建設業界向けCRM(顧客管理システム)10選 | 課題と導入事例

注目のCRM、サービス資料まとめ

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- 注目のCRM、サービス資料まとめ
- 特殊な建設業界の顧客管理
- 案件ごとに異なる取引
- 受注産業の建設業界
- 取引のほとんどが組織間
- 長期に渡る顧客関係
- 建設業界に適したCRMとは
- 案件ごとの情報を標準化
- 工事情報の標準化
- 顧客管理と案件管理
- 建設業界のCRM導入事例
- 業界独特の業務フローを標準化したR社
- 建設業界におすすめのCRM4選
- Salesforce Sales Cloud
- UPWARD
- eセールスマネージャーRemix Cloud
- GRMarketing
- 建設業界におすすめのSFA6選
- AppSuite
- ネクストSFA
- WaWaFrontier
- WaWaD-Be
- cyzen
- Zoho CRM
- CRM活用で淘汰時代を生き抜く
- BOXILとは
特殊な建設業界の顧客管理
建設業界のCRMシステムの導入はあまり進んでいません。その大きな要因は、建設業界独自の顧客との関係性と営業活動にあります。
建設業界の顧客の特徴は、BtoCとBtoBtoCの二形態を持っています。建設業で生み出される商品(建築物)の特徴は、消費財としての側面と生産財としての側面を持ち合わせています。
特徴的な顧客との関係性を見てみましょう。
案件ごとに異なる取引
建設業の取引は一定のパターンがあるものの、取引内容に連続性がなく、案件ごとに異なる形態を持っています。
営業活動、受注、建築、竣工、引渡、保守サービスといった一連の流れはあるものの、工事案件ごとに個別のものです。それゆえに個別案件のデータの単純集計だけでは、有益な情報を得られません。
そのため複数のデータを分析する必要があり、その難しさからCRM導入をためらう企業が多いようです。
受注産業の建設業界
建設業は受注産業です。案件ごとに規模も金額も工期も違います。
また、工事受注の成功要因を「言語化」できる場合は少なく、営業担当者の「非言語」的領域のなかで推移してしまう場合が圧倒的です。数値化して比較したり平均値をとったりすることが難しいことが現市場として挙げられます。
受注時点では製品である建設物が完成しなければ実物の機能性を判断できないというのも大きな特徴です。 設計図や仕様書などの書類上の確認で、顧客の要望する使い勝手や快適性などは完成後でなければ判断できません。
CRMは、さまざまな数値データを分析するシステムなので、非言語的なデータから分析結果を出すのは不得手です。こうした背景もまた、CRMの導入が進まない要因のひとつといえるでしょう。
取引のほとんどが組織間
取引形態も組織間のものが多く、個人の注文住宅以外は建設会社はもちろん、発注者も会社である場合がほとんどです。建設物の発注にあたっては、発注者のさまざまな部門において多岐にわたる意思決定が必要とされます。
受注側の建設会社においても、設計・施行・調達・管理・法務などの各部門との連絡・調整のうえに業務上の意思決定がされます。
そのため単純な顧客管理やマーケティング手法の導入が難しいといえます。
長期に渡る顧客関係
建設業は顧客との関係が長期に渡ることが普通です。
注文主(会社)と受注者(会社)の関係は、一般消費財に比べて密接かつ長期的なものになる場合が多いからです。建築物は注文金額の大きさから、注文主の事業活動に大きく影響します。
また受注者は建築物の受注にあたって、一般消費財のような売り切り型の性質を持ちません。
注文主に建築物を提供することは、注文主のもつ事業上の問題を解決し、注文主の事業活動の業績向上に貢献する場合が多くその関係は長期間にわたって継続します。
建設業界に適したCRMとは
CRMでは「顧客」をビジネスにとって最も重要なものと位置付けています。
製品やサービスを購入する顧客が存在しなければビジネスは成り立ちません。
CRMは、まさにその顧客を中心にしたマーケティング・アプローチの手法であり、情報があふれる複雑な今日の市場環境で、最も重要な考え方です。
「顧客を中心に据え、事業戦略やプロセスも含めたビジネススタイルを考えていこう」というのがCRMの役割です。
建設業界に適したCRMとは、どのような機能や条件が必要なのかを次に解説します。
案件ごとの情報を標準化
建設業は顧客との取引のライフサイクルが長いため、膨大な情報を標準化できる使い勝手が必要です。案件ごとに営業プロセスの標準化と顧客管理を徹底し、収益を意識した営業活動ができるシステムが重要です。
案件発生から受注、請求、入金までの進捗状況のプロセス管理が大切です。また、これらのプロセスをワークフローに絡め、決済(承認)することでエスカレーションフローの承認管理が実現できます。
