金融・銀行業界必見のMAツール5選!導入メリットと選択のポイント・事例
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- MA(Marketing Automation)ツールとは
- 全米トップ15銀行の半数以上がMAツール導入
- MAツールで利用できる機能
- 金融・銀行業界におけるマーケティグの課題
- データが分断されてしまい活用しにくい
- デジタルトランスフォーメーションが進みにくい
- 金融・銀行業界がMAツールを導入するメリット
- 顧客の再獲得
- 業務負担の軽減
- 売上増への貢献
- 顧客情報の一元管理
- 金融・銀行業界におけるMAツールの選び方
- 課題と目的の明確化
- BtoBかBtoCか
- サポートの充実さ
- おすすめMAツールの比較表
- 金融・銀行業界におすすめのMAツール5選
- Marketing Cloud Account Engagement (旧 Pardot)
- GENIEE MA
- SATORI
- b→dash
- Salesforce Marketing Cloud
- 金融・銀行業界のMAツール導入事例
- B銀行が中南米No.1である理由
- 横断的なマーケティングに取り組むL社
- 金融・銀行業界でマーケティングに成功するためのポイント
- PDCAでMAツールの精度を高める
- BOXILとは
MA(Marketing Automation)ツールとは
MAツールとは、Marketing Automation(マーケティングオートメーション)ツールの略称であり、個人を特定してマーケティング活動を行うツール、ソフトウェアのことを意味します。
従来は手作業で行っていた、複雑で大量なマーケティング業務を自動化し、セグメント分類された見込み顧客を、効率的にリードナーチャリング(顧客の育成)するものです。
具体的には、展示会での名刺獲得なども含め、Webサイト(オウンドメディア)へ訪問したユーザーへメール配信などの施策を行います。案件化の確度が高まった時点で営業に引き渡す流れになり、大きく次のマーケティング手法を自動化する流れです。
全米トップ15銀行の半数以上がMAツール導入
マーケティングを自動化する定義において、一見、MAツールは金融・銀行業界に必要なさそうにも思えます。
しかし、アメリカの銀行でのMAツール導入率を調査したところ、トップ30銀行の実に4割が導入・活用しているとの結果になりました。トップ15銀行に限れば、その割合は半数を超えていたのです。
これは企業向けの法人サービスを行うアメリカの銀行が、リードジェネレーションやナーチャリングにMAツール活用余地が高い、と認めているのにほかなりません。
次の記事では、MAツールの機能についてより詳しく解説しています。
MAツールで利用できる機能
主にMAツールで利用できる機能は次のとおりです。
リードジェネレーション(見込み顧客獲得)
広く自社製品やサービスをアピールし、顧客となる可能性のあるリード(見込み顧客)を獲得します。
リードナーチャリング(見込み顧客育成)
獲得したリードに対し、個々の興味度合いにあわせてメール配信やコンテンツ作成を行い、リードナーチャリング(見込み客育成)していきます。
リードスコアリング(見込み顧客分類)
リードナーチャリングにも当てはまりますが、見込み顧客の属性や興味度合いをオンラインの行動から分析し、案件化の可能性が高い顧客に絞り込み(リードスコアリング)ます。
リード管理(見込み顧客管理)
従来から蓄積された顧客情報や、名刺交換などによる見込み顧客獲得も含め、リード管理を一元的に行い、重複のない正確なデータベースを構築します。
MAツールは、「マーケティング部門の指示によって営業がアクションを起こす」組織構造であるアメリカで発展したシステムです。使いこなすには、個々の顧客に対する施策や管理のノウハウが必要とされています。
金融・銀行業界におけるマーケティグの課題
金融・銀行業界でのマーケティングの課題について解説します。金融業界においてもマーケティングは必ず行いますが、どのような課題があるのでしょうか。
データが分断されてしまい活用しにくい
部署ごとに別々にデータを保管していたり、顧客毎に保管方法が異なったりするとデータの分断化が起こります。バラバラのデータを活用するのは手間もかかり、ミスも起こしやすくなるのが問題です。また、古いシステムを長期間使い続けている場合も多く、社内システム間でもデータの連携が取れなくなることも多く見られます。
