カスタマーサポートを効率化する方法 | 課題や施策・おすすめシステム


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カスタマーサポートを効率化すべき理由
カスタマーサポートの効率化に取り組まなければならない理由はさまざまですが、次の3つが代表的な理由です。
- 対応コストの削減につながる
- 顧客満足度が上がる
- 商品やサービスの価値が向上する
3つの理由について説明します。
対応コストの削減につながる
カスタマーサポートには人件費、通信費、システム費といったさまざまな費用が発生します。もちろん、カスタマーサポートに過大な費用をかけると利益は減少します。かといって、カスタマーサポートを一切しないのであれば顧客満足度低下、売上減少といった事態につながる可能性があります。
カスタマーサポートを効率化することにより利益を減少させないように対応コストを削減できます。
顧客満足度が上がる
カスタマーサポートの効率化は顧客満足度を高めることにもつながります。
効率的に問い合わせに対応することにより、問い合わせのための待ち時間が減ります。また、どのオペレーターが対応しても一定以上の品質で接遇するので対応に対する満足度も高くなります。
「効率化」といえばコストを削減する、接客にかかる手間を減らすといったイメージがあるかもしれません。しかし、システムを活用、仕組み化を徹底したカスタマーサポートの効率化には、コスト削減と同時に顧客満足度も向上させる効果が期待できます。
商品やサービスの価値が向上する
カスタマーサポートが洗練させることによって、商品・サービスの価値向上効果が期待できます。
とくに近年は一般的な問い合わせ窓口とは別に「カスタマーサクセス」部門を設立する企業も増加しています。カスタマーサクセスとはユーザーが商品を使いこなすためにサポートする部署のことです。
単にユーザーからの問い合わせに対応するだけではなく、積極的に情報提供をして攻めのカスタマーサポートを実施しようとする企業も増加しています。
こうした活動を行うことにより、ユーザーが商品・サービスについて価値を感じ、売上向上、解約率低下効果があると考えられています。
カスタマーサポートにおける課題
カスタマーサポートにおける典型的な課題は次の4つです。
- 部署の規模に対して問い合わせの数が多い
- 問い合わせの窓口が多く、属人的で状況が把握できない
- 対応品質にばらつきがある、人によってサポートの仕方が異なる
- 対応方法、回答を決定するまでに時間がかかる
4つの課題の内容とどのようなデメリットが発生するのかについて説明します。
部署の規模に対して問い合わせの数が多い
問い合わせの数に対してカスタマーサポート部門のスタッフが少ない、問い合わせがさばききれないといった問題は往々にして発生します。とくに問い合わせは一様の頻度で発生するわけではないので、問い合わせが増加したり、ピークのタイミングだったりすると問い合わせをさばききれないケースもあります。
問い合わせがコールセンターの規模に対して多すぎると、なかなかオペレーターに連絡がつながらず、顧客満足度が低下する、オペレーターも疲弊するといったデメリットが考えられます。
問い合わせの窓口が多く、属人的で状況が把握できない
近年は電話だけではなく、SNS、企業Webサイト、ポータルサイト、メールなどさまざまなチャネル経由での問い合わせが発生しがちです。こういった複数チャネルの問い合わせを管理していないと問い合わせを放置しかねません。
とくにどのチャネルをどのタイミングでチェックする、誰がフォローするといったようなルールが定められていらず、属人的にチャネル管理をしている場合にこういったトラブルが発生しがちです。
対応品質にばらつきがある、人によってサポートの仕方が異なる
マニュアルやフローチャートといったツールが整備されていなかったり、教育・研修が十分ではなかったりするコールセンターでは、対応品質にばらつきが発生します。
対応品質がばらつくと顧客満足度は安定しません。また、属人性が強いので優秀なオペレーターの退職により接遇品質が著しく劣化するといったことも考えられます。
とくにコールセンターが大規模になるほど、対応品質のばらつきは大きな問題になりがちなので、早期の対応が必要です。
対応方法、回答を決定するまでに時間がかかる
問い合わせ内容が変則的、なんらかの意思決定が求められるコールセンターの場合、対応方法、回答を決定するまでに時間がかかる場合もあります。もちろん対応に時間がかかれば問い合わせ1件あたりの処理コストは高くなり、顧客満足度は低下します。
イレギュラーなケースもありますが、事例共有・マニュアル作成などによって平均処理時間の短縮は可能です。
カスタマーサポートを効率化する方法
カスタマーサポートを効率化するためには次の4つの視点から、改善施策を検討すべきです。
- FAQ見直しやチャットボットの導入で問い合わせ自体を減らす
- カスタマーサポート状況を可視化・効率化できるシステムを導入する
- 教育・訓練でオペレーターの対応力を高める
- マニュアル・FAQを整備して対応の仕方について情報共有する
それぞれの効率化のコツと実施にあたってのポイントについて紹介します。
FAQ見直しやチャットボットの導入で問い合わせ自体を減らす
ユーザーからの問い合わせ内容を分析すると、特定の内容に問い合わせ事項が偏っているケースは往々にして発生します。こういった問い合わせを減らすためには、Webサイトや商品のマニュアルなどに記載しているFAQを見直すことが有効です。
また、FAQが多岐にわたるので細かいことをユーザーが自力で調べることが困難、といったケースではチャットボットの導入が有効です。チャットボットが、ユーザー自身が少し調べればわかる簡単な問い合わせに関する一次対応を実施することにより、オペレーターは対応が難しい問い合わせに特化して対応ができます。
カスタマーサポート状況を可視化・効率化できるシステムを導入する
カスタマーサポートを効率化する前提として、運営状況の可視化が必要です。また、システム導入によって情報共有の効率化も重要です。カスタマーサポート用のツールの中にはコールセンターの稼働状況分析、リストに対して自動的に架電する機能などをもったツールも存在します。
またカスタマーサポートだけではなく、営業、マーケティングなどさまざまな部門との情報共有ができるシステムを導入した方が、会社全体の事業効率アップが期待できます。