CRMを導入することで、案件発生から入金までのプロセスをよりスムーズにできるため、一連のプロセスを効率的なものにできます。営業活動が効率化されるため、案件受注の増加も期待できます。
工事情報の標準化
工事案件も一つひとつのライフサイクルが長いため、工事情報を標準化しリニューアルや将来案件への対応ができるようにしなければなりません。
そして、建物の保守サービスの際の建具やパーツの情報も紐付けされていて調達や代替品手配の効率化を支援できることも重要です。
また、受注先だけでなく施工関連取引先の担当者の変更にも対応できなければなりません。
こうした情報をCRMで管理することにより、業務効率化はもちろん、引き継ぎにも対応しやすくなります。
顧客管理と案件管理
企業間の取引が多くなる建設業界では、顧客管理と同時に案件管理が重要です。営業支援機能(SFA)を兼ね備えたシステムが有効です。
SFAについてはこちらの記事で詳しく説明しています。

営業活動の進捗状況や顧客情報を営業部全体での共有により、すべての営業活動のプロセスを可視化できます。
建設業界のCRM導入事例
建設業界のCRM導入事例を紹介します。
業界独特の業務フローを標準化したR社
京都を拠点に幅広い建築サービスを展開する建築会社。建築業界独特の業務フローに対応させ、稟議の仕組みを可視化しました。
事業も「下請け」から「元請け」主体へと躍進した成功事例です。
導入前は単純なスケジュール管理しかできず、割り当てミスや漏れが発生。リピーターにも、過去の担当者を割り当てていましたが、活動履歴がわからないといった状態でした。
導入後は情報共有がすすみ、外出先からでも確認ができ、スケジュールや活動履歴で仕事を割り当てることが可能になりました。
建設業界におすすめのCRM4選
案件ごとの情報を標準化でき、工事情報の標準化、顧客管理と案件管理も可能な建設業界におすすめのCRMを紹介します。
Salesforce Sales Cloud - 株式会社セールスフォース・ジャパン
- グローバルNo.1 CRM/SFAソリューション
- 営業活動の見える化・改善を通じた売上の拡大
- 優れた更新性・充実の支援体制
Salesforce(セールスフォース)Sales Cloudは、世界で15万社以上に選ばれており、国内外でトップシェアを誇るNo.1 CRM/SFAソリューションです。
営業活動に必要なあらゆる機能を提供し、誰でも簡単に操作可能なレポーティング機能によって営業活動の見える化・改善を実現します。
UPWARD - UPWARD株式会社
- 信頼性と安全、確かな実績
- 業務の定着化につながる簡単なインターフェース
- 営業担当者の日々の訪問結果の見える化
UPWARDはCRM、スケジュール、地図・位置情報を高度に連携させることで、フィールドセールスの訪問業務を楽にするクラウドサービスです。
モバイルだけで簡単にすべての顧客訪問業務がカバーできるため、営業スピードを飛躍的にアップできます。 地図や位置情報を活用したSalesforce連携のサービスとしては国内実績No.1で、東証一部上場をはじめ、訪問業務に携わる幅広い業界・業種に利用されています。
eセールスマネージャーRemix Cloud - ソフトブレーン株式会社
- わかりやすいインターフェース
- 定着率95%の徹底サポート
- ワンクリックで見たい情報に
eセールスマネージャーRemix Cloudは、総合満足度No.1※のCRM/SFAシステムです。業種、業界や規模を問わず、それぞれの企業にあった業務プロセスを設計し、計測、改善を繰り返しながらマネジメントを行う「プロセスマネジメント」で利益につながる仕組みを作ります。絶えず変化するマーケットや組織の状況に合わせて柔軟に設定変更ができ、常に最適な業務プロセスを設計が可能です。
※2021年4月に実施したCRM/SFA(営業支援システム)に関するユーザー調査より
GRMarketing - 株式会社イーグリッド
- 月次決算をの確定を素早くできる
- 経理処理(売上・利益集計)が楽に
- 請求書発行・入金チェック作業も効率化
GRMarketingは、月次決算のスピード把握、受注管理~利益管理、見積・請求書の簡単作成・共有が、月額5,000円から手軽に導入できます。 経営者の月次決算把握スピード向上、経理担当者の作業負荷軽減を実現します。
建設業界におすすめのSFA6選
建設業界におすすめするSFAを紹介します。案件管理のために、営業活動の進捗状況や顧客情報を共有し、すべての営業活動のプロセスを可視化できます。
CRMとともに、SFAもチェックしておきましょう。
AppSuite - 株式会社ネオジャパン
- 自社の業務を簡単にシステム化
- 業務を見える化・見せる化
- 複雑なアプリを構築可能
AppSuite(アップスイート)は、紙・メール・Excelで行われているさまざな業務処理を誰でも簡単にWebシステム化できるツールです。AppSuiteで現場主導の業務改善を実現できます。
