再現性ある営業に重要、セールスイネーブルメントとは - 導入ステップ・ツール活用マップ【図解】

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- セールスイネーブルメントとは
- セールスイネーブルメントが注目される背景
- 検索トレンドから見るセールスイネーブルメントの注目度
- セールスイネーブルメントの市場規模
- セールスイネーブルメント2つのメリット
- (1)施策の貢献度を把握可能
- (2)営業力の標準化
- セールスイネーブルメント体制構築・4つのステップ
- (1)専任者の配置・組織立ち会上げ
- (2)数値化へ向けた設計
- (3)部門を横断した全体設計
- (4)効果検証・PDCA
- 【図解】セールスイネーブルメント構築ツール活用マップ
- CRM・SFA
- SalesforceSalesCloud-株式会社セールスフォース・ドットコム
- ZohoCRM-ゾーホージャパン
- pipedrive-株式会社Surpass
- 注目のCRM、サービス資料まとめ
- 名刺管理ソフト
- Sansan(サンサン)-Sansan株式会社
- Eight(エイト)企業向けプレミアム-Sansan株式会社
- CAMCARDBUSINESS
- 注目の名刺管理アプリ、サービス資料まとめ
- MAツール(マーケティングオートメーションツール)
- MarketoEngage(マーケットエンゲージ)-アドビシステムズ株式会社
- OracleMarketingCloudEloqua(オラクルマーケティングクラウドエロクア)-日本オラクル株式会社
- b→dash(ビーダッシュ)-株式会社フロムスクラッチ
- 注目のMAツール(BtoB)、サービス資料まとめ
- ナレッジシェア・マネジメント
- HIGHSPOT(ハイスポット)-Highspot,Inc.
- SalesDoc(セールスドック)-株式会社イノベーション
- BigtincanHub(ビッグティンカンハブ)-BigTinCanHoldings
- 再現性高い営業組織構築を、セールスイネーブルメントで
- ボクシルとは
セールスイネーブルメントとは
セールスイネーブルメントとは、営業組織の強化・改善の概念、あるいはそのための取り組みを指します。
再現性の高い営業組織を構築するためには、改善施策を数値化し、営業プロセス全体を通して設計・管理、トータルに最適化することが重要になります。
この記事では、セールスイネーブルメントの概念や注目されている理由について解説します。また記事後半ではメリット、導入ステップや具体的なツールについて、図解を交えて紹介します。
セールスイネーブルメントが注目される背景
セールスイネーブルメントは近年アメリカで注目されている取り組みです。日本でも耳にするようになりましたが、取組みを開始している企業は少ないかもしれません。
セールスイネーブルメントが注目される背景の1つに、獲得リードが増加する一方で受注につながらない、といった課題を抱える企業の増加にあります。Webマーケティングが普及し、SalesforceをはじめとするCRM(顧客管理システム)、SFA(営業支援システム)の導入が進んだこと、インサイドセールスなどの新しい営業スタイルが定着し始めたことも挙げられます。
検索トレンドから見るセールスイネーブルメントの注目度
セールスイネーブルメントは、Googleの検索推移を見ても上昇トレンドであることが確認できます。日本においても今後重要になると予想されます。
出典:Googleトレンド
セールスイネーブルメントの市場規模
セールスイネーブルメントに関するツールの市場は拡大傾向にあります。ITRによると、2022年には約31億円規模になると予測されており、新規ベンダーの参入などが見込まれます。
出典:ITR/セールス・イネーブルメント・ツール市場規模推移および予測
セールスイネーブルメント2つのメリット
セールスイネーブルメントの導入は、営業組織の強化や改善を目的としており、大きく分けて2つのメリットがあります。
- 施策の貢献度を把握できる
- 営業組織全体の営業力向上を見込める
以下で具体的に説明していきます。
(1)施策の貢献度を把握可能
まずは、施策の貢献度を把握できるようになるメリットがあります。営業プロセスや各施策が数値化されるため、目標に向けた進捗と貢献度が把握できます。目標達成に向けて柔軟な対応もできるようになるため、計画の修正を行う際の手助けにもなります。
