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経費精算に領収書は必要か?電子化するメリットや電子帳簿保存法の要件も

最終更新日:(記事の情報は現在から168日前のものです)
経費精算で扱いに困りがちな領収書に関する基本的な知識や、経費精算システムで領収書を電子化する方法とメリット、改正電帳法の最新の要件をわかりやすく解説します。領収書を電子化するためのテレワークに最適な、スマホ対応のおすすめ経費精算システムも紹介します。

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経費精算における領収書の必要性

経費精算時には領収書の提出が必要不可欠です。経費精算に領収書が必要なのは、商品やサービスに金銭を支払った証拠になるためです。通常企業ではかかったコストを経費として処理するには、事業に必要なものに支出したことを証明しなければなりません。

これを行わなければ経費の水増しが可能になり、実際の売上を少なく見せて脱税できてしまうからです。また企業としても、領収書を提出させることで従業員の経費不正利用や、代金の二重払い、過払いなども防げます。

テレワークによる領収書の変化

日本でもテレワークが普及しつつあり、会社に出勤していた際には発生しなかった費用が経費としてかかるようになりました。またこれまでの経費精算ルールや区分では、領収書を申請できない費用もあります。今後は領収書をどのように作成し、提出するかといった規定の見直しも必要になるでしょう。

領収書として必要な要素

経費精算で領収書として受領するには、次の要素を満たしている必要があります。事前に問題がないか確認しましょう。また支払額が5万円を超え、クレジットカード支払いでない場合はも必要です。収入印紙の金額についてはこちらで解説しています。

  • 日付…代金を支払った日付(令和を「R」といった略称は不可)
  • 宛名…支払者の企業・個人名を正式名称で記載
  • 但し書き…商品・サービス名を具体的に記載
  • 金額…支払った金額を記載(税抜・税込を記載)
  • 発行者の住所・氏名…支払先の会社名と住所
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インボイス制度における領収書の扱い

インボイス制度とは、2023年10月から開始された消費税の仕入控除を行うための制度です。インボイスとは「適格請求書」を指す言葉であり、一定の要件を満たした請求書のことをいいます。これまで消費税を納める場合、売上に発生した消費税から経費にかかった消費税を差し引いて、国に納めていました。これを仕入税額控除といいます。

しかしインボイス制度の開始後、経費にかかった消費税は適格請求書がなければ認められなくなりました。つまり適格請求書がなければ、事業者は多く消費税を支払うことになるため、領収書においても適格請求書の要件を満たしているかは、今後重要なポイントになるでしょう。

そこで次に領収書がインボイスとして認められる要件や、制度開始後領収書を扱う際の注意点などについて紹介します。

インボイス制度における領収書の要件

通常の領収書とインボイスとして認められる領収書の要件の違いとしては、登録番号と税率および税率ごとの消費税額が挙げられます。インボイスに必要とされる項目は次のとおりです。

  • 取引年月日
  • 宛名
  • 取引内容(軽減税率の対象になる場合は記載)
  • 適用税率ごとの取引金額と適用税率の記載
  • 税率ごとの消費税額
  • 適格請求書発行事業者の氏名・名称
  • 適格請求書発行事業者の登録番号

インボイスを発行するには適格請求書発行事業者としての登録が必要です。そのため領収書にも登録時の氏名や名称とあわせ、登録の際に発行される、登録番号(T+13桁の番号)を記載します。もし取引先の事業者が登録を行っていなければ、インボイスとしては認められません。

また「適用税率ごとの取引金額と適用税率の記載」に関しては、たとえば「合計金額 8%○○円、10%○○円」と記載します。ただし小売業や飲食業といった一部の業種では必要な項目の記載が一部不要な、「適格簡易請求書」の発行も認められています。

具体的に「適格簡易請求書」では、宛名・適用税率・適格請求書発行事業者の氏名が不要です。領収書も適格簡易請求書として認められるため、発行もしくは受領した領収書が要件を満たしているか確認しましょう。

消費税の端数処理はインボイスの税率ごとに1回まで

インボイス制度では、インボイス(適格簡易請求書も含む)1枚につき、税率ごとに1回までしか端数処理ができません。商品ごとの端数処理は認められていないため、自社で発行する際は注意しましょう。