グループウェア「desknet's NEO(デスクネッツ ネオ)」上で動作し、作成したアプリはdesknet's NEOの一機能として利用可能です。
ネクストSFA - 株式会社ジオコード
- 見やすさ、使いやすさを追求
- プログラミング無しで多くのカスタマイズが可能
- サポート体制の充実化により定着率96.3%
ネクストSFAは、シンプルでいて高機能な営業支援ツールです。 低コストでさまざまな営業スタイルに合ったカスタマイズが簡単にできるため、導入後の運用がスムーズです。
アウトバウンド・インバウンド・ルート・インサイドセールスなどさまざまな営業スタイルに対応している高機能でありながら、シンプルなインターフェースで入力しやすく、営業履歴から次の最適なアプローチをサポートしタイミングを逃さない提案を可能にします。
WaWaFrontier - 株式会社アイアットOEC
- スケジュール画面から直接実績入力
- 自分が知りたい情報をあらかじめセットしリマインド
- 作業時間を行動分析
WaWaFrontier(ワワフロンティア)は、SFAシステムに簡単に導入できるASP型アプリケーションです。営業担当者個人の中に留まりがちな情報を、共有化することで個人営業から組織営業に転換をはかります。
さらにグループウェアWaWaOfficeを中心に、営業日報管理WaWaFrontier、簡易データベースWaWaD-Be、オプションのワークフローWaWaFlowが連携します。
また、データはCSVファイルに出力できるため、既存のシステムとの連携にも役立ちます。
WaWaD-Be - 株式会社アイアットOEC
- さまざまなアプリをユーザーが自由に作成可能
- 情報を統括して管理・共有
- モバイルにも対応、必要な情報をタイムリーに把握
WaWaD-Be(ワワDB)は、顧客情報・商談情報・商品情報・販促ツール・クレーム情報などのさまざまな情報を管理・共有できます。プログラムの知識が無くてもフォームを簡単に作成でき、情報の有効活用に役立ちます。
また、自分の知りたい情報のみを更新された時に知らせてくれる機能も搭載しているので、タイムリーな情報把握に役立ちます。
cyzen - レッドフォックス株式会社
- スマホで使いやすく現場支援につながる
- 安心、充実のサポート
- プランに応じたオプション機能が充実
cyzen(サイゼン)は、現場目線で行動変革を促すサービスです。PCではなくスマートフォン最適化に着目して開発。アプリの動作速度や現場での使い勝手が優れています。無駄な会議や雑務を減らして本業にリソースを割けるので、売上アップや残業削減が期待できます。
Zoho CRM - ゾーホージャパン株式会社
- 圧倒的な機能と驚きの低価格
- キャンパス機能を搭載
- 業務の効率化を実現
案件ごとに取引先が複雑に絡み合う建設業界の業務をシンプルに管理できるツールがZoho CRM(ゾーホー・シーアールエム)です。注目すべきは、建設・不動産業界から人気の高い機能「キャンバス」を搭載していること。
業界初のキャンバスビューをCRMに使用し、データを好みの形で表示できるとともに、区別しやすいように画像を追加したり、カスタムボタンを追加してフィールドを作成することも可能です。
案件管理についてはこちらの記事でも紹介しているので合わせてご参照ください。

CRM活用で淘汰時代を生き抜く
1980年代に80兆円以上あった建設投資額は2010年代には50兆円規模にまで縮小しています。それに対して建設関係業者は20%程度の現象しかありません(建設経済研究所)。建設業界は淘汰時代を生き抜く必要に迫られています。
現在、多くの建設業で顧客との良好な関係を維持するために、企業の顧客情報活用や分析が重視されてきています。その中心にあるのは顧客維持のための施策であり、CRMシステムの導入と活用による顧客満足度の向上です。
CRMが顧客向けのシステムに対してSFAは社内向けシステムで、内外の攻防をバランスをとりながらすすめることがポイントになります。建設業界向けに特化したCRMの導入は生き抜くための分水嶺となるでしょう。
一見して建築業界には不向きと思われがちなCRMですが、導入することでさまざまなメリットがあります。これを機に、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
BOXILとは
BOXIL(ボクシル)は企業のDXを支援する法人向けプラットフォームです。SaaS比較サイト「BOXIL SaaS」、ビジネスメディア「BOXIL Magazine」、YouTubeチャンネル「BOXIL CHANNEL」、Q&Aサイト「BOXIL SaaS質問箱」を通じて、ビジネスに役立つ情報を発信しています。
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