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人事評価制度の事例6選 | 成功事例から学ぶ評価制度の導入

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人事評価制度とは、従業員の業績や貢献度など業績をあげるための行動を評価することです。本記事では、人事評価制度を導入している企業の事例と活用される手法を紹介し、また失敗しないための注意点を解説します。

人事評価制度とは

人事評価制度とは、従業員の成績や組織・部署に対する貢献度など、企業の業績をあげるために必要な行動を一定の基準で評価する制度です。

一定の基準に基づいて従業員を評価し、それをもとに然るべき人材育成をすることで企業全体の生産性を向上させられます。全体目標の達成や業績アップのためには、企業に合った適切な人事評価システムが必要です。

自社にマッチした人事評価制度を採り入れることにより、従業員個人の労働生産性の向上はもちろん、一人ひとりの従業員の強みや適性を把握し、最適な人材配置と待遇を決められます。

人事評価の事例6選

人事評価制度の成功事例として、さまざまな手法を採用して実績を上げている企業の例をいくつか紹介します。

株式会社メルカリ

メルカリでは、人事評価制度として「OKRを用いた目標達成の度合い」と、自社の「バリュー(価値観)に沿った行動の有無」の2つのポイントによって四半期ごとの評価を行っています。

OKRに関しては、当時アメリカで取り入れられ始めた頃から注目していたようで、日本で他社に先駆けて導入した経緯があります。目標達成状況だけでなく、達成までのプロセスを重視しており、そこで見られた個人の働きやパフォーマンスを評価の対象としているようです。

一方、後者の「バリューに沿った行動」は同社の掲げる3つの行動指針の実践について評価するものです。OKRに比べて定性的で評価が難しい点があったため、社員同士で「成果給」を送る「ピアボーナス」のシステムを導入。社員のバリューに基づいた具体的な行動をタイムライン化して四半期ごとに評価するとともに、多くの成果給をもらった社員を表彰しています。

出典:同僚から月60回「成果給」を受け取った人も!メルカリの「ピアボーナス」運用の裏側

アドビシステムズ株式会社

アドビシステムでは、もともと各部門の管理者によって部下をランク付けする人事評価を行っており、社員のパフォーマンスや仕事に対する満足度が下がり続ける結果となっていました。

そこで同社では、2012年から従来型のランキング制度を廃止し、新しい人事評価制度として「チェックイン」を導入。管理者が継続的な面談を通じて部下との良質な関係を構築することにより、一人ひとりの社員の成長をバックアップする制度に切り替えました。

チェックインによる面談は、それぞれの管理者が自らの管轄する部署の環境に合わせて自由にフォーマットを考えられ、給与の裁量も与えられています。

面談によって管理者がさまざまな観点から部下の評価を可能にしたことで、社員の評価に対する納得感が得られるようになり、仕事に対するモチベーションも向上したといいます。いわゆる「ノーレイティング」の人事評価制度の成功事例といえるでしょう。

出典:ランク付けをやめ、納得感のある人事制度を実現。アドビ「チェックイン」運用の実態

株式会社ディー・エヌ・エー

ディー・エヌ・エーでは、約130名からなるマネージャー向けに「360度評価」によるフィードバックを行っています。一般的には無記名で行われる評価法ですが、同社の場合はマネージャーと社員との信頼関係の構築のため、あえて実名で評価を行っています。

各マネージャーに対する評価というよりは、どちらかといえばマネージャー自身の課題・改善点を明らかにして、社員との認識を共有することを目的にしているようです。

加えて、各社員に対しては本人と部署との合意があれば、人事の承認なしで異動ができる「シェイクハンズ制度」を導入。自らの強みを活かせる部署に異動しやすくすることで、社員に新しいチャレンジを促したり、自らの情熱に合った役割についてもらうことを推奨したりしています。

出典:上司・人事の承認ナシで異動OK!3ヶ月で20人超が利用した新人事制度・シェイクハンズ

株式会社ISAO

ISAOでは企業内に組織の成長を阻害する「権威」をつくらないため、マネージャー不在の超フラット組織になっており、形態を維持するために12のグレードから構成される等級制度を導入しています。

各社員の給与はこのグレードと連動しており、どのグレードに属するかは本人とコーチにあたる社員とが話し合って指名した複数の社員の360度評価によって決まる仕組みです。昇降級のタイミングはリアルタイムで、いつでも必要に応じて昇給を申し出ていいことになっています。

さらに等級で能力を評価することに加え、個々の成果については半期ごとにアワードとして評価しボーナスに反映するシステムとなっており、短期的な成果と能力の向上をそれぞれ評価してもらえるシステムになっています。

