができない
対応が属人化していて均質な対応ができていないコールセンターも存在します。
オペレーターの教育・訓練ができていない場合に発生しがちな問題であり、優秀なオペレーターや管理者が退職して、コールセンター業務が大きく滞るといった事態も想定されます。
問い合わせ対応を効率化させるためには
問い合わせ対応を効率化させるためには、次の3つの対応を行うとよいです。
- 問い合わせ自体を減らす
- 1件あたりの対応時間を減らす
- 問い合わせ対応の品質を整える
それぞれの手法について説明します。
問い合わせ自体を減らす
問い合わせ数が少ないほど、1日あたりの問い合わせ数の上振れ、下振れは少なくなります。
また問い合わせが少ない方が対応するオペレーターも少なくてよいので、シフト調整もしやすいです。
1件あたりの対応時間を減らす
1件あたりの対応時間を減らすことも、問い合わせ効率化のための施策としてあげられます。
1件あたりの対応時間を減らすためには、顧客とのコミュニケーションの時間を減らす、コミュニケーションの前後の対応履歴作成のような、時間を減らす2つのアプローチが考えられます。
ただし、1件あたりの問い合わせに必要な時間をただ減らすと、対応履歴の入力ミス、顧客満足度の低下にもつながるので対応には注意が必要です。
問い合わせ対応の品質を整える
1件あたりの問い合わせコストをどうすれば下げられるのかだけではなく、問い合わせ対応品質を高める、ひいては顧客ロイヤリティをアップするといった観点からも問い合わせ効率化は必要です。
とくにリピート率や購入継続率が事業成功のカギとなる業種の場合は、多少のコストをかけてでも問い合わせ対応品質を高めて売り上げを向上させれば、トータルでは利益が向上するといったケースも存在します。
問い合わせ自体を減らす方法
問い合わせ自体を減らすためには、次の手法が効果的です。
- FAQを充実させる
- チャットボットを導入する
- 製品・サービス自体を改良する
それぞれの施策について説明します。
FAQを充実させる
Webサイト上のよくある質問やFAQといったページを充実させて、ユーザーの自己解決を促すといった手法が挙げられます。一からFAQページを作成しなくてもWordPressにはFAQ管理用のプラグインが存在し、無料で使用できるシステムも存在します。
ただし、ユーザーがFAQをチェックして自己解決できるように次のような体制を構築してきましょう。
- 検索ボックスを設けてキーワードで情報収集できるようにする
- ユーザーにとってわかりやすいカテゴリツリーを作成する
- 顧客満足度低下させないようにチャットや電話、メールといった窓口に誘導する

チャットボットを導入する
チャットボットとは、ユーザーからの質問に対してシステムが自動的に返答するツールを指します。大きく分けて対人間のように自然に会話ができるAI型、あらかじめ用意したシナリオに沿って回答するシナリオ型の2種類のチャットボットが存在します。
一般的にシナリオ型のチャットボットの方が安価といわれていますが、どちらが良いかはケースバイケースです。シナリオ型は商品の説明、返品の手続きといった回答も質問内容もある程度決まっている問い合わせに向いています。
一方で、AI型のチャットボットは抽象的な質問や、顧客によって質問をする際の語彙が異なる質問向けだとされています。