さらに、営業の改善施策や研修を数値化することで、どの施策がどれくらい成果につながったかを把握できるようになります。そこで蓄積されたデータを計測し、分析、改善、実施するサイクルを繰り返すことで、効果的な営業施策の実現が可能です。
カスタマーサクセスでは、顧客ロイヤルティをNPSなどで目標を数値化し、各施策の貢献度を計測しながら改善活動を行います。施策の貢献度を定量的に把握し、改善活動を実施できることがセールスイネーブルメントのメリットです。
(2)営業力の標準化
営業活動の標準化は、営業組織全体の営業力を底上げすることに繋がります。
セールスイネーブルメントでは営業プロセスの可視化を行い、トップセールスのノウハウ(勝ちパターン)を吸い上げてナレッジにします。ナレッジをもとに、他の営業担当も実践できるような営業プロセスや研修などを体系的に作りあげることで、組織全体の営業力の底上げが期待できます。
セールスイネーブルメント体制構築・4つのステップ
セールスイネーブルメントを導入するにあたり、次のステップで進めるのが良いでしょう。
(1)専任者の配置・組織立ち会上げ
まずは専任担当やチームの立ち上げがポイントです。セールスイネーブルメントは営業組織だけの取り組みではなく、研修や採用に関わる人事、リード早出や育成を担うマーケティング、エンジニアなど、さまざまな部門を横断します。
本格的に取り組むとなると、通常の業務の片手間では困難になると考えられるため、専任者やチームを設けると良いでしょう。
(2)数値化へ向けた設計
次に、各施策を数値化できるよう設計します。
施策の貢献度が不明確であれば、施策の有効性が不確かなものになってしまいます。定量的な現状把握を可能にするため、SalesforceをはじめとするCRMやSFAを導入し、営業担当は導入したツールを熟知し、日々の業務で使うことを当たり前の状態にすることが重要です。
(3)部門を横断した全体設計
営業資料は企画部門、人材育成は人材開発部門、ツールの開発は開発部門など、それぞれの施策をバラバラに行うよりも、全体をトータルに設計して施策を行う方が効果的です。
数値化して蓄積したデータを元に、営業プロセスやトップセールスのノウハウなどを可視化し、「どのようなスキルや知識があると良いか」「どのような場面でどのような営業コンテンツが必要か」を抽出した上で、全体の流れを通して各施策を設計していきましょう。
施策を実行する前にはKPIを設定し、最終目標への進捗が把握できるようにすることで、実施施策の課題や改善ポイントを明確化できます。
(4)効果検証・PDCA
全体設計を行い施策を回し始めたら、データを分析し、研修や営業ツールなどの施策の達成度合いの進捗を確認します。
成果につながっている施策に関しては強化。成果につながっていない施策に関しては、数値で課題が明らかになるため、次の施策の検討が効果的に進みます。
【図解】セールスイネーブルメント構築 ツール活用マップ
次の図はイネーブルメント構築のステップと、各ステップで用いるツールをマッピングしたものです。
セールスイネーブルメント構築のステップに応じた、ツールマップ
データ収集・分析、施策の立案・実施をスムーズに進めるために、セールスイネーブルメントではツールを活用した仕組み構築が重要です。
顧客データのプールには、名刺管理サービスやMA(マーケティングオートメーション)ツールを。商談や営業活動の可視化には、CRM(顧客管理システム)やSFA(営業支援システム)を。そして情報を蓄積、共有するためには、ナレッジシェア用のツールを活用できます。
そもそもセールスイネーブルメントは、組織やチームの数値を可視化するデータ基盤が正しくなければ再現性ある状態にできません。CMRや名刺管理などの活用を徹底し、データが価値を持ち可視化できる姿を目指しましょう。
次章より、それぞれのツールについて概要とおすすめサービスを紹介します。
CRM・SFA
CRM(顧客管理システム)やSFA(営業支援システム)は、顧客情報に紐づくデータの管理による効率化や、貯蓄したデータ分析によるマーケティング戦略のためのツールです。
Salesforce Sales Cloud - 株式会社セールスフォース・ドットコム
画像出典:Salesforce Sales Cloud公式サイト
- グローバルで豊富な導入実績
- AI(人工知能)の導入も相談可能
- バックオフィスを一括で相談できる手広いサービス
