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2019-01-24

労務リスク回避のために企業がすべきこと | トラブル予防と早期対応・解決

人事労務トラブルにつながる労務リスクは、あらゆる企業が抱える問題であり、コンプライアンスが関係します。リスク管理を行い、対処していくためには、すべての従業員を巻き込んだトラブル予防と早期対応・解決が重要です。※初回公開日:2017/12/27
労務管理システム
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労務リスクとは

企業が経済活動を行っていくうえで、人材という「ヒト」の存在は必要不可欠のものであり、企業という組織はさまざまな「ヒト」の集合体で成り立っていると言えるでしょう。

こうした「ヒト」の集合体である企業を、円滑に秩序を保って運営していくためにはコンプライアンスが重要であり、その基礎となる労働基準法に則って各企業の就業規則が設けられているのです。

しかし、多くの人材が集まる組織では、コンプライアンスに反する行為を排除することは難しく、すべての企業が「ヒト」に関連したトラブルに巻き込まれる可能性があるといえます。

こうしたリスクが労務リスクであり、2000年代以降、さまざまな理由で社会的に表面化するようになったことから、「労務リスクマネジメント」という概念が定着するようになりました。

そこで本記事では、労務リスク回避のために企業がすべきこと、トラブルの予防と早期対応・解決の方法を解説します。

労務リスクの現状

労務リスクが社会的に表面化していることは前述しましたが、では具体的に、労務リスクの現状はどのようになっているのでしょうか。

人事労務トラブル発生が増加傾向

労務リスクが現実のものとなり訴訟に発展する、もしくはそこまでいかなくとも不祥事として顕在化するといった「ヒト」が関連する問題を人事労務トラブルといいますが、近年これが増加傾向にあります。

その背景は、情報化社会の進展であらゆることが表面化しやすくなっていることも挙げられますが、長く続いた不況の影響で抑えられた賃金や、長時間労働の要因ともなるサービス残業が横行していたこと、それに反するように個人の価値観が多様化していることも考えられます。

また、就業規則と現実の間に大きな剥離が生じているケースも多く、このような差異が大きくなるほどトラブルが起こりやすくなるといえるでしょう。

人事労務トラブルによる損失

こうした人事労務トラブルの発生は企業に以下のような大きな損失をもたらし、解決のためのコストが生じてしまいます。

  • 訴訟などに発展した場合の弁護士費用、対応する従業員のコスト
  • 企業内の雰囲気悪化による従業員のモチベーション低下
  • 企業イメージの悪化や風評被害、それによる営業活動などへの影響

トラブル解決のためのコスト発生も大きな損失ですが、何よりも企業イメージの悪化による信頼の失墜は簡単に回復できるものではなく、モチベーション低下による労働生産性低下と相まって、負のスパイラルに陥りかねません。

企業が抱える労務リスク

具体的に人事労務トラブルにつながりかねない労務リスクには、主に給与や待遇などが挙げられます。以下でそれぞれ解説していきます。

残業代・給料未払い

国内における2015年の残業代不払いは100億円にも達すると試算され、古くから日本で美徳とされてきた長時間労働が是正されていないことが伺えます。

これには長時間労働の温床であるサービス残業が多く含まれていると考えられますが、いずれも労働基準法や通称36協定などによって明確に制限されており、超過分に関しては残業代として支払われなければなりません。

近年ではこうした事実が明るみに出る事例が増加しており、企業イメージ悪化につながる労務リスクの筆頭といえるでしょう。

解雇・リストラ

M&Aが当たり前のこととなり、変化の激しい市場経済の中では、解雇やリストラが人事労務トラブルに発展する可能性の大きい労務リスクであり、ひどい場合には訴訟などに発展する場合もあります。