製品・サービス自体を改良する
製品・サービス自体を改良することも問い合わせ自体を減らす手法としてあげられます。製品・サービスの使用方法に関する問い合わせや、使いにくさに対するクレームといったものは製品・サービス改良のためのヒントになります。
製品・サービスを改良することにより、問い合わせ自体が減るだけではなく、顧客満足度の向上、そこからの収益力アップといった効果も期待できます。
1件あたりの対応時間を減らす方法
問い合わせ1件あたりの対応時間を減らすためには、次のような手法が考えられます。
- 問い合わせ情報を一元管理する
- 対応状況を可視化する
- テンプレートを活用する
- IVRで適切な窓口に誘導する
それぞれの手法について説明します。
問い合わせ情報を一元管理する
問い合わせ情報を一元管理することにより1件あたりの対応時間を減らせます。
電話、メール、SNS、Webサイトのチャットといったように複数のチャネルから問い合わせが発生する場合、いちいちそのシステムにログインして問い合わせをチェックするのには手間がかかります。
すべてのチャネルからの問い合わせ情報を一元管理することにより、こうした個別のシステムにログインする手間が省略できます。また、問い合わせ頻度の低いチャネルからの問い合わせを見逃すリスクも軽減できます。
対応状況を可視化する
対応状況を可視化するのも1件あたりの対応時間を減らす手法として有力です。
問い合わせ対応には、顧客からの問い合わせに対応する時間だけではなく、オペレーター同士で情報共有したり、対応状況を確認したりするといった時間も必要です。そうした際に対応状況を可視化できていれば、確認にかかる作業は削減できます。
また、対応状況を可視化することにより、不注意での連絡ミスや対応が困難な案件を見逃すリスクを軽減できます。
テンプレートを活用する
テンプレートを活用することも1件あたりの対応時間を削減するために有効です。
問い合わせケースごとにテンプレートを整備したり、社内での情報共有や別のオペレーターへの申し送りといった帳票を整備したりといった、反復的に行う業務にかかる時間は削減できます。
テンプレート作成や帳票整備は資金を掛けずとも可能なので、すぐ効果を得られやすいので、とくに問い合わせ効率化のための一歩としては有効です。
IVRで適切な窓口に誘導する
コールセンターで受けなければならない質問の範囲が広いと、オペレーターごとに担当を決めているケースも存在します。こういったコールセンターの場合、一次対応するオペレーターのところで問い合わせが滞留する可能性があります。
こういった場合に有効なのがIVRを導入して顧客を適切なオペレーターに誘導することです。IVRを活用すれば、ユーザーは自身で音声通話での案内をもとに適切な対応窓口に連絡してくれるので、一次対応の手間がなくなります。
結果として、一次対応の手間とコストを削減する効果が期待できます。

問い合わせ対応の品質を整える方法
問い合わせ品質を整えるためには人材の教育やインフラ整備が必要です。具体的には、次のような施策が必要です。
- マニュアルやフローチャートを整備する
- 教育・研修でオペレーターのレベルをあげる
- 対応事例を共有する
- アウトソーシングを活用する
それぞれの施策について説明します。
マニュアルやフローチャートを整備する
コールセンターの問い合わせ対応品質を整えるためには、マニュアル、フローチャートを整備して、それをもとに顧客対応を実施しなければなりません。問い合わせ内容ごとに基準となるマニュアル、フローチャートを整備して、どのオペレーターが対応しても同じような顧客対応になるようにします。
これによりコールセンター業務が均質化できますが、顧客からの反応をもとに定期的にマニュアルやフローチャートを見直すことによってさらに高い接遇能力、効率的な問い合わせ対応へ品質を高められます。
教育・研修でオペレーターのレベルをあげる
教育・研修でオペレーターのレベルをあげることも必要です。とくにマニュアルやフローチャーで対応をパターン化できない、イレギュラーな問い合わせが発生しがちなコールセンターでは、教育・研修によって接遇能力自体を向上させなければなりません。
外部の研修に通うのもよいですし、社内で高い接遇力を持ったオペレーターの対応を分析してそのノウハウを部署全体に共有するのも良いです。
対応事例を共有する
対応事例を定期的に共有することも、対応品質を高めるために重要です。問い合わせへの対応品質を管理する際に、頭を悩ませるのがイレギュラーな問い合わせへの対応です。
定型的な問い合わせに関してはマニュアルを整備し練習すれば、経験の浅いオペレーターでもある程度対応できますが、頻度の低い問い合わせについてマニュアル整備してオペレーターを教育するのは困難です。
こういった頻度が低く、発生したら困る問い合わせについては対応事例を共有することが有効です。イレギュラーな問い合わせに対する模範的な対応事例を会社としてオペレーターに示すことにより、オペレーターは模範事例から類推してとるべき対応を想像できます。
アウトソーシングを活用する
内製化した方が良いですが、そもそもコールセンター運営のノウハウがない、任せられる管理者が存在しないといった場合はいっそのことアウトソーシングすることも有効です。
コールセンター業務をアウトソーシングすることにより、社内に問い合わせ対応のノウハウが蓄積されない点には注意が必要です。
ただし、コールセンター業務のノウハウを持った企業が業務を推進するので一定の対応品質が期待できます。また、社内で人員を雇用しなくて良いのでコールセンターの規模を縮小する場合も、融通を利かせやすいと考えられます。