Salesforce(セールスフォース)は、CRM/SFAの定番ともいえる米国発の有名サービス。リードへの接触からクロージングまで一元的に案件管理ができる高機能なSFAです。売上の分析・予測から、各営業担当者の進捗状況のレポートまで細やかな自社の営業部門を可視化します。
Zoho CRM - ゾーホージャパン
画像出典:Zoho CRM公式サイト
- 個人事業主や中小企業に最適
- 活動の見える化×分析レポート
- 多様な機能と低価格多種多様なサービスと連携可能
Zoho CRMは、一元管理された顧客情報、そして商談の発生からクロージングに至るまで、プロセスに応じた営業活動をサポートします。機能の豊富さに反して低価格で利用ができるため、多くの企業で導入されています。
pipedrive - 株式会社Surpass
画像出典:pipedrive公式サイト
- 案件をタスクベースでシンプルに管理
- GoogleやMicrosoftのサービス同期可能
- マルチデバイス対応、いつでも通知を確認できる
pipedrive(パイプドライブ)は、「営業担当者による営業担当者のためのツール」をコンセプトにエストニアで開発された営業支援ツールです。シンプルな操作性と一覧性が支持されています。
注目のCRM、サービス資料まとめ

CRMの各サービス資料を厳選。無料でダウンロード可能です。サイトのUI・UX改善、メルマガの文面、コールセンターへの活用など、サービスごとにさまざまな機能のあるCRM比較にお役立てください。サービス比較はこちら
名刺管理ソフト
名刺管理ソフトの導入により、顧客情報の社内共有が容易になり、マーケティングや営業活動へ活用できます。
Sansan(サンサン) - Sansan株式会社
画像提供:Sansan(サンサン)
- 顧客の組織図を自動生成
- 社内人脈の見える化
- 名刺・商談・案件を一気通貫で確認
Sansan(サンサン)は社内の名刺を一括管理することで、企業の成長を後押しするクラウド名刺管理サービスです。 数名規模のスタートアップから大手まで約6,000社に活用されています。オンライン名刺交換機能でも注目されています。
Eight(エイト) 企業向けプレミアム - Sansan株式会社
画像出典:Eight 企業向けプレミアム公式サイト
- 共有した名刺を社員同士で検索、閲覧
- 接点のある同僚にその場でメッセージ
- 共有された社内の全名刺を一括でダウンロード
Eight企業向けプレミアムは、名刺管理アプリ「Eight」の法人向けサービス。基本機能に加えて、社内のEightユーザーが保有する名刺情報を本人の承諾のもと共有でき、会社の資産として有効活用できるサービスです。
CAMCARD BUSINESS
- 圧倒的なデータ化速度
- かんたんに顧客情報の引き継ぎ
- マルチデバイス、多言語対応
CAMCARD BUSINESSは、名刺管理アプリ「CAMCARD(キャムカード)」の法人向けソリューションです。17か国語に対応。機能がシンプルだからこそのコストパフォーマンスが評価されています。
注目の名刺管理アプリ、サービス資料まとめ

名刺管理アプリの各サービス資料を厳選。無料でダウンロード可能です。データのデジタル化、名刺紛失の防止、検索性の向上などさまざまな目的で導入される名刺管理ソフトの比較にお役立てください。サービス比較はこちら
MAツール(マーケティングオートメーションツール)
MAツール(マーケティングオートメーションツール)は、「集客」や「販売促進」「顧客管理」などの一連の業務を自動化・連動化させて行うことができ、リード管理と呼ばれる見込み顧客管理の部分の多くを自動化し、マーケティング活動の手助けをする役割を担っています。
Marketo Engage(マーケットエンゲージ) - アドビ システムズ株式会社
- あらゆる面において「最適」な顧客体験を構築
- マーケティング活動を計画・測定・最適化
- 全世界で5,000社以上の導入実績
Marketo Engageは、全世界で約5,000もの導入実績を持つMAツールです。コーディングなどのITスキルは不要で、誰でも最適なマーケティング施策の設計・実行が可能です。1つのカレンダーで一元的にマーケティング活動を管理できるためROI測定が容易になり、より効果のある活動だけに注力しやすい体制を構築できます。6万5,000人以上のユーザーが集うコミュニティを全世界で形成しており、日本でも2,000人以上のユーザーが日々交流をしています。