また端数処理の方法については、これまでと同じように切り上げ・切り捨て・四捨五入が自由に選択できますが、端数処理の方法は統一させてください。

3万円未満の取引でも領収書の保管は必要

これまでの制度では、税込3万円未満の取引に関しては請求書や領収書を保管せずとも、帳簿に記載を行えば仕入税額控除が認められていました。しかし、インボイス制度開始後は3万円未満でもインボイスを受領・保管しなければ、仕入税額控除が認められなくなりました。

ただし、後述する交通費や自販機での商品購入といった領収書がないケースでは、インボイスは不要とされています。また前々事業年度の課税売上高が1億円以下か、前事業年度開始から6か月間の課税売上高が5,000万円以下の場合は、2029年9月30日までの間1万円未満のインボイス保存は不要です。

領収書を紛失した場合の対応

もし領収書の紛失が発覚した場合やもらい忘れに気づいた場合は、次の対応を行いましょう。

出金伝票へ記載

まず領収書の紛失が発覚した場合、先ほど紹介した「領収書として必要な要素」の、宛名以外の要素を速やかにメモにとってください。この内容を出金伝票や、会社が指定する書類に記入してもらい、経費処理を行えば基本的には問題ありません。

ただし、税務調査が入った際に必ず経費として認められるわけではないため、心配な場合は取引の内容を書面として残しましょう。またインボイス制度においては、出金伝票だけでは不十分であり、領収書の保存が必要とされているためこちらも注意が必要です。

領収書の再発行を依頼する

領収書の紛失が発覚した場合、発行元の企業に連絡し再発行を依頼できます。ただし、領収書の再発行は脱税といった不正に利用される可能性があるため、対応してくれる企業は多くありません。依頼する場合はダメもとでたずねてみましょう。

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領収書はレシートでも代用可能

消費税法第30条9項1号によれば、レシートは次の要件を満たしていれば経費・証憑として認められます。宛名は省略可能です。そのため領収書を紛失した場合でも、レシートが残っていれば再発行や出金伝票は不要です。レシートも要件を満たしていれば、適格簡易請求書として認められます。

  • 事業者(販売者)の名称
  • 取引を行った日付
  • 取引内容(商品・品物名)
  • 取引金額

(適格簡易請求書の場合追加で必要な要件)

  • 適格請求書発行事業者の登録番号(※事業者の名称は省略可)
  • 適用税率ごとの取引金額
  • 税率ごとの消費税額もしくは適用税率
  • 軽減税率の対象になる場合は記載

ただし、古いレジを利用しているとこれらの要件を満たしていない場合もあるため、必ず確認は行ってください。またレシートの多くが感熱紙であるのも注意点です。感熱紙の印字は耐久性が低く、年数がたつと色の薄くなることがあります。くわえて2024年からは電子帳簿保存法が完全義務化されている関係で、レシートに関してもスキャンで電子化し、ほかの書類データとまとめて保管するのがおすすめです。理由については後述します。

領収書が発行されない場合の対応

経費精算を行うなかで交通費や慶事・弔事の関連費、自販機での購入、ネットショッピングなど、領収書がもらえない場合もいくつか存在します。そのため、それぞれ領収書がない場合どのように対処すべきか紹介します。

なおインボイス制度においては、交通費・自販機での購入は例外的に請求書・領収書の保存は不要であり、帳簿のみの対応で問題ありません。ネットショッピングに関しては、それぞれ購入サイト先で適格請求書の発行が可能です。また慶事・弔事の関連費にはそもそも消費税がかかっていないため、インボイスの対象外です。ただし、物品を購入しプレゼントすると消費税がかかるため、この場合必ず領収書はもらいましょう。

交通費

ビジネスにおいて電車やバスでの移動は多い一方で、領収書は基本的に発行されません。そのため、社内規定で事前に領収書不要と定めたうえで、「交通費精算書」をテンプレートで用意し対応するのがおすすめです。交通費精算書には、次の項目を盛り込みましょう。

  • 利用日時
  • 訪問先
  • 出発地点
  • 利用した交通機関
  • 到着先
  • 片道・往復どちらか
  • 利用者名
  • 利用金額
  • 申請日

より業務を効率化したい場合は交通系ICカードと連携し、記録が確認できる経費精算システムを利用するのもおすすめです。また新幹線の利用といったケースで交通費が3万円以上になる場合は、領収書が必要です。ただし、高額な交通費は基本的に公共交通機関で領収書を発行できるため、長距離移動の際には発行を忘れないよう注意しましょう。