正当な理由なしに解雇やリストラを断行しないことはもちろんですが、コンプライアンス遵守のうえで適切な判断を下す必要があります。

ハラスメント

ハラスメントに関しては、行為者の意図に関係なく、行為を受けた者が苦痛や不快感を感じたかという主観が重視されるため、微妙な問題ともいえます。

しかし、これが表面化した場合の企業イメージ悪化は避けられず、大きな労務リスクであると考えられます。

ハラスメント防止のためには「ハラスメントは存在してはいけない」という基本姿勢を打ち出し、従業員への周知徹底と就業規則への明文化を行うことが有効です。

ハラスメントの中でも特に企業内で問題となっているパワーハラスメントは、少し注意したつもりでも、自分の意図した意味ではない言葉で捉えられ、訴えられてしまう場合があります。

以下の記事ではパワハラになりかねない注意すべき発言を紹介しています。

これってパワハラ?上司からのこんな発言されてない? | ボクシルマガジン
なんとなく上司からの発言が心に引っかかることはありませんか?その発言、じつはパワハラ発言かもしれません。「これって...

メンタルヘルス

長時間労働やハラスメントなどの要因をそのまま放置した場合、メンタルヘルスに不調をきたす従業員が現れる可能性が大きくなります。

これによる企業損失は、1,000人規模の企業であれば数千万円〜1億円にものぼるというデータもあり、従業員のメンタルヘルスケアを充分に行うことが求められます。

メンタルヘルスに関する詳しい解説は以下の記事で行っています。合わせてご覧ください。

メンタルヘルス市場動向 | 企業が取り組むヘルスケアの現状と今後、注目サービスも比較 | ボクシルマガジン
EAP・メンタルヘルス市場規模は、企業における従業員の健康を守るストレスチェック義務化の動きも相まって2020年に...

情報漏えい

企業の機密情報漏えいや個人情報流出などが、大きな不祥事として報じられるようになっています。

端末の置き忘れや紛失などに端を発する、過失が原因というケースが大部分ですが、中には悪意をもった故意が原因であるケースもあり、企業イメージの悪化や信頼性の失墜につながる労務リスクであるといえます。

情報漏えいを防ぐために以下の記事を読んで詳しい情報漏えい対策法を理解しておきましょう。

情報漏えいの原因とは | 流出経路・事例や必要なセキュリティ対策を解説 | ボクシルマガジン
情報漏えいは、信用問題や賠償責任に繋がるなど、企業に大きな影響を与えますが、発生する原因はさまざまです。その原因と...

労務リスクを回避するには

労務リスクには上述したとおり、さまざまな要因が考えられますが、こうしたリスクを回避し、被害を最小限に抑えるにはどのような対策を行えばよいのでしょうか。

人事総務が行うべきこと

上述したリスク要因の多くは、就業規則と現実との剥離、理解・周知不足に起因するものだといえます。

これを踏まえ、人事総務で行うべきことは、

  • 労働法、労働基準法の正しい理解
  • 就業規則の見直し、メンテナンス実施
  • 管理者を中心とした人事労務トラブル対策の教育

以上が中心となるでしょう。

労働法や労働基準法は時代の要求とともに細かく改正されており、これを正しく理解したうえで、自社の就業規則を見直し、法令に準拠しない内容を常にメンテナンスし、そして全従業員に周知徹底していく必要があります。

そのうえで、管理者を中心とした対策教育を行っていき、リスクを最小限にしていきましょう。

管理者が行うべきこと

人事総務が規則の整備を行い対策教育を徹底しても、現場を取りまとめるのは管理者になります。

つまり、周知徹底された就業規則やリスク回避を実行させていく役目を担うのが管理者であり、そのために行うべきことは、

  • 部下を中心にした職場の観察
  • 部下とのコミュニケーション

以上を中心に行うことになります。

多くの人事労務トラブルには予兆があり、これを未然に防ぐためには正しい知識を持って職場の環境を観察し、部下それぞれとコミュニケーションを取りながらモチベーションを挙げていくことが求められます。

