グッドマンの法則とは?クレーム苦情処理で顧客満足(CS)向上へ
インバウンドコールセンターの各サービス資料を厳選。無料でダウンロード可能です。電話注文、修理依頼、クレーム対応などさまざまな目的で導入されるインバウンドコールセンターの比較にお役立てください。サービス一覧はこちら
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グッドマンの法則とは
グッドマンの法則とは、顧客のクレーム(苦情)と再購買行動には相関関係があることを示した法則です。
グッドマンの法則は、アメリカにおける消費者苦情処理調査をしていたTARP社代表のジョン・グッドマン氏に由来しています。グッドマン氏のデータから、白鴎大学経営学部の教授も務めた佐藤知恭氏がある法則性を見つけ出し、それをグッドマンの法則と呼びました。
グッドマンの法則は第一法則から第三法則まであり、この法則を生かすことによりクレーム苦情処理で顧客満足(CS)向上を図れます。
グッドマンの第一法則
「不満を持った顧客のうち、苦情を申し立て、その解決に満足した顧客の当該商品サービスの再購入決定率は、不満を持ちながら苦情を申し立てない顧客のそれに比べて高い」
不満を感じても申し立てをしない顧客が多い
1975年〜79年と1982年の5年間で、米合衆国消費者問題局から依頼を受けてTARP社が行ったマーケティング調査によると、「不満を感じても苦情を申し立てなかった人は96%」でした。それに対し、「苦情の申し立てをした人は4%」しかいませんでした。この結果は、企業に伝わるクレームは氷山の一角に過ぎず、表面化していない不満の存在があることを示しています。
一般的な顧客の心理は、購入した商品やサービスに不満があった場合、今後購入しない選択をすることが多いため、不満を感じても申し立てをしない顧客が多いです。
苦情処理でリピーター獲得
先の調査によると、「苦情を申し立てて迅速に解決したケース」の再購入率は82%、一方で、「申し立てなかった場合」の再購入率は9%でした。これは、クレームを申し立てない顧客の再購入率は、クレームに迅速に解決した場合と比べ大きく低下することを示しています。
苦情は一見企業にとってマイナスなように思えますが、実はそれは誤りです。
クレームの連絡を顧客から直接もらえるのは、企業が見落としていた課題を見つけるチャンスであり、より企業として成長するきっかけになります。
また、そこで迅速な対応をし、苦情を解決できればそれがきっかけでリピーターになることも少なくありません。
グッドマンの第二法則
「苦情処理に不満を抱いた顧客の非好意的な口コミは、満足した顧客の好意的な口コミに比較して、二倍も強く影響を与える」
ネガティブな口コミは影響が大きい
ポジティブな口コミは広がりにくいですが、ネガティブな口コミはすぐに広がってしまいます。
苦情処理に不満を抱いた顧客の非好意的な口コミは、満足した顧客の好意的な口コミに比較して二倍も強く影響を与えるといったデータがあります。
さらに、調査からは、ネガティブな口コミを20人以上に伝える人が12.3%いることもわかりました。
また、苦情処理の対応を誤ってしまうことで、苦情を入れた顧客の離反が起きるだけでなく、他の顧客の離反にも影響を与えてしまうため注意が必要です。
このように、1980年頃の調査による統計でも、「ネガティブな口コミはポジティブな口コミに比べ拡散されやすい」結果が出ています。インターネットやSNSが普及した現在では、さらにネガティブな口コミによるリスクは大きいことを理解する必要があるでしょう。
グッドマンの第三法則
「お客さまに適切な「情報を提供する」(企業の行う消費者教育)ことによって、その企業に対する消費者の信頼度が高まり好意的な口コミの波及効果が期待されるばかりか、商品購入意図が高まり、かつ市場拡大に貢献する。」
適切な情報提供が消費者と企業の信頼関係を築く
消費者との信頼関係を築くためには、顧客が求めている情報を的確に提供することが必要です。
「困っていることは何なのか?」「本当に聞きたいことは何なのか?」などを、話を聞く中でしっかりと判断できれば、信頼度を高められます。
よい情報・悪い情報を含め、商品やサービスを利用する顧客が求める情報や役立つ情報を提供することにより、商品・サービスの購入や顧客満足度の向上のほか、顧客ロイヤルティの向上にもつながるでしょう。