慶事・弔事の関連費

取引先の慶事・弔事にはご祝儀や香典を渡すこともありますが、マナー的にも物理的にも領収書は請求できません。そのためこの場合は出金伝票で処理を行いましょう。くわえて出金伝票のほか、招待状や案内状の原本を保管しておけば、信ぴょう性が高められます。またこの際、日時や取引先の情報、会場名などを記録しておくのもおすすめです。

自販機での購入

部下や同僚、取引先の相手に自販機で飲料をおごることは珍しくないものの、自販機での購入も領収書は出ません。この場合は同じく出金伝票で経費精算処理を行います。またExcelに記録するか、会社用の電子マネーで記録を残すのもいいでしょう。勘定科目には会議費や接待交際費と記載し、支払先は「自販機」と記載します。

ネットショッピングでのクレジットカード決済

近年はネットショッピングで備品といった必要なものの購入も行いますが、こちらも領収書は発行されません。この場合クレジットカード決済を行っていれば、利用明細書やWeb明細のダウンロードで、支払いの事実や支払先、支払金額など必要な項目を確認しましょう。

領収書の宛名が空欄の場合の対応

領収書・レシートは宛名が空欄でも経費として認められるため、税法上は問題なく処理できます。また「上様」と書かれている場合も、小売業・駐車場業・飲食業であれば有効です。

ただしこのような領収書は税務署から、本当にこの企業の領収書かを疑われる可能性があります。もちろん詳細を証明できれば問題ありませんが、基本的には会社名・個人名を正式名称で記載した方が安心です。

経費精算システムで領収書の電子化がおすすめ

紙でもらうことも多い領収書ですが、保管するなら情報を電子化し、経費精算システムで管理を行うのがおすすめです。経費精算システムは、申請書の作成・承認・清算まで行えるシステムです。交通費・出張費・交際費などの申請をサポートしてくれる機能がついているので、入力や確認の手間が大幅に削減できます。

またスマートフォンやスキャナで領収書を電子化できるため、さらなる効率化やコスト削減が期待できるでしょう。

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電子帳簿保存法が2024年1月から義務化

領収書の電子化をおすすめする理由としては、電子帳簿保存法が2024年1月1日から完全義務化されたことも挙げられます。電子帳簿保存法は、1998年にペーパーレス化を促進するために制定されました。一定の手続きのもと、領収書・請求書を含む国税関係書類に対し、電磁的データとして記録し保存することを認めた法律です。電子保存の対象データは次の3種類にわかれます。

  • 電子帳簿等保存:国税関係帳簿や決算関係書類など
  • スキャナ保存(画像保存):取引先から受領した取引書類
  • 電子データ保存:電子決済やクラウド取引など、オンラインで完結する取引

「電子データ保存」に関しては、紙での保存は認められていませんが、他2つに関しては電子データによる保存は任意で行えます。そのため領収書やレシートに関しても紙のまま、これまでどおり時系列で整理し、ファイリングで保管可能です。

しかし電子データ保存が義務化されたことで、領収書やレシートを紙のまま管理すると、保管場所がバラバラになり、書類管理や確認に手間がかかります。一方で領収書・レシートを電子化し、経費精算システムですべての書類を一括管理できれば、従業員・経理担当者双方が便利です。また領収書の電子化にはそのほかにも多くのメリットがあります。

経費精算で領収書を電子化するメリット

では経費精算システムによる領収書の電子化には、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

保管コストの削減

スマートフォンやスキャナで領収書をデータ化することで、紙の領収書の保管コストを削減できます。

領収書は法人の場合、法人税法で7年間保管するよう定められています。そのため従来は経理部門へ紙の原本を送付し、一つひとつ申請内容と照合し、糊付け・整理して保管しなくてはなりませんでした。この方法では、引き出しやオフィスの棚、倉庫がバインダーだらけになり、保管スペースが足りなくなった企業も多いのではないでしょうか。

しかし領収書を電子化して保存すれば、物理的な保管コストを削減でき、ファイリングや探し出す手間も軽減されます。

※出典:国税庁「No.5930 帳簿書類等の保存期間」(2023年4月1日現在法令)