教育・訓練でオペレーターの対応力を高める
オペレーターの教育・訓練によって接遇能力は高められます。接遇能力が向上すれば1件当たりの問い合わせ処理速度向上、コスト削減、顧客満足度向上といった効果が期待できます。
また、教育・訓練についてサポートする機能をもったコールセンターシステムも存在します。たとえば、通話中のオペレーターに電話の相手方に気づかれないように、随時指示を出せる「ささやき機能」や、オペレーターのディスプレイ上にトークスクリプトを表示してトークを補助する機能があります。

マニュアル・FAQを整備して対応の仕方について情報共有する
マニュアル・FAQを整備して、対応の仕方について情報共有することも必要です。とくにインバウンド型コールセンターの場合は、顧客の要望に応じて、適切な対応をしなければならないので、会社としてオペレーターに基準となる対応を示さなければなりません。
そういった際に必要なのが、マニュアル、FAQといったツールです。こういったツールを用意することにより、対応の均質化、顧客満足度向上が期待できます。
近年は社内Wiki、FAQシステムといったシステムもあり、こういったシステムを活用すれば社内の情報共有を効率化できます。

カスタマーサポートを効率化するシステム
一口にカスタマーサポートのシステムといっても用途、目的によってさまざまなジャンルのシステムを使う可能性があります。カスタマーサポート効率化のために使用する代表的なシステムは次の5つです。
問い合わせ管理システム
問い合わせ管理システムとは、電話、メール、SNSといったさまざまなチャネル経由での問い合わせを一元管理できるシステムを指します。また、一元管理だけではなく、各問い合わせへの対応状況を管理したり、回答テンプレートを登録したり、担当を自動で振り分けたりとさまざまな効率化機能が搭載されています。
導入することにより、問い合わせ管理や回答の負担軽減、対応品質の向上といった効果が期待できます。とくに複数チャネルでのカスタマーサポートが必要な場合は導入を検討すべきです。

チャットボット
チャットボットとはSNSやWebサイト上のチャット欄でユーザーからの問い合わせに合わせて、自動的に回答するロボットを指します。さまざまな選択肢からユーザー自身が相談したいことを選んでいき回答に到達する「シナリオ型」、文章を入力すればAIがそれを読み取り適切に回答する「AI型」の2種類が存在します。
チャットボットによりオペレーターが対応すべき案件を削減する、コスト削減効果が期待できます。定型的な質問が多いコールセンターはカスタマーサポート効率化のために導入を検討すべきです。