グッドマンの法則を活かした実例
グッドマンの法則における適切な情報提供の具体例を2つ紹介します。
酒造のメルマガ
ある酒造がお酒の売り上げを増やすために、メールマガジンを創刊し、これまで名刺交換をした方に定期的に送っていました。
メールマガジンの内容は、オーナーのお酒造りへの思いや、お酒ができるまでの裏側のストーリーなどをリアルタイムで紹介するものでした。
結果として、作り手の思いや顔が顧客側に見えるようになったことで、商品に親近感をもってもらえるようになり、前年の20倍以上の売り上げをあげることに成功しました。
本屋店員の一言コメント
今ではネット販売により本屋へ行かなくても本を購入できるようになりました。しかし、ある本屋ではわざわざ足を運んでくれた顧客に対して、今すぐここで買いたいと思わせるような施策を行いました。
それは、ピックアップされた本に、実際に働いている店員の一言感想を添えるといった内容です。そうすることで、本屋のスタッフと顧客の会話のきっかけが生まれたり、感想を見て興味をもつ人が増えたりと、本の売り上げ増加につながりました。
インバウンドコールセンターを効率化しよう
クレームの苦情対応のよし悪しが売り上げに影響を及ぼします。そのため、対応の質を向上させることが必要です。
インバウンドコールセンターとは、問い合わせやクレーム対応などの、かかってくる電話に対応するコールセンターです。インバウンドコールセンターのための、クラウドのような技術が活用されたツールを導入することで、業務の効率化や売り上げアップも期待できます。
どのような商品やサービスも、苦情を最初に受け付けるのはコールセンターです。コールセンターのとる対応次第で、顧客満足度の向上や再購入につなげられます。
コールセンターによって顧客満足度が向上した例については次の記事で詳しく解説しています。
顧客満足度向上におすすめのコールセンターシステム
ボクシルおすすめのコールセンターシステムを紹介します。また、本記事で紹介したコールセンターシステムや、紹介しきれなかったコールセンターシステムの詳細は無料ダウンロードできる資料で参照になれます。ぜひダウンロードしてみてください。
Salesforce Service Cloud - 株式会社セールスフォース・ジャパン
- 顧客の期待が高まる現在、カスタマーエクスペリエンス(CX)が新たな競争優位に
- 多くのチャネルで顧客をサポート
- 定期的な無償アップデートにて最新のテクノロジーに対応可能
Salesforce Service Cloud(セールスフォースサービスクラウド)は、一貫性のあるパーソナライズされた顧客サービスを実現し、最良のCXを可能にするプラットフォームです。
CXの質を高めることで、企業やブランドに対するエンゲージメント・ロイヤリティの向上に大きく貢献します。単一プラットフォームで顧客情報を一元化することにより顧客の動向をいち早く察知し、最良の体験を届けられます。
- 通話機能のほか、FacebookやLINEでのチャットに対応
- FAQやオンラインコミュニティ、チャットボットもあり
- マーケットプレイスのアプリにて機能を追加
Zendeskは、通話機能のほかチャットやメールでも対応が可能なカスタマーサポートのサービスです。顧客のチャネルに応じて通話はもちろん、自社サイトへのチャット埋め込み、FacebookおよびLINEでのチャット応答ができます。マーケットプレイスにて機能を追加すれば、自作せずとも適したシステムの構築が完了します。もちろん、自動音声対応や通話のモニタリング、録音も可能です。
MiiTel Phone - 株式会社RevComm
- すべての通話内容を分析、採点
- 通話内容を分析、採点するAI搭載
- CRMと連携し、NGワードを可視化
MiiTel Phoneは、通話内容をAIで分析し、採点するコールセンターシステムです。音源確認や指導にかかる労力を大幅に削減しつつ、オペレーターは毎日の通話を通して対応品質向上を期待できます。CRMと連携することで、通話内容から顧客ごとのNGワードのような、重要情報をデータとして蓄積できます。
- 幅広い導入実績
- 圧倒的コストパフォーマンス
- 柔軟なカスタマイズ