データが一元化されていないと、マーケティング施策が結果的にどうなったかを正確に効果測定を行えなくなります。マーケティングの改善施策を正しく行うには、正確に結果を評価するのが必須条件です。マーケティングの各段階を正しく把握できるMAツールの導入など、データマネージメントの環境を整備することが重要な課題だといえるでしょう。
デジタルトランスフォーメーションが進みにくい
金融業界の風土でよくある事象として、デジタルトランスフォーメーション、略してDX化が進めにくいところも課題のひとつです。金融庁が公開しているレポートによれば、IT人材が少なくノウハウが蓄積されていないところも、金融業界の課題であると明記しています。
また、金融業界全体としても、デジタル化を推進する目的や意義がよく理解されていない、ところも問題のひとつであるといえそうです。
現在のマーケティングを成功させるためには、DX化や従業員個々のデータマネージメント能力が必要とされています。データを速やかに収集して分析を行い、顧客の満足度を上げることが、金融業界の発展にもつながることを理解することが重要です。
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金融・銀行業界がMAツールを導入するメリット
金融・銀行業界がMAツールを導入するメリットは、次のとおりです。
- 顧客の再獲得
- 業務負担の軽減
- 売上増への貢献
- 顧客情報の一元管理
それぞれのメリットについて説明します。
顧客の再獲得
どのページを見たのか、ホワイトペーパーをダウンロードしたのかなど、Webを訪問したユーザー行動から興味度合いやニーズを読み取るため、MAツールにはトラッキング機能が搭載されます。
このため検討段階で競合に流れ、案件化しなかったユーザーでも、Web再訪の際はタイミングを逃さずナーチャリングを継続でき、再顧客化への活動を継続できます。
また、顧客ニーズを読み取ることで、クロスセルやアップセルを仕掛けることも可能でしょう。
業務負担の軽減
MAツールに必要な条件を設定することで、確度の高いリードスコアリングが可能となり、メール配信やランディングページ作成などの施策を効率的に行えます。
これをすべて人手で行うのは膨大な作業量と時間が必要となり、リソースの割り振りが少ない日本のマーケティング部には大きな負担となるでしょう。
多くのMAツールでは、リードスコアリング機能はもちろん、配信用メールのテンプレートやランディングページの作成機能も搭載され、工数を大幅に削減したスピーディーな施策が可能です。
売上増への貢献
顧客の行動からニーズを読み取り、興味度合いを高めていくMAツールでは、高い確度で成約が見込めると判断できた時点で、営業へリードを引き渡します。
当然のことながら、営業の成約率は向上し、同じ人的リソースであれば売上も向上します。
営業が直接顧客の元へ出向かないBtoCでも、充分なナーチャリングができた時点でランディングページへの動線を仕掛けるような、同様の効果が期待できるでしょう。
顧客情報の一元管理
個人のスキルに大きく依存してきた日本の営業では、顧客情報も営業の個人資産といった意識が強かったため、属人的なバラバラの管理で共有もされず、データが充分に活かされているとはいえませんでした。
MAツールではそれ自体で顧客管理の一元化が可能であり、CRMやSFAと連携することで、行動管理を含めた顧客情報を統合できます。
CRMとSFAに関して詳しく知りたい方は次の記事をご覧ください。
金融・銀行業界におけるMAツールの選び方
金融・銀行業界の企業がMAツールを選ぶ際は、次のポイントを確認しましょう。
- 課題と目的の明確化
- BtoBかBtoCか
- サポートの充実さ
課題と目的の明確化
自社が現在、どのようなマーケティングの課題を抱えていて、最終的にどのような結果を得たいのかを明確にしておく必要があります。
このためには、マーケティングが営業を、営業はマーケティングを理解するのが重要なポイントとなります。感覚的なものではなく、データを元にした分析を行ったうえで課題を洗い出すことが肝心です。
MAツールを導入する以前に、リードとなるべき潜在顧客獲得の方が先決となる場合もあります。
BtoBかBtoCか