バックアップ管理が可能

領収書を電子化して管理することで、証憑情報のバックアップも可能です。領収書を紙ベースで管理している場合、従業員が紛失するリスクや災害で消失するリスクなどがありました。

しかし領収書データのバックアップをとっておけば、万一の場合でもデータ復旧が可能です。領収書の電子化は、災害復旧(DR)対策やBCP対策の一環にもなります。

データ検索が簡単

領収書の電子化は、データの検索が容易になるのも大きなメリットです。領収書をデータ化すると、期間や内容、部署などで絞った検索が簡単にできます。必要な証憑情報を見つけやすくなるため、経理業務の作業効率化が実現できます。

生産性の向上

領収書の電子化は、従業員側にも生産性向上のメリットがあります。

スマートフォンで領収書が撮影できれば“スキマ時間”で対応でき、時間にも場所にもしばられずに経費申請が可能です。経費承認も同様で、「上長がつかまらない」といった問題の解消にもつながります。紙での申請にかけていた作業時間をまるごと短縮できるため、生産性向上に貢献します。

経費精算と領収書について詳しく知りたい方は、次の記事も参考にしてください。

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電子帳簿保存法における領収書の保存要件

上記のようにさまざまなメリットのある領収書の電子化、普及の背景には法改正による要件(ルール)緩和があります。

2005年には、e-文書法施行にともない、電子帳簿保存法が改正され、それまで不可とされていた紙の書類もスキャナでの電子化保存が可能になりました。2017年からは、スマートフォンやデジタルカメラで撮影した画像データも認められています。

2020年10月からは、キャッシュレス決済の経費精算で紙の領収書不要になりました。2022年には、電子帳簿保存法対応にあたってのタイムスタンプ要件の緩和、電子データ保存の義務化などが盛り込まれ、さらにペーパーレス化を進める流れになっています。

※出典:e-GOV法令検索「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律」(2024年4月21日閲覧)

データ化した領収書の保存要件

スキャンしデータ化した領収書の保存要件に関しては法令から、「真実性の確保」「可視性の確保」として、次のような要件が求められています。真実性の確保とは、スキャナ保存時の改ざんや削除を防止するための要件で、可視性の確保は税務調査時にすぐ検索し明瞭な表示をするための要件です。領収書の電子化を検討している場合は、こちらも確認しましょう。

要件
真実性の確保 訂正・削除履歴の確保、相互関連性(帳票と領収書の関係性)の確保、関係書類の備え付け
可視性の確保 見読可能性(明瞭な表示)の確保、検索機能の確保

要件には、タイムスタンプを付与することも含まれていますが、修正や削除の記録が確認できるシステムを利用すればこの義務は免除されます。

※出典:国税庁「電子帳簿保存法一問一答【スキャナ保存関係】 Ⅱ 適用要件【基本的事項】」(2024年4月21日閲覧)

経費精算で領収書を電子化する方法

経費精算システムの検討

経費精算で領収書を電子化するには、電子帳簿保存法に対応した経費精算システムの選定から始めましょう。まず自社がどのような経費精算を行っているか洗い出し、課題を明確にします。課題解決に強みのあるシステムを比較検討しましょう。検討の際には、無料トライアルや無料プランを利用して実際に体験するのがおすすめです。

JIIMA認証ソフトクラウド製品一例

経費精算システムを選ぶ際には、JIIMA認証の取得しているサービスを選ぶと安心です。JIIMA認証は、スキャナ保存を含む市販ソフトウェアが電子帳簿保存法の要件を満たしているかをチェックし、要件を満たしていると判断された製品を認証しています。

下表はスキャナ保存に対応するJIIMA認証を取得しているの一例です。その他サービス含め詳しい情報は電帳法スキャナ保存ソフト法的要件認証製品一覧にて、チェックしてください。

サービス名 提供会社
マネーフォワード クラウド経費 株式会社マネーフォワード
TOKIUM経費精算(旧:レシートポスト) 株式会社TOKIUM(旧:株式会社BEARTAIL)
Concur Expense 株式会社コンカー
楽楽精算 株式会社ラクス
MAJOR FLOW Z CLOUD 経費精算 パナソニック ネットソリューションズ株式会社
Staple(ステイプル) クラウドキャスト株式会社
J ‘sNAVI NEO 株式会社JTBビジネストラベルソリューションズ
経費BANK SBIビジネス・ソリューションズ株式会社