問い合わせ対応を効率化におすすめのツール
問い合わせ対応の効率化におすすめのサービスを紹介します。
- 初期費用0円、月額1,500円から利用できるチャットシステム
- かんたんにチャットボットの設定・運用ができる
- ボットとオペレーターが協働して顧客対応できる
チャットプラスは、カスタマーサポート効率化するチャットシステムです。業界別のテンプレートが充実しており、シナリオが簡単に設計できる仕様なので、プログラミングの知識がない方でもチャットボットを作成できます。
また。チャットボットに問い合わせ対応を任せるだけではなく、途中で有人対応への切り替えが行えます。
Salesforce Service Cloud - 株式会社セールスフォース・ジャパン
- 複数チャネルからの問い合わせを一元管理できる
- ワークフロー、承認機能で問い合わせ対応効率を向上
- 分析機能が充実、問い合わせ対応の効率を見える化
Service Cloudは、株式会社セールスフォース・ジャパンが提供しているカスタマーサポート効率化システムです。
Salesforceシリーズのコンタクトセンター向けのシステムで、問い合わせ管理、CTI、ナレッジ管理といった機能を搭載しています。「Einstein」と呼ばれるAIが搭載されており、対応記録の文字起こし、担当者の振り分け、チャットボットによる顧客対応が可能なのでオペレーターの業務負担を削減することにも貢献します。
- 問い合わせ進捗管理が効率的に行える
- 7種類のサービスがあり複合的に使用して大幅な業務効率改善が見込める
- 連携できる他アプリが豊富
Zendeskは、カスタマーサポート効率化システムです。
問い合わせ管理の「Zendesk Support」、ナレッジベースの「Zendesk Guide」、チャットツールの「Zendesk Chat」といったように機能別に7つのツールが存在します。
- 工事不要で導入できるビジネス向けのスマート電話
- IVR機能で着信先を振り分けられる
- 話す速度、ラリー回数、被せ率などでAIが話し方を評価
MiiTelは、IP電話と録音・文字起こし・音声解析が1つになったビジネス向けのスマート電話です。スマート電話にコールセンター向けのさまざまな機能が搭載されており、売り上げ・商談数UP、教育・ノウハウ蓄積、データ可視化・連携といった効果が期待できます。
インターネット電話のため固定電話不要で工事も不要なので初期費用0円で導入でき、スマホアプリでのテレワークも可能です。SalesforceやKintoneなどのツールと自動連携できるので、他部署との情報共有も容易です。
- さまざまな規模のコールセンターに対応したクラウド型CTI
- カスタマイズは基本0円、追加作業費がほとんど発生しない料金設計
- コールセンターに求められるさまざまな機能を標準搭載
CT-e1/SaaSは、IP電話や既設PBX、スマートフォンなど設備に合わせて柔軟に導入できるクラウドサービスです。
着信順番を管理する待ち呼、音声ガイダンスを再生するIVRをはじめとしてコールセンターで必要な機能が搭載されています。クラウド型でありながら開発スタッフが専門設計にかかわるので、各社のニーズに合わせて細やかなカスタマイズが可能なのが特徴です。

問い合わせ対応の効率化にはシステム導入がおすすめ
問い合わせ対応を効率化すると、コールセンターのコスト削減、顧客満足度の向上といったメリットがあり、コールセンターが顧客への対応窓口として大きな役割を果たしている企業は検討すべきです。問い合わせ対応を効率化する際は次のような観点から施策を検討すべきです。
- 問い合わせ自体を減らす
- 1件あたりの対応時間を減らす
- 問い合わせ対応の品質を整える
問い合わせ対応を効率化させるシステムについてより深く検討したい方は、サービス資料を請求し比較するとよいでしょう。

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