FAQシステム
FAQシステムとは、よくある質問の回答を作成、登録、検索できるようにしてユーザーが疑問を自己解決するためのシステムです。
ホームページや製品・スマートフォンアプリなどでユーザーが直接閲覧する外部向けのFAQシステム、コールセンターのオペレーター同士で回答を共有するための内部向けシステムの2種類が存在します。
外部向けシステムを導入すれば問い合わせ数削減効果が、内部向けシステムを導入すれば対応品質の均質化、時間短縮効果が期待できます。

CTI
CTIとはComputer Telephony Integrationの略称です。電話やFAXとコンピューターを連携させるシステムで業界、規模問わず、さまざまなコールセンターが導入しています。代表的な機能としては、電話制御機能、IVR機能、モニタリング機能、通話録音機能などがあげられます。
コールセンターの形態によってインバウンド型、アウトバンド型の2種類が存在し、両者では機能の構成が微妙に異なります。
CTIの効果は多岐にわたり、業務効率化によるコスト削減効果、顧客満足度の向上、コールセンターのテレワーク化などの効果が期待できます。

CRM
CRMとはCustomer Relationship Managementの略称です。顧客情報や顧客ごとの注文履歴、対応履歴といった情報を管理するツールを指します。コールセンターだけではなく、営業、マーケティングなど「顧客」に関わる部署では必須級のツールです。
よって、CTIや問い合わせ管理システムを導入する際もCRMとどう連携させるかは必ず考慮しなければなりません。とくに複数部署で顧客対応を実施する企業は情報共有促進、顧客満足度向上のために導入すべきです。

おすすめのカスタマーサポート効率化ツール
カスタマーサポートの効率化におすすめのサービスを紹介します。
- メール・LINE・電話など10種類の窓口を一元管理
- 対応漏れ、二重返信を防止するための機能が充実
- ダッシュボード機能で対応状況を分析、レポーティング
- 問い合わせへの対応状況を見える化できる
- メールだけでなく、チャットや電話、大手モールのチャットなどを一元管理
- 専任スタッフがシステム活用をサポートしてくれる
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Salesforce Service Cloud - 株式会社セールスフォース・ジャパン
- Salesforceシリーズのコールセンター向けクラウドサービス
- 問い合わせ一元管理、ナレッジベース構築などが可能
- AIを活用した自動化機能で業務を効率化できる
- 電話・メール、チャットなどさまざまなチャネル経由の問い合わせを一元管理
- 多機能でカスタマーサポート周りに必要な機能がほとんど揃う
- スタートアップ支援プログラムあり
Freshdesk Support Desk - OrangeOne株式会社
- LINEやメッセンジャー経由の問い合わせも一元管理可能
- チーム内のタスク、ワークフローが自動化できる
- 分析機能が充実しているので業務改善に役立つ
- クラウド型CRMシステムとしてカスタマーサポート業務を効率化
- さまざまな問い合わせに対応したテンプレートを搭載
- 管理項目追加、操作画面レイアウト変更、承認フロー組み込みといった高いカスタマイズ性
InfiniTalk - ジェイエムエス・ユナイテッド株式会社
- CRM、SMS、チャット、IVR、通話録音などコールセンターに必要な機能を搭載
- クラウド、オンプレミス両方の導入に対応可能
- コンタクトセンター事業の規模拡縮に応じて柔軟に拡張可能
- ITIL準拠のカスタマーサポートが実現できる
- 監視ツールやRBAとの連携が可能
- Salesforceを基盤としたレポート機能を搭載
- フォーム、FAQ、アンケート、チャットの4つを簡単に作成・運用できる
- チームでのタスク分担、進捗管理ができる
- よくある質問を可視化して、問い合わせの数が減らせる
カスタマーサポート効率化ために諸システムの導入が必要
カスタマーサポートを効率化すると、コスト削減、顧客満足度向上、商品・サービスの価値向上といったメリットがあります。コールセンターを活性化させて業績を伸ばしたい企業は検討すべきです。カスタマーサポートを効率化する際は次のような観点から施策を検討すべきです。
- FAQ見直し、チャットボットの導入などで問い合わせ自体を減らす
- カスタマーサポート状況を可視化、効率化できるシステムを導入する
- 教育・訓練でオペレーターの対応力を高める
- マニュアル、FAQを整備して対応の仕方について情報共有する
カスタマーサポートを効率化させるシステムについてより深く検討したい方は、サービス資料を請求し比較するとよいでしょう。

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