CT-e1/SaaSは、実務で必要な多くの機能を標準装備しているクラウドCTIサービスです。31,000シートの採用実績※を誇り、業種・業態・規模を問わずさまざまな企業で採用されています。クラウドサービスであることに加え、開発から運用まで完結の一気通貫体制を強みとして、他社と比較しても低価格で充実した機能の利用が可能です。また、構成の自由度が高く、カスタマイズも専門のエンジニアが無償で対応します。
※出典:コムデザイン「これからのテレフォニープラットフォーム クラウドCTI "CT-e1/SaaS" | コムデザイン」(2024年7月10日閲覧)
- 通話内容の録音とテキスト化に自動対応
- ヘルプサイン機能やキーワードアラート機能でオペレーターをフォロー
- 必要なFAQや関連情報を自動表示
Omnia LINKは、在宅や拠点内などのコールセンター運営に対応できるクラウドコールセンターシステムです。管理者は、リアルタイムにテキスト化された会話を、複数同時にモニタリングでき、チャットや対応交代によるフォローが可能です。
オペレーターの状況をステータスで一覧表示でき、転送先が通話可能か事前に確認できます。設定したキーワードに反応するアラート機能によって、クレームにつながる会話を検知したり、対話内容に合わせて、必要なFAQと関連情報を予測表示したりできます。
- 低コスト・短納期導入可能
- 高い柔軟性&豊富な機能で顧客対応を効率化
- 万全のサポート体制&安心のセキュリティ体制
楽テルは、顧客管理を効率化させ対応の品質を向上させるコールセンターシステムです。コールセンターとしての基本的な機能はもちろんのこと、拡張性の高いCRM機能で顧客情報を徹底管理します。顧客満足度を向上させる手助けになります。
InfiniTalk - ジェイエムエス・ユナイテッド株式会社
- コンタクトセンター運営に最適なCTIソリューションとサービスを提供
- コンタクトセンター事業の規模拡縮に柔軟に対応できる拡張性
- 最小限のシステム規模でスタート可能
InfiniTalk(インフィニトーク)は、最小限のシステム規模でスタートでき、事業の成長に合わせてライセンスやオプション機能を追加できます。そのため、コールセンターシステムが必要かどうかわからず、テスト的に検討したい企業におすすめです。実際に導入に際してどれくらいの費用がかかるかはホームページで自動見積もりができるので、一度確認してみるとよいでしょう。
MediaCalls(メディアコールズ) - メディアリンク株式会社
- 継続利用率99%※、シリーズ製品導入実績13,000席以上※
- PBX(電話交換機能)やACD(着信自動分配)、通話録音などの機能を標準装備
- IVR(自動音声応答)機能の追加や外部システム連携に対応可能
MediaCallsは、インバウンド型コールセンターに必要な機能を標準装備したシステムです。オペレーターのスキルレベルや、稼働状況により着信を自動振り分け可能です。録音した通話履歴を検索、再生、ダウンロードできます。
再着信を前回対応者へ優先着信させたり、IVRを簡単なマウス操作でメニューを作成したりする機能を追加できます。
※出典:メディアリンク「コールセンター向けIP-PBX | 低価格・高機能・クラウド対応 | MediaCalls(メディアコールズ)」(2024年7月10日閲覧)
- 導入社数2,600社※と継続率99.8%※の実績
- 迷惑電話番号の登録機能も
- オプションで通話録音、テキスト化可能
カイクラは顧客とのやり取りを一元管理できるCTIサービスです。着信時に顧客情報や対応履歴が画面表示されるのでスムーズに対応可能です。メモ機能に対応内容を残せることで、折り返し依頼のタグ付け管理もできるため対応漏れを防止します。
顧客情報を全社で共有できるだけでなく、クレーム電話や迷惑電話の番号も登録可能なため、対応の質の向上も目指せます。
※出典:シンカ「カイクラ」(2024年6月17日閲覧)
- 既存番号の継続利用に対応
- 電話専用のVPN回線利用
- 機能を柔軟にカスタマイズ可能
T-Macss(ティーマックス)は、ビジネスフォン機能にコールセンター向け機能を追加できるクラウドPBXサービスです。時間帯別着信設定やパーク保留などの基本機能に、必要な機能のみを追加できます。
発信者番号や問い合わせ内容など条件に応じて着信を自動振り分けできる機能も追加可能です。CRM連携、CTI連携にも対応しています。
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