電子化した領収書の経費精算のフロー

領収書の電子化を導入した経費精算のフローは、次のようにシンプルになります。

  1. 領収書を受領したら電子化(スキャナ保存)する
  2. 紙の領収書原本を破棄する
  3. システムを使い上長に経費精算を提出する
  4. 上長・経理担当者が承認する

ただし以前までとは業務フローが変更になり、システムの操作も必要になるため、ルールの見直しやマニュアルの作成などは行う必要があるでしょう。

電子化した領収書の原本の即時破棄は可能

従来は、領収書を電子化して原本を破棄できるのは「定期検査」が終了した後でした。しかし2022年施行の電子帳簿保存法の改正により、スキャナ保存の「適正事務処理要件」が廃止され、現在は電子化した後に紙の領収書原本の即時破棄が可能です。

※出典:国税庁「令和3年度税制改正による電子帳簿等保存制度の見直しについて 電子帳簿保存法が改正されました(令和3年12月改訂)」(2024年4月21日閲覧)

これにより、経理部門による紙の領収書回収と、スキャナ保存の定期検査の必要がなくなりました。またクラウド経費精算システムを利用することで、テレワークでの経費精算が可能になりました。

領収書のスキャナ保存の注意点

電子帳簿保存法の要件を満たすための、スマートフォンで領収書を撮影・申請する際に注意すべきポイントを説明します。

画像解像度は200dpi以上

領収書をスキャナ保存する場合は画像解像度の要件が定められており、200dpi以上の解像度が必要です。ただし昨今のスマートフォンであれば仕様的にはほぼ問題ありません。

また経費精算システム各社が提供するスマートフォンアプリは、自動的に解像度要件を満たす設定であり、安心して使用できます。

※出典:国税庁「電子帳簿保存法一問一答【スキャナ保存関係】 Ⅱ 適用要件【基本的事項】」(2024年4月21日閲覧)

タイムスタンプは最長約2か月と7営業日以内に

2022年施行の電子帳簿保存法の改正により、領収書のスキャナ保存時に行う電子データへのタイムスタンプの付与期間が、最長約2か月と7営業日以内に緩和されました。また、スキャナ保存前の領収書は受領者の自署も不要になりました。

さらに電子帳簿保存法のスキャナ保存に対応する経費精算システムでは、基本的に領収書の画像データのアップロードとともにタイムスタンプの付与は完了します。

※出典:国税庁「令和3年度税制改正による電子帳簿等保存制度の見直しについて 電子帳簿保存法が改正されました(令和3年12月改訂)」(2024年4月21日閲覧)

領収書を電子化する経費精算システムおすすめ7選【スマホ・アプリ対応】

経費精算で領収書を電子化するには、経費精算システムの利用が必要です。スマートフォン・アプリでの申請、データ保管に対応するクラウド経費精算システムを紹介します。

電子帳簿保存法への対応は、準備に手間がかかるのも事実です。しかし電子取引における電子データの保存はすでに義務化されています。また経費精算システムが、スマートフォンからの経費申請に対応していると非常に便利です。経理は原本の到着を待たず、添付のレシート画像を見て申請内容をチェックすることで、迅速な経費精算を実現できるでしょう。

楽楽精算 - 株式会社ラクス

楽楽精算
楽楽精算
BOXIL SaaSセクション | BOXIL SaaS AWARD 2024
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豊富な実績と都機能で面倒な経費精算作業を楽楽に

  • 国内での導入実績が豊富
  • 豊富な機能で面倒な経費精算作業を楽楽に
  • スマートフォンでの領収書読取機能を搭載

楽楽精算は、国内での導入実績が豊富なクラウド経費精算システムです。領収書の文字を読み取り自動入力する機能(OCR)の精度が高く、領収書データの修正の必要がほぼありません。電子帳簿保存法に対応しており、JIIMAの認証を取得済みです。電帳法の要件にあった経費精算に取り組みたい企業へおすすめです。

楽楽精算の使い方・導入事例!クラウド経費精算ツールの評判と口コミ
楽楽精算とは、経費精算を合理化するサービスをクラウド経由で提供している経費精算システムです。累計導入8,000社を...
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TOKIUM経費精算 - 株式会社TOKIUM