法人向けなのかカスタマー向けなのか、それによって施策が大きく変化する場合があります。もちろん、業種や業態、販売チャネルによっても打つべき施策や、必要な機能は変わります。
MAツールにもBtoB、BtoCで得手不得手があるケースもあり、課題や目的とあわせ、必要な機能を見極めていく必要があるでしょう。
サポートの充実さ
金融・銀行業界に限らず、残念ながらMAツールを導入しても充分に使いこなせず、結果的に失敗してしまうケースも少なくありません。
MAツールがなにをするものなのか、という理解を深めていくのも重要です。さらに、疑問点の解消や、運用を含めたサポートをベンダーから得られるかどうかも、大きな選択ポイントとなるでしょう。
自社の業種に納品実績が豊富なベンダーを選択するのもおすすめです。
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金融・銀行業界におすすめのMAツール5選
導入事例からもわかるように、BtoBだけでない、金融商品や生命保険などBtoC向けの戦略にもMAツールは有効です。
金融・銀行に適したMAツールとはどのようなものなのか、おすすめを厳選して紹介します。
Marketing Cloud Account Engagement (旧 Pardot) - 株式会社セールスフォース・ジャパン
- リードスコアリング/ナーチャリングを高度に実現
- Sales Cloudとの連携で営業活動を可視化
- 投資対効果の測定が可能
Account Engagement(旧 Pardot)は、セールスフォース・ジャパンが提供するクラウドベースのB2Bビジネス向けMAツールです。
ランディングページ作成機能、メルマガ作成・配信機能、Web上の行動データの追跡機能などを通じてマーケティング活動の投資対効果の最大化を実現。CRM/SFAソリューションであるSales Cloudと連携し、スピーディな営業活動も支援します。
また、マーケティング活動の一つひとつをキャンペーンとして管理することによって、ランディングページやメルマガの効果を測定、簡易かつ高度なレポーティング機能によって可視化。マーケティング活動の投資対効果の最大化を実現します。
- 集客に強いMAツール
- クロスチャネル対応
- 充実のサポート体制
GENIEE MAは、広告や顧客、外部データなどの多様なデータを取得・統合・分析・可視化し、検討ステージの異なる見込み顧客それぞれに対し、最適なコミュニケーションを実現するMAツールです。
メールに限らず、Web広告、ブラウザプッシュ通知など、見込み顧客の状態に合わせてコミュニケーション方法を変更可能に。データに基づいたマーケティング施策をワンストップで展開できます。
また、One2Oneマーケティングを実現するための機能を充実させ、行動が多様化した顧客への適切なコミュニケーションに貢献しています。
- リードジェネレーションに強い
- メール以外でもナーチャリング
- マーケティング活動の効果測定が可能
SATORIは、LTV(顧客生涯価値)の最大化を目指し、集客・クロスチャネル・データ分析の面で優れるDMP内蔵のマーケティングオートメーションです。リードジェネレーションに強く、メールアドレスなしの匿名訪問者も正確に把握可能なほか、外部のデータも活用することで、新たなリード創出の手段を提供しています。
メールマガジンのほかにもディスプレイ広告、自社Webサイトのパーソナライズやチャットを通して顧客接点を確保できます。商談化・成約・アップセルなどの売上・粗利指標までマーケティング活動の効果測定が可能です。
- すべてを統合して使えるデータセットを取得
- クロスチャネルでのデータ活用
- シンプルで簡単な操作
b→dashは、Webサイトやアプリ・広告・店舗・自社ビジネスデータなどをすべて統合し、マーケティング特化型DWHへ取得可能です。マーケティングに活用できるデータセットを作成します。
収集されたビッグデータは、AIを活用することでクロスチャネル対応One to Oneコミュニケーションへの最適化が行われ、施策やオペレーションの自動化、収益予測までが可能となります。
Salesforce Marketing Cloud - 株式会社セールスフォース・ジャパン
- カスタマージャーニーを計画
- データの一元管理で顧客理解を深める
- クロスチャネル対応