相談窓口の設置

ハラスメントやメンタルヘルスの問題は個人情報にもかかわることであり、センシティブな一面を持っています。

そのため、上司や人事部に直接相談を持ちかけることは難しく、企業という組織とは独立、もしくはそれに近い形で相談窓口を設置することは有効な手段だといえます。

発生したら早期対応・解決

人事労務トラブルにつながる労務リスクは、未然に防止するのが重要ですが、さまざまな対策を施しても発生してしまう可能性は否定できません。

実際に人事労務トラブルが発生した場合の鉄則は、当事者に対する事実関係の把握を迅速に行い、事態を悪化させないうちに解決することです。

また、トラブルに関連した処分を下す際は、社内的に納得感のある厳正なものとすべきです。

おすすめの労務管理システム

人事労務トラブルの要因となる労務リスクはさまざまであり、すべてを注意深く取り除いていく根気強い対応が求められます。

クラウド環境が充実して一部の業務が効率化されると、リスクの原因になる要因を排除できるかもしれません。

以下では人事総務の効率化を実現し、生産性向上に寄与するおすすめのシステムを紹介していきます。

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SmartHR


SmartHRは、人事・労務の手続きを簡単にするクラウド労務管理システムです。

人事情報は従業員に直接入力を依頼・収集でき、それをもとに各種書類が自動で作成されるので、担当者の作業の大幅な削減につながります。すべての手続きがWeb上で完結するので、紙の配布や管理をゼロへ。

従業員情報を一元管理することで、煩雑なエクセルでの管理やペーパーワークが不要になります。

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jinjer 労務

jinjer労務は、面倒な社会保険や入退社管理をオンライン上で簡単に管理できるようにする、クラウドベースの労務管理サービスです。

これまで手入力で書類を作成していたり、Excelを利用して従業員の入退社管理を行ったりするなど、面倒で煩雑な業務であった労務管理を、すべてWEB上で行えるようにし、従来感じていた不便さを払拭、業務時間の削減とともに、人事部の生産性向上を可能にします。

もちろん、扶養家族の情報や住所変更、加入保険の情報など、さまざまな情報を一元管理可能です。

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ジョブカン労務管理

ジョブカン労務管理は、入社時、退社時、年末調整などのさまざまな書類を、一度必要事項を入力するだけで自動作成する、クラウドベースの労務管理システムです。

最初に従業員情報を登録するだけとなっているため、各種手続きと従業員情報が完全連動し、書類の記載ミスも生じません。

また、ハローワーク、年金事務所、健康保険組合への申請手続きはWebで行え、郵送する手間も省けるほか、従業員情報はマイページから変更可能なため、スムーズなやり取りが可能、検索機能により過去の人事履歴も簡単に確認できます。

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サイレコは、人事担当者の定型業務を効率化し、人事業務やタレントマネジメントを支援するクラウド型のシステムです。

自社ニーズにあわせて項目をカスタマイズしながら従業員の人事情報を一元管理できます。従業員自身が身上異動や住所変更などの情報更新を行えるため、迅速な手続きや申請が可能です。WEB給与明細やスマートフォンによるワークフロー機能などを用いることで、資料の回収や事務作業を削減、多拠点や遠隔地で勤務する従業員との連絡や手続きを容易にするなど、さまざまな労務業務の効率化を実現します。

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ストレスチェックサービス比較 | 制度対応のシステム | ボクシルマガジン
労働安全衛生法改正に基づくストレスチェックの実施から分析まで、ストレスチェック制度に対応するサービスを比較しました...

実態に沿った就業規則と全社への周知徹底が重要

企業に在籍する人材という「ヒト」が関係してくるため、労務リスクのマネジメントはセンシティブで複雑なものとなりがちな一面を持っています。

しかし本文でも解説してきたとおり、基本となるのはいかに就業規則を実態に沿ったものとし、コンプライアンスを遵守できるようなものにするかということであり、それを全社的に周知徹底し、理解を深めていくことが重要なのだといえます。

効率化できる分野はツールやシステムを最大限活用し、人事総務、管理者が一体となり、企業内の環境を整えていくことが必要だといえるでしょう。

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