自らの評価者を社員が選べることに加え、コーチの選定自体も企業が推薦する40人ほどの候補のなかから自ら指名できるようになっているため、評価に対する納得感が生まれやすい制度になっているのが特徴です。

出典:評価者を「自分で」選ぶ。通年リアルタイムで昇降級する「権威を作らない」等級制度

株式会社ココナラ

スキルのフリーマーケットサイトを運営しているココナラでは、人材評価の基準が曖昧なまま一方的な意見のみで評価が決定されることを防ぐために、5つの軸と11段階に分類された等級制度を採用しています。

「裁量」「コミット範囲」「育成責任」「業務レベル」「ノウハウレベル」の5つの軸をG1からG7までの11のグレードで評価するシステムで、基本的にはグレードと給与が連動する仕組みです。

年2回の人材開発委員会で等級の見直しが行われ、グレードと実際のパフォーマンスにギャップがある社員にはグレードを上げる努力を促すとともに、必要なサポートをする体制になっています。

管理者の印象に偏りがちな評価を可能な限り客観的にすることで、全社員が納得できる人事評価ができるような体制にしているわけです。

出典:評価に「曖昧さ」は不要。5つの軸で11段階のグレードを定める、ココナラの等級制度

株式会社フロムスクラッチ

業界ナンバーワンシェアを誇るMAツール「b→dash」を提供しているフロムスクラッチでは、全社員が採用活動に関わるためのリクルーティング資格制度「CREW(クルー)」を導入しています。

組織にどんな人材を集めるかが競争優位性になると考えている同社では、社員一人ひとりの採用活動への貢献度を「エントリー」「バチェラー」「マスター」「ドクター」の4クラスで評価。クラスによって毎月手当額が決定される仕組みになっています。

これによってリファラル採用の比率が大きく高まり、だれが面接担当になっても候補者の志望度が向上する結果になったほか、面談の辞退率も半減したそうです。そして社員が採用に携わることで、自社への理解が深まり、現場が楽しみながら未来の企業を作っていける環境ができたといいます。

出典:【10年後の会社をつくる】採用文化を浸透させるフロムスクラッチのCREW制度

人事評価制度に活用される手法

優れた人事評価制度で成果を上げている企業を紹介しました。上述の企業を含め、人事評価制度にはさまざまな手法が活用されています。

ここでは人事評価に活用される主要な評価手法を簡単に解説します。

MBO(目標管理制度)

MBO(目標管理制度)とは、チームで達成すべき目標や社員一人ひとりが達成すべき目標を設定し、達成度を(定量的に)評価する手法です。社員が自ら目標を設定し、主体的に進捗や実行を管理するのが特徴で、社員の自主性を促して自律的に成長するチームをつくりあげるのに役立ちます。

目標設定といえばトップダウンで管理者が部下に達成すべき目標を課したり、ノルマを与えたりするイメージがありますが、MBOは上司と部下がコミュニケーションをとりながら、チームと個人の目標をマッチさせるところがポイントです。

また、杓子定規に目標を決めるのではなく、社員個人の能力や役所に見合った目標を設定することも重要です。

>>MBOとは - 目標管理制度|課題や目的・メリット・OKRとの違い

OKR

「目標と主要成果」を意味するOKRは、企業の管理層が決定した目標を、各部署やチーム、社員個人が細分化して達成する手法です。企業が達成すべき目標(Objectives)を各部署や個人が主要な成果(Key Results)に落とし込むところがポイントです。

MBOの目標の共有範囲は上司と部下ですが、OKRは全社的に目標を共有し、さらにSMARTの法則によって定量的な目標を設定します。

SMARTの法則とは、設定する目標を「Specific(具体性)」「Measurable(計量性)」「Achievable(達成可能性)」「Relevant(関連性)」「Time-bound(期限)」の5つの指標で判断し、組織が達成すべき最適な目標にするための考え方です。かなり古い概念ではあるものの、目標やゴールを設定する際に有効といわれています。

また、四半期~1か月に1回程度、達成度の振り返りをしっかりと行うところもポイントです。

>>OKRとは - MBOやKPIとの違い | 評価方法やツールおすすめ

360度評価

360度評価はすでに多くの企業で導入されているスタンダードな人事評価手法で、上司だけでなく同僚や部下、場合によってはクライアントなど複数の立場の人から多角的な評価を得る手法です。

別々の立場の人から複数の評価を得るため、客観的で公平な評価が期待でき、評価される社員自身も納得感を得やすいのが特徴です。また、近年では個人の強みは周囲から客観的に評価されることで発見しやすくなるともいわれているため、自分では気づいていなかった特性や強みを理解できるようになるというメリットもあります。