Salesforce Marketing Cloudは、顧客情報や顧客行動データを一元化し、顧客との「OnetoOne」コミュニケーションを実現するシステムです。メールやSNS、SMS・LINEなど、あらゆるチャネルやデバイスをリアルタイムに活用できます。
オンライン・店舗・営業部からカスタマーサポートデスクなど、顧客とのコンタクトチャネルが異なっても、一人ひとりの顧客に最適なコンテンツの提供が可能。顧客のカスタマージャーニーを設計できます。
金融・銀行業界のMAツール導入事例
新たなビジネスツールは、アメリカから数年遅れて日本でも浸透するケースが多くなりつつあり、遅まきながら、金融・銀行業界でもMAツール導入が活発化するとみられます。
こうした状況で、一歩先にMAツールを導入し、効果をあげている金融・銀行業界の事例を、海外・国内で紹介してみましょう。
B銀行が中南米No.1である理由
課題:5,500万人におよぶ個々の顧客との関係性を把握して強化する
中南米に5,000の支店を持つ同社は、金融商品やサービスの組み合わせ、アップセル・クロスセル戦略は支店のマネージャーが担当していました。
このため、マネージャーのスキルや時期によって、支店ごとの顧客満足度と財務成績に大きなバラツキが生じており、5,500万人におよぶ個々の顧客との関係性把握・強化が必要と判断、改革に着手。
効果:アップセル・クロスセルオファーの成約率が20%に到達
勘や経験に頼った判断から脱却し、データ分析から顧客を理解した事実にもとづくキャンペーンを実現するため、B銀行はCRM基盤と連携させたMAツールを導入。
顧客をセグメントや行動パターンを分類し、将来の購買につながる共通の特性を洗い出す作業を、好み・購買行動のスピード・顧客満足度・収益性などの要因を加味した戦略を実施しました。その結果、アップセル・クロスセルオファーの成約率が20%に到達。成長のエンジンとなっています。
横断的なマーケティングに取り組むL社
課題:ITに強くない顧客へ生命保険を販売するにはどうすべきか
販売チャネルの柱をインターネットとした生命保険ベンチャーL社では、当初、顧客自身が情報収集から申し込みまで行うことを想定していました。
しかし、認知拡大とともに「ITに強くない顧客」の存在に気付き、人力での顧客フォローも限界だったことから、CRMと連携したMAツールの導入に踏み切りました。
効果:埋もれていた直近資料請求者へのアプローチが75%アップ
Webのほか、電話・パンフレット・メールなどのチャネルを持つL社では、マーケティングの「企画」「運営」にメンバーが分かれていました。
しかし、MAツールへと移行したことで、双方のメンバーすべてが施策を打てるようになり、従来比1.5倍の数に増加。メール配信を自動化できたことで、これまで埋もれてしまっていた資料請求者へのアプローチが75%アップしました。今後はMAツールを活用し、すべてのチャネルを横断したマーケティングに取り組んでいくそうです。
金融・銀行業界でマーケティングに成功するためのポイント
金融・銀行業界でマーケティングを成功させるポイントを紹介します。
近年、顧客の価値観は多様化しています。それゆえにMAツールを正しく利用して顧客のニーズを把握することが重要です。そして、顧客が必要なときに適切なアプローチをすることが成功につながります。顧客に対する理解を深めるには、MAツールが活躍します。MAツールであれば、収集したデータからユーザーの行動や興味関心などのスムーズな把握が可能です。
顧客とは複数のデジタル媒体で接点を持つことが重要です。WebサイトだけでなくSNSや動画配信サイトなど、さまざまな方法で顧客と接点を取れるように心がけましょう。顧客との接点はひとつに留まらず、さまざまな可能性を考えて対応することが重要です。顧客一人ひとりにあったアプローチをすることで、顧客体験を向上させマーケティングの成功へつながります。
PDCAでMAツールの精度を高める
本文でも少し触れましたが、MAツールはマーケティングのすべてを全自動で行うものではありません。
もちろん、MAツールはリードスコアリングを自動化しますが、あくまでもスコアリングするための基準である、顧客行動を定義するのは人間の役割です。
このような設定を行い、施策のPDCAサイクルを高速で回し、MAツールの精度を高めていくことこそが重要です。
それが実現できてこそ、MAツールは効果を発揮し、大きなリターンをもたらしてくれるでしょう。
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