TOKIUM経費精算
TOKIUM経費精算
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  • 電子帳簿保存法対応、JIIMA認証取得
  • データスキャンから入力まで代行サービスあり
  • iPhone/Androidアプリあり

TOKIUM経費精算(旧:レシートポスト)は、オペーレーターによる入力代行を導入しているクラウド経費精算システムです。スマートフォンで撮影した画像を送るだけで、手入力は必要ありません。電子帳簿保存法に対応していますが、法要件をクリアしなくてもペーパーレスを実現する「領収書の保管代行サービス」を利用すれば、領収書原本の保管コストを削減できます。

ジョブカン経費精算 - 株式会社DONUTS

ジョブカン経費精算
ジョブカン経費精算
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  • 月額400円/1ユーザー、初期費用・月額固定費用なし
  • 大手企業の導入実績も豊富
  • ジョブカン他サービスとの連携でさらに便利に

ジョブカン経費精算は、1ユーザー月額400円と業界最安クラスで利用できるクラウド経費精算システムです。創業期から成熟期まで幅広いステージ・規模の企業に対応しており、大手企業の導入実績も豊富です。勤怠管理ワークフローなど、ジョブカンシリーズのSaaS(システム)と組み合わせることでより便利にできます。また電子帳簿保存法に対応しており、交通系ICカード読み取りアプリのほか、スマートフォンのブラウザから利用できます。

マネーフォワード クラウド経費 - 株式会社マネーフォワード

マネーフォワード クラウド経費
マネーフォワード クラウド経費
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  • 電子帳簿保存法対応、JIIMA認証取得
  • スマートフォンアプリで経費の申請・承認が完結
  • 仕訳データの自動登録や申請チェック機能

マネーフォワード クラウド経費は、クラウド会計ソフト「マネーフォワード クラウド会計」と、連携できる経費精算システムです。iPhone、Androidともに専用スマートフォンアプリがあり、領収書撮影による申請をスマートフォンのみで完結できます。ICカードリーダーアプリも用意されています。スキャナ保存と電子取引を利用する場合は、電子帳簿保存法対応プランへの申し込みが必要です。

マネーフォワード クラウド経費については、次の記事でさらに詳しく解説しています。

マネーフォワード クラウド経費の使い方!機能・評判・料金・アプリ・導入事例
経費精算の効率を向上させるマネーフォワード クラウド経費について、使い方や機能、料金、導入事例を解説。アプリで簡単...
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Concur Expense - 株式会社コンカー

Concur Expense
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  • グローバルな導入実績が豊富
  • 電子帳簿保存法対応、JIIMA認証取得
  • 不正経費の防止

Concur Expense(コンカーエクスペンス)は、出張・経費精算に関わる業務負荷や管理コストの大幅削減、経費の見える化、不正経費の防止を実現する経費精算クラウドサービスです。スマートフォンで領収書を撮影して必要な情報を入力するだけであるため、出張先やテレワークでも経費申請と承認が可能です。交通費や交際費など、経費精算に関するすべての情報を統合し、複雑な経費支出を可視化します。また、経費規程を事前に定義すれば、不正経費支出の自動検知もできます。

ジンジャー経費 - jinjer株式会社

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ジンジャー経費は、ジンジャーシリーズのクラウド経費精算システムです。勘定科目はもちろん補助科目や税区分、内訳、計上部門、手当の設定が可能です。申請時に自動で仕訳をして、FBデータも自動で作成します。勤怠人事・労務など、ジンジャーシリーズ各サービスと連携すれば、人事データの一元管理が可能です。

経費BANK - SBIビジネス・ソリューションズ株式会社

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  • 経費精算を効率化し、入力ミスを防止
  • IC/クレジットカードから経費精算に必要な項目を読み取り
  • 独自の入力ルールを設定可能

経費BANKは、経費精算の伝票作成の手間を省き、時間とコストを削減できる経費精算システムです。ICカードやクレジットカードと連携し、利用履歴から仕事で使ったものを選ぶだけで経費を申請できます。出張費や各種手当も条件を選択すれば自動計算し、金額を算出可能です。業務負担を軽減するだけでなく、入力ミスや不正行為も防止します。また、スマートフォン対応で時間や場所を問わず経費申請できるため、申請の漏れや忘れを低減できます。


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経費精算システム
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