ただし、評価する側との人間関係が悪化する可能性も指摘されているため、匿名で評価したり、独自に話し合いの場を設けて双方が納得できる評価をできる体制を整えたりする企業が多いようです。人によって評価のバラツキが大きくならないような体制づくりが重要でしょう。

>>360度・多面評価とは | メリット - 失敗しない運用方法・導入事例

コンピテンシー評価

業績を継続的に上げられる社員の行動特性をコンピテンシーといい、これを組織行動の評価軸として設定することで社員全体のパフォーマンスを向上させるのがコンピテンシー評価制度です。

継続的に高い業績を出し続けるための行動やスキル、知識などの行動特性を分析して明確な評価基準として設定するため、組織の規模が大きくなっても評価のブレや偏りが生じづらいというメリットがあります。

ただし、企業の成長段階や市場環境の変化によって、確実に業績を上げるための行動特性に変化が生じる可能性があるため、定期的にコンピテンシーを見直す必要があります。全社的に見直すことはもちろんですが、各部門で優秀な行動特性とは何か、適宜チェックする必要があるでしょう。

>>コンピテンシー評価とは | 評価項目や基準・メリット・人事評価への活用法

バリュー評価

社員の評価項目に企業が掲げる行動規範・価値観(バリュー)を含める手法で、社員が自社のバリューに沿った行動ができているかチェックします。一人ひとりの社員が自社の価値観を理解して「すべき仕事」とは何かを考えて行動できるようになるのがメリットです。

ただし、企業の掲げる理念や価値観は曖昧なものが多いので、具体的にどういう行動がバリューに沿っているのかを明確にすることが重要です。

何となく自社の価値観に合っているという程度の評価では個人によって評価のバラツキが出てしまうため、具体的な行動指針を全社員で共有したり、上記で紹介した企業のように、互いにバリューに沿った行動を評価し合ったりする環境を整えましょう。

ピアボーナス

ピアボーナスとは社員から社員に特別手当を送る仕組みのことです。社員同士で互いに感謝の気持ちをポイントや手当という形で贈り合うことで職場環境がよくなり、社員エンゲージメントの向上が見込めるため、Google社をはじめ世界中で導入が進んでいる制度です。

トップダウンの評価システムでは、どうしても現場の社員が納得できない評価が下されるおそれがありますが、ピアボーナスを評価基準に加えることで、多くの社員から感謝されている社員はだれかを「見える化」でき、社員が納得できる適正な評価ができるメリットがあります。

また、社員の離職率の低減にも効果があることがわかっているため、職場環境を改革して社員の定着率を高めたい企業にも有効な手法です。

ピアボーナスサービスでは「Unipos」が有名です。

人事評価制度の注意点

人事評価制度を盲目的に取り入れるだけでは効果が上がらないばかりか、逆に社員から不満が出てしまうリスクもあります。

実際に新しい人事評価制度を運用する際には、まず評価側の適正の有無を確認し、いわゆる「ハロー効果」や寛大化傾向・厳格化傾向にも注意しなければなりません。

多様な評価軸でハロー効果を防ぐ

ハロー効果とは評価対象者の目立った特徴に全体の評価が歪められてしまう傾向のことで、具体的には限られた実績をもとに他の評価要因も判断してしまうことです。

たとえば、ひとつの実績の悪化をもって、社員のすべてをマイナス評価してしまえば、社員に不満をもたれてしまうでしょう。できる限り多様な評価軸から総合的に評価する仕組みが必要です。

客観的に人事評価を行う

部下によく思われたいために評価を甘くしてしまったり、管理職としての立場を意識するあまり、全体的に評価を厳格にしてしまったりする評価者が出てくる可能性もあります。

客観的な人事評価制度を運用するためには、評価する側とされる側がどういったバイアスに陥りがちなのかを理解し、互いに納得感を得やすい評価体制を整えることが重要です。適正な評価のために、人事評価シート人事評価システムの導入も検討してみましょう。

企業に合った評価制度を導入しよう

優れた人事評価制度で成果を上げている企業を紹介するとともに、人事評価に活用される主な制度について解説しました。本記事で紹介した事例をみればわかるように、企業によってさまざまな人事評価制度が導入されていることがわかります。

重要なのは、他の企業が成功しているというだけの理由で新しい制度を導入するのではなく、まずは自社の環境を振り返り、一番合うものを選択して導入するということです。導入するだけはなく、定期的に成果をチェックして自社に合うように適宜カスタマイズすることも重要です。

また、人事評価は人事評価システムや人事評価シートを利用することで効果的に行えます。本記事を参考に、ぜひ自社に最適な人事評価制度を構築してください。

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