Oracle Marketing Cloud Eloqua(オラクルマーケティングクラウドエロクア) - 日本オラクル株式会社
画像出典:Oracle Marketing Cloud公式サイト
- 直感的に使えるキャンペーン作成画面
- ターゲットを捉える詳細なスコアリング機能
- 拡張性を備えたセキュリティ機能
Oracle Marketing Cloudは、全世界で2,800社以上が導入しているBtoB向けのマーケティングオートメーションツールです。直感的に使えるキャンペーン作成画面で、高速PDCAを支援します。たとえば、ドラッグ&ドロップするだけで簡単に複雑なキャンペーンを設定できます。また、膨大な顧客データをスコアリングすることで、マーケティング施策判断の高速化が実現できます。
b→dash(ビーダッシュ) - 株式会社フロムスクラッチ
- 一元管理されたデータにいつでもアクセス
- b→dashひとつであらゆる機能を
- 直感的な操作でだれでも使える
b→dashの最大の特徴は、集客・販売促進・売上・顧客管理に至るマーケティングプロセス全体のデータを、1つのインターフェースへ統合できることです。シンプルなUI・UXが支持されており、専門知識がなくても扱えいやすいMAツールです。
注目のMAツール(BtoB)、サービス資料まとめ

BtoB向けMAツールの各サービス資料を厳選。無料でダウンロード可能です。顧客情報のスコアリングやキャンペーン施策、効果測定などさまざまな目的で導入されるMAツールの比較にお役立てください。サービス比較はこちら
ナレッジシェア・マネジメント
ナレッジシェア・マネジメント用ツールの導入により、トップセールスのノウハウを組織全体で共有でき、課題の発見や解決、新入社員の早期成長、中堅社員の営業力底上げが期待できます。
HIGHSPOT(ハイスポット)- Highspot, Inc.
画像出典:HIGHSPOT公式サイト
- 営業ガイダンスの提供
- 業界トップクラスの検索、提案、予測的コンテンツ、分析機能
- 既存のCRMやマーケティングオートメーションとシームレスに連動
適切なタイミングで適切なコンテンツを提示するHighspotのコンテンツ個人カスタマイズ機能や、ピッチ作成機能、成績指標化機能を使えば、顧客との交渉が非常にスムーズに行うことが可能です。また、既存のCRMやGoogleドライブなどともシームレスに連動できます。
Sales Doc(セールスドック)- 株式会社イノベーション
画像出典:Sales Doc公式サイト
- 営業資料をクラウド上で一元管理
- 送った資料をいつ・だれが・どのページを見たかがわかる
- 顧客向けの提案資料まとめサイトを3分で作成
Sales Docは、顧客へ送った資料の閲覧状況を可視化することで、日々の営業活動を効率化するセールスイネーブルメントツールです。見込み顧客が検討しているタイミングで適切にアプローチ。また資料の一元管理機能があり、必要な資料をすぐ顧客に送れるため、無駄なく効率的な営業活動を支援します。
Bigtincan Hub(ビッグティンカン ハブ)- BigTinCan Holdings
画像出典:株式会社テラ/Bigtincan Hub
- “美しい”UIが人気
- ファイルを即時に配信、届けたい人に伝える仕組み
- ファイルを徹底活用する仕組み
Bigtincan Hubは、本当に「必要」な資料を「使える」ために、シンプルでわかりやすい3階層で整理整頓ができるUIが魅力。多様なファイル形式の資料を簡単に一斉配信できるため、変更頻度の高い施策や、更新が追いついていない資料も可視化し、ファイル管理を効率化できます。
再現性高い営業組織構築を、セールスイネーブルメントで
変化の激しい時代だからこそ、変化に対応して売上を拡大できる営業組織の構築が必要です。
営業現場では、競合サービスの台頭などや、コロナウイルスに伴う外出規制などの「外部環境の変化」や、プロダクトの複雑化やエンタープライズ戦略への取り組みなどの「内部環境の変化」に伴い、営業プロセスに大きな変化が生じることがあります。
変化の激しい時代、属人的な営業手法では新入社員は育たず、中堅社員もなかなか成長せず、営業成績のバラツキは顕著となりトップセールスの退職が経営リスクになりかねません。
再現性が高い営業組織を構築するために、セールスイネーブルメントの導入を進めましょう。
ボクシルとは
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